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福島県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は県内どこからでも同じ番号

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに置かれ(弁護士法第32条)、福島県の地方裁判所は1つなので、当番弁護士の受付は福島県弁護士会の024-534-2334だけで、支部ごとの番号はありません。弁護士は平日・休日を問わず原則48時間以内に面会に行き、初回の接見手数料は無料です。本人が頼むときは、警察官・検察官・裁判官に「当番弁護士を呼んでください」と伝えれば足ります。逮捕される前に呼び出されて取調べを受けている段階でも、業務時間内に弁護士会へ電話すれば当番弁護士と有料で相談できます。弁護士会の6支部で予約して受ける有料の法律相談(30分5,500円・土日祝を除く)も、相談内容に刑事事件を含んでいます。

運転と事故、被害を受けた側の窓口

窓口 電話 受付・内容
福島県 交通事故相談(県庁本庁舎2階)024-521-4281平日9時〜12時・13時〜16時。無料。加害者側の相談も受け付け、各地方振興局で出張相談(予約制)
福島県警察 安全運転相談#8080/福島運転免許センター 024-591-4372/郡山運転免許センター 024-961-2100平日8時30分〜17時15分。病気・障害・高齢と運転免許の相談
(公社)ふくしま被害者支援センター024-563-3724犯罪・交通事故の被害者の相談。平日9時〜17時
福島地方検察庁 被害者ホットライン024-534-5135電話・FAX。平日9時〜17時
福島県精神保健福祉センター024-535-3556平日8時30分〜17時15分。アルコールなどの依存症の専門相談(精神科医は毎月第3水曜)

※ふくしま被害者支援センターは福島県公安委員会が指定した犯罪被害者等早期援助団体です。事件や事故に至らない困りごとを受ける県警の警察安全相談(#9110・024-525-8055)は、平日9時〜17時の受付です。

持病の発作や薬の影響で事故になった事件では、準危険運転(第3条)が問われることがあります。主治医の診断書や服薬の記録、安全運転相談で受けた説明の内容を弁護人に渡してください。飲酒が関わる事件で精神保健福祉センターの相談や通院を始めた場合も、その記録は再発を防ぐ取り組みとして検察官や裁判官に示せます。

出典:福島県弁護士会「刑事事件」、福島県弁護士会「有料法律相談のご案内」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、福島県「県政相談・交通事故相談」、福島県警察「各種相談窓口」、福島県警察「犯罪被害者支援」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、福島県精神保健福祉センター「案内」、福島県精神保健福祉センター「依存症相談窓口のご案内」

福島県で危険運転・あおり運転(煽り運転)を疑われたら最初にすること

このページは、福島県内で危険運転致死傷やあおり運転(煽り運転・妨害運転罪)の疑いをかけられた運転者本人と、その家族のための刑事手続きの案内です。酒を飲んで運転しただけで事故がなければ飲酒運転、事故の現場を立ち去ればひき逃げ(救護義務違反)の問題になり、人を死傷させた運転が「危険」と評価されたときに危険運転致死傷が問われます。危険運転致死で起訴されると裁判員裁判になり、福島県内で開かれるのは福島地方裁判所の本庁(福島市)と郡山支部の2か所だけです。家族が県内の警察署に留置されたら、福島県弁護士会(024-534-2334)に電話して当番弁護士を頼んでください。

いまの状況別・最初にすること

人身事故の取調べで「危険運転にあたる」と言われた
けがをさせた事件でも、過失運転致傷なら上限7年、危険運転致傷なら上限15年の拘禁刑で、危険運転には罰金で終わる道がありません。速度や酒の量を推測の数字で答えず、次の取調べより前に刑事事件を扱う弁護士へ相談してください。
家族が郡山・いわき・会津若松などの署に逮捕された
県内22署のどこに留置されていても、当番弁護士の受付は024-534-2334の1本です。夜間・休日は留守番電話に、当番弁護士の派遣要請であること、本人の氏名・生年月日・罪名・警察署名、あなたの氏名と連絡先を吹き込んでください。弁護士は原則48時間以内に署へ面会に行き、最初の接見の手数料はかかりません。
煽り運転で通報された、相手の車載映像を見せられた
妨害運転罪は衝突がなくても成立し、前歴がない人でも1回で免許が取り消されます。自分の車のドライブレコーダーを上書きされる前に保存し、弁護士へそのまま渡してください。急な操作の理由を、前後の映像とあわせて説明できます。
宮城県や首都圏に住む家族が、福島県内の道路で事故を起こした
捜査と裁判は事故を扱った福島県の警察・検察庁・裁判所で進み、当番弁護士も県外から024-534-2334へ頼めます。電話では留置先の署の名前と事故のあった市町村を伝え、家族の側の連絡役を1人に決めてください。弁護士とのやり取りが途切れずに済みます。

