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広島県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士の電話は、留置先の署の場所で4つに分かれる

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに置かれ(弁護士法第32条)、広島県の地方裁判所は広島地裁だけなので、県内のどの署からでも広島弁護士会に頼みます。ただし家族がかける番号は、本人が留置されている署の場所で4つの専用電話に分かれ、弁護士会の事務局(082-228-0230)とは別の番号です。

受付ブロック 対象の警察署・施設 専用電話
広島広島中央・広島東・広島西・広島南・安佐南・安佐北・佐伯・海田・廿日市・大竹・山県・東広島の各署、三次・庄原・安芸高田の各署、県警本部の留置場、広島拘置所、三次拘置支所、広島少年鑑別所082-222-4915
呉呉・広・竹原の各署、呉拘置支所(江田島署は日弁連の一覧でこのブロック)0823-24-6755
尾道尾道・三原・世羅の各署、尾道刑務支所0848-22-4237
福山福山東・福山西・福山北・府中の各署、福山拘置支所084-923-1798

頼めるのは本人のほか、逮捕・勾留された人の身内です。電話では、本人の氏名と留置先の署、あなたとの続柄、折り返しの番号を伝えてください。在宅で広島県警の呼び出しを待つ段階なら、当番弁護士ではなく刑事事件を扱う事務所へ直接電話しましょう。

賭け・借金・子どものことを相談できる広島県内の窓口

窓口 電話 受付と対象
広島県立総合精神保健福祉センター(安芸郡坂町北新地)082-884-1051予約は平日9時〜12時・13時〜17時。ギャンブルや薬物の依存症の面接相談と回復プログラム。電話だけの相談は受けない。広島県福山庁舎(福山市三吉町)でも第3金曜日に面接。広島市に住む人は広島市精神保健福祉センター(広島市中区富士見町)が窓口
法テラス広島(広島市中区八丁堀)0570-078352平日9時〜17時(土日祝日は業務なし)
広島県警察 ヤングテレホン広島082-228-39938時30分〜17時(土日祝日を除く)。少年の非行や悩みの相談
広島法務少年支援センター(広島少年鑑別所内)082-543-5775月〜金9時〜12時・13時〜16時30分。少年の非行についての相談
広島県警察 警察安全相談#9110
082-228-9110
平日8時30分〜17時15分(時間外は自動音声)。犯罪や防犯など警察で扱える問題の相談

刑事手続きの打ち合わせは弁護士と、賭けから離れるための相談は精神保健福祉センターと、並行して進めてください。広島地検が処分を決める前に、相談を続けている事実を書面で示せます。

出典:広島弁護士会「逮捕・刑事事件」、日弁連「当番弁護士連絡先一覧」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、広島県「依存症」、法テラス「法テラス広島」、広島県警察「少年相談」、法務省「広島法務少年支援センター」、広島県警察「警察の相談窓口などのご案内」

広島県で賭博・オンラインカジノの疑いをかけられた本人と家族が、最初にすること

このページは、広島県警の捜査を受けている人と、家族が県内の署に逮捕された人に向けた、賭博・オンラインカジノの刑事事件(逮捕・前科・不起訴)の案内です。海外のカジノサイトにスマートフォンから賭けた人、賭けマージャンや「裏カジノ」に加わった人、場を運営したり客を紹介したりした人で、問われる罪が変わります。広島県内の広島市・福山市・呉市・東広島市・尾道市・三次市など、地域ごとに罰金を決める簡易裁判所と当番弁護士の電話番号が違うので、その対応もまとめました。賭け金のために勤め先の金を使い込んだ場合は横領、借金返済のために受け子を引き受けた場合は詐欺・闇バイトのページの話です。広島県内の署から電話や呼出状が届いたら、出向く日より前に刑事事件を扱う弁護士と会ってください。

