沖縄県で覚せい剤に強い弁護士一覧

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グラディアトル法律事務所

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弁護士 河西宏樹(橋本・河西法律事務所)

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4件中 1~4件を表示

沖縄県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は沖縄弁護士会へ

当番弁護士の受付は、平日は署の場所を問わず098-865-3737です。土曜・日曜・祝日は録音での受付に切り替わり、番号は本人の勾留先に応じて098-865-3737か098-894-8663になります。録音では、かけた人の名前と連絡先、逮捕された人との関係と名前、容疑の中身、逮捕の日時、身柄のある署や施設の7つを伝えるよう会が案内しています。派遣を頼むと原則24時間以内に当番の弁護士が本人と会い、初回は無料です。容疑が覚醒剤の所持なのか使用なのか分かっていれば、それも吹き込んでください。面会の準備を整えた弁護士が署へ向かえます。

※沖縄の当番弁護士の番号として、日本弁護士連合会の連絡先一覧(2026年6月24日現在)には098-865-3737が載っています。どの署がどちらの番号になるかは、沖縄弁護士会のページと日本弁護士連合会の別資料で食い違う署があります。

逮捕される前や在宅で調べを受けている段階なら、沖縄弁護士会の法律相談センター(那覇・沖縄市知花の沖縄支部・名護支部)で「刑事弁護に関する相談」を予約できます。料金は原則30分5,500円(税込)で、資力が一定の基準に満たない人は無料で受けられます。宮古・八重山には会の相談センターがないので、島で呼び出しを受けているなら覚醒剤事件を扱う事務所へ直接電話してください。

覚醒剤をやめたい本人と家族の相談先

相談先 電話 受付と内容
沖縄県立総合精神保健福祉センター「こころの電話相談」(依存症相談拠点・南風原町)098-888-1450月・水・木・金の9時〜11時と13時〜16時。火曜・土日祝・慰霊の日は休み。来所相談は予約制・無料
宮古保健所・八重山保健所(地域の依存症相談支援機関)0980-72-8447
0980-82-3241
島に住む本人と家族の相談。那覇市民は那覇市保健所(098-853-7973)
なは法務少年支援センター(那覇市西)098-868-4650平日9時〜16時・予約制・無料。非行や犯罪に関わる悩みを、少年だけでなく成人も相談できる

※保健所の番号は、県の依存症の案内に「令和3年4月1日時点の情報」として掲載されているものです。本島の北部・中部・南部の保健所も同じ案内に載っています。

捜査への対応は弁護士に、使用をやめるための相談はこころの電話相談にと、同じ週のうちに両方へ連絡してください。刑事手続きと回復の支援が並んで進み、公判までの時間を生かせます。

出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、沖縄弁護士会「法律相談」、沖縄県立総合精神保健福祉センター「精神保健福祉相談」、沖縄県「依存症の相談窓口」、法務省「なは法務少年支援センター」

沖縄県で家族が覚せい剤の事件に関わったとき、最初の一手

覚醒剤の事件は、大麻とは別の覚醒剤取締法で裁かれます。所持や使用の上限は10年の拘禁刑で罰金刑がなく、大麻の7年より重い刑が定められています。沖縄県警察の「令和6年犯罪統計書」では、同年に県内で覚醒剤の事件により検挙されたのは47件・25人で、大麻の161人と比べると少ない一方、起訴されれば公開の法廷での裁判に進みます。那覇でも宮古島・石垣島でも、当番弁護士を送る先は沖縄弁護士会の1会です。家族がどの警察署にいるかが分かった時点で、平日なら098-865-3737へ派遣を申し込んでください。

