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福島県で横領罪・背任罪に強い弁護士一覧

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福島県で利用できる公的な相談窓口

家族が逮捕されたら当番弁護士(024-534-2334)

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに置かれ(弁護士法第32条)、福島地裁は1つなので、郡山北署でも会津若松署でもいわき東署でも申込先は福島県弁護士会の代表番号1本です。会の案内では、平日休日を問わず、原則として48時間以内に弁護士が面会に行き、初回の接見手数料は無料です。業務時間外に留守番電話へつながったら、当番弁護士の派遣要請であること、逮捕された人の氏名・生年月日・罪名・留置されている警察署名、電話したあなたの氏名と連絡先を録音してください。

会社からの返還請求や、在宅で捜査を受けているときの相談先

福島県弁護士会の法律相談は30分5,500円(税込)で、相談内容の例に刑事事件も入っています。会社からの返済や損害賠償の請求(民事)も、在宅で捜査を受けている段階の刑事の悩みも、同じ窓口で予約できます。受付は支部ごとに分かれています。

支部・相談場所 相談を受ける日 予約の電話と受付時間
福島(福島法律相談センター)毎週火・水・金 14〜16時024-536-2710(火・水・木 9〜15時)
郡山(郡山法律相談センター)月〜金(水曜を除く)14時〜14時30分024-936-4515(月〜金 9時〜15時30分)
白河担当弁護士と日時を調整して、その事務所で0248-22-3381(月〜金 10〜16時)
会津若松(会津若松法律相談センター)毎週木 10〜13時0242-27-0264(月〜金 9〜17時)
いわき随時、担当弁護士の事務所で0246-22-1320(月〜金 9〜17時)
相馬(相馬法律相談センター)毎週火 9時15分〜12時0244-36-4789(月〜金 9〜17時)

収入と資産が一定の基準以下なら、法テラスの無料法律相談で金銭トラブル(損害賠償)を相談できます。刑事事件は案内に含まれていません。会場は法テラス福島(毎週火・木)と法テラスふたば(毎週月、第1・第3木)で、郡山法律相談センターでも平日(水曜を除く)14時30分〜16時に法テラスの扶助を使った無料相談があります。会社から返済額を記した書面が届いたら、その書面を持って相談に行きましょう。会社の計算が妥当かを、その場で弁護士と点検できます。

※祝日は各相談とも休みです。福島県警の警察安全相談(#9110・024-525-8055)の受付は平日9時〜17時です。被害を受けた会社の側が司法手続きについて相談する窓口として、福島地方検察庁の被害者ホットライン(024-534-5135)があります。

出典:福島県弁護士会「刑事事件」、福島県弁護士会「当番弁護士について」、福島県弁護士会「有料法律相談のご案内」、福島県弁護士会「法律相談センター」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、法テラス「法テラス福島」、福島県警察「各種相談窓口」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」

福島県で横領・背任を疑われたとき、最初の数日で決めること

このページは、福島県内の職場で業務上横領・横領・背任の疑いをかけられた本人と、その家族に向けた加害者側の刑事手続きの案内です。売上金や預かり金の着服、権限を超えた融資や値引きで勤め先に損をさせたという疑いは、たいてい社内の調査から表に出て、会社が告訴すると職場を受け持つ福島県警の警察署が捜査に入ります。起訴するかを決めるのは、福島市狐塚の福島地方検察庁と、郡山・白河・会津若松・いわきの各支部の検察官です。落とし物を持ち帰る遺失物等横領(刑法第254条)は、刑の重さも時効も別の罪です。社内の聞き取りで口にしたことは地検まで届く記録になるので、聞き取りの日を迎える前に、刑事事件を扱う弁護士へ連絡してください。

