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福島県で利用できる公的な相談窓口
当番弁護士は中通り・浜通り・会津のどこからでも同じ番号
福島県弁護士会の当番弁護士は、県内のどの警察署に身柄があっても024-534-2334で申し込めます。会の案内では、平日休日を問わず、原則として48時間以内に弁護士が面会に行き、初回の接見手数料はかかりません。業務時間外は留守番電話の案内にしたがって、派遣要請であること、本人の氏名・生年月日・罪名・警察署名、依頼者の氏名と連絡先を録音します。本人から頼むなら、警察官・検察官・裁判官に「当番弁護士を呼んでください」と伝えれば足ります。逮捕される前に警察の取調べを受けている人も、業務時間内に同じ番号へ連絡すれば、当番弁護士と有料で相談できます。
※当番弁護士の番号は、福島県弁護士会の案内と日本弁護士連合会の連絡先一覧(2026年6月24日現在)で同じです。弁護士会の郡山支部などの番号は民事の法律相談の予約先で、当番弁護士は本会の番号で受け付けます。
大麻の使用や依存について相談できる窓口
| 窓口 | 電話 | 受付・内容 |
|---|---|---|
| 福島県精神保健福祉センター(福島市御山町・保健衛生合同庁舎5階) | 024-535-3556 | 月〜金 8時30分〜17時15分。来所相談は予約制。依存症の専門相談、薬物依存家族教室(毎月第2木曜 13時30分〜15時30分) |
| こころの健康相談ダイヤル | 0570-064-556 | 月〜金 9時〜17時と18時30分〜22時30分(受付は22時まで) |
| 県の保健福祉事務所(精神保健福祉相談) | 県北 024-534-4300・県中 0248-75-7811・県南 0248-22-5649・会津 0242-29-5275・南会津 0241-63-0305・相双 0244-26-1133 | 月〜金 8時30分〜17時15分。住まいに近い事務所で相談できる |
| 福島県警察 ヤングテレホン | 024-525-8060 | 月〜金 9時〜17時。少年の悩みや非行の相談 |
| 法務少年支援センター福島(福島少年鑑別所) | 024-557-7020 | 子ども・保護者・成人の心理相談や問題行動の相談 |
※福島県警察の薬物のページと相談窓口一覧には、薬物専用の相談電話が載っていません。精神保健福祉センターの専門相談と家族教室の日時は、2026年4月13日更新の「依存症相談窓口のご案内」によります。
弁護士に依頼したその日のうちに、家族が精神保健福祉センターへ来所相談の予約を入れてください。相談を重ねた回数と期間が、処分や判決の前に示せる再発防止の裏づけになります。
出典:福島県弁護士会「刑事事件」、福島県弁護士会「当番弁護士について」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、福島県精神保健福祉センター「センターのご案内」、福島県精神保健福祉センター「電話相談、来所相談」、福島県精神保健福祉センター「依存症相談窓口のご案内」、福島県警察「各種相談窓口」、法務省「法務少年支援センター」
福島県で大麻などの薬物事件の疑いをかけられたときに最初にすること
このページは、福島県内で大麻や大麻由来の製品、麻薬の所持・使用・譲渡・栽培を疑われた本人と家族のための案内です。覚醒剤の事件は同じサイトの「覚せい剤」のページで扱い、ここでは大麻を中心に書いています。県内で検挙される人は覚醒剤のほうが多いものの、大麻でも令和6年に21人が検挙され、同じ年の12月12日からは使っただけでも7年以下の拘禁刑で罰せられるようになりました。郡山・いわき・会津若松など県内22署のどこに身柄があっても、当番弁護士の申込先は福島県弁護士会の024-534-2334の1本です。
いまの状況別・最初にすること
- 家族が大麻の容疑で県内の警察署にいる