いまの状況別・最初にすること

覚醒剤の容疑で、家族が県内の警察署に連れて行かれた
平日は098-865-3737、土日祝は留守番電話です。那覇・豊見城・浦添・宮古島・八重山の署や那覇・宮古の拘置支所にいるなら 098-865-3737、宜野湾・沖縄・うるま・石川・名護の署なら 098-894-8663 に、本人の名前と署の名前、折り返し先を残してください。家族との面会が禁じられても、沖縄弁護士会から派遣された弁護士なら立会人なしで会えます。
路上や車の中で、かばんの中身や尿を出すよう言われている
その場で応じるかを決めず、覚醒剤事件を扱う弁護士へ電話してください。声をかけられた場所・時刻と警察官の言葉を覚えておけば、手続きに無理がなかったかを後で弁護士が検討できます。
家族の使用に気づいたが、まだ警察は関わっていない
県が依存症の相談拠点にしている沖縄県立総合精神保健福祉センター(南風原町)の「こころの電話相談」098-888-1450へ、月・水・木・金曜の受付時間に電話してください。名前を伏せて話せ、相談したことを理由に警察へ通報されることはないと県が案内しています。

出典:沖縄弁護士会「当番弁護士」、沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、e-Gov法令検索「覚醒剤取締法」、沖縄県立総合精神保健福祉センター「精神保健福祉相談」、沖縄県「依存症の相談窓口」

沖縄県の覚せい剤事件は、逮捕のあとどこで裁かれるか

時間の流れは全国と同じで、警察は逮捕から48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は10日間、延長されると通算20日間まで続き、その間に那覇地方検察庁が起訴するかを判断します(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。沖縄県内の覚醒剤の事件でも、入手先を調べるために、家族との面会を禁じる接見禁止が付くことがあります。手続きの段階ごとの詳しい中身は、逮捕後の流れを解説した記事にまとめています。

審理の場所は、容疑の中身によって3段に分かれる

県警の警察署は14署で、那覇地検と那覇地裁はともに那覇市の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部を置いています。罰金刑のない所持・使用は簡易裁判所では扱えません(裁判所法第33条第1項第2号)が、県内の簡易裁判所5庁はどれも地裁の本庁か支部と同じ建物にあるため、事件のあった地域の本庁か支部で裁判官1人が審理します。売る目的があったとされると、裁判官3人の合議事件になります(同法第26条第2項第2号)。

事件のあった地域・島 捜査する主な警察署 所持・使用の審理(裁判官1人) 営利目的・輸入の審理(裁判官3人)
本島南部(那覇市・浦添市・糸満市・豊見城市・南城市・南風原町・与那原町・八重瀬町・西原町)と久米島・慶良間・粟国・渡名喜・大東諸島那覇・豊見城・糸満・与那原・浦添那覇地裁 本庁本庁
本島中部(沖縄市・宜野湾市・うるま市・読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村)沖縄・宜野湾・うるま・石川・嘉手納沖縄支部(沖縄市知花)沖縄支部
本島北部(名護市と国頭郡の9町村)と伊是名村・伊平屋村名護・本部・石川(恩納村・金武町・宜野座村)名護支部(名護市宮里)那覇の本庁
宮古(宮古島市・多良間村)宮古島平良支部(宮古島市)平良支部
八重山(石垣市・竹富町・与那国町)八重山石垣支部(石垣市)石垣支部
営利目的の輸入・輸出・製造裁判員裁判となり、宮古・八重山の事件も含めて那覇地裁の本庁だけで開かれます

※裁判所「沖縄県内の管轄区域表」(市町村名は平成18年4月1日現在の行政区画による表示)と「沖縄県警察の組織に関する条例」の別表をもとにまとめました。国頭郡に入るのは、国頭村・大宜味村・東村・今帰仁村・本部町・恩納村・宜野座村・金武町・伊江村の9町村です。判決に不服があれば、どの地域の事件も那覇地裁と同じ建物にある福岡高等裁判所那覇支部が控訴審を担当します。

警察署と裁判所の区分がずれる地域があります。那覇市の小禄地区は豊見城署が捜査しても裁判所は本庁、恩納村・金武町・宜野座村は石川署が捜査しても所持・使用なら名護支部が審理します。営利目的の事件では名護支部の区域の分も那覇の本庁へ回るので、北部で捕まった家族の裁判に那覇まで通う場面が出てきます。弁護士には署の名前とあわせて、覚醒剤が見つかった場所や使ったとされる場所の市町村と地区を伝えてください。接見と公判に通う前提の見積もりを受け取れます。