いまの状況別・最初にすること

総務や監査の担当から、使途不明金について話を聞きたいと言われた
聞き取りの場で署名した顛末書や返済の約束は、会社が告訴に踏み切ると警察へ提出される資料になります。聞き取りの前日までに弁護士と打合せ、認める金額と期間の線を決めてから臨んでください。
郡山・いわき・福島市などの警察署から、出頭の日を指定する電話が来た
福島県弁護士会は、逮捕される前に警察の取調べを受けている人も、業務時間内に申し込めば当番弁護士と有料で相談できると案内しています(024-534-2334)。出頭の前に相談を入れ、取調べで話す範囲を決めておきましょう。
相馬市・南相馬市・新地町の職場で、検察庁から呼出状が届いた
福島地検の相馬支部と相馬区検察庁は、相馬市内ではなく福島市狐塚の法務合同庁舎に本庁と同居しています。呼出状を弁護士に渡し、福島市まで出向く日と、その前の打合せの日をまとめて決めてから検察庁へ返事をしてください。
家族が福島県内の警察署に逮捕された
当番弁護士の申込みは、中通り・浜通り・会津のどこでも福島県弁護士会(024-534-2334)の1本です。夜間や休日は留守番電話が受け付けます。本人の名前と留置されている警察署の名前を伝え、すぐに派遣を頼んでください。

発覚後は福島県警・福島地検の捜査、会社からの返還請求、懲戒が同時に進み、退職しても止まりません。3つをまとめて見通せる弁護士を、会社へ書面で回答するより先に決めましょう。

出典:福島県弁護士会「刑事事件」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」

福島県で横領が発覚してから処分が決まるまでの流れと場所

着服は決算や内部監査、担当の交代、取引先からの問い合わせなどで表に出て、その後はおおむね次の順に進みます。

社内の調査と返済の要求

会社が被害の総額と期間を計算し、返済額や退職の条件を示してきます。返済の誓約書に判を押す前に、弁護士に金額の根拠を点検してもらってください。

告訴・被害届

会社が告訴状を出すと、職場のある市町村を受け持つ福島県警の警察署が捜査を始めます。

在宅の取調べ、または逮捕

呼出しに応じて通う在宅の形で進むことが多く、逮捕された場合は48時間以内に検察官へ送られ、そこから24時間以内に勾留請求の判断があり、勾留は最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。各段階の詳細は逮捕後の流れ・身柄事件に関する記事で扱っています。

起訴か不起訴か

福島地検の本庁か支部の検察官が判断し、不起訴になれば前科は付きません。業務上横領罪で起訴されると、福島地裁の本庁か支部の公開の法廷で審理を受けます。

職場が中通り・浜通り・会津のどこにあるかで、呼出し先と法廷が決まる

福島県警の警察署は22署で、方面本部はありません。福島市は福島署と福島北署、郡山市は郡山署と郡山北署、いわき市はいわき中央・いわき東・いわき南の3署に受け持ちが分かれています。福島地検と福島地裁は、どちらも福島市の本庁と相馬・郡山・白河・会津若松・いわきの5支部で構成されますが、地検の相馬支部は福島市の本庁と同じ庁舎に入っています。職場の地域ごとの呼出し先と法廷は次のとおりです。

地方・職場の市町村 捜査する主な警察署 呼び出される地検の建物 業務上横領を審理する地裁 合議になったときの庁
中通り北部:福島市・伊達市・二本松市・川俣町・桑折町・国見町・飯舘村福島・福島北・伊達・二本松(飯舘村は南相馬)地検本庁(福島市狐塚)本庁(福島市花園町)本庁
中通り中部:郡山市・須賀川市・田村市・本宮市・鏡石町・天栄村・三春町・小野町・大玉村郡山・郡山北・須賀川・田村郡山支部(郡山市麓山二丁目)郡山支部郡山支部
県南:白河市・西郷村・泉崎村・中島村・矢吹町白河白河支部(小峰城合同庁舎)白河支部郡山支部
県南:棚倉町・矢祭町・塙町・鮫川村・石川町・玉川村・平田村・浅川町・古殿町棚倉・石川白河支部(棚倉区検が同じ庁舎)白河支部郡山支部
浜通り北部:相馬市・南相馬市・新地町相馬・南相馬地検本庁(相馬支部が福島市狐塚に同居)相馬支部本庁
浜通り南部:いわき市いわき中央・いわき東・いわき南いわき支部(いわき市平字八幡小路)いわき支部いわき支部
双葉郡8町村双葉(本署は富岡町)いわき支部(福島富岡区検が同じ庁舎)いわき支部いわき支部
会津:会津若松市・喜多方市・耶麻郡・河沼郡・大沼郡会津若松・喜多方・猪苗代・会津坂下会津若松支部(会津若松合同庁舎)会津若松支部会津若松支部
南会津郡南会津会津若松支部(田島区検が同じ庁舎)会津若松支部会津若松支部