いまの状況別・最初にすること

広島県内の署から「話を聞きたい」と連絡が来た
令和7年に広島県警が検挙した刑法犯4,337人のうち、63.1%(算出)は逮捕されずに在宅で捜査が進みました。出向く前に弁護士と面談し、使ったサイトやアプリの名前、賭けていた期間、入金と出金の記録を時系列でまとめてください。どこまで話すかを決めてから取調べに臨めます。
家族が広島中央署や福山東署など県内の署に逮捕された
当番弁護士の電話は、家族が留置されている署の場所で4つに分かれます。広島市内・東広島・廿日市・県北の署は082-222-4915、呉・広・竹原の署は0823-24-6755、尾道・三原・世羅の署は0848-22-4237、福山・府中の署は084-923-1798です。広島弁護士会は申込みから48時間以内に弁護士を派遣し、その事件で最初の派遣なら費用はかかりません。留置先の署名を聞いたら、すぐにその地域の番号へ電話してください。
客の紹介や入金の受け取りで報酬を得ていた
賭けの場を開いて利益を得る賭博場開張等図利には罰金刑がなく、3か月以上5年以下の拘禁刑です。報酬の記録やSNSのやり取りは消さずに保存し、弁護士との面談に持参してください。どこまでの関わりが罪に当たるのかを、記録に沿って整理してもらえます。
賭けがやめられず、借金も増えている
安芸郡坂町の広島県立総合精神保健福祉センターが、ギャンブル依存症の面接相談と回復プログラムを行っています。電話だけの相談は受けていないので、予約窓口(082-884-1051・平日9時〜12時、13時〜17時)に電話して面接の日を決めてください。

出典:広島県警察「犯罪統計書(令和7年)」表26、広島弁護士会「逮捕・刑事事件」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、広島県「依存症」

広島県の賭博事件の流れと、罰金を決める11の簡易裁判所

広島県内の賭博事件には、逮捕されて署の留置場で過ごす身柄事件と、自宅から呼び出しに応じる在宅事件があります。逮捕されると、警察が事件を検察官へ送るまで48時間、検察官が勾留を請求するかを決めるまで24時間、勾留は原則10日・延長されれば最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。在宅事件に期限はなく、書類が広島地検の本庁か4支部に届いてから呼び出しが来ます(詳しくは逮捕後の流れの記事)。最初の面談では、逮捕か在宅かと、連絡してきた署の名前を弁護士に伝えてください。処分を決める庁がどこになるかを、その場で見通せます。

単純賭博なら、11の簡裁のいずれかが書面で罰金を命じる

単純賭博(刑法第185条)の刑は罰金と科料だけなので、起訴されても多くは略式命令で終わります。簡易裁判所が法廷を開かずに書面で罰金を命じる手続きで、本人が異議を述べないことが条件です(刑事訴訟法第461条・第461条の2)。広島県の簡裁は広島・東広島・可部・大竹・三次・庄原・呉・竹原・福山・府中・尾道の11庁で、区検察庁も同じ11か所に置かれています。廿日市市には簡裁がなく、広島簡裁の区域です。県警の警察署は26署で、どの署がどの市町を受け持つかは「警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例」の別表で決まっています。