出典:福島地方裁判所「裁判員制度」、福島県弁護士会「刑事事件」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、e-Gov法令検索「自動車運転死傷処罰法」

福島県で危険運転の疑いで逮捕されたあとの流れと裁判の場所

逮捕後の時間の区切りは全国共通で、警察は48時間以内に検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留請求を判断し、勾留は原則10日、延長されると最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。危険運転致死傷には罰金刑がないため、起訴されれば略式ではなく公開の法廷で裁かれます。勾留までの各段階は逮捕後の流れを解説した記事で順に説明しています。

中通り・浜通り・会津で、公判の庁と裁判員裁判の庁がずれる

福島地方裁判所は、福島市の本庁と相馬・郡山・白河・会津若松・いわきの5支部で構成されています。危険運転致傷や妨害運転は事故のあった区域の本庁・支部で審理されますが、危険運転致死の裁判員裁判は本庁と郡山支部でしか開かれません。合議で審理することになった場合も、相馬支部の区域は本庁、白河支部の区域は郡山支部が受け持ちます。

地方 事故のあった市町村 主な警察署 公判の地裁 合議/裁判員裁判 控訴審
中通り福島市・二本松市・伊達市・伊達郡・飯舘村福島・福島北・伊達・二本松本庁本庁/本庁仙台高裁
中通り郡山市・須賀川市・田村市・本宮市・岩瀬郡・田村郡・大玉村郡山・郡山北・須賀川・田村郡山支部郡山支部/郡山支部仙台高裁
中通り白河市・西白河郡・石川郡・東白川郡白河・石川・棚倉白河支部郡山支部/郡山支部仙台高裁
浜通り相馬市・南相馬市・新地町相馬・南相馬相馬支部本庁/本庁仙台高裁
浜通りいわき市いわき中央・いわき東・いわき南いわき支部いわき支部/郡山支部仙台高裁
浜通り双葉郡8町村双葉いわき支部いわき支部/郡山支部仙台高裁
会津会津若松市・喜多方市・耶麻郡・河沼郡・大沼郡会津若松・喜多方・猪苗代・会津坂下会津若松支部会津若松支部/郡山支部仙台高裁
会津南会津郡南会津会津若松支部会津若松支部/郡山支部仙台高裁

※裁判所の区分は裁判所「福島県内の管轄区域表」(市町村名は平成20年7月1日現在の行政区画による表示)、警察署は「福島県警察の組織に関する条例」の別表によります。控訴審はどの区域も仙台市青葉区片平の仙台高等裁判所(本庁)です。当番弁護士の受付は全区域とも024-534-2334です。

いわき市・会津若松市・白河市で起きた事故でも、危険運転致死で起訴されれば審理は郡山市麓山の郡山支部です。相馬市・南相馬市・新地町の事故なら福島市花園町の本庁です。警察と裁判所の受け持ちがずれる地域もあり、飯舘村は南相馬署の管轄でも裁判所は本庁、福島空港の敷地(玉川村)は須賀川署の管轄でも白河支部です。双葉郡の事件は双葉署(富岡町)が扱い、福島富岡簡易裁判所が事務移転中のため、簡易裁判所の刑事の事務はいわき簡裁が担います。弁護士への最初の電話では、留置先の署と事故現場の市町村の両方を伝えてください。公判がどこで開かれるかの見通しがその場で立ちます。

