沖縄県で正当防衛に強い弁護士一覧

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弁護士 坪内 清久(Sfil法律事務所)

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千葉県千葉市中央区新宿2-7-10エレル新宿ビル6階 603号室
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弁護士の強み|【初回相談30分5,500円(電話相談可)|土日祝・平日18時以降は30分1.1万円】不起訴・前科回避なら即相談!無罪獲得実績アリの弁護士があなたを守る【児童のネット性犯罪(加害・被害)/不同意わいせつ/痴漢/盗撮/暴行・窃盗など対応◎】
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弁護士 河西宏樹(橋本・河西法律事務所)

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北海道札幌市南2条西10丁目1-4第2サントービル2階
最寄駅 西11丁目駅徒歩5分、中央区役所前駅徒歩4分/西8丁目駅徒歩5分、中央区役所前バス停 徒歩3分
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グラディアトル法律事務所

住所 〒951-8116
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4件中 1~4件を表示

沖縄県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は平日1本、土日祝は勾留場所で2本

沖縄県の地方裁判所は那覇地裁1つなので、弁護士会も沖縄弁護士会の1会です(弁護士法第32条)。平日は、身柄がどの警察署にあっても098-865-3737で当番弁護士を受け付けます。土日祝は留守番電話での受付となり、勾留されている場所によって098-865-3737と098-894-8663に分かれます。会の案内では、派遣を頼めば原則として24時間以内に当番の弁護士が面会し、1回目は無料です。本人は、警察官などに「当番弁護士を頼みたい」と申し出れば呼べます。

土日祝の留守番電話に録音する7つのこと

  • 電話をかけた自分の氏名
  • 折り返しの連絡先
  • 逮捕された人との続柄
  • 逮捕された人の氏名
  • 疑われている罪(正当防衛を主張していることも添える)
  • 逮捕された日時
  • 留置されている警察署や拘置支所の名前

※日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」(2026年6月24日現在)に載っている沖縄の番号は098-865-3737です。休日の2つの番号をどの警察署に割り振るかは、沖縄弁護士会のページと日本弁護士連合会の別資料とで一部の署の記載が一致しません。

呼び出しを待つ段階で相談したいとき

沖縄弁護士会の法律相談センターは、那覇の弁護士会館、沖縄市知花の沖縄支部、名護市の名護支部の3か所です。相談料は30分5,500円で、資力が一定以下なら無料の相談を使えます。扱う分野には「刑事弁護に関する相談」も含まれ、予約は電話なら平日10時〜15時、Webなら24時間受け付けています。宮古・八重山には会の相談センターがないので、島で呼び出しを待っているなら刑事事件を扱う事務所へ直接連絡してください。

自分も攻撃を受けた側としての相談先

身を守ったと主張する人は、相手から攻撃された被害者でもあります。自分のけがや壊された持ち物については、次の県内の窓口に相談できます。

窓口 電話 受付
沖縄県警察 警察安全相談#9110/098-863-9110平日8時30分〜17時15分(各警察署の相談窓口も同じ)
(公社)沖縄被害者支援ゆいセンター098-866-7830平日10時〜16時
沖縄県犯罪被害者等支援総合窓口098-866-4115平日9時〜17時(12時〜13時を除く)
那覇地方検察庁 被害者ホットライン098-835-9997平日9時〜17時。夜間・休日は留守番電話・FAX
沖縄弁護士会(犯罪被害者の法律相談)098-865-3737初回30分無料
沖縄県女性相談支援センター(配偶者からの暴力)098-854-1172平日8時30分〜17時15分、土日祝8時30分〜12時・13時〜16時30分

※ゆいセンターと県の総合窓口は、慰霊の日(6月23日)も休みです。県の犯罪被害者等見舞金は令和6年4月1日以後の故意の犯罪行為が対象で、治療1か月以上の重傷病見舞金は20万円です(犯罪行為の時点で県内に住所があることが要件)。#9110は、暴風警報で公共交通機関が止まると業務を休むことがあります。