簡裁(区域) 受け持つ警察署(条例の別表) 当番弁護士の受付 区検・地検の庁 地裁の庁 合議/少年
広島(広島市中区・東区・南区・西区・安芸区・佐伯区と安佐南区の一部、廿日市市、府中町・海田町・熊野町・坂町)広島中央・広島東(府中町も)・広島南・広島西・佐伯・海田(安芸区と海田町・熊野町・坂町)・安佐南・廿日市広島ブロック広島区検・本庁(広島市中区上八丁堀)本庁広島/広島
東広島(東広島市、三原市の旧大和町)東広島・三原広島ブロック(三原署は尾道ブロック)東広島区検(問い合わせは本庁)本庁広島/広島
可部(広島市安佐北区と安佐南区の残り、安芸高田市の八千代支所の区域、安芸太田町・北広島町)安佐北・安佐南・安芸高田・山県広島ブロック可部区検(問い合わせは本庁)本庁広島/広島
大竹(大竹市)大竹広島ブロック大竹区検(問い合わせは本庁)本庁広島/広島
三次(三次市〔甲奴支所の区域を除く〕、安芸高田市〔八千代支所の区域を除く〕、世羅町のせらにし支所の区域)三次・安芸高田・世羅広島ブロック(世羅署は尾道ブロック)三次区検・三次支部(三次市三次町)三次支部広島/三次
庄原(庄原市〔旧総領町を除く〕)庄原広島ブロック庄原区検・三次支部三次支部広島/三次
呉(呉市・江田島市)呉・広・江田島呉ブロック呉区検・呉支部(呉市中央)呉支部呉/呉
竹原(竹原市・大崎上島町)竹原(大崎上島町も)呉ブロック竹原区検・呉支部呉支部呉/呉
福山(福山市・神石高原町)福山東・福山西・福山北(神石高原町も)福山ブロック福山区検・福山支部(福山市三吉町)福山支部福山/福山
府中(府中市、三次市の甲奴支所の区域、庄原市の旧総領町)府中・三次・庄原福山ブロック(三次署・庄原署は広島ブロック)府中区検・福山支部福山支部福山/福山
尾道(尾道市、世羅町〔せらにし支所の区域を除く〕、三原市の旧三原市・旧本郷町・旧久井町)尾道・福山西(尾道市浦崎町)・世羅・三原尾道ブロック(福山西署は福山ブロック)尾道区検・尾道支部(尾道市新浜)尾道支部福山/尾道

※簡裁の区域と地裁・合議・少年の欄は裁判所「広島県内の管轄区域表」(平成28年1月18日現在の行政区画による表示)、警察署は条例の別表(令和5年4月1日の行政区画が基準)、区検は広島地検の問合せ先ページ、当番弁護士の受付は広島弁護士会と日弁連の一覧(江田島署を呉ブロックとするのは日弁連の一覧による)です。控訴審はどの区域も広島市中区上八丁堀の広島高等裁判所(本庁)です。賭博の罪は裁判員裁判の対象ではないので欄を設けていません(広島県内の裁判員裁判は、広島地裁本庁だけで開かれます)。

地裁で3人の裁判官による合議の審理になると、扱うのは広島本庁・呉支部・福山支部の3か所だけです。尾道支部の区域の合議事件は福山支部、三次支部の区域の合議事件は広島市の本庁で開かれます。少年事件の家裁は三次・尾道を含む5か所なので、この2地域では少年の事件と大人の合議事件とで庁が分かれます。賭けていた時期の住所と、本人の留置先の署を弁護士に伝えてください。出向く庁と日当・交通費の見込みを、最初の面談で示してもらえます。

出典:裁判所「広島県内の管轄区域表」、広島地方裁判所「管内の裁判所の所在地」、広島地方裁判所「広島県内の裁判員制度関連情報」、広島地方検察庁「交通案内・問合せ先(本庁・支部)」、広島地方検察庁「交通案内・問合せ先(区検)」、広島県法規集「警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例」、広島県警察「警察署のご案内」、広島高等裁判所「管内の裁判所の所在地」、制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第203条・第205条・第208条・第461条・第461条の2

賭博・オンラインカジノで問われる刑法の罪と刑の重さ

広島県内の賭け事も、刑法の賭博の罪で処罰されます。一度きりの賭けか、繰り返していたか、場を用意して利益を得ていたかで、罰金で終わる余地があるかどうかが分かれます。広島地検や支部から呼び出しが届く前に、どの罪に当たりそうかを弁護士と見立ててください。

