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鹿児島県で危険運転・あおり運転に強い弁護士一覧

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鹿児島県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士の申込みは、鹿児島県弁護士会の099-226-3765

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに設けられ(弁護士法第32条)、鹿児島県の地方裁判所は鹿児島地裁1つなので、県内の弁護士会は鹿児島県弁護士会だけです。当番弁護士の受付は099-226-3765で、会の代表電話・法律相談の予約と同じ番号です。平日9時〜17時は弁護士会の職員、土日祝日は待機弁護士が対応し、それ以外の時間は留守番電話になります。弁護士は原則として要請から24時間以内に接見に向かいますが、面会する場所が離島の場合はこの原則から外れます。無料は1回限りで、起訴前に、県内の警察署・拘置所で逮捕・勾留されている場合に限られます。本人以外で頼めるのは法定代理人・保佐人・配偶者・直系の親族・兄弟姉妹で、友人や交際相手からは申し込めず、すでに弁護人がいれば派遣されません。

交通事故・被害者支援・依存症の窓口

窓口 電話 受付・内容
鹿児島県交通事故相談所(県庁1階)099-286-2526県の休日を除く日の9時〜15時30分。面接・電話の相談は無料。大隅地域振興局や大島支庁でも定期的に出張相談
鹿児島県警察 警察安全相談099-254-9110#9110でもつながる。24時間・土日祝日も受付
(公社)かごしま犯罪被害者支援センター099-226-8341火曜〜土曜10時〜16時。犯罪被害の相談。無料・秘密厳守
鹿児島地方検察庁 被害者ホットライン099-226-0691電話・FAX兼用。平日9時〜17時(時間外は留守番電話・FAX・メール)
鹿児島県精神保健福祉センター(鹿児島市小野)099-218-4755依存症の家族教室や、専門医による依存症の相談を実施
鹿児島市保健支援課「精神保健福祉相談」099-803-6929鹿児島市民向け。アルコール・ギャンブル・薬物などの依存症の相談

※かごしま犯罪被害者支援センターは、平成19年7月に鹿児島県公安委員会から犯罪被害者等早期援助団体に指定されています(薩摩川内市・指宿市の案内による)。

飲酒が絡む事件では、依存症の相談や通院の記録が、もう飲んで運転しないための具体的な取り組みを示す材料になります。相談した日と内容を書き残し、弁護人に渡してください。

出典:鹿児島県弁護士会「逮捕されたら」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、鹿児島県「交通事故の損害賠償等で相談したいときは」、鹿児島県警察「交通事故に関する相談」、鹿児島県警察「警察全般に関する相談・苦情・要望・意見」、鹿児島県「性暴力被害者サポートネットワークかごしま(通称:FLOWER)の相談拠点について」、鹿児島県警察「犯罪の被害にあわれた方へ」、薩摩川内市「公益社団法人かごしま犯罪被害者支援センターについて」、鹿児島地方検察庁「各種手続・窓口」、鹿児島県「鹿児島県精神保健福祉センター」、鹿児島市「うつ病などの精神的な病気、認知症、ひきこもり、アルコールやギャンブル・薬物などの依存症に関する相談窓口はありますか。」

鹿児島県で危険運転・あおり運転(煽り運転)の疑いをかけられた運転者と家族が、最初にすること

このページは、鹿児島県内の道路で起きた事故や走行について、危険運転致死傷罪や妨害運転罪(あおり運転)の容疑をかけられた運転者側の刑事事件(逮捕・前科・示談・不起訴)を扱います。交通事故の被害者が損害賠償を求める民事の相談は、このページの対象ではありません。酒気を帯びて運転しただけなら飲酒運転、人身事故のあと救護せずに立ち去ればひき逃げ、物損事故を届け出ずに立ち去れば当て逃げ、アルコールの影響や極端な速度、通行を妨げる運転で人を死傷させれば危険運転致死傷と、罪が分かれます。鹿児島県では、危険運転致死の裁判員裁判は奄美大島・鹿屋・出水のどこで起きた事故でも鹿児島市山下町の鹿児島地方裁判所(本庁)で開かれ、控訴審は県外の福岡高等裁判所宮崎支部(宮崎市)が受け持ちます。家族が県内の警察署に逮捕されたら、鹿児島県弁護士会(099-226-3765)に電話して当番弁護士を頼んでください。