起訴されたあとは、警察署から郡山・会津若松・いわき・白河のいずれかの拘置支所へ移されることがあります。4つとも福島刑務所の支所で、県内に独立した拘置所はなく、相馬市・南相馬市には刑事施設がありません。面会の受付時間は4施設とも8時30分〜11時30分と13時〜16時です。差し入れや面会に行く前に、移送先の施設名を弁護人から聞いておきましょう。

出典:裁判所「福島県内の管轄区域表」、福島地方・家庭裁判所「紹介」、裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務移転」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、福島県警察「福島県警察の組織に関する条例」、法務省「刑事施設一覧」、法務省「面会受付時間一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

危険運転・あおり運転で問われる罪と刑罰(福島県の条例を含む)

危険運転致死傷は自動車運転死傷処罰法、あおり運転は道路交通法の罪で、中身は全国で同じです。福島県で独自に関わるのは、暴走行為を対象にした福島県暴走族等根絶条例と、福島県迷惑行為等防止条例の迷惑走行の規定です。福島県警の警察官から告げられた罪名と条文を書き留め、面会に来た弁護士に見せてください。

危険運転致死傷(第2条)は5つの型に分かれる

第2条のどの型にあたっても、負傷させれば15年以下の拘禁刑、死亡させれば1年以上の有期拘禁刑です。令和8年7月21日に施行された改正で、飲酒と速度に数値の基準が入り、福島県警も告知を出しています。

型 処罰される運転 令和8年7月の改正点
アルコール・薬物その影響で正常な運転が困難な状態のまま走る血液1mLに1.0mg以上、呼気1Lに0.5mg以上の基準を明記(基準未満でも状態により適用)
速度進行を制御できない、または重大な危険を避けられないほどの高速で走る最高速度60km/h以下の道路で50km/hを超えて上回る場合などを追加
技能・操作制御の技能がないまま走る、タイヤを殊更に滑らせたり浮かせたりするドリフト走行・ウィリー走行を追加
妨害目的走行中の車の直前に入る、前で止まる、高速道路で止まって後続車を停止させる—
信号・通行禁止赤信号を殊更に無視する、通行禁止の道路を進む(いずれも危険な速度で)—

危険運転にあたらなくても、人を死傷させれば別の条文で処罰されます。どの条文で起訴されるかによって、罰金の余地と刑の上限が大きく違います。

罪名(条文) 危険運転との違い 刑の重さ
準危険運転(第3条)飲酒・薬物・一定の病気の影響で、運転中に正常な運転が困難な状態に陥った負傷12年以下・死亡15年以下の拘禁刑
発覚免脱(第4条)飲酒などの発覚を免れるため、現場を離れる、さらに飲むなどした12年以下の拘禁刑
過失運転致死傷(第5条)運転上の注意を怠った結果の死傷7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
無免許の加重(第6条)第2条〜第5条の罪を無免許で犯した第2条の負傷なら6月以上の有期拘禁刑など

法務省の検察統計(令和6年・全国)では、危険運転致死傷の起訴率は76.1%で、起訴された413人は全員が公判請求でした。過失運転致死傷等の起訴率は15.3%、起訴された人の88.2%は略式命令です(いずれも算出)。同じ令和6年、福島県内では過失運転致死32件・過失運転致傷2,871件が警察庁の統計に計上されています。福島地検が処分を決める前に、過失運転にとどまる事情を弁護士と一緒に集めましょう。

あおり運転(妨害運転罪)は衝突がなくても罰せられる

令和2年6月30日施行の妨害運転罪は、他の車の通行を妨げる目的で、交通の危険を生じさせるおそれのある方法で運転した時点で成立します。

危険の程度 刑 点数と免許(前歴なし)
交通の危険を生じさせるおそれ(道路交通法第117条の2の2第1項第8号)3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金25点・取消し、2年間は再取得不可
著しい交通の危険(高速道路で相手の車を止めさせたなど・同法第117条の2第1項第4号)5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金35点・取消し、3年間は再取得不可

対象の違反は車間距離不保持・急ブレーキ禁止違反・進路変更禁止違反・減光等義務違反・警音器使用制限違反などの11類型で、令和8年4月1日からは左側寄り通行等違反も含まれます。どの類型でも、妨害する目的があったと認められなければ妨害運転罪にはなりません。凍った路面や飛び出しを避けたなど、急な操作の理由があるなら、映像と一緒に弁護士へ話してください。あおりの末に人を死傷させた場合は、第2条の危険運転致死傷として捜査されることがあります。