罪名(条文) 法定刑 広島県内での主な進み方 全国の起訴(令和6年)
賭博(刑法第185条)50万円以下の罰金または科料11簡裁のいずれかで略式命令起訴169人のうち161人が略式命令の請求
常習賭博(刑法第186条第1項)3年以下の拘禁刑公判。地裁の合議なら広島本庁・呉支部・福山支部70人すべてが公判請求
賭博場開張等図利(刑法第186条第2項)3か月以上5年以下の拘禁刑公判。地裁の合議なら広島本庁・呉支部・福山支部53人すべてが公判請求

※令和7年6月1日以降の刑名は拘禁刑です。起訴の欄は、法務省「検察統計調査」令和6年年報にある全国の人員です。一時の娯楽に供する物を賭けただけなら罰しないと、刑法第185条のただし書が定めています。

海外のサイトでも、広島県内から接続して賭ければ国内の賭博

警察庁は、海外で合法的に運営されているカジノサイトでも、日本国内から接続して賭けることは犯罪だとしており、広島県警も同じ注意を出しています。自宅が広島市でも福山市でも、スマートフォンで賭けた場所は国内です。「運営会社が海外だから問題ない」と考えて賭けを続けず、入出金の履歴を持って弁護士の面談を受けてください。

店舗型の「裏カジノ」に出入りした客と、店を回していた側

店にバカラやスロットの台を置いて現金を賭けさせる、いわゆる裏カジノでも、賭けた客は単純賭博、店を開いて利益を得た側は賭博場開張等図利に問われます。店の従業員は、運営の共犯か手助け(幇助)にとどまるかが争点です。勤めた期間、仕事の中身、給料の額を書き出して弁護士に渡してください。関わりの程度を広島地検に示す材料になります。

紹介・宣伝・口座の提供と、令和7年9月の法改正

令和7年9月25日に施行された改正ギャンブル等依存症対策基本法(令和7年法律第76号)で、違法なオンラインカジノのサイトやアプリを示すことや、そこへ誘う情報を発信することが禁じられました。令和7年に全国で摘発された運営側の事件には、決済代行業者やアフィリエイターの検挙も入っていると警察庁は公表しています。入金の受け皿として自分名義の通帳やキャッシュカードを他人に渡した場合は、賭博の手助けとは別に、犯罪収益移転防止法違反として扱われることもあります。広島県警は令和7年に同法違反で111件・92人を検挙しました。SNSでの紹介や口座の提供で報酬を得ていたなら、そのやり取りを残したまま弁護士に相談してください。どの罪に当たりうるかを、記録をもとに整理できます。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑法」第185条・第186条、出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報、警察庁「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」、広島県警察「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です」、警察庁「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」、広島県警察「犯罪統計書(令和7年)」

広島県の賭博事件で容疑を認めるとき・否認するとき

認める場合は、処分が決まる前に依存症の相談を始める

賭博には被害者がいないため、示談はできません。容疑を認める場合に弁護士が広島地検へ示すのは、賭けた期間・回数・金額の実態と、二度と賭けないための具体的な取り組みです。アカウントや入出金の記録は消さずに残し、その扱いは弁護士と決めてください。広島県立総合精神保健福祉センターでは、電話予約のあと面接相談や回復プログラムを受けられます。本人や家族が通い始めた記録は、弁護士が意見書に添えて、本庁や呉・福山などの支部の検察官に出せます。

否認する場合は、黙秘権と調書の署名拒否を使う

逮捕・勾留されずに広島県警から呼ばれている段階なら、出頭を断ることも、取調べの途中で退出することもできます(刑事訴訟法第198条第1項ただし書)。取調べの初めには、自分の意思に反して供述する必要はないと告げられます(同条第2項)。調書は読み聞かされ、誤りがあれば訂正を求められ、署名と押印を断ることもできます(同条第4項・第5項)。「毎晩のように賭けていた」など自分の説明と違う表現があれば、署名する前に直すよう求めてください。常習性を認める一文が残ると、罰金刑のない常習賭博として扱われるおそれがあります。賭博は取調べの録音・録画が義務になる事件に含まれないため(同法第301条の2)、取調べを終えた日のうちに、聞かれたことと答えたことをメモにして弁護士に渡してください。庄原署や江田島署のように広島市から離れた署に留置されていても、弁護士とは立会人なしで面会できます(同法第39条第1項)。