いまの状況別・最初にすること

人身事故の取調べで「危険運転にあたるかを調べる」と言われた
危険運転致傷の刑は15年以下の拘禁刑だけで、罰金で終わる道がありません。あいまいな記憶のまま速度や飲んだ量を数字で答えると、その数字が供述調書に残ります。鹿児島県警から次に呼ばれる日より前に、刑事弁護を扱う弁護士へ相談してください。
家族が鹿児島中央署・霧島署・鹿屋署・薩摩川内署などに逮捕された
県内27署のどこに留置されていても、当番弁護士の受付は099-226-3765です。平日9時〜17時は弁護士会の職員、土日祝日は待機弁護士が応じ、それ以外の時間は留守番電話です。留守番電話には、逮捕された人の氏名・留置場所・あなたの氏名と本人との関係・折り返しの連絡先を吹き込んでください。原則として要請から24時間以内に弁護士が接見し、1回目は無料です。
相手のドライブレコーダーの映像をもとに、あおり運転の疑いで呼び出された
妨害運転罪は接触や事故がなくても成立し、刑事手続とは別に運転免許の処分も進みます。自分の車の映像が上書きされる前に複製をとり、弁護士に預けてください。前後の車の動きが映っていれば、ブレーキや車線変更をした理由を説明する材料になります。
奄美大島・徳之島・沖永良部などの島で起きた事故で、家族が逮捕された
当番弁護士の「24時間以内」の原則は、面会する場所が離島のときは対象外です。奄美市と大島郡の事件は、致傷の合議事件なら奄美市の名瀬支部で審理されますが、危険運転致死の裁判員裁判は鹿児島市の本庁へ移ります。弁護士に依頼するときは、島の名前と留置先の署名を最初に伝え、接見の段取りと移動費の見通しを聞いてください。

出典:鹿児島県弁護士会「逮捕されたら」、裁判所「鹿児島県内の管轄区域表」、鹿児島県例規集「鹿児島県警察署設置条例」、e-Gov法令検索「自動車運転死傷処罰法」

鹿児島県で危険運転の容疑により逮捕されたあとの流れと、事件を扱う庁

身柄拘束の時間の区切りは全国共通で、警察は逮捕から48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は原則10日、延長されれば最大20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。危険運転致死傷の刑には罰金がないため、起訴されると書面だけで終わる略式手続は使えず、公開の法廷で審理されます。逮捕直後から起訴までに弁護人が打てる手は逮捕後の流れを解説した記事で詳しく説明しています。

裁判員裁判は鹿児島本庁だけ、合議と少年は鹿児島・名瀬の2庁、控訴は宮崎支部

鹿児島地方裁判所は鹿児島市山下町の本庁と、知覧・加治木・川内・鹿屋・名瀬の5支部からなり、簡易裁判所は県内に16あります。危険運転致傷や妨害運転を裁判官1人で審理するときは、事故があった区域の本庁か支部で公判が開かれます。裁判官3人の合議になると、扱うのは鹿児島本庁と名瀬支部の2庁だけで、知覧・加治木・川内・鹿屋の各支部の区域の事件は鹿児島本庁へ移ります。裁判員制度の対象となる危険運転致死は、奄美市や大島郡の事故も含め、県内のすべての事件を鹿児島本庁で審理します。判決に対する控訴は、福岡市の本庁ではなく、宮崎市旭2丁目の福岡高等裁判所宮崎支部が受け持ちます。

