詳細は各法律事務所の料金表をご確認いただくか、直接お問い合わせください。
法律事務所へ話した内容は、依頼をしなかったとしても、厳格な守秘義務により守られ、口外されることはありません。
刑法第134条・弁護士法第23条によって、承諾を得ずに警察・検察・裁判所その他一切に口外することは、原則許されません。
また、守秘義務は弁護士を辞職しても生涯負うことになります。
万が一にも、業務で知り得た内容を口外すれば、口外した者が懲役刑を科される可能性があります。
当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
兵頭法律事務所
| 弁護士 | 兵頭 充紀 |
|---|---|
| 定休日 | 土曜 日曜 祝日 |
市区町村で絞り込む
沖縄県で利用できる公的な相談窓口
当番弁護士の受付は、平日と土日祝で番号が変わる
沖縄弁護士会の当番弁護士は、平日なら本人のいる警察署の場所を問わず098-865-3737で受け付けます。土日祝は留守番電話で、那覇・豊見城・浦添・宮古島・八重山の署と那覇・宮古の拘置支所は098-865-3737、宜野湾・沖縄・うるま・石川・名護の署は098-894-8663です。録音する7項目は、かけた人の名前と連絡先、逮捕された人との関係と名前、容疑、逮捕の日時、身柄のある場所です。吹き込みが済めば、原則24時間以内に当番の弁護士が本人との面会に向かいます。
逮捕の前や在宅の段階で相談したいとき
弁護士会の法律相談センターは那覇(弁護士会館)・沖縄支部(沖縄市知花)・名護支部(名護市)の3か所で、相談料は30分5,500円、資力が一定に満たない人は無料です。会の案内には「刑事弁護に関する相談」が挙がり、弁護人の心当たりがない家族も、弁護士会への電話から相談の予約と依頼へ進めます。宮古・八重山には弁護士会の相談センターがないため、島で呼出しを受けているなら、刑事事件を扱う事務所へ直接連絡しましょう。
被害を受けた側の相談先
被害者には次のような県内の支えがある前提で、払い続けられる条件の示談案を用意しましょう。
| 窓口 | 支援の中身 | 電話・受付 |
|---|---|---|
| (公社)沖縄被害者支援ゆいセンター | 県公安委員会が指定した早期援助団体。電話・面接の相談と、病院や裁判所への付き添い | 098-866-7830・平日10時〜16時 |
| 沖縄県犯罪被害者等支援総合窓口 | 県の総合窓口(ゆいセンターに委託)。県の見舞金の受付 | 098-866-4115・平日9時〜17時(12時〜13時を除く) |
| with you おきなわ(沖縄県性暴力被害者ワンストップ支援センター) | 性暴力の相談と、医療機関や警察署への付き添い | #8891/098-975-0166・24時間365日(台風時は閉所) |
| 那覇地方検察庁 被害者ホットライン | 被害者支援員への相談 | 098-835-9997・平日9時〜17時 |
| 沖縄弁護士会 | 犯罪被害者の法律相談(初回30分無料) | 098-865-3737 |
※沖縄県犯罪被害者等見舞金は、令和6年4月1日以後の故意の犯罪行為で、被害を受けた時に県内に住所がある人が対象です。遺族見舞金60万円、重傷病見舞金20万円(治療1月以上)、精神療養見舞金5万円があり、加害者と親族関係にある場合などは原則として支給されません。
示談がまとまらないまま有罪判決に至っても、故意に人を傷つけた罪や性犯罪などでは、被害者は刑事裁判の記録を使って賠償額を定めてもらう損害賠償命令(犯罪被害者保護法第24条)を申し立てられます。示談が不成立でも賠償の請求は続く前提で、払える額と時期を早めに固めておきましょう。
出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、沖縄弁護士会「法律相談」、沖縄弁護士会「アクセス」、沖縄弁護士会「犯罪被害に関する相談」、沖縄県「犯罪被害者等支援(相談窓口)」、沖縄県「沖縄県犯罪被害者等見舞金」、沖縄県「沖縄県性暴力被害者ワンストップ支援センター」、那覇地方検察庁「被害者支援」、法テラス「法テラス沖縄」、e-Gov法令検索「犯罪被害者保護法」第24条
沖縄県で加害者の側から示談を進めたいとき、最初に押さえること
ここで取り上げるのは、刑事事件の疑いをかけられた本人や家族が、謝罪と賠償のために被害者と交わす示談です。保険会社が交通事故の損害額を詰める示談とは別のもので、刑事の示談は那覇地方検察庁の検察官が起訴か不起訴かを選ぶときに考え合わせる事情になります。加害者の側が被害者の住所や電話番号を自力で知る手段はありません。まず、被害者との間に入る弁護士を決めてください。県内の弁護士会は本島も宮古・八重山も含めて沖縄弁護士会の1会だけで、平日の当番弁護士の受付は098-865-3737です。