- 024-534-2334へ電話してください。夜間や休日は留守番電話になるので、当番弁護士の派遣要請であること、本人の氏名・生年月日・罪名・警察署名、あなたの氏名と連絡先を録音すれば受け付けられます。入手先の捜査中は家族の面会が禁じられることがありますが、弁護士なら立会人なしで本人に会えます。
- 職務質問で荷物の中や尿の提出を求められた
- 断っても、令状による捜索や強制採尿へ進むことがあります。応じる前に薬物事件を扱う弁護士へ電話し、交付された押収品目録の控えを手元に残してください。何を持ち去られたかを弁護士が正確に把握できます。
- 自宅を捜索され、後日の出頭を求められている
- 大麻の所持や使用には罰金刑がなく、起訴されれば公開の法廷で審理されます。出頭の日までに弁護士と会い、話す範囲を決めてから署へ向かってください。在宅のうちに依存症の相談を始めた記録は、処分を決める検察官に示す材料になります。
- 18歳未満の子どもが逮捕された
- 福島県弁護士会は、18歳未満の少年が逮捕された事件(道路交通法違反だけの事件を除く)では申出がなくても当番弁護士が接見するとしています。家族からも同じ番号へ電話し、折り返しの連絡先を残してください。接見した弁護士から本人の様子を聞けます。
出典:警察庁「令和6年の犯罪」第61表、厚生労働省「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」、福島県弁護士会「刑事事件」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」
福島県で大麻の容疑で逮捕されたあとの流れと、裁判が開かれる場所
警察は逮捕から48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を求めるかを決めます。勾留は10日間、延長されると最長20日間で、その間に起訴か不起訴かが決まります(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。大麻の事件では、入手先や一緒に使った人の捜査を理由に、勾留の延長や接見禁止が付くことがあります。各段階の手続きは逮捕後の流れを解説した記事にまとめています。
所持・使用は簡易裁判所ではなく、地裁の本庁か5つの支部で裁かれる
起訴するかを決めるのは福島地方検察庁で、福島市の本庁のほか郡山・白河・会津若松・いわき・相馬に支部があります(相馬支部の所在地は福島市の本庁と同じです)。大麻の単純な所持や使用には罰金刑がないため、棚倉・田島・福島富岡を含む県内9つの簡易裁判所では扱えず、福島地方裁判所の本庁(福島市)か、相馬・郡山・白河・会津若松・いわきの5支部で、裁判官1人が審理します(裁判所法第33条第1項第2号)。棚倉町や石川町の事件は白河支部、南会津の事件は会津若松支部、双葉郡の事件はいわき支部へ行きます。
営利目的の所持・譲渡、輸入、栽培は法定刑の下限が1年以上の拘禁刑なので、裁判官3人の合議で審理されます(裁判所法第26条第2項第2号)。県内で合議を扱うのは本庁・郡山支部・会津若松支部・いわき支部の4庁で、相馬支部の地域の事件は福島市の本庁へ、白河支部の地域の事件は郡山支部へ移ります。
| 地方と主な市町村 | 捜査する主な警察署 | 所持・使用(裁判官1人) | 営利目的・栽培(合議) |
|---|---|---|---|
| 中通り北部:福島市・二本松市・伊達市・伊達郡・飯舘村 | 福島・福島北・伊達・二本松(飯舘村は南相馬) | 本庁 | 本庁 |
| 中通り中部:郡山市・須賀川市・田村市・本宮市・大玉村ほか | 郡山・郡山北・須賀川・田村 | 郡山支部 | 郡山支部 |
| 中通り南部:白河市・西白河郡・東白川郡・石川郡 | 白河・棚倉・石川 | 白河支部 | 郡山支部 |
| 会津:会津若松市・喜多方市・耶麻郡・河沼郡・大沼郡・南会津郡 | 会津若松・喜多方・猪苗代・会津坂下・南会津 | 会津若松支部 | 会津若松支部 |
| 浜通り北部:相馬市・南相馬市・新地町 | 相馬・南相馬 | 相馬支部 | 本庁 |