起訴後の身柄の置き場所になる拘置支所は、那覇地裁の隣の那覇拘置支所と平良支部の隣の宮古拘置支所の2つで、石垣市の刑事施設は八重山刑務支所です。2つの拘置支所の面会受付は、どちらも8時30分〜11時30分と13時〜16時です。本島の事務所が宮古島署や八重山署へ接見に行くには飛行機に乗る必要があり、台風の欠航で予定が延びることもあります。家族が島の署にいるなら、面会に来た当番弁護士へ、島で続けて通える弁護士を紹介してほしいと頼んでください。接見禁止の続く間も、本人と会う間隔を空けずに済みます。

出典:裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方裁判所「所在地一覧」、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、福岡高等裁判所「所在地一覧」、那覇地方検察庁「交通案内」、沖縄県警察「県内の警察署」、沖縄県法規集「沖縄県警察の組織に関する条例」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、e-Gov法令検索「裁判所法」第26条・第33条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

沖縄県で覚せい剤が問われる罪と刑罰

県内の覚醒剤事件も国の法律で裁かれ、法定刑は全国共通です。刑の重さと裁判の形を左右するのは、自分で持つ・使うだけか、売る目的があったか、国外から持ち込む側の行為かの3点です。県警や那覇地検で告げられた容疑の条文を書き留め、接見のたびに弁護士へ伝えてください。なお、このページの本文は法律の表記にならって「覚醒剤」と書いています。

容疑の類型(覚醒剤取締法) 法定刑 公訴時効 沖縄での裁判の形
所持・譲渡・譲受(第41条の2第1項)10年以下の拘禁刑7年本庁か4支部で単独
使用(第41条の3第1項第1号・禁止は第19条)10年以下の拘禁刑7年本庁か4支部で単独
営利目的の所持・譲渡・譲受・使用(第41条の2第2項・第41条の3第2項)1年以上の有期拘禁刑。情状で500万円以下の罰金を併科10年合議(本庁・沖縄・平良・石垣)
輸入・輸出・製造(第41条第1項)1年以上の有期拘禁刑10年合議(本庁・沖縄・平良・石垣)
営利目的の輸入・輸出・製造(第41条第2項)無期または3年以上の拘禁刑。情状で1,000万円以下の罰金を併科15年裁判員裁判(那覇の本庁のみ)

※どの類型も未遂が処罰されます。営利目的の罰金は拘禁刑に加えて言い渡されるもので、罰金だけで終わる定めはありません。時効の年数は法定刑の上限を刑事訴訟法第250条第2項に当てはめたものです。

所持品の量、小分けの袋、スマートフォンのやり取りは、売る目的の有無を判断する材料にされることがあります。警察が捜査する事件で取調べの録音・録画が義務づけられるのは、このうち裁判員裁判の対象になる営利目的の輸入等だけです(刑事訴訟法第301条の2)。県警の取調べで「誰に渡すつもりだったか」と問われたら、答える前に弁護士との接見を求めてください。自分で使うためだった事情を、調書に残る前に弁護士と整理できます。

薬物を独自に罰する沖縄県の条例はない

沖縄県法規集には、危険ドラッグなどを知事の指定で取り締まる県独自の条例がありません。県内で覚醒剤を持つ・使う行為を罰するのは、国の覚醒剤取締法だけです。県の条例で関わるのは沖縄県青少年保護育成条例の第18条で、18歳未満の人が覚醒剤などを使うと知りながら、そのための場所を提供したり周旋したりすると、2年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です(第22条第2項第2号)。10代の知人が出入りしていた事情があれば、接見で弁護士に話してください。覚醒剤取締法とは別の罪に問われる見込みがあるかを、早めに見極めてもらえます。

出典:e-Gov法令検索「覚醒剤取締法」第19条・第41条・第41条の2・第41条の3、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第250条・第301条の2、裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、沖縄県法規集、沖縄県法規集「沖縄県青少年保護育成条例」