制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2、出典:広島県「依存症」

賭博事件の保釈・公訴時効と、広島県で暮らす外国籍の人の在留資格

保釈は起訴のあと。常習賭博は第89条第3号に当たることがある

保釈を請求できるのは起訴されたあとで、起訴前の段階では使えません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。常習賭博は第89条第3号(常習として長期3年以上の拘禁刑に当たる罪)に当たりうるため、権利保釈ではなく第90条の裁量保釈で判断されることがあります。全国では令和7年に第一審を終えた勾留人員35,125人のうち、保釈されたのは11,132人でした。県内の刑事施設には、広島市中区上八丁堀の広島拘置所と、呉・福山・三次の拘置支所、尾道刑務支所があります。広島高裁では、保釈請求など刑事訴訟の書類を刑事訟廷事務室(082-221-2492)が受け付けています。家族が身元を引き受ける書面や、依存症の相談に通っている記録を早めに弁護人へ渡してください。

公訴時効は賭博・常習賭博が3年、開張等図利が5年

単純賭博(罰金)と常習賭博(上限3年)の公訴時効は3年(刑事訴訟法第250条第2項第6号)、賭博場開張等図利(上限5年)は5年(同項第5号)です。数え始めるのは犯罪行為が終わった時です(第253条第1項)。常習賭博は繰り返した賭けをまとめて一つの罪と見るため、起点は最後に賭けた時です。時効の完成を待つより、起点がいつになるかの見立てを弁護士に任せましょう。広島県警へ自分から出向く方法も含めて、取れる道を比べられます。

広島県で暮らす外国籍の人の在留資格

広島県の在留外国人は72,628人(令和7年末・前年末比7.1%増)で、人口の2.71%です。技能実習と特定技能の資格の人が合わせて39.4%(算出)を占め、全国の20.5%を上回ります。賭博の罪を定める刑法第2編第23章は、入管法第24条第4号の2に挙げられています。技能実習・特定技能・留学など別表第一の資格の人は、賭博の罪で拘禁刑の判決を受ければ、執行猶予が付いても退去強制の対象です。永住者・定住者など別表第二の資格の人は、1年を超える実刑のときに対象となります(第24条第4号リ)。単純賭博の略式命令で罰金に終われば、第4号の2には当たりません。勾留で資格どおりの活動が3か月以上止まると、在留資格の取消し(第22条の4第6号)も問題になります。弁護士との最初の面会で、在留カードに書かれた資格と、警察から告げられた罪名を伝えてください。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第207条・第250条・第253条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、法務省「広島拘置所」、法務省「全国の矯正管区・矯正施設・矯正研修所一覧」、広島高等裁判所「ダイヤルイン一覧」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第22条の4・第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」

広島県の賭博事件で弁護士に頼めること・事務所の選び方・費用

広島県内の賭博事件で弁護士が担う仕事の中心は、処分を軽くするための働きかけと身柄の解放の2つです。

処分を軽くする働きかけ

賭けた回数・期間・金額と、運営や紹介への関わり方を記録で裏づけ、単純賭博の範囲で扱うよう広島地検や支部の検察官に意見を伝えます。不起訴と罰金の違いは不起訴・刑罰・刑事処分の記事で読めます。

身柄の解放

逮捕の直後は勾留を請求しないよう検察官に求め、勾留が決まれば準抗告で争い、起訴されたあとは保釈を請求します。広島市や福山市の職場を休む日数が短く済めば、仕事を続けられる見込みが高まります。