| 浜通り南部:いわき市・双葉郡8町村 | いわき中央・いわき東・いわき南・双葉 | いわき支部 | いわき支部 |
| 控訴審はどの地方の事件も仙台市の仙台高等裁判所(本庁)。当番弁護士はどの地方も福島県弁護士会(024-534-2334) | |||
※裁判所「福島県内の管轄区域表」(市町村名は平成20年7月1日現在の行政区画による表示)と、福島県警察の組織に関する条例の別表をもとに整理しました。飯舘村は、警察は南相馬署の担当ですが、裁判所の区分は本庁です。弁護士会は弁護士法第32条により地方裁判所の管轄区域ごとに置かれ、福島地裁は1つなので県内は1会です。
起訴後に移されることがある拘置支所は郡山・会津若松・いわき・白河の4か所で、いずれも地裁支部のすぐ近くにあります。浜通り北部の相馬市・南相馬市には拘置支所が置かれていません。控訴すると、審理は県外の仙台高裁に移ります。弁護士には、本人のいる警察署名と、大麻が見つかった市町村名をあわせて伝えてください。接見と公判に通う先を、依頼の段階で見通してもらえます。
出典:裁判所「福島県内の管轄区域表」、福島地方・家庭裁判所「紹介」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、福島県警察 例規集「福島県警察の組織に関する条例」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、e-Gov法令検索「裁判所法」第26条・第33条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条
福島県で大麻・麻薬の所持や使用が問われる罪と刑罰
大麻の罪は国の法律で定められ、県内の事件でも法定刑は全国と同じです。刑の重さは、自分で持つ・使うだけか、売る目的があるか、輸入や栽培のように出どころ側の行為かで段階が分かれます。逮捕状や勾留状で告げられた罪名と条文を、面会に来た弁護士へそのまま伝えてください。どの庁で裁かれ、どこまで処分を軽くできるかの見通しを、最初の接見で立ててもらえます。
| 行為と根拠 | 法定刑 | 罰金 | 福島県内で審理する庁 |
|---|---|---|---|
| 所持・譲渡・譲受(麻薬及び向精神薬取締法 第66条第1項) | 7年以下の拘禁刑 | なし | 本庁・5支部(単独) |
| 使用(施用)(同法 第66条の2第1項) | 7年以下の拘禁刑 | なし | 本庁・5支部(単独) |
| 営利目的の所持・譲渡・使用など(同法 第66条第2項・第66条の2第2項) | 1年以上10年以下の拘禁刑 | 情状により300万円以下を併科 | 本庁・郡山・会津若松・いわき支部(合議) |
| 輸入・輸出・製造(同法 第65条第1項) | 1年以上10年以下の拘禁刑 | なし | 同上(合議) |
| 営利目的の輸入・輸出・製造(同法 第65条第2項) | 1年以上の有期拘禁刑 | 情状により500万円以下を併科 | 同上(合議) |
| 栽培(大麻草の栽培の規制に関する法律 第24条第1項) | 1年以上10年以下の拘禁刑 | なし | 同上(合議) |
※どの行為にも未遂を罰する規定があります。福島県の裁判員裁判は福島地裁の本庁と郡山支部だけで開かれますが、大麻の罪には無期刑が含まれないため、裁判員裁判の対象にはなりません。
令和6年12月12日から、大麻を使うことも罰せられている
改正前の大麻取締法は所持を罰する一方、使うこと自体には罰則を置いていませんでした。改正で大麻は「麻薬」の一つとなり、使う行為にも持つ行為と同じ7年以下の拘禁刑が定められました。栽培の罰則は、名前を改めた「大麻草の栽培の規制に関する法律」に残っています。成分を抽出したリキッドや、Δ9-THCが基準値(油脂・粉末は10ppm)を超えて残る製品も麻薬として扱われます。使った日は推測で埋めず、覚えている範囲で弁護士に話してください。施行日の前か後かで罪になるかどうかが分かれるため、弁護士が日付の争い方を組み立てられます。
福島県の条例で問われるのは、18歳未満の人に使う場所を与える行為