いまの状況別・最初にすること
- 家族が県内の警察署に勾留されている
- 平日は沖縄弁護士会(098-865-3737)へ当番弁護士の派遣を頼んでください。土日祝は留守番電話になり、勾留先の署によっては098-894-8663が受付です。面会は初回無料なので、来てくれた弁護士に被害者への申入れまで続けて依頼しましょう。
- 逮捕されず、警察署や那覇地検から呼出しを受けている
- 令和7年に県警が検挙した刑法犯3,377人のうち2,179人は逮捕されずに手続きが進みましたが、その場合も示談の締め切りは処分が決まる日です。出頭の日を待たずに弁護士へ依頼し、申入れに着手してもらいましょう。
- 被害者が観光客で、すでに県外や国外へ帰っている
- 相手が沖縄を離れていても申入れはできます。現地へ出向く場合に備え、移動の費用を依頼の段階で見積もってもらいましょう。
示談書を届ける那覇地検の庁と、起訴された場合の法廷
県内の事件の処分は、那覇市樋川の那覇地方検察庁本庁と、沖縄・名護・平良・石垣の4支部が受け持ちます。区検察庁の5庁は、それぞれ本庁・支部と同じ所にあります。示談書や、被害者が処罰を望まない旨を書いた書面は、弁護士が事件を担当する庁の検察官へ出します。
| 地域・島 | 捜査する警察署 | 同じ市にある那覇地検の庁 | 起訴後の那覇地裁 | 合議事件/裁判員裁判 | 控訴審 |
|---|---|---|---|---|---|
| 本島南部(那覇市・浦添市・糸満市・豊見城市・南城市・南風原町・与那原町・八重瀬町・西原町) | 那覇・豊見城・糸満・与那原・浦添 | 本庁 098-835-9200 | 本庁 | どちらも本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
| 久米島町・渡嘉敷村・座間味村・粟国村・渡名喜村・南大東村・北大東村 | 那覇 | 本庁 098-835-9200 | 本庁 | どちらも本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
| 本島中部(沖縄市・宜野湾市・うるま市・読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村) | 沖縄・宜野湾・うるま・石川・嘉手納 | 沖縄支部 098-939-1112 | 沖縄支部 | 合議は沖縄支部/裁判員は本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
| 本島北部(名護市・国頭郡の9町村)と伊是名村・伊平屋村 | 名護・本部・石川 | 名護支部 0980-52-2743 | 名護支部 | どちらも本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
| 宮古(宮古島市・多良間村) | 宮古島 | 平良支部 0980-72-2043 | 平良支部 | 合議は平良支部/裁判員は本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
| 八重山(石垣市・竹富町・与那国町) | 八重山 | 石垣支部 0980-82-2021 | 石垣支部 | 合議は石垣支部/裁判員は本庁 | 福岡高裁那覇支部 |
※地域と地裁の区分は裁判所「沖縄県内の管轄区域表」(市町村名は平成18年4月1日現在の行政区画による表示)、警察署の受け持ちは「沖縄県警察の組織に関する条例」の別表によります。地検の欄は、地裁の本庁・支部と同じ市に置かれた那覇地検の庁と電話(同庁の交通案内・2024年9月26日更新)で、福岡高裁那覇支部は那覇地裁と同じ建物にあります。
警察署と裁判所の受け持ちが重ならない地域もあります。那覇市のうち小禄地区は豊見城署、西原町は浦添署の管轄ですが、裁判所はどちらも本庁です。恩納村・金武町・宜野座村は石川署、伊是名村・伊平屋村は本部署が捜査し、裁判所は名護支部です。弁護士への最初の電話では、本人のいる警察署とあわせて、事件の起きた市町村と地区まで伝えてください。
出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、那覇地方検察庁「交通案内」、裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、福岡高等裁判所「所在地一覧」、沖縄県法規集「沖縄県警察の組織に関する条例」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