県北や島しょ部の署まで動ける事務所か

広島弁護士会は県内でただ一つの弁護士会で、会員は630名(2026年10月1日現在)です。支部はなく、広島・福山・呉・尾道・三次の5つの地区会に分かれ、日弁連の紹介では広島地区会が全会員の80%以上を占めます。広島市中区の事務所から三次署・庄原署や江田島署・竹原署への接見は移動に時間がかかり、公判で各支部へ出廷することもあります。電話の段階で次の3点を尋ね、呼出状の日付より前に面談できる事務所に決めてください。

問い合わせで聞く3つのこと

  • オンラインカジノや常習賭博の事件を扱った経験があるか
  • 留置されている署へ、依頼から何日で接見に行けるか
  • 略式命令の罰金で終わる場合と、公判や広島高裁での控訴審まで進む場合の総額、県北や島しょ部の署・支部への日当と交通費

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人

区分 広島県での頼み方 費用
当番弁護士逮捕された本人が署の職員に伝えるか、身内が留置先の地域の専用電話(広島・呉・尾道・福山の4ブロック)にかけるその事件で最初の派遣は無料
国選弁護人勾留されると、起訴前でも選任される。逮捕されていない在宅事件では付かない収入や資産の要件がある
私選弁護人在宅で呼び出しを待つ段階でも、本人か家族が事務所と直接契約できる事務所ごとの料金

広島弁護士会では、当番弁護士を申し込むと私選弁護人の紹介の希望も出たものとして扱われ、経済状況などの条件を満たせば法律援助も使えます。

費用の目安と法テラス広島

着手金・報酬金・接見の日当を合わせた総額は、40万円から90万円ほどが一つの目安です。罰金で終わる単純賭博は低め、公判まで進む常習賭博や開張等図利は高めで、県北や島しょ部への接見が重なると日当と交通費が加わります(内訳は刑事事件の弁護士選び・費用の記事)。法テラスの県内の拠点は、広島市中区八丁堀の法テラス広島(0570-078352・平日9時〜17時)と、同じビルの法テラス広島法律事務所の1か所です。弁護士会の法律相談センターは、広島(40分6,600円)、福山・呉・東広島・尾道(30分5,500円)と、三次市・庄原市を巡回する広島北部巡回(無料・1年度に1人2回まで)にあります。費用を用意できないときは、面会に来た当番弁護士にその事情を話してください。国選弁護人や法律援助を使えるかどうかを、その場で説明してもらえます。

出典:日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」(2026年10月1日現在)、日本弁護士連合会「[中国]広島弁護士会」、広島弁護士会「逮捕・刑事事件」、広島弁護士会「法律相談センター」、法テラス「法テラス広島 アクセス」、法テラス「法テラス広島法律事務所 アクセス」

広島県の賭博の検挙状況

広島県警の犯罪統計書では、令和7年に県内で認知された賭博は4件(前年1件)、検挙は3件・3人でした。オンラインカジノに限った県内の件数は、県警の公表資料に見当たりません。賭博が含まれる包括罪種の風俗犯(ほかに不同意わいせつ・公然わいせつなど)と、刑法犯全体の動きは次のとおりです。

広島県警 令和6年 令和7年
賭博の認知件数1件4件
風俗犯の認知件数378件462件
風俗犯の検挙率—87.0%
刑法犯の認知件数14,675件14,735件
刑法犯の検挙率43.1%41.2%
刑法犯の検挙人員のうち逮捕(算出)—36.9%

※広島県警察「犯罪統計書」令和6年版・令和7年版の値で、「—」は資料から取れなかったものです。逮捕の割合は令和7年版の表26(身柄措置別の検挙人員)から算出しました。全国の賭博は、令和7年に認知356件(前年比33.8%増)・検挙人員676人です。