福島県には危険ドラッグなどを県独自に指定して罰する条例がなく、令和6年に刑名を拘禁刑へ改めた県条例の一覧にも薬物の条例は入っていません。危険ドラッグを罰するのは国の法律だけです。一方、福島県青少年健全育成条例第26条は、18歳未満の青少年が大麻・麻薬・覚醒剤を使うこと、シンナーなどを吸うことを知りながら、そのための場所を提供したり周旋したりすることを禁じ、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金を科しています(第34条第3項第3号)。年齢を知らなかったことを理由に処罰を免れないとする第34条第6項は、この場所の提供を対象に挙げていません。違反のとき青少年だった人には罰則が適用されません(第36条)。年下の知人を自宅や車に招いていたなら、相手の年齢をどう認識していたかを弁護士に話してください。大麻の罪とは別に条例違反を問われるおそれがあるかを、早い段階で見きわめてもらえます。
出典:e-Gov法令検索「麻薬及び向精神薬取締法」第65条・第66条・第66条の2、e-Gov法令検索「大麻草の栽培の規制に関する法律」第24条、厚生労働省「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」、福島地方裁判所「裁判員制度」、福島県「福島県青少年健全育成条例」(条例全文)、福島県報 令和6年12月24日号外第77号(県条例第82号)
容疑を認める場合と否認する場合
認めるなら、再び使わない暮らしの道筋を処分の前に示す
大麻の所持や使用には被害者がいないため、示談で処分を軽くする方法はとれません。それでも、令和6年に全国の検察庁が大麻取締法違反で処理した事件のうち起訴猶予は35.5%で、覚醒剤取締法違反の8.5%を大きく上回ります。所持量が少ない初めての事件では、薬物から離れる生活をどこまで具体的に用意できたかを検察官が見ます。
福島市御山町の福島県精神保健福祉センターは、精神科医による依存症の専門相談(毎月第3水曜日)と専門相談員の相談(毎月第2木曜日)を行い、本人・家族・友人のだれでも利用できます。同じ第2木曜日には薬物依存家族教室も開かれ、午前には物質使用障害の治療プログラム(SMARPP)があります。本人の勾留中でも家族だけで相談を始められるので、面談の日付と助言の内容をメモにして弁護士へ渡してください。弁護士が起訴前の意見書に添えて、福島地検の検察官へ提出できます。
否認するなら、声をかけられた時からの出来事を書き残す
警察官職務執行法第2条第3項は、刑事訴訟に関する法律によらない限り、意思に反して警察署へ連れて行かれることも、答えを強いられることもないと定めています。最高裁判所は、承諾なく上着の内ポケットへ手を入れて物を取り出した所持品検査を、許される限度を超えると判断しました(昭和53年9月7日判決。ただしこの事件では証拠能力が認められています)。取調べでは黙っていてよく(刑事訴訟法第198条第2項)、納得できない調書には署名押印しなくてかまいません(同条第5項)。大麻事件は、取調べの録音・録画が義務づけられた事件に入っていません(同法第301条の2)。
同乗していた車や同居する部屋から見つかった事件では、その大麻が誰のものかが争点になります。呼び止められた場所と時刻、荷物を開けたのは誰か、同乗者や同居人の発言を、その日のうちに書き出して接見の弁護士へ渡してください。捜査の手順に違法がなかったかを、弁護士が具体的に検討できます。
出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報、福島県精神保健福祉センター「依存症相談窓口のご案内」、e-Gov法令検索「警察官職務執行法」第2条、最高裁判所 昭和53年9月7日第一小法廷判決、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第198条・第301条の2
大麻事件の保釈・公訴時効・在留資格
福島地裁管内で保釈された人は、勾留された人の27.1%