※裁判所「福島県内の管轄区域表」(市町村名は平成20年7月1日現在の行政区画による表示)、県警「福島県警察の組織に関する条例」別表、福島地方検察庁の所在地ページ(2026年5月11日更新)によります。控訴審はどの地域の事件も仙台市青葉区の仙台高等裁判所(本庁)が扱います。

業務上横領・背任は裁判員裁判の対象ではないため、職場の地域を受け持つ本庁か支部が審理します。福島県で裁判員裁判を開くのは本庁と郡山支部だけですが、横領の事件には関係しません。一方、裁判官3人の合議で審理すると決まった事件は、相馬支部の区域なら福島市の本庁、白河支部の区域なら郡山支部へ移ります。飯舘村の職場は、捜査が南相馬署で、裁判所は福島市の本庁側です。起訴後に警察署から移されることがある拘置支所は郡山・会津若松・いわき・白河の4か所で、相馬市と南相馬市には刑事施設がありません。職場の所在地を町名まで弁護士に伝え、捜査・起訴・裁判の3つの場所をそろえて把握してもらってください。

出典:裁判所「福島県内の管轄区域表」、福島地方裁判所「裁判員制度」、福島地方裁判所「所在地一覧」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、福島県警察 例規集「福島県警察の組織に関する条例」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

福島県で問われる横領・背任の罪と刑罰

横領の罪は、誰の財産を、どういう立場で預かっていたかで適用される条文が分かれます。レジの売上金、集金した代金、経理で動かす口座、顧客からの預かり金など、仕事として他人の財産を管理する人の着服は、最も重い業務上横領罪にあたります。警察庁の統計では、令和6年に福島県内で認知された横領32件のうち、半数の16件が業務上横領でした。

罪名と条文 典型的な場面 法定刑 公訴時効 起訴されたときの審理
業務上横領罪(刑法第253条)職務で管理している売上金・預かり金・会社の物品を自分のものにする10年以下の拘禁刑7年罰金がないため公開の法廷
横領罪(刑法第252条)仕事以外の関係で預かった他人の物を使い込む5年以下の拘禁刑5年罰金がないため公開の法廷
背任罪(刑法第247条)任された事務で、自分や第三者の利益のために任務に背き、本人に財産上の損害を与える5年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金5年罰金の略式手続もありうる

※拘禁刑は令和7年6月1日施行の改正刑法による刑罰です。時効の年数は刑事訴訟法第250条第2項第4号・第5号によります。件数は警察庁「令和6年の犯罪」第3表の福島県の値です。

業務上横領罪と横領罪は刑が拘禁刑だけなので、起訴されれば罰金を納めて終わる道はなく、福島地裁の本庁か支部の法廷に立つことになります。背任罪は罰金刑を選べる反面、未遂も処罰の対象です(刑法第250条)。会社や警察署で告げられた罪名をメモし、そのまま弁護士に見せてください。

着服なら横領、不正な融資や取引なら背任が問題になる

預かったお金を自分の遊興費や借金の返済に回した場合は、横領の罪が中心になります。これに対し、融資や契約を任された人が、回収の見込みが乏しい相手に貸し付けたり、親しい取引先に不当に有利な条件を与えたりして勤め先に損害を出した場合は、自分の懐に入れていなくても背任罪が問題になります。上司や取引先が関わっていれば、共犯として複数の人が捜査を受けます。自分がどの権限で何を決めたのかを時系列でまとめ、初回の相談で弁護士に渡しましょう。横領と背任のどちらで扱われる見込みかを、早い段階でつかめます。

親族のお金や、家族経営の会社のお金だったとき

刑法第255条は、窃盗の親族間の特例(第244条)を横領の罪にも及ぼしています。配偶者・直系血族・同居の親族のあいだなら刑が免除され、その他の親族なら告訴がなければ起訴されません。背任罪にも第251条で同じ扱いがあります。もっとも、親族でない共犯者には及ばず(第244条第3項)、家族で経営していても被害者が法人であれば特例は使えません。続柄と、被害者が個人事業主か法人かを最初に福島の弁護士へ伝えれば、刑の免除や告訴の要否の見通しをその場で聞けます。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑法」第244条・第247条・第250条〜第255条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第250条、出典:警察庁「令和6年の犯罪」第3表