複数台での暴走行為は福島県の条例でも罰せられる

福島県暴走族等根絶条例(平成16年)は、道路交通法の共同危険行為などを「暴走行為」とし、共同危険行為をあおると10万円以下の罰金、深夜(午後10時〜翌午前6時)の空ぶかしは20万円以下の罰金としています。20歳未満の少年を共同危険行為に誘えば6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。福島県迷惑行為等防止条例も第9条で「自動車の迷惑走行等」を禁じ、違反は3月以下の拘禁刑または20万円以下の罰金(常習は6月以下・50万円以下)です。県条例の刑は令和6年福島県条例第82号で拘禁刑に改められ、飲酒運転の根絶を目的とした罰則つきの県条例はありません。何台で走っていたか、誰が同乗・同行していたかを、弁護士に正確に伝えてください。

出典:e-Gov法令検索「自動車運転死傷処罰法」第2条〜第6条、福島県警察「自動車運転死傷処罰法及び道路交通法の一部改正について」、法務省「危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法)の法改正Q&A」、e-Gov法令検索「道路交通法」、警察庁「危険!『あおり運転』はやめましょう」、法務省「検察統計調査」令和6年年報、警察庁「令和6年の犯罪」第93表、福島県警察 例規集「福島県暴走族等根絶条例」、福島県警察 例規集「福島県迷惑行為等防止条例」、福島県報 令和6年12月24日 号外第77号

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら、保険会社の賠償とは別に謝罪と示談を進める

運転の事実も危険運転にあたることも争わないなら、弁護活動の柱は被害者やその家族への謝罪と、処罰を求めない意思(宥恕)を入れた示談です。任意保険の担当者が扱うのは賠償額なので、謝罪の申し入れと示談書の取り交わしは弁護士に任せてください。中立の立場で賠償の考え方を聞きたいときは、福島県の交通事故相談(024-521-4281・無料)が県庁本庁舎2階で受け付けており、令和7年度の相談95件のうち24件(25.3%)は加害者からの相談でした。予約をすれば相談員が各地方振興局へ出向く出張相談もあり、会津やいわきからでも使えます。被害者側への連絡は、本人や家族ではなく弁護士に一本化しましょう。働きかけを疑われて勾留が延びる事態を避けられます。

否認するなら、速度・数値・目的をめぐる調書に注意する

危険運転かどうかを争う事件で取調べの焦点になるのは、走行速度、アルコールの数値、妨害する目的があったかの3点です。取調べの前には供述を拒めることが告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書は読み聞かせを受け、内容が事実と違えば署名押印を拒めます(同条第4項・第5項)。「前の車を止めるつもりだった」のように目的を認める言い回しが入った調書には署名せず、その日のうちに弁護士へ伝えてください。取調べの録音・録画が義務づけられるのは危険運転致死だけで(同法第301条の2第1項第2号)、致傷・妨害運転・過失運転致死傷は対象外です。福島県内のどの署でも、弁護士とは立会人なしで面会できます(同法第39条第1項)。聞かれたことと答えたことを取調べのたびに書き留め、面会で見せましょう。

出典:福島県「県政相談・交通事故相談」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2

危険運転事件の保釈・公訴時効・在留資格

危険運転致死は裁量保釈で判断される

保釈を請求できるのは起訴されたあとだけです(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。危険運転致死は「短期1年以上の拘禁刑にあたる罪」なので第89条第1号で権利保釈の対象から外れ、裁判所が第90条の裁量保釈として許すかどうかを判断します。第90条は、身柄の拘束が続いた場合に本人が受ける健康上・経済上・社会生活上・防御の準備上の不利益を、考慮する事情として挙げています。勤め先の在籍証明、通院の記録、介護や扶養をしている家族の状況を示す資料を弁護人に届けてください。危険運転致傷と妨害運転は権利保釈の枠内にあり、許されるかどうかは、同乗者と話を合わせる・映像を消すといった罪証隠滅(第4号)や、被害者側への働きかけ(第5号)のおそれがないと示せるかにかかっています。

