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福島県で器物損壊罪に強い弁護士一覧

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福島県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は県内共通の024-534-2334

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに1つ置かれ(弁護士法第32条)、福島地裁は県内に1つなので、当番弁護士の申し込み先も福島県弁護士会(福島市山下町)の024-534-2334だけです。支部ごとの番号はありません。業務時間外は留守番電話が受け付け、要請を受けた弁護士は平日休日を問わず原則48時間以内に面会します。18歳未満の少年が逮捕された事件は、道路交通法違反だけの場合を除き、申し出がなくても当番弁護士が接見に来ます。

留守番電話に吹き込む内容(福島県弁護士会の案内より)

  • 当番弁護士の派遣を頼みたいこと
  • 逮捕された人の氏名・生年月日と罪名(壊した物が建物かどうか分かる範囲で)
  • 身柄のある警察署の名前
  • 電話した人の氏名と、折り返しの連絡先

弁護士会の法律相談センター(予約制・30分5,500円)

福島県弁護士会の有料法律相談は、相談できる内容に刑事事件を挙げています。修理代の請求額をめぐる民事の話もあわせて相談できます。土日祝日は休みです。

地方 相談の場所 予約の電話
中通り北部福島法律相談センター(弁護士会館内)024-536-2710
中通り中部郡山法律相談センター024-936-4515
中通り南部白河支部の担当弁護士の事務所0248-22-3381
会津会津若松法律相談センター0242-27-0264
浜通り南部いわき支部の担当弁護士の事務所0246-22-1320
浜通り北部相馬法律相談センター0244-36-4789

物を壊された側と、届け出前のもめごとの窓口

窓口 電話 受付
福島県警察 警察安全相談#9110/024-525-8055月〜金9時〜17時(祝日・年末年始を除く)
(公社)ふくしま被害者支援センター024-563-3724月〜金9時〜17時
福島地方検察庁 被害者ホットライン024-534-5135月〜金9時〜17時(電話・FAX)

※ふくしま被害者支援センターは、福島県公安委員会が指定した犯罪被害者等早期援助団体です。

壊したと言われて相手ともめているものの、まだ届け出られていない段階でも、相手の家や店に出向いて話をつけようとせず、弁護士か警察の相談窓口に連絡してください。言い争いが新しい事件になるのを防げます。

出典:福島県弁護士会「刑事事件」、福島県弁護士会「当番弁護士について」、福島県弁護士会「有料法律相談のご案内」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、福島県警察「各種相談窓口」、福島県警察「犯罪被害者支援」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」

器物損壊で福島県警の捜査を受けたら、まず動くこと

このページは、福島県内で他人の車や自転車、店の設備、住宅の窓などを壊したとして福島県警の捜査を受けている本人と、その家族に向けたものです。扱うのは刑法第261条の器物損壊罪で、壊したのが建物そのものなら建造物損壊罪、窓を割って家に入ったなら住居侵入罪、相手にけがをさせたなら傷害罪が別に問われます。器物損壊罪は被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪で(刑法第264条)、起訴される前に示談が成立して告訴が取り消されれば、器物損壊では起訴されません。県内の器物損壊は令和7年に634件認知され、検挙率は12.9%と刑法犯全体の43.8%を大きく下回ります。郡山・いわき・福島市・会津のどこで起きた事件でも、処分が決まる前に弁護士を通じて謝罪と弁償の申し入れを始めてください。