使い込みを認めるときと、金額や経緯を争うとき

認めるなら、返済の原資と支払い方を先に固める

事実を認める場合、弁護活動の中心は勤め先への返済と示談です。会社が知りたいのは処罰よりも損害が埋まるかどうかであることが多く、実行できる返済計画を示して入金が始まれば、告訴を見送る意向や処罰を求めない意向を得られる場合があります。返済の実績は、起訴の判断で考慮される「犯罪後の情況」(刑事訴訟法第248条)として福島地検に示せます。本人が会社に直接話した返済の約束は、横領を認めた証拠としても使われるので、以後のやり取りは弁護士に一本化してください。

発覚の直後にしてはいけない2つのこと

  • 会計ソフトの記録やメール、伝票を消したり書き換えたりすると、証拠隠しとみられ、在宅から逮捕に切り替わる理由になります。
  • 出勤しなくなる、電話に出なくなるといった行動は逃亡のおそれと受け取られ、身柄を拘束される可能性を高めます。

争うなら、会社の計算とのずれを記録で示す

全く身に覚えがない場合だけでなく、会社が主張する金額や期間が実際より大きい、その支出を決める権限があった、立て替えの精算だった、といった点もよく争点になります。取調べでは黙秘できることが告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、内容が違う調書は訂正を求められ、納得できない調書への署名押印は断れます(同条第4項・第5項)。通常の横領事件は、取調べの録音・録画が義務づけられた事件に含まれていません(同法第301条の2)。郡山署やいわき中央署などで在宅の取調べを受けた日は、聞かれたことと答えたことを帰宅後すぐに書き出し、次の打合せで弁護士に見せてください。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」(第198条・第248条・第301条の2)、出典:福島県弁護士会「刑事事件」

横領事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈は起訴のあと。会社の資料に触れられない状態を示す

保釈を求められるのは起訴された後の被告人で、逮捕・勾留中の被疑者の段階では使えません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。横領・背任で壁になりやすいのは罪証隠滅のおそれ(第89条第4号)で、会社の帳簿にまだ触れられる立場だと認められにくくなります。第2号は「長期10年を超える罪」の前科が要件なので、上限がちょうど10年の業務上横領罪の前科だけでは当たりません。退職や担当替えが済み、資料が会社の管理下にあることを、弁護人から裁判所へ示してもらいましょう。

福島地裁管内の第一審(令和7年)では、勾留された被告人502人のうち136人(27.1%・算出)が保証金を納めて保釈されました。全国は35,125人中11,132人(31.7%・算出)で、福島は全国より低い水準です。保釈されれば、拘置支所を出て働きながら返済を続けられます。

時効は、会社が気づいた日ではなく行為が終わった時から数える

公訴時効は業務上横領罪が7年、横領罪と背任罪が5年で、犯罪行為が終わった時から進みます(第253条第1項)。何度にも分けて抜き取っていた場合、1回ごとに数えるか、包括一罪として最後の行為から数えるかは事案によって分かれます。共犯者がいれば最後の行為が終わった時から全員の時効が進み(同条第2項)、国外にいる期間はその人の時効が止まります(第255条第1項)。刑事の時効と別に、会社は民法第724条の期間内であれば損害賠償を請求できます。処理した日付と金額の一覧を作って弁護士に渡せば、時効の内側に残る部分を切り分けてもらえます。

外国籍の人は、横領か背任かで在留への影響が違う

福島県の在留外国人は21,598人(令和7年末)で、在留資格は技能実習5,690人が最も多く、特定技能2,684人が続きます。横領の罪(刑法第2編第38章)は、執行猶予が付いても退去強制となる入管法第24条第4号の2の対象に入っていません。こちらは第24条第4号リ(1年を超える拘禁刑)で判断され、刑の全部の執行猶予が付けば当たりません。一方、背任罪(刑法第247条)は第37章に置かれ、第4号の2の対象です。技能実習・特定技能・留学など別表第一の資格の人は、背任罪で拘禁刑に処せられれば執行猶予付きでも退去強制の事由にあたります(罰金なら当たりません)。告げられた罪名と、在留カードの資格・期限を最初の接見で弁護士に伝えてください。通訳が必要なときは、福島県国際交流協会の外国人住民のための相談窓口(024-524-1316・火〜土曜9時〜17時15分)が、警察などとの三者通話でも通訳を受けています。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第207条・第253条・第255条、e-Gov法令検索「民法」第724条、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第22条の4・第24条、出典:裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、福島県「外国人住民のための相談窓口」