事故のあった区域(簡裁区域) 受け持ちの警察署 鹿児島地検 単独事件の地裁 合議・少年 裁判員裁判 控訴審
鹿児島市・三島村・十島村鹿児島中央・鹿児島西・鹿児島南(平川町と喜入の一部は南九州)本庁本庁鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
日置市・いちき串木野市日置・いちき串木野(吹上町和田の一部は南さつま)本庁本庁鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
西之表市・中種子町・南種子町種子島本庁本庁鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
屋久島町屋久島本庁本庁鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
南九州市の旧知覧町・旧川辺町南九州(一部は鹿児島南)知覧支部知覧支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
南さつま市・枕崎市南さつま・枕崎知覧支部知覧支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
指宿市・南九州市の旧頴娃町指宿・南九州(一部は鹿児島南)知覧支部知覧支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
霧島市・姶良市・曽於市の旧財部町霧島・姶良・曽於加治木支部加治木支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
伊佐市・湧水町伊佐湧水加治木支部加治木支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
薩摩川内市(甑島を除く)・さつま町薩摩川内・さつま川内支部川内支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
出水市・阿久根市・長島町出水・阿久根川内支部川内支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
薩摩川内市の甑島(里・上甑・下甑・鹿島)薩摩川内川内支部川内支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
鹿屋市(旧輝北町を除く)・垂水市・東串良町・錦江町・南大隅町・肝付町鹿屋・肝付・錦江鹿屋支部鹿屋支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
志布志市・大崎町・曽於市の旧大隅町と旧末吉町・鹿屋市の旧輝北町志布志・曽於・鹿屋鹿屋支部鹿屋支部鹿児島鹿児島本庁宮崎支部
奄美市・龍郷町・大和村・瀬戸内町・宇検村・喜界町奄美・瀬戸内名瀬支部名瀬支部名瀬鹿児島本庁宮崎支部
徳之島町・天城町・伊仙町・和泊町・知名町・与論町徳之島・沖永良部名瀬支部名瀬支部名瀬鹿児島本庁宮崎支部

※地裁・合議・少年・裁判員裁判の区分は裁判所「鹿児島県内の管轄区域表」(市町村名は平成22年3月23日現在の行政区画による表記)、警察署は鹿児島県警察署設置条例第2条の受け持ち区域によります。地検の欄は、その区域の区検察庁が属する鹿児島地方検察庁の本庁・支部です。条例で「分割」とされた地区の境目は鹿児島県公安委員会が定めています。

霧島・薩摩川内・鹿屋・出水の区域の事故でも、合議になれば鹿児島市の本庁へ通い、控訴すれば宮崎市まで出向きます。弁護士に初めて電話するときは、留置先の署名と事故現場の市町村をあわせて伝えてください。どの庁で裁判が開かれるかと、出廷ごとの日当・交通費の見込みを最初の電話で聞けます。

鹿児島県に拘置所はなく、湧水町にある鹿児島刑務所の拘置支所が鹿児島市永吉と奄美市名瀬の2か所にあります。どの警察署に留置施設があるかの一覧は公表されておらず、逮捕した署とは別の署に留置されることもあります。差し入れに行く前に、本人の居場所を弁護人に聞いておきましょう。

出典:裁判所「鹿児島県内の管轄区域表」、鹿児島地方裁判所「管内の裁判所の所在地」、鹿児島地方裁判所「県内の裁判員制度関連情報」、福岡高等裁判所「管内の裁判所の所在地」、鹿児島地方検察庁「所在地・交通アクセス」、鹿児島県例規集「鹿児島県警察署設置条例」、法務省「施設所在地及び面会受付時間一覧(令和8年3月1日現在)」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

危険運転・あおり運転で問われる罪と刑罰(鹿児島県の条例との関係)

危険運転致死傷は自動車運転死傷処罰法、あおり運転は道路交通法で処罰され、鹿児島県の条例で刑が重くなることはありません。運転に関わる県の条例で罰則を持つのは鹿児島県暴走族等の追放の促進に関する条例(平成14年条例第82号)で、刑は5万円以下または10万円以下の罰金だけです(第16条)。飲酒運転の根絶を定めた県条例は、県の例規集の題名からは確認できません。取調べで告げられた罪名と条文を書き留め、接見に来た弁護士に見せてください。