出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、沖縄弁護士会「法律相談」、沖縄弁護士会「アクセス」、沖縄弁護士会「犯罪被害に関する相談」、法テラス「法テラス沖縄」、沖縄県警察「窓口一覧」、沖縄県警察「警察安全相談(#9110)」、沖縄県「犯罪被害者等支援(相談窓口)」、沖縄県「沖縄県犯罪被害者等見舞金」、那覇地方検察庁「被害者支援」

沖縄県で「正当防衛だった」と伝えたいときに最初にすること

酔った相手につかみかかられ、振りほどいただけのつもりでも、通報で駆けつけた沖縄県警の警察官はもみ合った双方から暴行や傷害の疑いで事情を聴きます。反撃が身を守るためのものだったとして起訴を見送るかは那覇地方検察庁の検察官が判断し、起訴されれば那覇地方裁判所の本庁か、沖縄・名護・平良・石垣のいずれかの支部で審理されます。本島で逮捕されても宮古島や石垣島で逮捕されても、当番弁護士を頼む先は沖縄弁護士会で、平日の番号は098-865-3737です。警察官にいきさつを細かく語る前に、弁護士と会って説明の順序を決めてください。

いまの状況別・最初にすること

居酒屋や祭りの会場でもみ合いになり、いま警察官に呼び止められている
その場を離れず、氏名と連絡先は伝えてください。犯行から間がないと明らかな人は、呼び止められて逃げ出すと現行犯人とみなされます(刑事訴訟法第212条第2項第4号)。口にするのは「相手から先に手を出された」「自分もけがをしている」までにとどめ、細かな順番は弁護士と話してから説明しましょう。
土日祝に、家族が県内の警察署に留置された
休日の当番弁護士は留守番電話で受け付け、宜野湾・沖縄・うるま・石川・名護の署なら098-894-8663、那覇・豊見城・浦添・宮古島・八重山の署と那覇・宮古の拘置支所なら098-865-3737です。本人の氏名・署の名前・折り返し先を吹き込み、「先に攻撃されたと本人が言っている」と一言添えてください。
家族が宮古島署や八重山署で調べを受けている
島で起きた事件も、起訴されれば宮古島市の平良支部か石垣市の石垣支部で審理されます。本島の事務所に私選で依頼するなら、航空運賃を含む接見の費用を見積もりに入れてもらってから契約しましょう。
旅行や出張で訪れた沖縄でけんかになり、逮捕されずに自宅へ戻る予定
在宅のまま捜査が続き、県内の警察署や那覇地検から呼び出されることがあります。沖縄を離れる前に弁護士へ相談し、捜査機関との連絡の窓口を弁護士にしておいてください。

出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第212条

沖縄県で正当防衛が争われる事件の逮捕から起訴まで

身を守った側だと考えていても、逮捕されれば時間の区切りはほかの事件と同じです。警察は48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は受け取ってから24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は10日、延長されれば最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。各段階の中身は逮捕後の流れを解説した記事で詳しく説明しています。

この間に本人は、警察官、検察官、勾留を決める裁判官の順に言い分を聞かれます(第203条・第205条・第207条第1項・第61条)。正当防衛の事件では、3回の説明に食い違いがあるだけで主張を弱める材料にされかねません。那覇署でも八重山署でも、最初の接見で「誰が先に何をしたか」の説明を弁護士とそろえてください。

本島の南部・中部・北部と宮古・八重山で変わる審理の場所

沖縄県警には14の警察署があり、方面本部は置かれていません。起訴するかを判断する那覇地方検察庁は那覇市樋川の本庁と4つの支部、那覇地方裁判所も本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部に分かれています。相手のけがが重い事件や亡くなった事件では、審理する庁が変わります。