示談が那覇地検の処分を左右する事情になる理由
起訴しない裁量を定めた刑事訴訟法第248条は、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」としています。弁償を済ませて示談を交わしたことは、ここにいう「犯罪後の情況」や「情状」として検察官の判断に入ります。
弁償と処分の結びつきを数字で示した公的な調査に、平成11年版犯罪白書の特別調査があります。財産犯では、被害額が同程度なら、回復の割合が高い事件ほど起訴猶予が増えて実刑が減る傾向がみられ、被害額1万円以下を全額回復した事件の起訴猶予は80%近く、回復のなかった事件は30%程度でした。沖縄県の刑法犯は令和7年に10,677件と4年続けて増え、窃盗犯が6,466件(60.6%・算出)を占めます。令和6年の財産犯の被害総額は24億9,810万円で、うち詐欺が18億7,509万円でした。お金や物の被害を生じさせた事件なら、全額がそろわなくても、手元で用意できる分から弁償を始めましょう。
平成11年版犯罪白書は当時の罪名・制度による全国の調査です。
示談の成立で不起訴が決まるわけではありませんが、処分より前にまとめれば、那覇地検の担当検察官に考慮の材料として届けられます。
告訴が取り消されると起訴できなくなる罪
器物損壊(刑法第261条)・私用文書等毀棄(第259条)・名誉毀損(第230条)・侮辱(第231条)・過失傷害(第209条)は、告訴がなければ起訴できない親告罪です。起訴される前なら告訴は取り消せ(刑事訴訟法第237条第1項)、取消しがあればその事件は起訴できません。県内の器物損壊は令和7年に825件が認知され、検挙率は前年の18.8%から23.8%に上がりました。器物損壊で県警の捜査を受けているなら、弁償額の合意に告訴の取消しを組み込むことを、交渉の到達点に据えてください。性犯罪は平成29年7月13日施行の刑法改正で非親告罪となり、示談がまとまっても起訴されることがあります。
告訴を起訴の条件と定めた条文は、器物損壊・私用文書等毀棄が刑法第264条、名誉毀損・侮辱が第232条第1項、過失傷害が第209条第2項です。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第237条・第248条、e-Gov法令検索「刑法」、出典:法務省「平成11年版犯罪白書のあらまし 犯罪被害者と刑事司法」、法務省「刑法の一部を改正する法律の概要(平成29年7月13日施行)」、沖縄県警察「犯罪統計資料 令和7年(確定値)」、沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
示談にかけられる日数は、身柄を拘束されているかで決まる
逮捕された事件では、警察が48時間以内に本人を検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを判断します。勾留は原則10日、延長されても通算20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。最長23日で処分が出るため、示談書への署名もその日数の内側に収めます。宮古・八重山の署に本島の弁護士が通う事件では、飛行機の移動に日数を取られます。各段階の中身は逮捕後の流れを解説した記事にまとめています。
県警の犯罪統計書で見る、罪種ごとの逮捕の割合
沖縄県警の「犯罪統計書」は、逮捕か在宅かを罪種ごとに公表しており、最新の令和6年版から示談の多い罪種を抜き出しました。
| 罪種(令和6年・沖縄県) | 検挙人員 | 逮捕(算出) | 逮捕の割合(算出) |
|---|---|---|---|
| 不同意わいせつ | 55人 | 39人 | 70.9% |
| 住居侵入 | 123人 | 75人 | 61.0% |
| 傷害 | 452人 | 255人 | 56.4% |
| 器物損壊等 | 102人 | 55人 | 53.9% |
| 詐欺 | 131人 | 70人 | 53.4% |
| 暴行 | 280人 | 106人 | 37.9% |
| 窃盗犯(うち万引き) | 1,478人(775人) | 302人(169人) | 20.4%(21.8%) |
| 刑法犯総数 | 3,053人 | 1,148人 | 37.6% |
※沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」第7-17表・第7-18表の身柄措置別検挙人員によります。「逮捕」は現行犯・緊急・通常逮捕の合計で、割合とともに公表値から算出しました。令和7年の罪種別の表はまだ公表されていません。