福島県の横領事件で弁護士に頼めることと選び方・費用

県内の横領事件で弁護士に任せる柱は、勤め先との返済交渉と、身柄の拘束を防ぐ・解く活動の2つです。どちらも福島地検が起訴を決める前に動き出すほど、処分の判断材料として届けられるものが増えます。

返済交渉と示談

返済の総額と期日、退職金や未払い給与との差引きを書面にまとめ、告訴の見送りや処罰を求めない意向を会社から取り付ける交渉を代わりに進めます。示談金と費用の相場は横領事件の弁護士費用・示談金の相場を解説した記事で確認できます。

身柄の拘束を防ぐ・解く

在宅のうちは返済と出頭の予定を警察と検察に伝え、逮捕後は勾留請求をしないよう求める意見書、勾留後は準抗告、起訴後は保釈請求を出します。処分の見込みは不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で詳しく扱っています。

郡山・いわき・福島市の3極と、会津からの距離で事務所を選ぶ

福島県弁護士会の会員は192人(うち女性29人)(2026年9月1日現在)で、福島・郡山・白河・会津若松・いわき・相馬の6支部に分かれて活動しています。県警の市町村別の数字では、令和7年の刑法犯の22.0%が郡山市、19.5%がいわき市、14.5%が福島市(いずれも算出)で、事件も事務所も3つの市に分散しています。在宅の横領では会社との面談や警察署・検察庁への同行が何度もあり、南会津や喜多方の職場の案件を郡山や福島市の事務所に頼むと、会津若松支部への移動が日当と交通費に上乗せされます。電話の段階で次の3点をそろえて聞き、依頼先を絞り込んでください。

福島県内の事務所に最初の電話で聞く3点

  • 会社との返済交渉や損害賠償の請求への対応も、刑事弁護と同じ弁護士が引き受けられるか
  • 職場を受け持つ警察署や福島地検の本庁・支部に同行してもらうとき、1回ごとの日当と交通費がいくらか
  • 返済に充てる資金とは別に、着手金を分割で払えるか

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違い

区分 在宅で進む横領で使えるか 頼み方 費用
当番弁護士逮捕されたあとに面会を頼める。逮捕前の取調べ中は、弁護士会を通じた有料相談家族が024-534-2334へ電話するか、本人が警察官・検察官・裁判官に申し出る初回の接見は無料
国選弁護人勾留を請求されてから。在宅のままなら起訴まで付かない本人が裁判官に請求する資力の基準がある
私選弁護人発覚した直後から使える本人か家族が事務所と直接契約する事務所ごとの料金

逮捕されずに進む横領では起訴まで国選弁護人が付かないため、会社との交渉を急ぐなら、発覚した段階で私選の弁護士と契約しましょう。

費用の目安と、法テラス福島・法テラスふたば

着手金は50万円前後からが目安で、否認する場合や公判まで続く場合は報酬金や日当が加わります。弁護士費用と返済資金は別々に必要になるので、返済に回せる額を伝えたうえで総額の見積もりを出してもらいましょう。返済金を弁護士に預けるなら、誰に・いつ支払うかを委任契約書に書き込んでもらってください。着手金と報酬金の内訳は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で扱っています。

県内の法テラスは、福島市北五老内町の法テラス福島(0570-078370)と、双葉郡広野町の法テラスふたば(0570-078376)で、スタッフ弁護士の事務所は福島市と会津若松市にあります。郡山市・いわき市に法テラスの事務所は置かれていません。逮捕から勾留が決まるまでは国選弁護人を頼めないので、その間の費用を用意できないときは、面会に来た当番弁護士に事情を話してください。