広島県は、逮捕されて捜査が進む割合が全国より高い

賭博に限った逮捕の割合は資料から取れていませんが、刑法犯全体では、令和7年に広島県警が検挙した4,337人のうち逮捕は1,602人(36.9%・算出)で、全国の32.2%を上回り、都道府県で高い方から5番目でした。令和8年1〜8月も33.2%(暫定・算出)と、全国の31.1%より高い水準です。刑法犯の認知は令和7年に14,735件(前年比0.4%増)、人口10万人当たりでは全国21位(算出)で、令和8年1〜9月は11,279件(前年同期比4.0%増・暫定)です。

オンライン賭博の検挙は、全国で1年に約2.7倍

全国でオンラインの賭博事犯として検挙されたのは、令和6年が62事件、令和7年が165事件・317人でした(約2.7倍・算出)。店舗を構えない158事件のうち、150事件は賭けた客の側の検挙です(警察庁)。広島県内の自宅からスマートフォンで賭けた人も、取締りの対象から外れません。統計は県全体・全国の傾向を表すもので、個別の事件がどう終わるかを示すものではありません。

出典:広島県警察「犯罪統計書(令和7年)」、広島県警察「犯罪統計書(令和6年)」、広島県警察「広島県 犯罪統計資料(令和8年9月)」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」、警察庁「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」、総務省統計局「令和7年国勢調査 結果の要約」

広島県の賭博・オンラインカジノでよくある質問

Q1. 廿日市市の自宅からオンラインカジノに賭けていました。罰金になったら、どこの裁判所ですか?

廿日市市には簡易裁判所がなく、広島市中区上八丁堀の広島簡裁の区域です。受け持ちの署は廿日市署、区検は広島区検で、公判になれば広島地裁の本庁です。略式命令は書面で出るため、罰金だけで終わるなら法廷へ出向く必要はありません。届いた書面の庁名と日付を弁護士に伝え、その日までに打ち合わせを済ませてください。

Q2. 福山市に住んでいて、福山北署から呼び出しが来ました。手続きはどこで進みますか?

福山市は福山東・福山西・福山北の3署に分かれ、福山北署は駅家町・神辺町・新市町などと神石高原町を受け持ちます。どの署の事件でも簡裁は福山簡裁、地検と地裁は福山市三吉町の福山支部で、合議事件も福山支部で扱われます。家族が逮捕されたときの当番弁護士は福山ブロック(084-923-1798)です。呼出状の署名と担当者の名前を控えて、弁護士に渡してください。

Q3. 呉市安浦町に住んでいます。呉署と広署のどちらの受け持ちですか?

広署です。条例の別表では、呉市のうち阿賀・広・仁方・郷原・下蒲刈・川尻・蒲刈・安浦・豊浜・豊の各地域を広署が、それ以外を呉署が受け持ちます。どちらの署でも簡裁は呉簡裁、地検と地裁は呉支部で、当番弁護士は呉ブロック(0823-24-6755)です。住所と連絡してきた署を弁護士に伝えれば、手続きが進む庁をまとめて示してもらえます。

Q4. 尾道市で常習賭博に問われています。裁判はどこで開かれますか?

尾道市は尾道簡裁の区域で、地検と地裁は尾道市新浜の尾道支部です。ただし地裁で合議の審理になると、尾道支部ではなく福山支部で開かれます。20歳未満の少年事件なら、尾道支部の家裁が扱います。尾道市浦崎町は福山西署の受け持ちなので、留置先によって当番弁護士の番号が尾道ブロック(0848-22-4237)と福山ブロックに分かれます。起訴の連絡を受けたら、出廷先の見込みと交通費を含めた見積もりを弁護士に出してもらいましょう。

Q5. 三次市や庄原市など県北の事件は、どこで扱われますか?

三次市(甲奴支所の区域を除く)と安芸高田市(八千代支所の区域を除く)は三次簡裁、庄原市は庄原簡裁の区域で、地検と地裁はどちらも三次市三次町の三次支部です。合議事件は広島市の本庁へ移り、少年事件は三次支部の家裁が扱います。三次・庄原・安芸高田の各署に留置された場合の当番弁護士は、広島ブロック(082-222-4915)です。県北の署にいる家族の接見を頼むときは、何日で行けるかを最初に事務所に聞きましょう。

Q6. 東広島市で賭けていた場合、手続きはどこですか?