保釈を請求できるのは起訴されたあとで(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)、起訴前の身柄は勾留への準抗告などで争います。所持や使用だけの事件で保釈を妨げやすいのは、売り手や仲間との口裏合わせを疑われること(第89条第4号)です。営利目的・輸入・栽培は短期1年以上の罪として第89条第1号の除外事由にあたるため、権利保釈ではなく第90条の裁量保釈として審理されます。
令和7年に第一審を終えた被告人のうち、福島地裁管内(管内の簡易裁判所を含む)で勾留されていた502人のうち136人(27.1%・算出)が保証金を納めて釈放されました。全国の35,125人中11,132人(31.7%・算出)より低い割合です。携帯電話を家族が預かる、実家に戻るなど、連絡を断つ段取りを具体的に決めて弁護人に伝えてください。弁護人がそれを保釈の請求書に書き込み、条件として裁判所へ提案できます。保証金の納付の問い合わせ先は、本庁が会計課経理係(024-534-2238)、郡山支部が024-932-5657、会津若松支部が0242-26-5726、いわき支部が0246-22-1322です。
時効は単純な所持・使用なら5年、栽培や営利目的なら7年
法定刑の上限から刑事訴訟法第250条第2項で数えると、単純な所持・譲渡・譲受・使用は5年、栽培・輸入と営利目的の所持や使用は7年、営利目的の輸入は10年で公訴時効が完成します。使用は1回ごとに別の罪で、それぞれ使い終えた時から数えます(第253条第1項)。国外にいた期間は時効の進行が止まります(第255条第1項)。海外で暮らした時期があるなら、出入国の日付が分かる書類を弁護士に預けてください。止まっていた期間を差し引いて、残りの年数を弁護士が割り出せます。
外国籍の人は、執行猶予が付いても退去強制の対象
福島県の在留外国人は令和7年末で21,598人で、在留資格は技能実習(5,690人)が最も多く、国籍はベトナムが最多です。薬物の罪で有罪判決を受けると、罰金でも執行猶予でも入管法第24条第4号チの退去強制事由にあたり、ほかの罪名より扱いが重くなっています。いったん刑に処せられると、再入国を拒む期間にも上限がありません(第5条第1項第5号)。身柄拘束で技能実習や就労が3か月以上途切れれば、在留資格そのものを取り消される根拠(第22条の4第6号)にもなります。技能実習生や留学生が逮捕されたら、当番弁護士の申込みの際に通訳の言語を伝え、入管実務も扱う弁護士へ早めに依頼してください。福島県国際交流協会の相談窓口(024-524-1316・火〜土)は13言語に対応し、三者通話で警察などとのやり取りも通訳しています。
出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条・第253条・第255条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、福島地方裁判所「窓口案内」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第5条・第22条の4・第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、福島県 国際課「外国人住民のための相談窓口」
大麻事件で弁護士に依頼できることと、福島県での選び方・費用
県内の大麻事件で弁護士が受け持つ仕事は、身柄を早く外へ出すための申立てと、処分や判決に向けた材料づくりの2つです。
検察官に勾留請求を見送るよう意見書を出し、勾留が決まれば裁判所へ準抗告を申し立てます。接見禁止が付いたら家族だけでも会えるよう一部解除を求め、起訴後は保釈を請求します。不起訴や執行猶予の見通しは刑事処分・刑罰の解説記事にまとめています。
精神保健福祉センターでの相談や通院の記録、家族の見守りの計画を書面にまとめ、福島地検の検察官や裁判所に示します。
中通り・浜通り・会津の移動距離を見込んで選ぶ