令和6年の県内では、万引きで検挙された775人のうち298人、暴行の280人のうち93人は、送致されずに警察限りで終わる微罪処分でした。刑法犯全体の逮捕の割合は令和7年に35.5%(算出)で、全国の32.2%、九州計の25.8%より高くなっています。逮捕された事件なら依頼したその日から、在宅の事件なら最初の呼出しを受けた時点から、弁護士に申入れを始めてもらってください。
出典:沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第203条・第205条・第208条
被害者への申入れから示談書の署名まで
被害者の連絡先は、弁護士を通してでなければ届かない
本人や家族が警察署や那覇地検に尋ねても、被害者の住所や電話番号はふつう明かされません。弁護士が代理人となり、被害者が承諾したときに限って、捜査機関から弁護士へ連絡先が伝えられるのが一般的な流れです。自分で接触を試みると、被害者を怖がらせるうえ、口裏合わせを疑われて拘束が延びる理由にもなります。謝罪の手紙も賠償の提案も、弁護士の手から渡してもらいましょう。断られたら、贖罪寄付や再発防止の取り組みを検察官に示す方法へ切り替えます。
示談金の額は、事件ごとの事情で決まる
法テラスは示談金について、「示談金額は、一般論としては、加害者の責任の重さに比例して高くなりますが、決まった基準はありません」と説明しています。治療期間や休業日数、壊れた物の価格、加害者側の支払い能力などを材料に、最後は被害者の納得で額が決まります。沖縄県内の示談金の平均や分布を示した公的な統計もありません。出せる上限額と分割の希望を最初の相談で伝えれば、弁護士がその枠内で交渉案を組み立てます。
示談書の6つの記載事項と、起訴後の刑事和解
示談書に書き込む6つの事項
- 合意の対象を、日時と場所と行為で特定する
- 支払額・支払日・支払方法を定め、分割なら回数と各回の額も入れる
- この事件でほかの請求をしないという清算条項を置く
- 被害者に近づかず、連絡もしないと約束する
- 処罰を求めない、寛大な処分を望むといった被害者の意思を記してもらう
- 支払いが遅れた場合の遅延損害金などを取り決める
起訴された後にまとまった示談は、公判調書に合意の内容を載せる刑事和解の形にできます(犯罪被害者保護法第19条)。申立ては被告人と被害者の連名の書面で、弁論が終わるまでに、審理中の那覇地裁の本庁・支部か県内5つの簡易裁判所へ出します。調書に載った合意は裁判上の和解と同じ効力を持ち、分割払いが滞っても被害者は民事裁判を起こさずに済みます。署名の前に文面を弁護士に点検してもらいましょう。
観光で訪れた相手、同じ島で暮らし続ける相手
沖縄県の入域観光客は令和7年に1,075万6,000人で、国内から792万0,600人、外国から283万5,400人が訪れました。被害者が旅行者なら、事件の数日後には県外や国外の自宅へ戻っていることがあります。相手の住む土地が分かった段階で、郵送と電話で進めるか現地で会うかを弁護士と決め、渡航費や通訳の費用も見積もりに入れてもらいましょう。
県内には沖縄本島のほかに38の有人離島があり、県人口の約9%にあたる約12万6千人が暮らしています(令和2年国勢調査にもとづく県の資料)。島の中の事件では、示談の後も同じ港や空港、商店、病院を使い続けることになりがちです。自宅・勤め先・よく使う店や船便の時間帯を、交渉が始まる前に弁護士へ伝えてください。接近しない約束や事件を口外しない約束を示談書に盛り込めれば、金額とは別の面でも被害者の不安を和らげられます。本島と宮古島・石垣島を行き来する面談は台風で延期になりうるので、処分の期限から逆算して早めに日程を組みましょう。
出典:e-Gov法令検索「犯罪被害者保護法」第19条、法テラス「刑事事件における示談金の目安はいくらですか。」、法テラス「合意書(示談書)を作成する際の注意点」、法テラス「分割払いの取り決め」、沖縄県「令和7年(暦年)沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」、沖縄県「離島関係資料(令和8年3月)」
容疑を認める場合と否認する場合
示談は、行為を認める場合の弁護活動です。やっていない行為について示談金を払えば、その行為を認めたものと受け止められます。争うのか認めるのかを弁護士と先に決め、それから申入れに進むかどうかを判断しましょう。