事件のあった地域・島 主な警察署 単独事件 合議事件 裁判員裁判
那覇市(小禄地区を含む)・浦添市・豊見城市・糸満市・南城市・西原町・南風原町・与那原町・八重瀬町那覇・豊見城・浦添・糸満・与那原本庁本庁本庁
久米島町・渡嘉敷村・座間味村・粟国村・渡名喜村・南大東村・北大東村那覇本庁本庁本庁
沖縄市・宜野湾市・うるま市・北谷町・北中城村・中城村・読谷村・嘉手納町沖縄・宜野湾・うるま・石川・嘉手納沖縄支部沖縄支部本庁
名護市・国頭郡の9町村(恩納村・金武町・宜野座村・本部町・今帰仁村・伊江村など)・伊是名村・伊平屋村名護・本部・石川名護支部本庁本庁
宮古島市・多良間村宮古島平良支部平良支部本庁
石垣市・竹富町・与那国町八重山石垣支部石垣支部本庁

※裁判所「沖縄県内の管轄区域表」(市町村名は平成18年4月1日現在の行政区画による表示)と「沖縄県警察の組織に関する条例」の別表によります。本庁・支部の欄はいずれも那覇地方裁判所です。控訴審は、どの地域の事件も那覇市樋川にある福岡高等裁判所那覇支部が扱います。略式命令は那覇・沖縄・名護・平良・石垣の5つの簡易裁判所が出します。

相手が亡くなり、傷害致死や殺人で起訴されると裁判員裁判になり、県内では那覇の本庁でしか開かれません。宮古島や石垣島の事件でも審理は那覇で行われます。警察と裁判所の受け持ちがずれる地域もあり、那覇市の小禄地区は豊見城署の管轄でも裁判所は本庁、恩納村・金武町・宜野座村は石川署の管轄でも名護支部です。弁護士には署の名前に加えて、もみ合いのあった市町村と地区の名前まで伝えてください。

起訴後の被告人が収容される拘置支所は、那覇地裁の隣の那覇拘置支所と、宮古島市の宮古拘置支所の2つです。石垣市にあるのは八重山刑務支所で、3つとも沖縄刑務所の支所にあたります。本島から宮古・八重山の署へ向かう弁護士は飛行機で移動するため、台風で便が欠航すると接見や打ち合わせが後ろへずれます。家族が島の署にいるなら、宮古島や石垣島に事務所を構える弁護士も候補に入れてください。移動待ちの日が減り、初動を早められます。

出典:裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方・家庭裁判所「紹介」、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、那覇地方裁判所「所在地一覧」、福岡高等裁判所「所在地一覧」、那覇地方検察庁「交通案内」、沖縄県警察「県内の警察署」、沖縄県法規集「沖縄県警察の組織に関する条例」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第61条・第203条・第205条・第207条・第208条

正当防衛が成り立つ3つの条件と捜査される罪

那覇の繁華街でも離島の集落でも、もみ合いが正当防衛にあたるかは刑法第36条第1項で決まります。条文は「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」で、実際には3つの条件ごとに検討されます。

条件 認められる方向の場面 認められにくい場面
急迫不正の侵害殴りかかられている最中か、殴られる寸前だった相手が手を引いて帰ろうとしたのに、追いかけて反撃した
防衛の意思自分や連れ、居合わせた人を守ろうとした身を守ることより、やり返して痛めつけることが目的だった
やむを得ずにした行為押し返す・振りほどくなど、攻撃を止めるのに見合う手段だった素手の相手に瓶や刃物を向けた、倒れた相手をさらに蹴った

3つがそろえば罪は成立せず、捜査中に認められれば不起訴、公判で認められれば無罪となって、前科は付きません。守るのに必要な程度を超えた反撃は過剰防衛で、罪が成立したうえで、情状によって刑が減軽または免除されうるにとどまります(同条第2項)。攻撃してきた本人以外の人や物に被害が出た場面は、主に第37条の緊急避難の問題として扱われます。

捜査される罪名ごとの法定刑・公訴時効・裁判員裁判

正当防衛は罪の名前ではなく、「罰せられない」ことを求める主張です。刑の重さも、時効も、那覇の本庁で裁判員裁判になるかも、どの罪で捜査されているかで決まるため、警察から告げられた罪名を書き留めて弁護士に見せてください。