いまの状況別・最初にすること

家族が郡山署やいわき中央署など、県内の警察署に逮捕された
福島県弁護士会(024-534-2334)に当番弁護士の派遣を頼んでください。県内22署のどこに身柄があっても番号は1本です。夜間や休日は留守番電話に、派遣の要請であること、本人の氏名・生年月日・罪名・警察署名、電話した人の氏名と連絡先を吹き込みます。弁護士は平日休日を問わず原則48時間以内に面会に行き、初回は無料です。
逮捕はされず、警察署で取調べを受けている
福島県弁護士会では、逮捕前に取調べを受けた人も当番弁護士と有料で相談できます(業務時間内に同じ番号へ)。次の呼び出しの前に弁護士へ相談し、謝罪と弁償の段取りを組んでもらってください。在宅のまま捜査が進んでも、告訴の取消しを受けられれば起訴を避けられます。
相手に謝って修理代を払いたい
本人や家族が相手の家や店に押しかけると、圧力をかけに来たと受け取られかねません。話し合いは弁護士を代理人にして進めてください。見積書の点検から、告訴を取り消す条項を入れた示談書の作成までを任せられます。
宮城県や首都圏に住んでいて、福島県内で家族が逮捕された
当番弁護士は、身柄のある福島県の弁護士会に申し込みます。遠方からでも024-534-2334に電話すれば、県内の弁護士が本人に会いに行きます。私選で頼む場合は、身柄のある署までの日当と交通費を最初に見積もってもらえば、総額をつかんだうえで依頼先を選べます。

出典:e-Gov法令検索「刑法」第261条・第264条、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、福島県弁護士会「刑事事件」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」

福島県内で器物損壊により逮捕・送致されたあとの手続き

逮捕された場合、警察は48時間以内に本人を検察官に送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は10日間で、延長されると最長20日間です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。告訴は起訴されるまでしか取り消せないので、身柄事件ではこの期間のうちに示談をまとめてください。在宅事件でも、検察官が処分を決める前が期限です。逮捕から勾留までの段取りは逮捕後の流れを解説した記事で取り上げています。

中通り・浜通り・会津で変わる検察庁と簡易裁判所

県内の事件を処分するのは福島地方検察庁で、福島市の本庁と、相馬・郡山・白河・会津若松・いわきの5支部、9つの区検察庁があります。ただし、相馬支部と相馬区検は福島市狐塚の本庁と同じ所に置かれ、棚倉区検は白河支部、田島区検は会津若松支部、福島富岡区検はいわき支部と同居しています。器物損壊には罰金刑があるので、罰金で終わるときは簡易裁判所の略式命令になり、正式な裁判になれば福島地裁の本庁か支部で審理されます。

地方 物を壊した市町村 受け持つ警察署 検察庁の所在地 略式命令の簡裁 福島地裁
中通り福島市・伊達市・二本松市・桑折町・国見町・川俣町・飯舘村福島・福島北・伊達・二本松(飯舘村は南相馬)福島市狐塚(本庁・福島区検)福島簡裁本庁
中通り郡山市・須賀川市・田村市・本宮市・鏡石町・天栄村・三春町・小野町・大玉村郡山・郡山北・須賀川・田村郡山市麓山(郡山支部・郡山区検)郡山簡裁郡山支部
中通り白河市・西郷村・泉崎村・中島村・矢吹町白河白河市郭内(白河支部・白河区検)白河簡裁白河支部
中通り東白川郡(棚倉町・矢祭町・塙町・鮫川村)・石川郡(石川町ほか4町村)棚倉・石川白河市郭内(棚倉区検)棚倉簡裁白河支部
浜通りいわき市いわき中央・いわき東・いわき南いわき市平(いわき支部・いわき区検)いわき簡裁いわき支部
浜通り双葉郡8町村双葉いわき市平(福島富岡区検)いわき簡裁が代行いわき支部
浜通り相馬市・南相馬市・新地町相馬・南相馬福島市狐塚(相馬支部・相馬区検)相馬簡裁相馬支部
会津会津若松市・喜多方市・耶麻郡・河沼郡・大沼郡会津若松・喜多方・猪苗代・会津坂下会津若松市追手町(会津若松支部・会津若松区検)会津若松簡裁会津若松支部
会津南会津郡(南会津町・下郷町・只見町・檜枝岐村)南会津会津若松市追手町(田島区検)田島簡裁会津若松支部

※裁判所の区分は裁判所「福島県内の管轄区域表」(市町村名は平成20年7月1日現在の行政区画による表示)、検察庁は福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、警察署は「福島県警察の組織に関する条例」の別表によります。飯舘村は警察が南相馬署、裁判所が福島簡裁の区域と分かれます。起訴後に移される拘置支所は郡山・会津若松・いわき・白河の4か所で、相馬市・南相馬市に刑事施設はありません。