覚せい剤の容疑を認めるときと争うとき

認めるなら、やめ続ける仕組みを判決までに形にする

覚醒剤の所持や使用には直接の被害者がいないため、示談で処分を軽くする方法がとれません。令和6年に全国の検察庁が覚醒剤取締法違反で起訴した7,449人は全員が公判請求で、起訴猶予は692人(起訴猶予率8.5%・算出)にとどまりました。同じ年に地方裁判所で判決を受けた4,770人のうち、実刑は3,053人(64.0%・算出)です。認める事件で裁判所に示せる中心の材料は、再び使わないための具体的な行動になります。

沖縄県立総合精神保健福祉センターは令和2年4月に県の依存症相談拠点機関に指定され、令和8年4月からは依存症全般を対象にした「回復への架け橋プログラム」を始めています。薬物の依存症を扱う専門医療機関として県が選んでいるのは、金武町の琉球病院と沖縄市の沖縄リハビリテーションセンター病院の2つです。本島でも離島でも、保釈や在宅捜査で外にいる間に、センターへの相談や通院の予約を入れ、通った日付と家族の見守りの約束を書面にして弁護士へ渡してください。公判で情状を示す資料になります。

争うなら、声をかけられてから採尿までの経過を書き残す

沖縄県警の捜査でも、職務質問、所持品の検査、尿の採取と段階を踏んで証拠が集められることがあります。警察官職務執行法第2条第3項は、刑事訴訟に関する法律によらない限り、意思に反して警察署へ連れて行かれたり、答えを強いられたりしないと定めています。最高裁判所は、覚醒剤の疑いが濃い人の上着の内ポケットに承諾なく手を差し入れて中身を取り出した検査を、許される限度を超えると判断しました(昭和53年9月7日判決)。ただしその事件では、違法の程度が重大ではないとして証拠として使うことを認めています。

取調べの前には、話したくないことは話さなくてよいと告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書への署名押印も断れます(同条第5項)。県内のどこで呼び止められたか、レンタカーや荷物を誰が開けたか、承諾を求められたか、採尿まで何時間かかったかを、その日のうちに書き出して弁護士へ渡してください。入手先について話すかどうかも、自分の所持・使用を認めるかとは切り離して、接見で弁護士と決められます。

出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報、法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判、沖縄県立総合精神保健福祉センター「業務案内」、沖縄県「依存症専門医療機関・依存症治療拠点機関」、e-Gov法令検索「警察官職務執行法」第2条、最高裁判所 昭和53年9月7日第一小法廷判決、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第198条

覚せい剤事件の保釈・時効と、外国籍の人の在留

保釈は起訴のあと。営利目的なら裁判所の裁量になる

保釈を請求できるのは起訴された被告人だけで、起訴前には使えません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。所持・使用は短期の定めがない10年以下の拘禁刑なので、権利保釈から外れる第89条第1号には当たりません。営利目的の類型は下限が1年以上のため第1号に当たり、第90条の裁量保釈で判断されます。どの類型でも問われやすいのは罪証隠滅のおそれ(第89条第4号)で、覚醒剤をやり取りした相手と連絡できる状態はその理由にされます。携帯電話を家族に預ける、県外の実家へ移るといった生活の形を、弁護人を通じて那覇地裁の本庁や支部へ示してください。

罪名を分けない全国の数字では、令和7年に第一審を終えた被告人のうち勾留されていた35,125人に対し、保釈保証金を納めて釈放されたのは11,132人(31.7%・算出)でした。那覇地裁の本庁で保証金を扱う窓口は会計課(098-918-3310)です。那覇地検から起訴の知らせを受けたその日に、保釈の請求と保証金の準備を弁護人に頼んでください。

公訴時効は、所持・使用が7年、営利目的の所持・使用と輸入等が10年、営利目的の輸入等が15年です。使用は1回ごとに別の罪で、時効はそれぞれの使用から数え(第253条第1項)、国外にいる期間は進みません(第255条第1項)。県警や那覇地検で過去に使った日付を聞かれても推測で答えず、弁護士と話してから答えてください。