出典:日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、福島県弁護士会「県内各支部のご紹介」、福島県警察「令和7年 犯罪統計(確定値)」、法テラス「法テラス福島」、法テラス福島「アクセス」

福島県の横領・背任の検挙状況

福島県の横領・背任の件数は、警察庁が都道府県別に出す罪種別の統計で分かり、最新は令和6年です。落とし物などを持ち去る占有離脱物横領は別の罪種として数えられるので、この表には入れていません。

区分 令和5年(2023年) 令和6年(2024年)
横領の認知件数31件32件
うち業務上横領14件16件
横領の検挙件数19件27件
横領の検挙人員20人24人
背任の認知件数3件1件

※警察庁「令和5年の犯罪」「令和6年の犯罪」第3表(都道府県別 罪種別)の福島県の値です。令和7年の罪種別の値は、警察庁「令和7年の犯罪」が2026年9月の時点で公表されていないため載せていません。検挙の数には、前年以前に起きた事件の検挙も含まれます。

令和6年の福島県の横領は32件で、検挙率は84.4%(算出)でした。同じ年の県内の刑法犯全体の検挙率39.6%の2倍を超えます。検挙された24人に少年はいませんでした。会社との話し合いが続いているうちに弁護士を入れ、告訴される前に返済の道筋を示しましょう。

令和7年は包括罪種の「知能犯」まで

福島県警の令和7年確定値は、詐欺・横領・背任などをまとめた包括罪種の「知能犯」までしか出ていません。知能犯の認知件数は令和7年に678件で、前年の516件から31.4%増え、令和8年も1〜8月で437件(暫定値・前年同期比+4.3%)が認知されています。この数には詐欺などが含まれるため、横領だけが増えたとは言えません。

福島県警の刑法犯全体では、逮捕は4人に1人あまり

罪種ごとの逮捕の割合は、福島県分が公表されていません。刑法犯全体では、令和7年に福島県警が検挙した2,139人のうち逮捕は588人(27.5%・算出)で、1,551人は身柄を拘束されないまま捜査を受けました。全国の32.2%(算出)より低い割合です。帳簿の改ざんや連絡の途絶があれば、在宅から逮捕に切り替わることもあります。在宅のうちに弁護士をつけ、返済と出頭の予定をいつでも示せる状態にしておいてください。

出典:警察庁「令和6年の犯罪」、警察庁「令和5年の犯罪」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、福島県警察「令和7年 犯罪統計(確定値)」、福島県警察「令和8年 犯罪統計(8月末暫定値)」

福島県の横領・背任事件でよくある質問

Q1. 郡山市の職場で使い込みが見つかりました。すぐに逮捕されますか?

すぐとは限りません。令和7年に福島県警が検挙した人(刑法犯全体)の7割あまりは在宅で捜査を受けています。ただし、データの消去や呼出しの無視があれば、逮捕の理由にされます。郡山署や郡山北署から連絡が来る前に弁護士へ依頼し、返済の計画と出頭できる日を先に固めておきましょう。

Q2. 南相馬市の職場で発覚しました。検察庁と裁判所はどこになりますか?

捜査は南相馬署(相馬市・新地町なら相馬署)が受け持ち、検察庁の呼出しは福島市狐塚の法務合同庁舎にある相馬支部です。起訴後の法廷は相馬市中村の福島地裁相馬支部で、合議で審理すると決まれば福島市の本庁に移ります。呼出状が届いたら弁護士に見せ、福島市までの移動時間も含めて当日の段取りを組んでもらってください。

Q3. 南会津町の職場です。郡山や福島市の弁護士に頼むと費用は増えますか?

増える可能性があります。南会津郡の事件は捜査が南会津署、起訴後の法廷が会津若松市追手町の会津若松支部で、田島区検察庁も会津若松支部の庁舎に入っています。郡山や福島市から通う弁護士に頼むと、面談や同行のたびに移動の日当と交通費がかかります。会津若松市内の事務所も候補に入れ、同行1回あたりの費用を比べてから依頼先を決めましょう。

Q4. 双葉郡の事業所で発覚しました。避難先から通っていますが、手続きはどこで進みますか?