双葉郡8町村を受け持つ福島富岡簡裁は原発事故のあと事務を移しており、刑事事件はいわき簡裁(0246-22-1338)が扱っています。控訴審は県内全域が県外の仙台高等裁判所(仙台市青葉区)です。器物損壊と建造物損壊は裁判員裁判の対象ではなく、法律上3人の裁判官で審理すべき事件(裁判所法第26条第2項)にも当たりません。弁護士には警察署の名前に加え、物を壊した場所の町名まで伝えてください。どの庁で処分と裁判が進むかの見通しを、最初の面会で示してもらえます。

出典:裁判所「福島県内の管轄区域表」、福島地方裁判所「所在地一覧」、裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務の移転について」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、福島県警察 例規集「福島県警察の組織に関する条例」、仙台高等裁判所「所在地一覧」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」、e-Gov法令検索「裁判所法」第26条

福島県の事件で器物損壊として問われる罪と刑罰

刑法第261条は、他人の物を「損壊し、又は傷害した者」に3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金もしくは科料を科すと定めています。条文に「傷害」とあるのは、飼い犬などの動物を傷つける行為も含めるためです。ただ、何を壊したかで罪名が変わり、示談によって起訴を止められるかどうかも変わります。県警の取調べで告げられた罪名は、書き留めて弁護士に見せてください。

罪名と条文 当てはまる場面 法定刑 親告罪か 公訴時効 福島県の数(令和6年)
器物損壊等(刑法第261条)車・自転車・店の備品・家財・ペット3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金・科料親告罪3年認知697件
建造物等損壊(刑法第260条)住宅や店舗など建物そのもの5年以下の拘禁刑親告罪ではない5年認知30件
私用文書等毀棄(刑法第259条)他人の権利・義務に関する文書5年以下の拘禁刑親告罪5年公表なし
動物愛護管理法第44条第1項愛護動物をみだりに殺す・傷つける5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金親告罪ではない5年検挙3件(法律全体)
軽犯罪法第1条第33号はり札や標示物を汚す・取り除く拘留または科料親告罪ではない1年検挙41件(法律全体)

※親告罪の範囲は刑法第264条、時効は刑事訴訟法第250条第2項によります。件数は警察庁「令和6年の犯罪」の福島県の値で、動物愛護管理法と軽犯罪法は法律全体の検挙件数です。

器物損壊の刑の上限は3年なので、有罪になっても刑の全部の執行猶予を付けられる範囲に収まります(刑法第25条第1項)。気をつけたいのは建物を壊した事件で、壊した部分が建物の一部と判断されると建造物損壊として扱われ、罰金刑がなくなり、告訴が取り消されても起訴される余地が残ります。外壁やシャッターへの落書きも、元に戻すのに費用や手間がかかれば器物損壊か建造物損壊の問題になります。壊した物の写真と修理見積もりを最初の相談に持っていき、どの罪で扱われそうかの見立てを弁護士から受けてください。

器物損壊の判断の中心は刑法です。福島県迷惑行為等防止条例は全11条で、物の損壊を名指しで罰する条はありませんが、駅や飲食店などの公共の場所での粗野又は乱暴な行為(第2条)を3月以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金で罰しています(第11条第1項)。酔って店内で騒いだ場面では、こちらが一緒に問題になることがあります。

酔ったうえのもみ合いや、近所とのもめごとで壊したとき

県内の粗暴犯(暴行・傷害など)は令和7年に551件と前年より23.8%増え、令和8年1〜8月も445件(前年同期比25.7%増・暫定値)と増えています。もみ合いの中で相手の眼鏡やスマートフォンを壊した場合は、器物損壊に暴行や傷害が重なって捜査されることがあります。酒に酔って覚えていない場面があるなら、推測で話をつなげず、覚えていないことをそのまま弁護士に伝えてください。取調べで話の食い違いを突かれる事態を避けられます。

出典:e-Gov法令検索「刑法」第25条・第259条〜第264条、e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」第44条、e-Gov法令検索「軽犯罪法」第1条、警察庁「令和6年の犯罪」、福島県警察 例規集「福島県迷惑行為等防止条例」、福島県警察「令和7年 犯罪統計(確定値)」、福島県警察「令和8年 犯罪統計(8月末暫定値)」