令和8年7月21日施行の改正で、アルコールと速度に数値の基準が入った

第2条の危険運転は、どの類型でも人を負傷させれば15年以下の拘禁刑、死亡させれば1年以上の有期拘禁刑です。令和8年7月21日施行の改正で、アルコールと高速度の類型に、危険運転とされる数値が条文に書き込まれました。

類型 改正後に危険運転とされる運転
アルコール呼気1リットル中0.5mg以上(血液1ミリリットル中1.0mg以上)のアルコールを体に保有した状態での運転
高速度最高速度60km/h以下の道路では50km/hを超えて、60km/hを超える道路では60km/hを超えて速度を超過した運転
車体の挙動車体を横滑りさせながら曲がる運転や、二輪車の前輪を浮かせて走る運転

県警の分析では、令和7年の県内の飲酒運転事故は29件・死者4人(前年は45件・8人)で、曜日では日曜、時間帯では2〜3時台と4〜5時台が最も多くなっています。前の晩から飲んでいた場合も含め、いつ・どこで・何を・どれだけ飲んだかを時刻順に書き出し、弁護士に渡してください。呼気検査の数値が改正後の基準に届くかどうかを含めて、問われる条文の見通しを立ててもらえます。

危険運転にあたらないと判断されても、準危険運転(第3条:負傷12年以下・死亡15年以下の拘禁刑)や過失運転致死傷(第5条:7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)として起訴される場合があります。過失運転にとどまれば罰金で終わる余地が残ります。鹿児島地検が処分を決める前に、事故の状況を示す資料を弁護士と集めましょう。

妨害運転罪(あおり運転)は「通行を妨げる目的」の有無が争点になる

妨害運転罪は、ほかの車の通行を妨げる目的で、車間距離を詰める・不必要な急ブレーキをかける・急な進路変更をするといった違反をした時点で成立します。刑は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で、高速道路で相手の車を停止させるなど著しい交通の危険を生じさせたときは5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(道路交通法第117条の2の2第1項第8号・第117条の2第1項第4号)。警察庁の案内では、令和8年から自転車などの右側を通過するときの通行方法の違反も対象の行為に加わりました。落下物や歩行者をよけるためにハンドルを切ったなどの事情があるなら、映像と一緒に弁護士へ説明してください。妨害する目的が否定されれば、妨害運転罪には問われません。

出典:e-Gov法令検索「自動車運転死傷処罰法」第2条〜第5条、法務省「危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法)の法改正Q&A」、e-Gov法令検索「道路交通法」、警察庁「危険!『あおり運転』はやめましょう」、鹿児島県例規集「鹿児島県暴走族等の追放の促進に関する条例」、鹿児島県警察「交通事故分析資料」

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら、保険会社の賠償交渉とは別に謝罪と示談を進める

運転したことも危険運転にあたることも争わないなら、弁護の中心は被害者や遺族への謝罪と、処罰を望まない気持ち(宥恕)を書き入れた示談書です。任意保険の会社が交渉するのは損害賠償の金額なので、謝罪の申し入れと示談書の取り交わしは弁護士に任せてください。被害者側は、鹿児島県庁1階の鹿児島県交通事故相談所や、大隅地域振興局・大島支庁で開かれる出張相談で、賠償の相談を進めていることがあります。相手方との連絡は弁護士に一本化しましょう。本人や家族が直接連絡すると証拠隠しを疑われて勾留が長引くおそれがあり、弁護士を窓口にすればそれを防げます。