捜査される罪名 法定刑 公訴時効 裁判員裁判
暴行(刑法第208条)2年以下の拘禁刑、30万円以下の罰金、拘留または科料3年対象外
数人共同・凶器を示しての暴行(暴力行為等処罰法第1条)3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金3年対象外
傷害(刑法第204条)15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金10年対象外
傷害致死(刑法第205条)3年以上の有期拘禁刑20年対象(那覇の本庁)
殺人(刑法第199条)死刑、無期または5年以上の拘禁刑なし対象(那覇の本庁)

※公訴時効は刑事訴訟法第250条によります。傷害致死は第1項第2号、暴行・傷害・暴力行為等処罰法違反は第2項の各号にあたります。殺人は人を死亡させた罪で死刑にあたるものなので、どちらの項にも入らず時効がありません。

仲間どうしの飲み会のけんかのように双方に複数人がいて、誰の暴行でけがが生じたか分からないときは、共同して実行していなくても共犯の例によるとされます(刑法第207条)。誰が誰に何をしたかを一人ずつ分けて紙に書き、那覇でも島でも最初の接見で弁護士に渡しましょう。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑法」第36条・第37条・第199条・第204条・第205条・第207条・第208条、e-Gov法令検索「暴力行為等処罰ニ関スル法律」第1条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第250条、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」

正当防衛で争うか、示談で区切るか

正当防衛が通る事件で目指すのは、嫌疑不十分や「罪とならず」を理由とする不起訴です。県内の事件でこれを決めるのは、那覇地方検察庁の本庁か、沖縄・名護・平良・石垣の支部の検察官です。全国の処分の内訳(令和6年)は次のとおりです。

令和6年・全国 起訴(うち略式命令の請求) 不起訴(うち起訴猶予) うち嫌疑不十分
暴行4,614人(3,935人)12,099人(10,427人)1,585人
傷害5,629人(3,615人)13,318人(10,086人)2,840人

※法務省「検察統計調査」令和6年年報の全国値で、那覇地方検察庁の数値ではありません。嫌疑不十分には、正当防衛の主張が通った事件だけでなく、行為そのものを立証できなかった事件も入っています。

不起訴の大半を占める起訴猶予は、罪が成立する前提で起訴を見送る処分です。謝罪や弁償を尽くすほど近づく一方、手を出したと認める供述が記録に残ります。正当防衛で争うか示談で早く区切るかは、映像や診断書を見た弁護士と、逮捕されていれば勾留の初めの数日、在宅なら1回目の呼び出しより前に決めてください。相手が県外へ戻った観光客でも、弁護士を窓口にすれば話し合いを続けられます。進め方は被害者との示談交渉に関する記事にまとめています。

取調べの一言が過剰防衛の根拠にされる

「やりすぎた」「手を出したのは悪かった」という言葉は、防衛の範囲を超えたと自分で認めた供述として調書に残ることがあります。取調べの前には、意思に反して供述しなくてよいと告げられます(刑事訴訟法第198条第2項)。調書は読み聞かされたあとで誤りの有無を問われ、訂正を申し立てることも、署名押印を拒むこともできます(同条第4項・第5項)。「振りほどいた」が「殴った」と書かれていたら、その場で直すよう求めてください。

取調べの録音・録画が義務づけられるのは裁判員裁判の対象事件などで(第301条の2)、暴行や傷害の疑いで県内の署が調べている事件は含まれません。相手が亡くなり、傷害致死や殺人で逮捕・勾留されていれば対象です。記録の残らない取調べでは、聞かれたことと答えたことをその日のうちにメモし、次の接見で弁護士に見せましょう。

出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報 表24-00-08、制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第198条・第301条の2

正当防衛の事件の保釈・時効・在留資格と米軍関係者の扱い

保釈は起訴後に請求する

保釈を請求できるのは起訴された被告人だけです(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。暴行や傷害で起訴された事件は権利保釈の除外事由の第89条第1号にあたらず、傷害致死や殺人で起訴されると第1号にあたり、第90条の裁量保釈で判断されます。主張を争う事件で妨げになりやすいのは、罪証隠滅のおそれ(第4号)と、被害者や目撃者に害を加えたり畏怖させたりするおそれ(第5号)です。居合わせた人への連絡や店の映像集めは、家族が動かずに弁護人へ任せてください。