否認するなら、取調べの初めに意思に反して供述する必要はないと告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書は読み聞かせのあとで誤りがないかを問われ、署名押印を拒むこともできます(同条第4項・第5項)。録音・録画が義務になるのは裁判員裁判の対象事件などだけで(同法第301条の2)、県内で裁判員裁判を開くのは那覇地裁の本庁に限られます。対象外の事件では記録が残らないものとして、何を聞かれてどう答えたかを接見のたびに弁護士へ話してください。県警14署のどこに留置されていても、弁護士との面会に警察官は立ち会いません(同法第39条第1項)。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2、出典:那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、沖縄県警察「県内の警察署」
示談と保釈・公訴時効・在留資格・米軍関係者
保釈の審理では、被害者への働きかけのおそれが見られる
保釈を請求できるのは起訴された後の被告人に限られます(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。示談を進めている事件で壁になりやすいのは、被害者や親族に害を加えたり怖がらせたりするおそれを除外事由とする第89条第5号です。本人や家族からの直接の連絡は、謝罪のつもりであっても、このおそれがあると見られかねません。成立した示談書や入金の記録は、保釈を求める資料として裁判所に出せます。
全国では、令和7年に第一審を終えた被告人のうち勾留されていた35,125人中11,132人(31.7%・算出)が、保釈保証金を納めて釈放されました。保証金を扱う窓口は、那覇地裁本庁なら1階の会計課(098-918-3310)です。県内の拘置支所は那覇と宮古の2つで、石垣市にあるのは八重山刑務支所です。起訴の知らせを受けたら、その日のうちに保釈の請求を弁護士へ依頼してください。
刑事の公訴時効と賠償請求の時効は、別々に数える
公訴時効の長さは法定刑で決まり、3年・5年・7年などに分かれます(刑事訴訟法第250条第2項)。被害者が損害賠償を求められる期間はこれとは別に、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害なら5年)、行為の時から20年です(民法第724条・第724条の2)。那覇地検が不起訴にしても、民事の請求権はその時点で消えません。示談書の清算条項で、刑事と民事の決着を1通の書面につけましょう。
外国籍の人の在留資格
沖縄県の在留外国人は令和7年末に33,402人で、前年末から13.7%増えました。在留資格は永住者(6,488人)に続いて留学(5,379人)と特定技能(4,651人)が多く、留学と特定技能は入管法の別表第一の資格です。入管法第24条第4号の2は、別表第一で在留する人が一定の罪で拘禁刑に処せられると、執行猶予付きでも退去強制の対象になると定めています。
| 第4号の2との関係 | 刑法の章と主な罪 | 退去強制の判断 |
|---|---|---|
| 含まれる | 第12章 住居侵入/第23章 賭博/第27章 暴行・傷害/第36章 窃盗・強盗/第37章 詐欺・恐喝・背任 など | 拘禁刑なら、執行猶予が付いても退去強制の理由になる |
| 含まれない | 第22章 性犯罪/第32章 脅迫/第38章 横領/第40章 器物損壊 | 1年を超える実刑かどうか(第4号リ)で判断される |
永住者や日本人の配偶者等(別表第二)の人は、第4号リ(無期または1年を超える拘禁刑。刑の全部の執行猶予なら当たらない)で判断されます。
どちらの号も刑に処せられたことが前提なので、示談がまとまり不起訴で終われば該当しません。勾留が長引き、就労や通学の空白が3か月を超えると、在留資格の取消し(第22条の4第6号)を問われる場合もあります。初めての接見で、在留カードの資格と期限を弁護士に伝えてください。通訳を交えた相談先には、宜野湾市にある沖縄県国際交流・人材育成財団(098-942-9215)の多言語の生活相談もあります。
米軍の構成員・軍属が当事者になったとき
米軍の構成員(軍人)や軍属が罪を疑われた場合の裁判権は、日米地位協定第17条が定めています。公務の執行中の行為から生じた罪は米軍当局が第一次の権利を持ち、それ以外の罪は日本の当局が第一次の権利を持ちます(第17条3(b))。2011年の日米合同委員会の合意では、宿舎と勤務場所の直接の往復は公務に含まれる一方、飲酒をした場合はその往復も公務の性格を失うとされました。