福島県は面積が全国で3番目に広く(算出)、弁護士会も福島・郡山・白河・会津若松・いわき・相馬の6支部に分かれています。郡山支部は白河の地域の合議事件も扱うため、県南の営利目的の事件でも公判は郡山になります。福島市や郡山市の事務所に会津やいわき、双葉郡の警察署への接見を頼むと、1回ごとの日当と交通費が重なり、冬は雪で移動の時間も読みにくくなります。身柄のある署が事務所から遠いなら、次の3つを満たす弁護士に依頼してください。
依頼先を決める3つの目安
- 本人のいる県内の警察署へ、依頼した当日か翌日に最初の接見へ行ける
- 大麻などの薬物事件で、接見禁止の一部解除や保釈請求を手がけた実績を説明できる
- 接見1回ごとの日当・交通費を含めた、公判までの総額を書面で示せる
逮捕の直後に1回無料で呼べるのが当番弁護士、勾留が決まってから本人が裁判官に求めるのが国選弁護人で、国選には資力の基準があり弁護士を指名できません。逮捕される前の在宅捜査から弁護を受けたいなら、事務所と直接契約する私選弁護人を選んでください。
費用の目安と、法テラスの県内拠点
着手金・報酬金・日当を合わせた総額は、おおむね60万円から110万円です。被害者がいないので示談金はかかりませんが、営利目的を争う事件や公判が長引く事件では高くなります。費用の内訳は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にまとめています。
法テラスの県内の窓口は、福島市の法テラス福島(0570-078370)と双葉郡広野町の法テラスふたば(0570-078376)の2か所で、郡山市といわき市には事務所がありません。法テラスの無料法律相談は刑事事件を対象に挙げていないため、相談の場としては福島県弁護士会の法律相談センター(30分5,500円・予約制・平日)が使えます。費用の工面に不安があるなら、接見に来た当番弁護士にその場で家計の事情を打ち明けてください。国選弁護人の請求や被疑者弁護援助制度を使う道も含めて、支払える形を一緒に探してもらえます。
出典:福島県弁護士会「県内各支部のご紹介」、福島県弁護士会「有料法律相談のご案内」、法テラス「法テラス福島」、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の概要」
福島県の薬物・大麻事件の検挙状況
県内で薬物の事件がどのくらい検挙されているかは、福島県警察の薬物のページには件数が載っておらず、警察庁の都道府県別の統計で分かります。福島県では、覚醒剤で検挙された人が大麻の約2.5倍(令和6年・算出)です。
令和6年は大麻21人・覚醒剤53人
| 年 | 大麻取締法(件・人) | 覚醒剤取締法(件・人) | 麻薬等取締法(件・人) |
|---|---|---|---|
| 令和5年(2023年) | 33件・23人 | 73件・49人 | 3件・2人 |
| 令和6年(2024年) | 34件・21人 | 71件・53人 | 5件・2人 |
※警察庁「令和5年の犯罪」「令和6年の犯罪」第61表(特別法犯 都道府県別の検挙件数・検挙人員)の福島県の値です。令和7年の法令別の数字は、2026年9月30日時点で公表されていません。令和6年12月12日の改正後、大麻の所持・使用は麻薬及び向精神薬取締法の対象です。
令和7年については、県警の「少年非行の状況」に少年の数字があります。特別法犯で検挙された少年40人のうち、麻薬及び向精神薬取締法違反が8人、覚醒剤取締法違反が4人でした。この表には大麻の行がなく、法改正で大麻が麻薬の区分に移った後の数字のため、前の年の人数とは単純に比べられません。高校生や中学生の子どもが薬物で補導・検挙されたら、学校へ説明する前に付添人を務める弁護士と方針を決めてください。家庭裁判所の審判に向けて、学校生活を続けるための準備を並行して進められます。
出典:警察庁「令和6年の犯罪」第61表、警察庁「令和5年の犯罪」第61表、福島県警察「令和7年における少年非行の状況」、福島県警察「薬物」
福島県の大麻事件でよくある質問
Q1. 郡山北署に大麻の容疑で家族がいます。裁判はどこで開かれますか?