全国では、令和7年に第一審を終えた被告人のうち勾留されていた35,125人の31.7%(11,132人・算出)が保釈されています。起訴の知らせを受けたら、その日のうちに保釈請求の準備を弁護人へ頼み、保証金を誰が用意するかを家族で決めましょう。

公訴時効と相手からの損害賠償

時効は犯罪行為が終わった時から進み(第253条第1項)、起訴で止まり(第254条第1項)、犯人が国外にいる間も止まります(第255条第1項)。これとは別に、相手が損害賠償を求められる期間は、身体を害された場合、損害と加害者を知った時から5年、行為の時から20年です(民法第724条・第724条の2)。那覇地検で不起訴になっても民事の請求は残ります。自分のけがの診断書と当日の写真は、その期間が過ぎるまで保管しましょう。

外国籍の人の在留資格

沖縄県の在留外国人は33,402人(令和7年末)で、在留資格は永住者6,488人、留学5,379人、特定技能4,651人の順です。暴行・傷害(刑法第2編第27章)と殺人(第26章)は入管法第24条第4号の2に挙がっているため、留学や特定技能など別表第一の資格の人は、拘禁刑に全部の執行猶予が付いても退去強制の対象になります。永住者など別表第二の人が対象になるのは、1年を超える拘禁刑の実刑を受けた場合です(第24条第4号リ)。

どちらも刑に処せられたことが前提なので、正当防衛が認められて不起訴になれば退去強制の理由になりません。勾留で就労や通学が3か月以上止まると、在留資格の取消し(第22条の4第6号)が問題になることもあります。在留カードの資格と期限を最初の接見で弁護士に知らせ、通訳が要るなら当番弁護士を頼む電話でそう伝えてください。宜野湾市の沖縄県国際交流・人材育成財団(098-942-9215)も、在留資格を問わず多言語で相談を受けています。

米軍関係者が当事者になったとき

米軍の構成員や軍属が暴行・傷害の疑いを受けたときの手続は、日米地位協定第17条が定めています。公務の執行中の行為から生じた罪でなければ、日本の当局が裁判権を行使する第一次の権利を持ちます(第17条3(b))。日本の警察が逮捕すると米軍の憲兵司令官へ直ちに通知され、公務中かどうか疑問があるときは身柄が憲兵司令官に引き渡されます(第17条関係の合意事項)。身柄が先に米側の手にあるときは、日本が公訴を提起するまで米側が拘禁します(第17条5(c))。

沖縄県警の集計では、令和7年に米軍人・軍属と家族による刑法犯の検挙は101件・80人で、うち粗暴犯は19件・19人でした。飲酒の有無、勤務との関係、身柄を押さえているのが日米どちらの当局かを弁護士に伝えれば、日本の手続にどう備えるかの見通しが立ちます。

出典:裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、沖縄県国際交流・人材育成財団「法律・生活相談」、沖縄県「地位協定ポータルサイト」、日米地位協定 本文(沖縄県掲載)、第17条関係の日米合同委員会合意(沖縄県掲載)、沖縄県警察「犯罪統計資料 令和7年(確定値)」、制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第207条・第253条〜第255条、e-Gov法令検索「民法」第724条・第724条の2、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第22条の4・第24条

正当防衛を争うとき弁護士に依頼できることと選び方・費用

正当防衛は、本人の説明だけでは認められにくい主張です。先に攻撃されたこと、反撃が止めるのに必要な範囲だったことを、映像・診断書・居合わせた人の話で裏づけていきます。沖縄県内の事件で弁護士に任せる柱は次の2つです。

消える前に証拠を押さえる

飲食店や商業施設、路上の防犯カメラの映像は短い期間で上書きされることがあるため、管理者に保存を申し入れ、捜査機関にも確保を求めます。診断書、居合わせた人の連絡先、当日のメッセージや通話の履歴もまとめます。