身柄を米側が先に押さえた場合、拘禁は日本の起訴まで米側のもとで続きます(第17条5(c))。県警の集計では、令和7年に米軍人・軍属とその家族による刑法犯の検挙は101件・80人でした。家族が米軍関係者なら、公務中だったか、飲酒の有無、身柄がいま日米どちらにあるかを最初の相談で弁護士に伝えてください。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第207条・第250条、e-Gov法令検索「民法」第724条・第724条の2、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、出典:裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、那覇地方裁判所「ダイヤルイン一覧」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、沖縄県国際交流・人材育成財団「法律・生活相談」、沖縄県「地位協定ポータルサイト」、日米地位協定 本文(沖縄県掲載)、第17条関係の日米合同委員会合意(沖縄県掲載)、沖縄県警察「犯罪統計資料 令和7年(確定値)」
示談交渉で弁護士に依頼できることと選び方・費用
県内の事件で示談交渉を弁護士に任せる柱は、被害者側との交渉と、示談の経過を生かした身柄の解放の2つです。
捜査機関を介して被害者の意向をつかみ、金額と条項をすり合わせて示談書にまとめます(手順は被害者との示談交渉に関する記事で説明しています)。
交渉の経過を添えて勾留を請求しないよう検察官に意見を述べ、勾留が決まれば準抗告、起訴後は保釈の請求に移ります(処分の種類は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で整理しています)。
本島の北部や離島まで通えるかで選ぶ
沖縄弁護士会の会員は301人(2026年9月1日現在)です。日本弁護士連合会の紹介によると、本島中部・北部の支部で登録する会員が増え、宮古島と石垣島に置かれたひまわり基金法律事務所も定着して、島に住む人の相談に応じています。身柄のある署と被害者の住む地域を伝えたうえで、次の3点を見積もりに書き込んでもらえば、事務所ごとの負担の差を比べられます。
見積もりに書き込んでもらう3点
- 最初の接見に行ける日(宮古島署・八重山署に身柄がある場合を含む)
- 北部や島への移動1回ごとの日当と、航空運賃などの交通費
- 着手金・報酬金の額と、分割払いに応じるかどうか
当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違い
| 区分 | 始められる段階 | 沖縄で押さえる点 |
|---|---|---|
| 当番弁護士 | 逮捕された直後から | 平日は098-865-3737、土日祝は勾留先で番号が2つに分かれる。初回の面会は無料で、示談まで任せるなら私選で契約する |
| 国選弁護人 | 勾留が請求された後に、本人が裁判官へ請求する | 資力が合計50万円以上なら、先に沖縄弁護士会へ私選弁護人の選任を申し出る。弁護士は自分で選べない |
| 私選弁護人 | 逮捕の前や在宅の捜査中でも、本人か家族が契約できる | 呼出しの段階から申入れに入れる。離島の署へ通うと交通費が加わる |
費用の目安と法テラス沖縄
示談交渉を含む刑事弁護の費用は、総額で50万円から90万円程度が目安で、被害者に払う示談金はこれとは別に要ります。本島から宮古・八重山の署や被害者のもとへ飛行機で通う回数が増えるほど、日当と旅費が上乗せされます(着手金と報酬金の仕組みは刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で説明しています)。
県内の法テラスは、那覇市楚辺の法テラス沖縄(0570-078368・平日9時〜17時)と、スタッフ弁護士のいる法テラス沖縄法律事務所・法テラス宮古島法律事務所(050-3383-0201)で、石垣市・名護市・沖縄市には事務所がありません。法テラス沖縄の無料法律相談は借金・離婚・相続などの一般相談が対象です。費用に不安があるなら、面会に来た当番弁護士へその場で打ち明けてください。国選弁護人を含めた進め方を示してもらえます。
出典:日本弁護士連合会「沖縄弁護士会」、日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、沖縄弁護士会「刑事弁護に関する相談」、法テラス「法テラス沖縄」、法テラス沖縄「アクセス」、法テラス沖縄「法テラス宮古島法律事務所」
沖縄県の示談交渉でよくある質問
Q1. 交通事故の損害賠償の示談も、刑事事件の弁護士に相談するものですか?