郡山北署が受け持つ郡山市北西部・本宮市・大玉村の事件は、所持・使用も営利目的も福島地裁郡山支部で審理されます。起訴後に移されることがある郡山拘置支所(郡山市麓山1-2-3・024-922-1349)は、郡山支部と同じ麓山にあります。当番弁護士は郡山支部の番号ではなく、本会の024-534-2334へ申し込んでください。
Q2. 白河市で栽培を疑われています。地元の白河支部で裁かれますか?
単純な所持や使用なら白河支部ですが、栽培や営利目的の事件は合議になるため、郡山支部で審理されます。白河支部の区域には棚倉町・石川町などの東白川郡・石川郡も含まれます。依頼する弁護士には、郡山支部への出廷まで含めた見積もりを出してもらってください。
Q3. いわき市や双葉郡の警察署で逮捕されました。どこの裁判所が扱いますか?
いわき市と双葉郡8町村の事件はいわき支部が扱い、合議もいわき支部です。福島富岡簡易裁判所は平成23年から事務をほかの簡裁へ移していますが、罰金刑のない大麻の事件はもともと簡裁で扱わないため影響しません。起訴後に移されることがあるいわき拘置支所(0246-25-4546)は、いわき支部と同じ番地にあり、面会の受付は8時30分〜11時30分と13時〜16時です。家族が面会に行く日を弁護士に伝えてください。接見と重ならないよう日程を組めます。
Q4. 会津の警察署にいる家族のために、郡山や福島市の弁護士へ頼めますか?
頼めますが、喜多方署や南会津署まで通うたびに日当と交通費がかかります。南会津町の田島には簡易裁判所と家庭裁判所の出張所しかなく、大麻の事件は会津若松支部で裁かれます。会津若松市には法テラスのスタッフ弁護士の法律事務所もあります。会津若松支部の近くの事務所と遠方の事務所で、公判までの総額を比べてから決めてください。
Q5. 高校生の子どもが大麻で検挙されました。どこの家庭裁判所が扱いますか?
福島県では家庭裁判所の本庁と5支部のすべてが少年事件を扱い、棚倉の地域は白河支部、田島の地域は会津若松支部へ送られます。観護措置が決まったときの収容先は、県内に1か所の福島少年鑑別所(福島市南沢又・024-557-6561)で、面会の受付は平日9時〜11時30分と13時〜16時30分です。審判で付添人を務める弁護士を早めに決め、学校への説明の仕方も一緒に話し合ってください。
Q6. 初めての大麻事件でも、実刑になりますか?
令和6年に全国の地方裁判所で大麻取締法違反の判決を受けた2,326人のうち、1,959人(84.2%・算出)に刑の全部の執行猶予が付きました。売る目的があった事件、押収量の多い事件、執行猶予中の再犯では、実刑となる可能性が高まります。公判が始まる前から精神保健福祉センターの相談やSMARPPに通い、参加した記録を弁護人に渡してください。執行猶予を求める弁論で、その記録を示せます。
Q7. 福島県職員や教員が大麻で起訴されたら、職を失いますか?
地方公務員法は、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失うとしています(第16条第1号・第28条第4項)。大麻の所持と使用には罰金刑がないため、有罪なら執行猶予が付いてもこの規定にあたります。起訴による休職(第28条第2項第2号)や懲戒処分(第29条)は、刑事の結果とは別に判断されます。不起訴を目指せる段階のうちに、勤務先への説明の仕方を弁護士と決めてください。
Q8. 宮城県など県外に住んでいます。福島で逮捕された家族の弁護士はどう探せばいいですか?