取調べの準備と身柄の解放

接見で話す順序と言葉を決め、3回の聴取での説明をそろえます。検察官へ勾留を請求しないよう意見書を出し、勾留が決まれば準抗告、起訴されれば保釈を求めます。起訴・不起訴の決まり方は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で解説しています。

島や北部の署へ通えるかと、否認事件の経験で選ぶ

沖縄弁護士会の会員は301人(2026年9月1日現在)です。日本弁護士連合会の紹介では、本島中部の沖縄支部や北部の名護支部で登録する会員が増え、宮古島と石垣島に開かれた日弁連のひまわり基金法律事務所も、島の相談に応じる事務所として定着しています。次の4つの条件がそろう事務所を選び、依頼先を早めに決めてください。

正当防衛の弁護を任せやすい事務所の4条件

  • 本人のいる署(宮古島署・八重山署を含む)へ、依頼の当日か翌日に接見へ行ける
  • 否認事件や正当防衛の主張を弁護した経験がある
  • 防犯カメラの映像の保存を申し入れた経験がある
  • 島や北部の署への接見の日当・交通費を、契約の前に書面で示している

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の使い分け

区分 費用の扱い 正当防衛の事件での使いどころ
当番弁護士初回の面会は無料逮捕の直後に、取調べでの話し方の助言を受ける。平日は098-865-3737
国選弁護人資力が合計50万円以上ある人は、先に弁護士会へ私選弁護人の選任を申し出る勾留を請求されたあと本人が裁判官に請求する。弁護士は選べない
私選弁護人事務所ごとに異なる逮捕の前や在宅の段階から契約でき、映像の保存などの初動を任せられる

店の映像が上書きされる前に保存を申し入れたいなら、在宅の段階から契約できる私選弁護人を選びましょう。

費用の目安と法テラス沖縄

正当防衛を主張して争う場合の総額は、60万円から120万円程度がひとつの目安です。宮古・八重山や北部の署への接見が重なると航空運賃や日当が積み上がるので、着手金と合わせた総額で見積もりを出してもらってください。費用の内訳は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で詳しく取り上げています。

※弁護士費用の公的な集計はないため、金額は一般的な目安です。

法テラスの県内の拠点は、那覇市楚辺の法テラス沖縄(0570-078368・平日9時〜17時)と、スタッフ弁護士が勤める法テラス沖縄法律事務所・法テラス宮古島法律事務所です。石垣島・名護市・沖縄市には事務所がなく、法テラス沖縄の無料法律相談も借金・離婚・相続などの一般相談が対象です。弁護士費用の工面に不安があるなら、接見に来た当番弁護士へ最初の面会で打ち明けてください。国選弁護人を頼む道も含めて案内を受けられます。

出典:日本弁護士連合会「沖縄弁護士会」、日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、沖縄弁護士会「刑事弁護に関する相談」、法テラス「法テラス沖縄」、法テラス沖縄「アクセス」、法テラス沖縄「法テラス宮古島法律事務所」

沖縄県の暴行・傷害事件の検挙状況

犯罪統計に正当防衛という区分はなく、争われる事件は暴行や傷害の件数に含まれます。県内の暴行・傷害を罪種別に数えた値は、2026年9月の時点で令和6年(2024年)が最新で、どちらも前年より認知件数が増えました。

年 暴行 認知件数 暴行 検挙人員 傷害 認知件数 傷害 検挙人員
令和5年(2023年)354件304人526件473人
令和6年(2024年)383件280人557件452人

※警察庁「令和5年の犯罪」「令和6年の犯罪」の沖縄県の値で、沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」の値と一致します。令和7年の暴行・傷害の沖縄県分は公表されていません。検挙件数から算出した令和6年の検挙率は、暴行77.0%、傷害82.0%です。