双葉郡8町村の事件は、富岡町に本署がある双葉署が捜査し、検察は福島富岡区検察庁が同居するいわき支部、業務上横領の裁判は福島地裁いわき支部です。福島富岡簡易裁判所は事務移転中で、刑事の事務はいわき簡易裁判所が扱っています。住んでいる市町村が県内の別の地域や県外でも、手続きの場所は事件の起きた職場で決まります。住まいと職場の住所を両方弁護士に伝え、通う先と面談の場所を最初に決めてもらいましょう。双葉郡広野町には法テラスふたばがあります。

Q5. 福島県職員や市町村職員、公立学校の教員が横領した場合、職はどうなりますか?

地方公務員法は、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失うと定めています(第16条第1号・第28条第4項)。業務上横領罪は刑が拘禁刑だけなので、有罪なら執行猶予付きでもこの規定にかかります。罰金刑のある背任罪で罰金にとどまれば、失職の規定の外です。起訴された段階で休職になることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は刑事手続きと並行して判断されます。福島地検が起訴を決める前に返済と示談をそろえ、不起訴を目指しましょう。

Q6. 福島地裁の判決に不服なとき、控訴審はどこで開かれますか?

福島県内のどの支部で判決を受けても、控訴審は宮城県仙台市青葉区片平の仙台高等裁判所です。県内に高等裁判所やその支部はありません。移動の負担も考え、判決の言渡しを受けたら、その日のうちに弁護人と控訴するかどうかを話し合ってください。

Q7. 宮城県や茨城県に住む家族が、福島県内の職場で横領を疑われています。

職場が福島県内なら、捜査は福島県警、起訴の判断は福島地検が担います。家族が逮捕されたときの当番弁護士も、身柄がある福島県の弁護士会(024-534-2334)へ申し込みます。職場の市町村名を伝えたうえで、郡山・いわき・福島市など職場に近い事務所の見積もりも取りましょう。

Q8. 落とし物の財布や、放置された自転車を持ち帰った場合も横領ですか?

持ち主の手を離れた物を自分のものにした場合は、業務上横領とは別の遺失物等横領罪(刑法第254条)の問題で、法定刑は1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金もしくは科料、公訴時効は3年です。統計上は占有離脱物横領として数えられ、福島県では令和6年に235件が認知され、110人(うち少年19人)が検挙されました。県警の少年非行の資料でも、令和7年の刑法犯少年に占有離脱物横領が8人います。警察から告げられた罪名が勤め先のお金の件か落とし物の件かを、そのまま弁護士に伝えてください。

Q9. まだ会社に知られていません。今のうちに動くべきですか?

業務上横領の時効は7年で、完成していない分は起訴の対象に残ります。捜査機関に発覚する前の自首は刑の減軽事由で(刑法第42条第1項)、事件が知られていても犯人が特定される前なら自首にあたる余地があり、減軽の判断は裁判所に委ねられます。会社に申し出て返済を始めるか、職場を受け持つ福島県警の警察署へ自首するかを一人で決めず、弁護士と方針を立ててから動きましょう。

出典:福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、裁判所「福島県内の管轄区域表」、裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務の移転について」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、e-Gov法令検索「刑法」第42条・第254条、警察庁「令和6年の犯罪」第3表、福島県警察「令和7年における少年非行の状況」

福島県で横領・背任事件の弁護士を探す 返済交渉から福島地検の本庁・支部への同行まで任せられる事務所を選んでください

福島県の横領事件は、職場が中通り・浜通り・会津のどこにあるかで、呼出し先と法廷が本庁か5支部のどれになるかが決まります。民事の請求まで引き受けるか、同行の日当がいくらかは事務所ごとに違います。会社に顛末書や回答書を出す前に相談してください。家族が福島県内の警察署に留置されているなら、今日中に接見へ行ける事務所を一覧から選んで電話しましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。横領・背任・占有離脱物横領の件数と刑法犯の検挙率(令和6年)は警察庁「令和6年の犯罪」「令和5年の犯罪」の福島県の値(令和7年の罪種別は未公表)、知能犯の件数は福島県警察の犯罪統計(令和7年確定値・令和8年1〜8月暫定値)、刑法犯の身柄措置は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、刑法犯の市町村別の割合は福島県警察の令和7年確定値から算出した値です。保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の福島地裁管内と全国の値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の改正刑法による拘禁刑で表記しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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