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら、告訴の取消しを入れた示談を目指す

壊したことに間違いがないなら、弁護活動の中心は被害者との示談です。告訴の取消しは起訴の前まで認められ、取り消した被害者は同じ事件について再び告訴できなくなります(刑事訴訟法第237条)。法務省の検察統計(令和6年・全国)では、器物損壊で不起訴になった4,493人のうち2,487人(55.4%・算出)が、告訴の欠如・無効・取消しを理由とする不起訴でした。示談書には金額と支払期日、告訴を取り消すことの3点を必ず書き込んでもらいましょう。

被害者の連絡先は、本人が了承した場合に警察や検察を通じて弁護士へ伝えられるのが通常です。郡山市やいわき市の同じ団地、会津の同じ集落に住む人や、同じ職場の人が相手なら、事件のあとも顔を合わせる暮らしが続きます。今後は直接連絡しないという約束まで示談書に入れれば、被害者が応じやすい条件を示せます。

否認するなら、わざと壊したかが争点になる

器物損壊罪が成り立つには、わざと壊したこと(故意)が必要です。罪を犯す意思のない行為は原則として罰せられず(刑法第38条第1項)、過失で物を壊した場合を罰する規定は刑法にないため、うっかり壊しただけなら器物損壊罪にはなりません。修理代を払う責任は民事の問題として別に残ります(民法第709条)。取調べでは言いたくないことを言わなくてよく(刑事訴訟法第198条第2項)、内容に納得できない調書には署名押印を拒めます(同条第5項)。器物損壊の取調べは録音・録画の義務がある事件に入らない(同法第301条の2)ので、福島県警の取調べで聞かれたことと答えたことを、その日のうちに書き出して弁護士に渡してください。弁護士とは警察官の立会いなしで面会できます(同法第39条第1項)。

出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第237条・第301条の2、e-Gov法令検索「刑法」第38条、e-Gov法令検索「民法」第709条

器物損壊事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈を請求できるのは起訴のあと

保釈は起訴された被告人のための制度で、起訴前の勾留中には使えません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。器物損壊には刑の下限がないので、権利保釈の除外事由のうち第89条第1号には当たりません。争点になりやすいのは、被害者やその親族に害を加えたり怖がらせたりするおそれ(同条第5号)です。相手の家の近くに住んでいるなら、判決まで身を寄せられる別の住所を弁護人に伝えてください。保釈の条件にする住居の案として使えます。福島地裁管内では令和7年に第一審を終えた勾留中の502人のうち136人(27.1%・算出)が保釈されており、全国の31.7%(算出)より低い割合です。保釈保証金の問い合わせ先は、本庁が会計課経理係(024-534-2238)、郡山支部が024-932-5657、いわき支部が0246-22-1322です。

告訴の期間6か月と、公訴時効3年

器物損壊の公訴時効は3年、建造物損壊は5年で(刑事訴訟法第250条第2項第6号・第5号)、行為が終わった時から数えます(第253条第1項)。先に過ぎやすいのは告訴の期間で、親告罪の告訴は、被害者が犯人を知った日から6か月を過ぎるとできなくなります(第235条)。相手がいつ、どうやって自分のことを知ったのかを弁護士に話せば、告訴の期間が残っているかの見通しを示してもらえます。修理代の賠償を求められる期間は、刑事の時効とは切り離して民法第724条で決まります。

外国籍の人の在留資格

福島県の在留外国人は21,598人(令和7年末)で、在留資格では技能実習の5,690人が最も多く、国籍ではベトナムが5,213人で最多です。器物損壊を含む刑法第2編第40章の罪は、執行猶予が付いても退去強制の対象になる入管法第24条第4号の2に入っていません。当てはまるかどうかは第24条第4号リ(1年を超える拘禁刑の実刑)で判断されます。ただ、勾留で実習や仕事が3か月以上止まると、在留資格の取消し(第22条の4第1項第6号)が問題になることがあります。在留カードに書かれた資格と期限は、最初の接見の時点で弁護士に知らせてください。通訳を介した生活相談は、福島県国際交流協会の外国人住民のための相談窓口(024-524-1316・火〜土9時〜17時15分・13言語)で受けられます。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第235条・第250条・第253条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、福島地方裁判所「窓口案内」、e-Gov法令検索「民法」第724条、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、福島県「外国人住民のための相談窓口」