暴行・傷害・脅迫・恐喝などをまとめた粗暴犯は、県警の集計で令和5年1,004件、令和6年1,069件、令和7年1,170件(9.4%増)と増え続け、令和8年1〜8月の暫定値でも926件と前年同期を27.4%上回っています。令和6年の粗暴犯は人口1万人あたり7.292件で全国の4.664件より多く、県警の都道府県表の値を並べて順位を出すと全国2位(算出)です。警察署別(令和6年)では那覇署の暴行81件・傷害133件、沖縄署の63件・89件が多く、八重山署も傷害が53件ありました。

県内では暴行・傷害で逮捕される割合が高い

沖縄県警の「犯罪統計書」は、罪種ごとに逮捕か在宅かを公表しています。令和6年に傷害で検挙された452人のうち255人(56.4%・算出)、暴行で検挙された280人のうち106人(37.9%・算出)が逮捕されました。刑法犯全体でも令和7年の逮捕率は35.5%(算出)で、全国の32.2%(算出)を上回ります。在宅のまま呼び出しを受けた段階でも、映像の保存は急ぐ必要があるため、その時点で弁護士に依頼してください。

家の中のもみ合いも事件として扱われる

沖縄県警が受けた配偶者からの暴力(DV)の相談は令和6年に1,297件(暫定値)で、DVに関連する刑法犯・特別法犯の検挙は129件でした。家の中の出来事は、第三者の映像や目撃した人が残りにくい場面です。自分が受けた暴力も、写真・診断書・当日のやり取りで記録に残し、接見や相談の場で弁護士に渡しましょう。

正当防衛が認められた件数や割合をまとめた公的な統計は、沖縄県警・警察庁・法務省の資料に見当たりません。県内の事件でも、判断を分けるのは、どちらが先に攻撃したか、反撃がどこで止まったか、それを裏づける客観的な証拠が残っているかです。

出典:警察庁「令和6年の犯罪」、警察庁「令和5年の犯罪」、沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、沖縄県警察「犯罪統計資料 令和7年(確定値)」、沖縄県警察「犯罪統計資料 令和8年8月末(暫定値)」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、沖縄県警察「配偶者からの暴力相談等の概況(令和6年中暫定値)」

沖縄県の正当防衛に関するよくある質問

Q1. 酔った相手に胸ぐらをつかまれ、突き飛ばして転ばせてしまいました。正当防衛になりますか?

つかみかかる攻撃が続いている間に、振りほどくのに必要な範囲で押し返したのであれば、刑法第36条第1項の正当防衛にあたる可能性があります。相手が手を離したあとや、倒れて動けなくなったあとに加えた行為は、急迫不正の侵害がない場面とみられやすくなります。県内の署で調べを受ける前に、いつ、どちらが、何をしたかを時系列で書き出して弁護士に渡してください。

Q2. 宮古島や石垣島のけんかで相手が亡くなったら、裁判はどこで開かれますか?

傷害致死や殺人で起訴されると裁判員裁判となり、県内では那覇市の那覇地裁本庁だけが扱います。平良支部と石垣支部は合議事件を審理できますが、裁判員裁判は開きません。島と那覇の両方へ通える弁護士を、起訴される前から選んでおきましょう。

Q3. 旅行中に那覇でけんかになり、逮捕されないまま県外の自宅へ帰りました。このあとはどうなりますか?

帰宅後も、捜査が県内の警察署や那覇地検で続くことがあります。沖縄県を訪れた観光客は令和7年に1,075万6,000人で、県の人口(令和7年国勢調査の確定値1,466,548人)の約7.3倍(算出)にのぼります。沖縄の弁護士を窓口にしておけば、呼び出しの日程調整や相手との示談のやり取りを、県外にいながら任せられます。

Q4. 米軍の軍人である夫が、飲んだ帰り道のもみ合いで相手にけがをさせました。公務中として扱われますか?

2011年の日米合同委員会の合意で、宿舎と勤務場所の直接の往復は公務に含まれる一方、飲酒したときはその往復も公務としての性格を失うとされています。公務中でなければ、日本の当局が裁判権を行使する第一次の権利を持ちます(日米地位協定第17条3(b))。飲んだ量や店を出た時刻を書き留め、日本の手続を前提に弁護士へ相談してください。

Q5. 過剰防衛とされて有罪になりました。控訴すると福岡の裁判所へ通うのですか?