東広島市は東広島署の受け持ちで、簡裁は東広島市西条朝日町の東広島簡裁、地検と地裁は広島市の本庁です。三原市の旧大和町も東広島簡裁の区域ですが、署は三原署なので、当番弁護士は尾道ブロックになります。書面に書かれた庁名を弁護士に伝え、出向く先を押さえたうえで面談の日を決めましょう。

Q7. 支部で判決を受けて控訴する場合、審理はどこですか?

福山・尾道・呉・三次のどの支部の判決でも、控訴審は広島市中区上八丁堀の広島高等裁判所(本庁)で、広島地裁本庁と同じ敷地にあります。控訴できる期間は判決の言渡しから14日です(刑事訴訟法第373条)。判決の当日のうちに、控訴するかどうかと広島市への出廷の費用を弁護士と話し合ってください。

Q8. 高校生の子がオンラインカジノで賭けていました。どこの家庭裁判所が扱いますか?

広島県で少年事件を扱う家庭裁判所は、広島(本庁)・三次・呉・福山・尾道の5か所で、住んでいる地域で決まります。竹原市と大崎上島町は呉、府中市は福山、庄原市(旧総領町を除く)は三次の家裁です。少年鑑別所に送る観護措置が決まると、広島市中区吉島西の広島少年鑑別所に入ります。広島県警が令和7年に刑法犯で検挙した犯罪少年は628人で、前年より18.7%増えました。子どもを問い詰める前に、ヤングテレホン広島(082-228-3993)か弁護士に相談してください。

Q9. 略式命令の罰金だけでも、前科は付きますか?

付きます。罰金も有罪の裁判なので、前科として扱われます。全国の令和6年の統計では、単純賭博で起訴された人の大半(169人中161人)が略式命令の請求でした。告知を受けた日から14日以内であれば、正式裁判を請求できます(刑事訴訟法第465条)。広島区検や支部の検察官から略式手続の説明を受けたら、同意する前に弁護士と事実関係を見直してください。

出典:裁判所「広島県内の管轄区域表」、広島家庭裁判所「管内の裁判所の所在地」、広島高等裁判所「管内の裁判所の所在地」、広島県法規集「警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例」、法務省「少年鑑別所一覧」、広島県警察「少年相談」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第373条・第465条

広島県で賭博事件の弁護士を探す 広島地検や支部から呼び出しが届く前に面談できる事務所を選んでください

広島県内の賭博事件は、26の警察署と広島地検の本庁・4支部で捜査が進み、罰金の略式命令は広島・福山・呉・尾道・三次など11の簡易裁判所が出します。初回相談の料金、夜間や休日の連絡のつきやすさ、県北や島しょ部の署まで接見に行けるかは、事務所ごとに違います。家族が県内の署に留置されているなら、今日のうちに接見へ動ける事務所へ電話してください。呼び出しを待つ在宅の段階なら、出頭日より前に面談の予約が取れる事務所を選びましょう。

参考資料・更新情報

※2026年10月13日時点で確認できた公表情報をもとに作成しました。広島県の件数・検挙率は広島県警察「犯罪統計書」(令和6年・令和7年)と「広島県 犯罪統計資料」(令和8年1〜9月・暫定値)、逮捕の割合は犯罪統計書の表26と警察庁「犯罪統計資料」からの算出、処分は法務省「検察統計調査」令和6年年報、保釈は「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年10月1日現在の値です。刑名は拘禁刑(令和7年6月1日施行)で、令和7年9月25日施行の改正ギャンブル等依存症対策基本法を反映しています。各窓口の受付時間・電話番号は変更されることがあります。個々の事件についての法的助言ではなく、一般的な情報として掲載しています。

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