令和7年、福島地裁管内(管内の簡易裁判所を含む)では勾留された502人のうち136人(27.1%・算出)が保釈され、全国の35,125人中11,132人(31.7%・算出)を下回りました。保釈保証金の問い合わせは、本庁なら会計課経理係(024-534-2238)、郡山支部なら024-932-5657が受けます。弁護人から見込み額を聞いたら、誰がいつまでに用意するかを家族で決めておきましょう。

公訴時効は危険運転致死20年・致傷10年

罪名 人が亡くなった場合 けがをさせた場合
危険運転(第2条)20年10年
準危険運転(第3条)10年7年
過失運転(第5条)10年5年

※刑の上限を刑事訴訟法第250条にあてはめた年数です。人を死亡させた罪は同条第1項、負傷の罪と妨害運転は同条第2項で数えます。

妨害運転の時効は、著しい交通の危険なら5年、危険のおそれなら3年です。時効の期間は運転行為が終わった時点から数え始め(第253条第1項)、公訴が提起されると進行が止まります(第254条第1項)。福島県警からの呼び出しを待つだけの日が続いているなら、弁護士と一緒に出頭の日時を決めてください。呼び出しに応じて自ら出向いた事実は、逃亡のおそれを否定する事情として勾留や保釈の判断で使えます。

外国籍の人は執行猶予でも退去強制の対象になる

福島県の在留外国人は21,598人(令和7年末)で、在留資格は技能実習の5,690人が最も多く、国籍はベトナムが最多です。危険運転致死傷(自動車運転死傷処罰法第2条・第6条第1項)は入管法第24条第4号の2に挙がっている罪で、技能実習や留学などの別表第一の在留資格の人は、拘禁刑に処せられれば執行猶予が付いても退去強制の対象になります。永住者などの別表第二の資格の人や、準危険運転・過失運転致死傷・妨害運転の人は、1年を超える実刑かどうか(第24条第4号リ)で判断されます。在留カードの資格と期限を最初の面会で弁護士に伝えてください。通訳が必要なら、福島県国際交流協会の外国人相談窓口(024-524-1316・火〜土9時〜17時15分)が13言語に対応し、三者通話で警察などとの会話も通訳しています。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条・第253条・第254条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、福島地方裁判所「窓口案内」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、福島県「外国人住民のための相談窓口」

危険運転・あおり運転の事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

福島県内の危険運転の事件で弁護士に任せる中心は、示談交渉と身柄の解放です。過失運転にとどまるのか、妨害する目的があったといえるのかも、実況見分の結果や車載映像と突き合わせて見通しを示してもらえます。

示談交渉

保険会社の対応とは別に、謝罪の申し入れ、宥恕を入れた示談書の作成、検察官への提出までを受け持ちます。進め方は被害者との示談交渉に関する記事で読めます。

身柄の解放

勾留請求をしないよう検察官に意見書を出し、勾留が決まれば準抗告、起訴後は保釈を請求します。起訴・不起訴の見通しの立て方は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で読めます。

会津やいわきの事件でも、致死なら郡山へ通う前提で選ぶ

福島県弁護士会の会員は192人(2026年9月1日現在)で、福島・郡山・白河・会津若松・いわき・相馬の6支部に分かれています。福島県は面積が全国で3番目に広く(算出)、会津や双葉郡の署へ福島市・郡山市から通えば、接見のたびに移動の時間と費用がかかります。危険運転致死で起訴されれば、いわきや会津の事故でも公判前整理手続から判決まで郡山支部へ出廷する日が続きます。依頼先を決める電話では次の3点を聞き、すべてに答えられる事務所へ早めに頼みましょう。

依頼の前に尋ねる3点

  • 留置先の署へ、今日か明日のうちに接見に行けるか
  • 危険運転か過失運転かを争った事件や、裁判員裁判を担当した経験があるか
  • 郡山支部や本庁への出廷を含めた日当・交通費の総額と、分割払いの可否