外国籍の人は、執行猶予でも退去強制の対象になる

沖縄県の在留外国人は令和7年末に33,402人で、1年で13.7%増えました。国籍はネパール・インドネシア・中国・米国・フィリピン・ベトナムの順で、在留資格は永住者・留学・特定技能が上位です。入管法第24条第4号チは、覚醒剤取締法に違反して「有罪の判決を受けた者」を退去強制の対象としていて、刑の長さも執行猶予の有無も問いません。永住者も例外ではなく、刑に処せられた人はその後の上陸も期限なく拒まれます(第5条第1項第5号)。起訴の判断が出る前に、入管の手続きにも詳しい弁護士へつないでください。家族が日本語での相談に不安を抱えるなら、宜野湾市の沖縄県国際交流・人材育成財団(098-942-9215)が在留資格を問わず多言語で生活相談を受け、沖縄弁護士会と協力して法律相談にもつないでいます。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第90条・第207条・第253条・第255条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、那覇地方裁判所「ダイヤルイン一覧」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第5条・第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」第4〜6表、沖縄県国際交流・人材育成財団「法律・生活相談」

覚せい剤事件で弁護士に頼めることと選び方・費用

県内の覚醒剤事件で弁護士に任せる仕事は、接見禁止のなかで本人と家族をつなぐことと、回復への取り組みを裁判で示せる形に整えることの2つです。

家族との面会を取り戻し、保釈へ

面会や手紙を家族との間だけでも認めるよう、裁判所に接見禁止の一部解除を求めます。起訴されたあとは保釈の請求に移ります。処分と刑の見通しは不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で整理しています。

治療の記録を裁判所へ出す

県立総合精神保健福祉センターでの相談や専門医療機関への通院を段取りし、続いている記録を書面で出します。使用を繰り返した事件では、刑の一部の執行猶予を求めるのも弁護士の役目です。

那覇から遠い署や島の署にも通える事務所を選ぶ

沖縄弁護士会の会員は301人(2026年9月1日現在)です。日本弁護士連合会の紹介によると、中部・北部の支部で登録する会員が増え、宮古島と石垣島に開設されたひまわり基金法律事務所も地元に根づいています。接見禁止が続くあいだは、弁護士が訪ねる回数がそのまま本人と外のつながりになります。名護署・本部署や宮古島署・八重山署に身柄があるなら、次の条件を満たす事務所に任せてください。

覚醒剤事件を任せる事務所の条件

  • 本人のいる署へ、依頼の当日か翌日に最初の接見に向かえる
  • 接見禁止の一部解除や保釈を申し立てた実績がある
  • 航空運賃を含む接見1回ごとの日当・交通費と、公判までの総額を書面で出せる

逮捕の直後に無料で1回呼べるのが当番弁護士、勾留を請求されたあとに本人が裁判官に求めるのが国選弁護人です。国選は弁護士を選べず、資力が合計50万円以上ある人は先に弁護士会へ私選弁護人の選任を申し出る必要があります。勾留が決まる前から取調べへの備えを頼みたいなら、私選弁護人として事務所と契約してください。

費用の目安と法テラス沖縄

着手金・報酬金・接見の日当を合わせた総額は、およそ70万円から120万円が目安です。被害者のいない罪なので示談金はかかりませんが、起訴される人が多いため、契約の前に公判までを含めた見積もりを書面で受け取りましょう。費用の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にまとめています。

法テラスの県内拠点は、那覇市楚辺の法テラス沖縄(0570-078368・平日9時〜17時)と、スタッフ弁護士のいる法テラス沖縄法律事務所・法テラス宮古島法律事務所で、石垣・名護・沖縄市には事務所がありません。弁護士費用を工面できないときは、面会に来た当番弁護士にその場で打ち明けてください。国選弁護人へ移る手順も、その面会で説明を受けられます。

出典:日本弁護士連合会「沖縄弁護士会」、日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」、沖縄弁護士会「刑事弁護に関する相談」、法テラス「法テラス沖縄」、法テラス沖縄「法テラス宮古島法律事務所」