器物損壊事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

県内の器物損壊事件で弁護士に任せる中心は、告訴の取消しにつながる示談と、身柄の解放の2つです。

示談交渉

被害者の了承を得て連絡先を受け取り、修理見積書や購入時期の資料をもとに金額を詰め、告訴の取消しを入れた示談書を交わします。示談金を決める公的な基準はありません。交渉の進め方は被害者との示談交渉に関する記事で扱っています。

身柄の解放

勾留を請求しないよう検察官に意見を出し、勾留が決まれば準抗告を申し立て、起訴後は保釈を請求します。起訴・不起訴の分かれ目は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事にまとめています。

郡山・いわき・会津のどこに身柄があるかで選ぶ

福島県弁護士会の会員は192人(2026年9月1日現在)で、福島・郡山・白河・会津若松・いわき・相馬の6支部に分かれて活動しています。県の面積は全国で3番目に広く(算出)、会津若松市から郡山市、いわき市から福島市への移動にはまとまった時間がかかります。南会津署や双葉署のように事務所から遠い署に身柄があるなら、先に当番弁護士を呼び、私選の事務所は次の3点で比べてください。接見の遅れや、あとから増える費用を避けられます。

私選の事務所を比べる3点

  • 告訴の取消しまで入れた示談をまとめた経験があるか
  • 本人のいる署や拘置支所へ、冬の時期も含めて何日以内に接見に行けるか
  • 遠方の署へ通う日当・交通費がいくらで、分割払いに応じるか

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違い

区分 付く時期 費用 福島県での頼み方
当番弁護士逮捕の直後から初回の面会は無料家族が024-534-2334へ電話するか、本人が警察官・検察官・裁判官に申し出る
国選弁護人勾留が請求されたあと資力が基準以下なら国が負担本人が裁判官に請求する。在宅捜査の間は付かない
私選弁護人逮捕前や在宅の段階から事務所ごとに異なる本人か家族が法律事務所と契約する

費用の目安と法テラス

着手金・報酬金・接見の日当を合わせた弁護士費用は40万円から70万円程度が目安で、修理代や示談金は別に用意します。修理代が数万円の事件では弁護士費用が上回ることもありますが、告訴の取消しで不起訴に終われば、前科は残りません。着手金と報酬金の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で取り上げています。

法テラスの県内の窓口は、福島市北五老内町の法テラス福島(0570-078370)と、双葉郡広野町の法テラスふたば(0570-078376)で、スタッフ弁護士の事務所が福島市と会津若松市にあります。郡山市といわき市に法テラスの事務所はありません。無料法律相談は収入と資産が基準以下の人向けで、損害賠償などの金銭トラブルは扱いますが、刑事事件は案内に入っていません。費用が心配なら、面会に来た当番弁護士にそのまま相談してください。国選弁護人に切り替える道も含めて説明を受けられます。

出典:福島県弁護士会「県内各支部のご紹介」、日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の概要」、法テラス「法テラス福島」

福島県の器物損壊の検挙状況

福島県の器物損壊は、警察庁の統計で令和7年の数字まで確認できます。認知件数は2年続けて減りましたが、検挙率は1割台前半のままで、壊した人が分からないまま終わる事件が大半です。

認知件数は2年で712件から634件へ

年(福島県) 器物損壊 認知件数 検挙件数 検挙人員
令和5年(2023年)712件87件46人
令和6年(2024年)697件85件43人
令和7年(2025年)634件82件40人

※令和7年は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、令和6年・令和5年は警察庁「令和6年の犯罪」「令和5年の犯罪」の都道府県別の値です。令和6年の検挙人員43人のうち3人は少年です。

