あおり運転は『暴行罪』で逮捕?2018年より厳罰化の流れ

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刑事事件マガジン
公開日:2018.7.14
道交法違反 弁護士監修記事

あおり運転は『暴行罪』で逮捕?2018年より厳罰化の流れ

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あおり運転とは、車間距離を極端に詰めたり、幅寄せをしたりなどして他者に危険を及ぼす行為です。事故やトラブルなどの原因になることもあり、社会問題となっています。

 

また、あおり運転については2018年より厳罰化の流れがあり、場合によっては懲役・罰金などの罰則が科せられる可能性もあります。

 

この記事では、あおり運転は暴行罪で逮捕される可能性があるのか、また、ほかにはどのような罪が成立する可能性があるのか、などについて解説します。

 

あおり運転は暴行罪で逮捕される?

あおり運転については、これまでも危険視する声が度々上がっていましたが、2017年に発生した、『あおり運転による高速道路上での死亡事故』がメディアに取り上げられたことで、大きな社会問題へと発展しました。

 

それを受けて2018年1月には、警視庁から全国の警察に対し、あおり運転を厳しく取り締まるようにとの通達が出されました。

参考元:“あおり運転”など厳罰化へ 全国に通達|日テレNEWS24

 

これによって、2018年1月以降はあおり運転について厳罰化の流れがあります。実際にあおり運転で暴行罪が適用された事例もあります。

 

<事例>

2018年4月に愛媛県にて、前方車両との車間距離を詰めたり蛇行運転をしたりなど、いわゆる『あおり運転』をしたとして、暴行容疑で男性が逮捕された事件です。四国で、あおり運転に暴行罪が適用されたのは、この事件が初めてとのことです。

 

参考元:あおり運転容疑で書類送検 暴行罪適用、愛媛県警|産経WEST

 

ちなみに2018年以前も、『あおり運転に該当する行為が、暴行罪にあたると解釈できる』と、裁判所にて判断されたこともあります。

 

<判例>

1975年、被告人が被害者の運転する自動車に対して、幅寄せ行為を行い死傷させたとして、傷害・傷害致死容疑で逮捕された事件です。裁判所は「犯行は故意であった」として、被告人に対し懲役2年との判決を下しました。また犯行について、「刑法上は暴行罪にあたると解釈するのが相当」との考えも示されています。

 

参考元: 1975年4月東京高裁による判決|文献番号1975WLJPCA04150009

 

あおり運転に関する罰則

あおり運転については、暴行罪・車間距離保持義務違反・過失運転致死傷罪・危険運転致死傷罪など、さまざまな罪が適用される可能性があります。『どれが適用されるか』については、ケース・バイ・ケースといえるでしょう。

 

それぞれの罰則については、以下のとおりです。

 

  • 暴行罪…2年以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 車間距離保持義務違反…一般道路では5万円以下の罰金、高速道路では3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
  • 過失運転致死傷罪…7年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 危険運転致死傷罪…相手に怪我を負わせた場合は15年以下の懲役、相手を死亡させた場合は1年以上20年以下の懲役

 

まとめ

あおり運転については、2018年より厳罰化の流れがあり、実際に暴行罪が適用されたケースもあるようです。

このように暴行罪での適用が積極的にされるようになれば、仮に事故が発生しなかったような状況でも、あおり運転行為そのもので刑事責任を問われるケースが出てくるかもしれません。

 

最後に注意点として、ご自身があおり運転の被害に遭った際、『腹が立ったから驚かせてやろう』などと、急ブレーキを踏んだりするのは避けましょう。

 

事故やトラブルの原因となるだけでなく、『正当な理由なく急ブレーキを踏む行為』は道路交通法で禁止されているため、結果、相手が事故で負傷すれば刑事責任が発生する可能性もあります(道路交通法第24条)。

 

あおり運転の厳しい取り締まりは、今後も続けられていくものと予想されます。自動車を運転する際は、よりいっそう安全運転を意識しましょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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