沖縄県の覚せい剤の検挙状況

県内の覚醒剤事件の数は、沖縄県警察の「犯罪統計書」と警察庁の法令別の統計で公表されています。令和6年は47件・25人で、前年の70件・46人から人員が21人減りました。

薬物事件に占める覚醒剤は令和6年に1割ほど

年 覚醒剤の検挙 薬物事件全体(覚醒剤・大麻・麻薬等) 人員に占める覚醒剤(算出)
令和5年(2023年)70件・46人249件・189人24.3%
令和6年(2024年)47件・25人299件・219人11.4%

※沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」第2の第4表と警察庁「令和6年の犯罪」第61表の値で、令和5年の全体の数は覚醒剤・大麻・麻薬等を足して算出しました。同じ統計書の第5表(薬物事犯の推移)は、令和6年の覚醒剤と麻薬等の欄が第4表・警察庁の表と入れ替わっているため使っていません。令和7年の大人を含む県全体の薬物事件の数は、2026年9月末の時点で公表資料に見当たりません。

令和6年の大麻は201件・161人で、覚醒剤の人員の約6.4倍(算出)でした。大麻の所持・使用は令和6年12月12日から麻薬及び向精神薬取締法の対象に移っていて、法律も法定刑も覚醒剤とは別です。県警から告げられた法律名が覚醒剤取締法かどうかを、最初の接見で弁護士に伝えてください。刑の上限と裁判の形の見通しを、その場で説明してもらえます。

少年は令和7年に5人、逮捕の内訳は公表なし

県警の「令和7年 少年非行等の概況」では、特別法犯で検挙された少年104人のうち、覚醒剤取締法違反は5人でした。覚醒剤の事件で何人が逮捕され、何人が在宅のまま調べを受けたかの内訳は、公表資料に見当たりません。参考までに刑法犯全体では、令和7年に検挙された3,377人のうち1,198人(35.5%・算出)が逮捕され、全国の32.2%(算出)を上回りました。県内の警察署から呼び出しを受けている段階でも、取調べに臨む前に弁護士へ依頼してください。話す内容と答え方を先に整えられます。

出典:沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」、警察庁「令和6年の犯罪」、沖縄県警察「令和7年 少年非行等の概況」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」

沖縄県の覚せい剤事件でよくある質問

Q1. 那覇空港や石垣の港で、覚醒剤を持ち込んだ疑いをかけられました。裁判はどこになりますか?

売る目的のない輸入なら合議事件で、八重山の事件は石垣支部、宮古の事件は平良支部、那覇の事件は本庁が扱います。営利目的の輸入と認定されると裁判員裁判になり、どの島の事件でも那覇地裁の本庁で開かれます。売る目的があったかどうかで刑の下限も法廷も変わるので、量や受け渡しについて答える前に、接見で弁護士と方針を決めてください。

Q2. 名護署で逮捕された家族が、売る目的を疑われています。裁判は名護で開かれますか?

名護支部は裁判官1人の事件だけを扱うため、営利目的で起訴されると那覇の本庁で審理されます。本部署の区域(本部町・今帰仁村・伊江村・伊是名村・伊平屋村)の事件も同じです。所持・使用だけで起訴されれば、名護支部で審理されます。那覇へ通う日程と費用を家族で見込めるよう、起訴の見通しが立った段階で弁護士と話し合いましょう。

Q3. 出張中の沖縄で家族が逮捕されました。本土に住んでいても弁護士を頼めますか?

頼めます。当番弁護士は身柄のある地域の弁護士会が送る仕組みなので、本土からでも沖縄弁護士会の番号へ電話してください。私選なら本土の事務所とも契約できますが、県内の署や那覇地検への移動費がかさみます。令和7年に沖縄を訪れた観光客は1,075万6,000人で、暦年の過去最高でした。釈放されて自宅へ戻る前に、その後の呼び出しへの対応を沖縄の弁護士と決めておきましょう。

Q4. 夫が米軍の軍人です。覚醒剤で疑われたら、日本の手続になりますか?