当番弁護士は身柄のある県の弁護士会が派遣するので、福島県弁護士会の024-534-2334へ電話してください。私選の弁護人は住まいの県に関係なく選べ、弁護士は立会人なしで本人と面会できます(刑事訴訟法第39条第1項)。控訴審まで同じ弁護士に任せたいなら、仙台高裁への出廷を含めた見積もりを依頼の時点で出してもらいましょう。
Q9. 通販で買ったCBD製品やリキッドから成分が出たと言われました。罪になりますか?
大麻草由来の製品は、Δ9-THCの残留が基準値(油脂・粉末で10ppm)を上回ると麻薬として扱われます。福島県には危険ドラッグを県独自に罰する条例がないため、問われるのは国の法律です。包装・商品ページの画面・購入履歴を捨てずに保存し、成分鑑定の結果が届く前に弁護士に見せてください。成分を知らずに使ったという主張を、その記録で組み立てられます。
出典:裁判所「福島県内の管轄区域表」、裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務移転」、法務省「面会受付時間一覧」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、法テラス「法テラス福島」、法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、厚生労働省「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」
県内の大麻事件は、所持・使用なら本庁と5支部、営利目的や栽培なら本庁・郡山・会津若松・いわきの4庁で審理されます。すでに郡山・いわき・会津などの署に身柄があるなら、今日か明日のうちに接見へ行ける事務所に電話してください。まだ警察から呼び出しを受けている段階なら、初回相談が無料の事務所で今後の取調べへの備えを聞きましょう。
参考資料・更新情報
- 警察庁「令和6年の犯罪」(第61表 特別法犯)
- 警察庁「令和5年の犯罪」第61表
- 福島県警察「令和7年における少年非行の状況」
- 福島県警察「薬物」
- 福島県警察「各種相談窓口」
- 福島県警察 例規集「福島県警察の組織に関する条例」(令和6年2月17日施行)
- 福島県「福島県青少年健全育成条例」(条例全文)
- 福島県報 令和6年12月24日号外第77号
- 福島県精神保健福祉センター「センターのご案内」
- 福島県精神保健福祉センター「電話相談、来所相談」
- 福島県精神保健福祉センター「依存症相談窓口のご案内」(2026年4月13日更新)
- 福島県 国際課「外国人住民のための相談窓口」(2024年11月5日更新)
- 裁判所「福島県内の管轄区域表」
- 福島地方・家庭裁判所「紹介」
- 福島地方裁判所「裁判員制度」
- 福島地方裁判所「窓口案内」
- 裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務移転」
- 仙台高等裁判所「所在地一覧」
- 裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」
- 最高裁判所 昭和53年9月7日第一小法廷判決(刑集32巻6号1672頁)
- 福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」(2026年5月11日更新)
- 法務省「刑事施設の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 法務省「面会受付時間一覧」(令和8年3月1日現在)
- 法務省「少年鑑別所の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 法務省「法務少年支援センター」
- 法務省「検察統計調査」令和6年年報
- 法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」
- 福島県弁護士会「刑事事件」
- 福島県弁護士会「当番弁護士について」
- 福島県弁護士会「県内各支部のご紹介」
- 福島県弁護士会「有料法律相談のご案内」
- 日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」(2026年6月24日現在)
- 法テラス「法テラス福島」
- 総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の概要」
- 厚生労働省「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」
- e-Gov法令検索「麻薬及び向精神薬取締法」
- e-Gov法令検索「大麻草の栽培の規制に関する法律」
- e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
- e-Gov法令検索「裁判所法」
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」
- e-Gov法令検索「警察官職務執行法」
- e-Gov法令検索「地方公務員法」
- e-Gov法令検索「弁護士法」
※本ページは2026年9月30日時点の情報で作成しています。統計は警察庁「令和5年の犯罪」「令和6年の犯罪」、福島県警察「令和7年における少年非行の状況」、司法統計年報(令和7年)、検察統計調査(令和6年年報)、令和7年版犯罪白書、出入国在留管理庁(令和7年末)の数値です。個別の事件の見通しは、事情を聞いた弁護士の判断によります。