令和7年の県内の刑法犯は8,674件で前年から1.9%減り、器物損壊は9.0%減、令和5年からは約11.0%減っています(算出)。刑法犯に占める器物損壊の割合は約7.3%です(算出)。県警の市町村別の数字で刑法犯全体を見ると、郡山市が22.0%、いわき市が19.5%、福島市が14.5%を占め、地方ごとに合計すると中通り61.2%・浜通り26.6%・会津11.0%です(いずれも算出)。

検挙率は令和7年に12.9%

罪種(福島県) 令和6年 令和7年
器物損壊12.2%12.9%
住居侵入38.7%43.6%
刑法犯総数39.6%43.8%

※警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」の値です。福島県の刑法犯の検挙率は、令和6年・令和7年とも東北6県で最も低い値でした。

令和7年に認知された634件のうち、検挙まで進んだのは82件です。現場を立ち去ったあとでも、思い当たることがあるなら、福島県警から連絡が来る前に弁護士へ相談してください。こちらから謝罪と弁償を持ちかければ、被害者が告訴を見送る場合もあります。

逮捕される割合と、関連する法律の検挙

福島県警は罪種ごとの逮捕の割合を公表していません。刑法犯全体では、令和7年に検挙された2,139人のうち逮捕されたのは588人(27.5%・算出)で、全国の32.2%(算出)を下回り、1,551人(72.5%・算出)は身柄を拘束されないまま捜査を受けました。在宅でも告訴が残っていれば起訴はあり得るので、呼び出しの段階で示談の準備に入ってください。少年では、令和7年に交通関係を除いて逮捕された21人のうち1人が器物損壊でした。令和6年の県内の検挙は、軽犯罪法違反が41件・39人、動物愛護管理法違反が3件・3人で、いずれも法律全体の数字です。

出典:警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、警察庁「令和6年の犯罪」、警察庁「令和5年の犯罪」、福島県警察「令和7年 犯罪統計(確定値)」、福島県警察「令和7年における少年非行の状況」

福島県の器物損壊事件でよくある質問

Q1. 日曜の深夜に、家族が郡山北署に連れて行かれました。今すぐ弁護士を呼べますか?

呼べます。福島県弁護士会の024-534-2334は、時間外は留守番電話が受け付けます。派遣の要請であることと、本人の氏名・生年月日・罪名・郡山北署にいること、折り返しの番号を吹き込んでください。弁護士は休日でも原則48時間以内に面会に行きます。待つ間に、壊した物と相手について分かることを家族で書き出しておけば、最初の電話が早く進みます。

Q2. いわき市で起きた事件です。福島市まで行くことになりますか?

いわき市の事件は、地検いわき支部・いわき区検、罰金ならいわき簡裁、正式な裁判なら福島地裁いわき支部と、手続きはいわき市平の庁舎で進みます。起訴後に移されるいわき拘置支所も、いわき支部と同じ番地にあります。いわき市内か近くに事務所がある弁護士を選べば、接見のたびの移動費を抑えられます。

Q3. 相馬市や南相馬市の事件では、検察庁はどこになりますか?

地検のページでは、相馬支部と相馬区検は福島市狐塚の本庁と同じ所に置かれています。裁判は相馬市の福島地裁相馬支部か相馬簡裁で行われますが、相馬市と南相馬市に拘置支所はありません。相馬・南相馬の事件は、福島市への移動を見込んだ費用を最初に示す事務所に頼んでください。依頼後に交通費がふくらむのを防げます。

Q4. 富岡町や浪江町など双葉郡で壊した場合、罰金の手続きはどこですか?

双葉郡8町村を受け持つ福島富岡簡裁は平成23年から事務を移しており、刑事事件はいわき簡裁(0246-22-1338)が扱います。検察の福島富岡区検もいわき支部と同じ庁舎です。警察は富岡町に本署がある双葉署です。避難先と自宅が別の県にある家族も、身柄のある署の名前だけ分かれば当番弁護士を頼めます。

Q5. 会津の南会津署にいる家族に、郡山の弁護士を頼んでも大丈夫ですか?

頼めますが、南会津署の区域は田島簡裁と地裁会津若松支部の受け持ちで、郡山や福島市からは移動が長くなります。会津若松市には弁護士会の会津若松支部と法律相談センターがあります。依頼する前に、接見1回あたりの日当と交通費、冬の移動の扱いを見積もってもらってください。会津の事務所と比べたうえで決められます。

Q6. 相手が告訴を取り消してくれれば、それで終わりますか?