このページの示談は、刑事手続の中で加害者側が進めるものです。交通事故の賠償そのものは、沖縄県交通事故相談所(那覇市旭町・県南部合同庁舎5階・098-866-2185・平日8時30分〜17時15分、12時〜13時を除く・無料)や、日弁連交通事故相談センター沖縄県支部の無料相談(那覇相談所は毎週金曜、コザ相談所は第2・第4金曜の午後、受付は098-865-3737)で扱っており、この交通事故相談は刑事事件の相談を対象にしていません。人身事故で捜査を受けている場合、検察官の処分に向けた示談は刑事弁護を扱う事務所へ依頼しましょう。
Q2. 宮古島で起きた事件です。示談や裁判の手続きは島の中で進みますか?
宮古島市平良字西里には那覇地検平良支部(0980-72-2043)と那覇地裁平良支部が置かれ、宮古島市と多良間村の事件は、起訴されれば平良支部で審理されます。裁判員裁判の対象事件に限り、審理の場は那覇の本庁に移ります。島内には法テラス宮古島法律事務所もあります。示談書の提出は弁護士に任せ、家族は支払いの準備と、本人の生活の立て直しに力を注ぎましょう。
Q3. 旅行先の沖縄で事件を起こし、釈放されて本土の自宅に戻りました。沖縄へ行かなければ示談はできませんか?
示談の申入れは弁護士が代理で進めるので、本人が沖縄にいなくても交渉は動かせます。ただ、処分を決めるのは事件のあった地域の那覇地検の庁で、捜査はその後も県内で続くことがあります。呼出しの日程も被害者とのやり取りも、沖縄の事件を扱う弁護士を窓口にしてまとめましょう。
Q4. 那覇市内の飲食店で、酔って相手にけがをさせました。沖縄では逮捕されやすいのですか?
令和6年に県内で傷害により検挙された452人のうち、逮捕されたのは255人(56.4%・算出)、暴行では280人中106人(37.9%・算出)でした。粗暴犯の人口1万人当たりの認知件数は令和6年に7.292件で、都道府県の値を並べると全国で2番目の高さです(順位は算出)。けがの程度と治療の見込みは示談金の土台になるので、分かっている範囲を最初の面会で弁護士に伝えてください。
Q5. 起訴された後や、控訴することになった後でも、示談は役に立ちますか?
第一審の判決までに成立すれば、刑の重さを決める事情として示せ、刑事和解も弁論が終わるまで申し立てられます。控訴審は、宮古・八重山の事件も含めて那覇市の福岡高等裁判所那覇支部が扱うため、県外へ移ることはありません。起訴の知らせを受けた後でも、判決の前に成立させる段取りを弁護士と組みましょう。
Q6. 加害者が中学生・高校生の場合、家庭裁判所の手続きの中でも示談は進められますか?
県内では那覇家裁の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部の5庁すべてが少年事件を扱い、事件のあった地域の庁が担当します。観護措置の収容先は那覇市西の那覇少年鑑別所(098-862-4606)だけで、家族の面会は平日の8時30分〜11時30分と13時〜16時30分に受け付けます。謝罪と弁償の話し合いは、付添人になる弁護士を通して進めてください。
Q7. 県や市町村の職員、公立学校の教員です。示談で仕事への影響を小さくできますか?