日米地位協定第17条では、公務の執行中の行為から生じた罪を除き、日本の当局が裁判権を行使する第一次の権利を持ちます(第17条3(b))。もっとも、米側が先に身柄を押さえている場合は、日本が公訴を提起するときまで米側のもとでの拘禁が続きます(第17条5(c))。いま日米どちらの当局に身柄があるかを、最初の相談で弁護士に伝えてください。日本での起訴に向けた備えを早めに始められます。

Q5. 家族の覚醒剤の使用を県の窓口に相談すると、警察に知られますか?

県の依存症の案内は、匿名で相談でき、相談によって警察へ通報することもないとしています。受け付けるのは県立総合精神保健福祉センターのこころの電話相談(098-888-1450)で、センターの相談はすべてこの電話から始まります。本人を問い詰める前に家族だけで電話し、接し方の助言を受けてから本人と話してください。火曜日と土日祝はつながらないので、その日に気づいたら次の受付日に電話しましょう。

Q6. 10代の子どもが覚醒剤で捕まりました。どこの家庭裁判所が担当しますか?

県内では、那覇家裁の本庁と沖縄・名護・平良・石垣の4支部の5庁すべてが少年事件を扱い、事件のあった地域の庁が受け持ちます。観護措置がとられた場合の収容先は、那覇市西の那覇少年鑑別所(098-862-4606)1か所で、平日の面会受付は8時30分〜11時30分と13時〜16時30分です。当番弁護士へ電話する際は、最初に本人が10代だと告げてください。少年事件を踏まえた面会の準備につながります。

Q7. 県や市町村の職員、教員が覚醒剤で有罪になると、職はどうなりますか?

地方公務員は、拘禁刑以上の刑に処せられると、条例に特別の定めがない限り職を失います(地方公務員法第16条第1号・第28条第4項)。覚醒剤の所持・使用には罰金刑がないので、執行猶予が付いても有罪ならこの規定に当たります。起訴された時点で休職を命じられることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は刑事裁判とは別に判断されます。勤め先へいつ何を伝えるかを、逮捕の段階から弁護士と決めてください。

Q8. 初めての覚醒剤事件なら執行猶予になりますか? 2回目ならどうですか?

令和6年に全国の地方裁判所で覚醒剤取締法違反の判決を受けた4,770人のうち、刑の全部の執行猶予は1,717人(36.0%・算出)で、実刑の3,053人のうち511人には刑の一部の執行猶予が付きました。初めての事件なら執行猶予の余地がありますが、繰り返すほど実刑の可能性が高まります。判決を待たずに、県立総合精神保健福祉センターへの相談や琉球病院などへの通院を始めてください。判決の前に続けてきた記録を示せます。

出典:裁判所「沖縄県内の管轄区域表」、那覇地方裁判所「県内の裁判員制度関連の情報」、沖縄県法規集「沖縄県警察の組織に関する条例」、沖縄県「令和7年(暦年)沖縄県入域観光客統計概況(確定版)」、日米地位協定 本文(沖縄県掲載)、沖縄県「依存症の相談窓口」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、法務省「面会受付時間一覧」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判

沖縄県で覚せい剤事件の弁護士を探す 接見禁止の間も、本人のいる島と署へ通い続けられる事務所を選んでください

県内の覚醒剤事件は、所持・使用なら那覇地裁の本庁と4支部、営利目的なら本庁・沖縄・平良・石垣の4庁、営利目的の輸入なら那覇の本庁で審理されます。本人がすでに県内の署に留め置かれているなら、今日か明日に接見へ行ける事務所を選んで電話してください。呼び出しを待っている段階なら、初回の相談料がかからない事務所から話を聞きましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。県内の覚醒剤・大麻・麻薬等の検挙件数と人員は沖縄県警察「令和6年犯罪統計書」と警察庁「令和6年の犯罪」の令和5・6年の値、少年の人数は沖縄県警察「令和7年 少年非行等の概況」の令和7年の値、刑法犯の逮捕人員は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」の値で、割合は算出しました。全国の処分と科刑は法務省「検察統計調査」令和6年年報と「令和7年版犯罪白書」、勾留と保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表の全国値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑で記載しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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