器物損壊だけで捜査されているなら、起訴前に告訴が取り消されると検察官は起訴できません。ただ、壊した部分が建物の一部とされて建造物損壊で送致されていると、親告罪ではないので起訴の余地が残ります。どの罪名で送致されているかは、弁護士が検察官とのやり取りで把握します。示談だけで終わる事件かどうかを早い段階で知ることができます。

Q7. 福島県や市町村の職員、公立学校の教員が検挙されたら、職はどうなりますか?

地方公務員法では、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失います(第16条第1号・第28条第4項)。執行猶予が付いても拘禁刑なら対象で、罰金にとどまれば対象外です。起訴されると休職になることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は刑事の結果とは別に判断されます。職への影響を抑えたいなら、起訴の判断より前に告訴の取消しまで受けてください。

Q8. 高校生の子どもが器物損壊で逮捕されました。どこの家庭裁判所が担当しますか?

少年事件は福島家裁の本庁と相馬・郡山・白河・会津若松・いわきの5支部すべてが扱い、棚倉の区域は白河支部、南会津郡は会津若松支部が受け持ちます。観護措置がとられると、福島市の福島少年鑑別所に移ります。18歳未満の逮捕では申し出がなくても当番弁護士が接見に来ます。子どものことで相談したいときは、県警のヤングテレホン(024-525-8060・平日9時〜17時)に電話してください。

Q9. 起訴されて郡山拘置支所に移りました。家族はいつ面会できますか?

郡山拘置支所(郡山市麓山1-2-3・024-922-1349)の面会受付は、8時30分〜11時30分と13時〜16時です。会津若松・いわき・白河の拘置支所も同じ時間です。車で向かう場合、郡山拘置支所に停められるのは2台までです。接見禁止が付いていると家族は会えないので、出かける前に弁護士へ連絡してください。会えないまま帰る事態を避けられます。

Q10. 罰金で終わることはありますか?判決に不服なら、どこで争いますか?

器物損壊には罰金刑があるので、略式手続で罰金を納めて終わる場合があります。令和6年の全国の検察統計を見ると、器物損壊で起訴された1,391人の6割を超える866人(算出)が略式命令の請求でした。罰金も前科になるので、前科を避けたいなら起訴前に告訴の取消しまでまとめてください。正式な裁判の判決に不服があれば、控訴は県内全域で仙台高等裁判所が審理します。

出典:福島県弁護士会「刑事事件」、裁判所「福島県内の管轄区域表」、裁判所「福島富岡簡易裁判所の事務の移転について」、福島地方検察庁「管内検察庁の所在地・交通アクセス」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、福島県警察「各種相談窓口」、法務省「面会受付時間一覧」、法務省「検察統計調査」令和6年年報

福島県で器物損壊事件の弁護士を探す 告訴が取り消されれば起訴されない罪です。示談は起訴の判断より前に

福島県内の器物損壊事件は、福島地検の本庁と郡山・白河・会津若松・いわきなどの支部で処分が決まり、罰金なら地元の簡裁、正式な裁判なら地裁の本庁か支部で進みます。家族がすでに県内の署にいるなら、今日のうちに接見に行ける事務所へ電話してください。まだ呼び出しを待っている段階なら、告訴の取消しを伴う示談の実績がある事務所に相談しましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。器物損壊・住居侵入・刑法犯総数の件数と検挙率、刑法犯の身柄措置は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」(器物損壊の令和6年・令和5年は警察庁「令和6年の犯罪」「令和5年の犯罪」)の値です。建造物損壊の認知件数と軽犯罪法・動物愛護管理法違反の検挙は警察庁「令和6年の犯罪」、粗暴犯と市町村別の刑法犯は福島県警察の令和7年確定値と令和8年8月末の暫定値、少年の逮捕人員は福島県警察「令和7年における少年非行の状況」の値です。処分の統計は法務省「検察統計調査」令和6年年報(全国)、保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表の福島地裁管内と全国の値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑に合わせて記載しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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