費用の目安と法テラス福島

着手金・報酬金・接見の日当を合わせた総額は70万〜150万円程度が目安で、裁判員裁判になる場合や危険運転の成否を法廷で争う場合は高くなります。賠償金や示談金は別に必要です。費用の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にまとめています。法テラスの県内の事務所は法テラス福島(福島市・0570-078370)と法テラスふたば(広野町・0570-078376)で、郡山市といわき市にはありません。勾留が決まったあとなら国選弁護人を請求できるので、費用のめどが立たないときは面会に来た当番弁護士にその場で打ち明けてください。

出典:日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、福島県弁護士会「県内各支部のご紹介」、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の概要」、e-Gov法令検索「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」、法テラス「法テラス福島」

福島県の危険運転・あおり運転の検挙状況

福島県警の交通白書は令和6年中の情勢までが最新のため、県内の危険運転の件数は警察庁「令和6年の犯罪」の類型別の表で読みます。

令和6年は第2条が5件、第3条が2件

条文 類型と結果 件数
第2条(危険運転)アルコールの影響・致傷2件
高速度・致死1件
妨害目的(あおり)・致傷1件
赤信号の殊更無視・致傷1件
第3条(準危険運転)アルコールの影響・致傷1件
一定の病気の影響・致傷1件

※警察庁「令和6年の犯罪」第94表の福島県分です。第2条は5件5人でした。令和7年の福島県内の危険運転・妨害運転罪の件数は、県警・警察庁の公表資料に見当たりません。

同じ年に県内で計上された過失運転致死傷は2,903件(算出)で、危険運転(第2条・第3条)の7件はその一部にとどまります。全国では令和7年に危険運転致死傷などが993件適用されています。県内で危険運転として扱われる事件は年に数件なので、同じ型の事件を担当した経験を依頼の前に尋ねてください。

令和7年の人身事故は1割増え、県中・県南が最多

福島県内の人身事故は令和7年に3,430件(前年比11.1%増)、死者53人、傷者4,219人でした(県警の速報値)。死者のうち22人(41.5%)は土日の事故で、飲酒運転の事故による死者は7人と前年の0人から増えています。地区別の人身事故は県中・県南1,415件、いわき785件、県北627件、会津335件、相双226件で、高速道路交通警察隊の扱いが42件ありました。令和8年は9月29日現在で2,449件、死者38人です。郡山やいわきの署に留置されたなら、その署へすぐに接見に行ける事務所から順に電話してください。

出典:警察庁「令和6年の犯罪」(第94表・第93表)、福島県警察「交通白書」、警察庁「令和7年中における交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」、福島県警察「令和7年(2025年)交通事故発生情報」、福島県警察「令和7年12月分 交通事故発生状況」、福島県警察「警察署別 交通事故発生状況(令和7年)」

福島県の危険運転・あおり運転でよくある質問

Q1. いわき市や会津若松市の事故で危険運転致死になると、裁判はどこで開かれますか?

郡山市麓山の福島地裁郡山支部です。福島県で裁判員裁判を開くのは本庁と郡山支部だけで、いわき支部・会津若松支部・白河支部の区域の裁判員裁判は郡山支部に集まります。原則として裁判官3人と裁判員6人が審理し、初公判の前に争点と証拠を絞る公判前整理手続が行われます(裁判員法第2条・第49条)。郡山まで通う回数と交通費の見積もりを、依頼の前に弁護士から受け取ってください。

Q2. 相馬市や南相馬市の事故が合議や裁判員裁判になったら、どこの裁判所ですか?

福島市花園町の本庁です。相馬支部は合議事件も裁判員裁判も扱わないため、相馬市・南相馬市・新地町の区域の重い事件は本庁へ移ります。なお検察庁の相馬支部は、福島市狐塚の福島地検本庁と同じ所に置かれています。相双地域の事件では、福島市の本庁へ通える弁護士を選んでください。

Q3. 判決に納得できず控訴すると、どこで審理されますか?

福島県内に高等裁判所はなく、県内全域の控訴審を仙台市青葉区片平の仙台高等裁判所(本庁)が受け持ちます。危険運転の成否を争う方針なら、仙台での控訴審まで続けて担当できるかを依頼の段階で話し合いましょう。

Q4. 夜や休日に家族が逮捕されたと連絡がありました。当番弁護士はすぐに頼めますか?