否認するなら、取調べで答えた速度・飲酒量・目的をその日のうちに書き残す

危険運転かどうかを争う事件では、取調べの質問が走行中の速度、飲んだ酒の量、相手の進路をふさぐ意図の有無に集まります。取調べの前には黙秘できることが告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書の内容が話したことと違えば署名押印を拒めます(同条第4項・第5項)。「止めさせるつもりだった」など目的を認める言葉が入った調書には署名せず、その日のうちに弁護士へ伝えてください。取調べの録音・録画が法律で義務づけられるのは危険運転致死の事件に限られ(同法第301条の2)、致傷や妨害運転、過失運転致死傷の取調べは録画されないまま進みます。取調べが終わるたびに質問と自分の答えをメモにまとめ、接見の際に弁護士へ見せましょう。

出典:鹿児島県「交通事故の損害賠償等で相談したいときは」、鹿児島県警察「交通事故に関する相談」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第198条・第301条の2

危険運転事件の保釈・公訴時効・在留資格

危険運転致死は権利保釈の対象外で、裁判所の裁量で判断される

保釈を請求できるのは起訴されたあとです(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。危険運転致死は「短期1年以上の拘禁刑にあたる罪」なので第89条第1号により権利保釈から外れ、第90条の裁量保釈として判断されます。危険運転致傷と妨害運転は権利保釈の対象で、同乗者との口裏合わせや映像の消去といった罪証隠滅のおそれ(第4号)、被害者側への働きかけのおそれ(第5号)がないと示せるかが焦点です。職場の在籍証明や、介護・扶養をしている家族の事情を示す書類をそろえ、弁護人に渡してください。全国では、令和7年に勾留された35,125人のうち11,132人が保釈されています(司法統計年報 第32表)。鹿児島地裁本庁で刑事事件を受け付けるのは刑事訟廷事務室(099-808-3773)です。保証金の見込み額を弁護人に聞き、用意する人と期限を家族の間で決めておきましょう。

危険運転致死の公訴時効は20年、致傷は10年

罪(自動車運転死傷処罰法) 死亡させた場合 負傷させた場合
危険運転(第2条)20年10年
準危険運転(第3条)10年7年
過失運転(第5条)10年5年

※刑事訴訟法第250条(人を死亡させた罪は第1項、それ以外は第2項)に、各罪の刑の上限をあてはめた年数です。妨害運転罪は、著しい交通の危険を生じさせた場合が5年、そこまで至らない場合が3年です。

時効は運転行為が終わった時点から数え始め(第253条第1項)、起訴によって進行が止まります(第254条第1項)。鹿児島県警から呼出しを受けたまま日が過ぎているなら、弁護士と相談して出頭する日を決めてください。自ら出頭した事実は逃亡のおそれがないことを示す事情になり、勾留や保釈の判断で考慮されます。

外国籍の人は、執行猶予付きの判決でも退去強制の対象になりうる

鹿児島県の在留外国人は21,480人(令和7年末・前年末比13.2%増)で、人口の1.42%にあたり、在留資格では技能実習と特定技能が合わせて63.0%を占めます(いずれも算出)。入管法第24条第4号の2は自動車運転死傷処罰法第2条・第6条第1項の罪を挙げているため、技能実習・特定技能・留学など別表第一の在留資格で暮らす人が危険運転致死傷で拘禁刑に処せられると、執行猶予が付いても退去強制の対象になります。永住者や日本人の配偶者等など別表第二の資格の人や、準危険運転・過失運転致死傷・妨害運転の罪にとどまった人は、1年を超える実刑かどうか(第24条第4号リ)で判断されます。家族は在留カードの資格と期限を控え、最初に接見する弁護士へ伝えてください。生活や仕事の相談は、鹿児島市山下町の鹿児島県外国人総合相談窓口(070-7662-4541・火曜〜日曜9時〜17時)が受けています。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条・第253条・第254条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」、鹿児島県「外国人のための総合相談窓口について」

危険運転・あおり運転の事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

鹿児島県内の危険運転事件で弁護士に任せる柱は、示談交渉と身柄の解放の2つです。過失運転で済む見込みがあるかも、実況見分の記録や車載映像と照らし合わせて弁護士から説明を受けられます。