通う必要はありません。県内のどの地域の事件でも、控訴審は那覇地裁と同じ那覇市樋川の建物にある福岡高等裁判所那覇支部が扱います。正当防衛を最後まで主張するなら、控訴審も引き続き担当できる弁護士に一審から依頼しましょう。

Q6. 中学生の息子が放課後のけんかで相手にけがをさせ、「先に殴られた」と話しています。

少年の事件は家庭裁判所が扱い、県内では那覇家裁の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部のすべてが少年事件を受け持ちます。県警の概況では、令和7年の刑法犯少年832人のうち54.2%が中学生で、全国の29.1%を大きく上回ります。観護措置がとられると、那覇市西の那覇少年鑑別所(098-862-4606)に収容されます。少年にも黙秘権や調書への署名を断る権利があるので、取調べの前に少年事件を扱う弁護士へ相談してください。

Q7. 罰金だけで終わることはありますか?

暴行には罰金刑があり、略式手続で罰金を納めて終わる場合があります。県内で略式命令を出すのは那覇・沖縄・名護・平良・石垣の5つの簡易裁判所で、手続は本人が書面で同意しなければ進みません(刑事訴訟法第461条の2)。罰金も前科として残るので、正当防衛を主張するなら、同意書に署名する前に弁護士へ相談してください。告知を受けてから14日以内なら、正式裁判を請求できます(第465条第1項)。

Q8. 自分もけがをしています。夜のうちに警察へ被害を相談できますか?

県警本部の警察安全相談(#9110)と各警察署の相談窓口は平日8時30分〜17時15分で、時間外の#9110は自動音声の案内に切り替わり、急ぐ場合は警察本部か最寄りの警察署へかけ直すよう案内されます。自分の被害の訴えと正当防衛の説明が食い違うと、どちらも弱く受け取られます。被害届を出す前に、弁護士と説明の内容をそろえてください。

出典:裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、福岡高等裁判所「所在地一覧」、沖縄県「令和7年(暦年)沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の概要」、第17条関係の日米合同委員会合意(沖縄県掲載)、沖縄県警察「令和7年 少年非行等の概況」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、沖縄県警察「窓口一覧」、沖縄県警察「警察安全相談(#9110)」、制度の参考:e-Gov法令検索「刑法」第36条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第461条の2・第465条

沖縄県で正当防衛を争える弁護士を探す 店の映像や記憶が消える前に、身柄のある署へ通える事務所へ

県内の事件は那覇地裁の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部に分かれて審理され、相手が亡くなった事件の裁判員裁判は那覇の本庁だけで開かれます。留置が始まっているなら、きょう接見に動ける事務所へ連絡してください。在宅で呼び出しを待っている段階なら、初回の相談料がかからない事務所から候補を絞りましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。沖縄県の暴行・傷害の件数は警察庁「令和5年の犯罪」「令和6年の犯罪」の値(令和7年の沖縄県分は未公表)、罪種別の身柄措置・警察署別の件数・粗暴犯の人口あたり件数は沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、粗暴犯の令和7年の件数と米軍人・軍属と家族による刑法犯は沖縄県警察の犯罪統計資料(令和7年確定値)、令和8年1〜8月の粗暴犯は同じく暫定値、DVの相談件数は沖縄県警察の概況(令和6年中暫定値)、少年の学職別の割合は沖縄県警察「令和7年 少年非行等の概況」、刑法犯の身柄措置は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」の値です。逮捕の割合・検挙率・粗暴犯の全国順位・観光客の人口比は、これらの値と令和7年国勢調査の確定人口(1,466,548人)などから算出しました。処分の統計は法務省「検察統計調査」令和6年年報の全国値、保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。正当防衛が認められた件数を集計した公的な統計はありません。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑に合わせて記載しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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