頼めます。024-534-2334に電話すると、業務時間外は留守番電話が応答します。当番弁護士の派遣要請であること、本人の氏名・生年月日・罪名・留置先の警察署、あなたの氏名と連絡先を録音してください。弁護士は平日・休日を問わず原則48時間以内に面会に行きます。

Q5. 不起訴になれば、免許は取り消されずに済みますか?

刑事の結果だけでは決まりません。免許の処分は刑事手続とは別に、公安委員会が違反点数などをもとに決めます。取消しや90日以上の停止の前には公開の意見の聴取があり、期日の1週間前までに通知が届き、本人か代理人が意見を述べて有利な証拠を出せます(道路交通法第104条)。福島県公安委員会から通知が届いたら、通勤や仕事で車が欠かせない事情を書面にし、弁護士と詰めてから出席してください。

Q6. 県外に住んでいます。福島県内で事故を起こした場合、免許の処分はどこが決めますか?

違反をした時点の住所地を受け持つ公安委員会です(道路交通法第103条第1項・第2項)。刑事手続は福島県の警察・福島地検・福島地裁で進むので、福島での刑事弁護と、住んでいる都道府県での免許の手続きの両方を見られる弁護士に依頼してください。

Q7. 県や市町村の職員、公立学校の教員が危険運転で有罪になると、仕事はどうなりますか?

地方公務員法は、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失うと定めています(第16条第1号・第28条第4項)。危険運転致死傷は罰金刑がないので、執行猶予付きの判決でも失職の要件にあたります。罰金の定めがある妨害運転や過失運転致死傷は、罰金で終われば失職の要件から外れます。懲戒処分(第29条)は刑事手続と別に判断されます。どの罪で起訴される見込みかを、福島地検が処分を決める前に弁護士と詰めてください。

Q8. あおり運転(妨害運転)は罰金で終わることがありますか?

妨害運転には罰金刑があるので、略式手続で罰金を納めて終わる場合があります。略式命令は簡易裁判所が出し、郡山簡裁の交通切符・略式命令は郡山支部の刑事書記官室(024-932-5823)、いわき簡裁の分はいわき支部の刑事書記官室(0246-22-1338)が窓口です。罰金も前科になり、公安委員会による免許の処分は刑事と並行して進みます。略式手続への同意書は、その場で署名せず弁護士と話してから決めてください。

Q9. 18歳未満の子が危険運転で逮捕されたら、当番弁護士は来てくれますか?

福島県弁護士会は、18歳未満の少年事件で逮捕された場合、道路交通法違反だけの事件を除き、申し出がなくても当番弁護士が接見するとしています。危険運転致死傷は自動車運転死傷処罰法の罪なので、この扱いに入ります。少年事件は福島家庭裁判所の本庁と5支部のいずれかで扱われます。家族も024-534-2334へ電話し、留置先の署と連絡先を伝えてください。

出典:福島地方裁判所「裁判員制度」、裁判所「福島県内の管轄区域表」、e-Gov法令検索「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、福島県弁護士会「刑事事件」、e-Gov法令検索「道路交通法」第103条・第104条、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、福島地方裁判所「窓口案内」

福島県で危険運転・あおり運転の弁護士を探す 危険運転か過失運転かの見立てが固まる前に相談してください

危険運転致死なら本庁か郡山支部の裁判員裁判、致傷や妨害運転なら事故の区域の本庁・支部と、罪の重さで通う裁判所も弁護の進め方も違ってきます。家族が福島県内の署にいるなら、その署へ今日のうちに面会に行ける事務所から電話をかけてください。在宅のまま呼び出しを受けている段階なら、平日の夜や土日にも話を聞いてくれる事務所まで広げて選びましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。法令は令和8年7月21日施行の自動車運転死傷処罰法・道路交通法の改正と、令和8年4月1日の妨害運転の対象行為の追加を反映しています。福島県内の危険運転の類型別件数と過失運転致死傷の件数は警察庁「令和6年の犯罪」(令和6年)、交通事故は福島県警察の令和7年の速報値と令和8年9月29日現在の値です。危険運転致死傷などの適用件数は警察庁の令和7年の全国値、処分の統計は法務省「検察統計調査」令和6年年報(全国)、保釈の人員は「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の福島地裁管内と全国の値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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