地方公務員法では、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがなければその職を失います(第16条第1号・第28条第4項)。執行猶予付きでも拘禁刑なら該当し、罰金なら該当しません。起訴の段階で休職を命じられることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は刑事の結論と切り離して決まります。職を守りたいなら、起訴の判断が出る前の示談成立を目標に据えてください。
Q8. 相手から、とても払えない額の示談金を求められています。
示された額に応じる義務はなく、弁護士が診断書や修理の見積もりなどの裏づけを求めて、根拠のある額まで話し合います。合意に届かなくても、払える額を示して誠実に申し入れた記録は、那覇地検の検察官に提出する資料になります。本人がその場で約束や署名をせず、交渉は弁護士に預けてください。
出典:沖縄県「沖縄県交通事故相談所」、沖縄弁護士会「交通事故に関する相談」、那覇地方検察庁「交通案内」、裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方裁判所「所在地一覧」、沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、法務省「面会受付時間一覧」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条
県内の事件は那覇地検の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部が処分を決め、宮古・八重山の被害者や署へは飛行機での移動が伴います。家族がすでに県内の警察署に勾留されているなら、今日のうちに接見へ行ける事務所へ電話してください。まだ呼出しの段階なら、初回相談を無料で受ける事務所から順に電話しましょう。
参考資料・更新情報
- 沖縄県警察「犯罪統計資料 令和7年(確定値)」
- 沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」(令和7年10月31日公開)
- 沖縄県警察「県内の警察署」
- 沖縄県法規集「沖縄県警察の組織に関する条例」
- 警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
- 裁判所「沖縄県内の管轄区域表」
- 那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」
- 那覇地方裁判所「所在地一覧」
- 那覇地方裁判所「ダイヤルイン一覧」
- 福岡高等裁判所「所在地一覧」
- 裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」
- 那覇地方検察庁「交通案内」(2024年9月26日更新)
- 那覇地方検察庁「被害者支援」(2026年5月11日更新)
- 法務省「刑事施設の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 法務省「面会受付時間一覧」(令和8年3月1日現在)
- 法務省「少年鑑別所の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 法務省「平成11年版犯罪白書のあらまし 犯罪被害者と刑事司法」
- 法務省「刑法の一部を改正する法律の概要(平成29年7月13日施行)」
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表
- 沖縄弁護士会「当番弁護士」
- 沖縄弁護士会「刑事弁護に関する相談」
- 沖縄弁護士会「犯罪被害に関する相談」
- 沖縄弁護士会「交通事故に関する相談」
- 沖縄弁護士会「法律相談」
- 沖縄弁護士会「アクセス」
- 日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」(2026年6月24日現在)
- 日本弁護士連合会「沖縄弁護士会」
- 日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」(2026年9月1日現在)
- 法テラス「法テラス沖縄」
- 法テラス沖縄「アクセス」
- 法テラス沖縄「法テラス宮古島法律事務所」
- 法テラス「刑事事件における示談金の目安はいくらですか。」
- 法テラス「合意書(示談書)を作成する際の注意点」
- 法テラス「分割払いの取り決め」
- 沖縄県「沖縄県交通事故相談所」(2025年4月21日更新)
- 沖縄県「犯罪被害者等支援(相談窓口)」
- 沖縄県「沖縄県犯罪被害者等見舞金」
- 沖縄県「沖縄県性暴力被害者ワンストップ支援センター」(2026年8月26日更新)
- 沖縄県「令和7年(暦年)沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」
- 沖縄県「離島関係資料(令和8年3月)」
- 沖縄県「地位協定ポータルサイト」
- 日米地位協定 本文(沖縄県掲載)
- 第17条関係の日米合同委員会合意(沖縄県掲載)
- 沖縄県国際交流・人材育成財団「法律・生活相談」
- e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
- e-Gov法令検索「刑法」
- e-Gov法令検索「民法」第724条・第724条の2
- e-Gov法令検索「犯罪被害者保護法」第19条・第24条
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」
- e-Gov法令検索「地方公務員法」
※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。刑法犯・窃盗犯・器物損壊の件数と検挙率、刑法犯の身柄措置は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、米軍人・軍属と家族による刑法犯は沖縄県警察の犯罪統計資料(令和7年確定値)、罪種別の身柄措置・微罪処分・財産犯の被害総額・粗暴犯の犯罪率は沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」の値です。逮捕の割合、構成比、粗暴犯の都道府県順位は公表値から算出しました。示談と処分の関係は法務省「平成11年版犯罪白書」の特別調査で、当時の罪名・制度にもとづきます。保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、入域観光客数は令和7年(暦年)、有人離島の人口は令和2年国勢調査にもとづく県の資料、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑に合わせて記載しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。