示談交渉

保険会社の賠償交渉とは別に、謝罪の申し入れから宥恕を書き入れた示談書の作成、鹿児島地検への提出までを引き受けます。進め方は被害者との示談交渉に関する記事で詳しく紹介しています。

身柄の解放

勾留を請求しないよう検察官に意見書を出し、勾留が決まれば準抗告を申し立て、起訴されたあとは保釈を請求します。処分や刑の考え方は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事が参考になります。

大隅・北薩・離島の事件は、接見の移動と鹿児島市・宮崎への出廷を前提に選ぶ

鹿児島県弁護士会は県内でただ一つの弁護士会で支部はなく、会員は232人(2026年9月1日現在)です。志布志署・錦江署・出水署・徳之島署のように鹿児島市から離れた署へ通う場合、接見のたびに移動の時間と日当・交通費がかかります。危険運転致死で起訴されれば公判前整理手続から判決まで鹿児島本庁へ出廷し、控訴すれば宮崎市の福岡高裁宮崎支部まで出向きます。次の3点を電話で聞き、明確に答えた事務所へ早めに依頼しましょう。

依頼の前に聞く3点

  • 留置されている署へ、今日か明日のうちに接見に行けるか
  • 危険運転か過失運転かを争った事件や、鹿児島地裁本庁の裁判員裁判を担当した経験があるか
  • 大隅・北薩・離島の署への接見と、鹿児島市・宮崎市への出廷を含めた日当・交通費の総額と、分割払いができるか

費用の目安と法テラス鹿児島

着手金・報酬金・接見日当を合わせた総額は70万〜150万円程度が一つの目安で、裁判員裁判になる場合や危険運転の成否を法廷で争う場合はさらに増えます。示談金や損害賠償の支払いは、この総額とは別にかかります。内訳の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で解説しています。法テラスの県内拠点は鹿児島市金生町の法テラス鹿児島(0570-078366)で、スタッフ弁護士の法律事務所が鹿児島・鹿屋・指宿・奄美・徳之島にあります。勾留が決まれば、国選弁護人を付けるよう請求することもできます。私選の費用が難しいなら、接見に来た当番弁護士に国選弁護への切り替えを相談してください。

出典:日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」(2026年9月1日現在)、鹿児島県弁護士会「法律相談窓口」、鹿児島地方裁判所「県内の裁判員制度関連情報」、法テラス「法テラス鹿児島」、法テラス鹿児島「アクセス」

鹿児島県の危険運転・あおり運転の検挙状況と交通事故の傾向

鹿児島県警の公表資料には危険運転致死傷・妨害運転罪の件数の項目がなく、県内の件数は読み取れません。代わりに、県警が公表している交通事故の数字を並べます。

令和7年の交通事故の死者は44人で、前年より9人少ない

区分 令和6年 令和7年
交通事故の発生件数2,871件2,431件
死者53人44人
負傷者3,180人2,675人
飲酒運転による事故45件29件
飲酒運転による事故の死者8人4人

※鹿児島県警察 交通企画課「令和7年県内の交通事故の現状」と交通事故分析資料(飲酒運転は第1当事者が一般原付以上の事故)によります。

令和7年の死者44人のうち歩行中が20人(45.5%)、自動車乗車中が18人で、高齢者が31人(70.5%)を占めました。令和8年は8月末までに死者20人(前年同期25人)、事故1,533件(前年同期より55件減)です(暫定値)。県内で危険運転として起訴される事件の数は公表されていないため、同じ型の事件を担当した経験のある弁護士に依頼しましょう。

逮捕されず、在宅のまま捜査が進む事件も多い

鹿児島県警が令和7年に検挙した刑法犯全体では、逮捕は25.2%で全国の32.2%より低く、74.8%が在宅事件でした。令和8年1〜8月は逮捕が18.9%とさらに下がっています(いずれも算出・令和8年は暫定値・交通事件に限った割合は非公表)。在宅のままでも、呼出しの連絡が来た時点で弁護士に相談し、取調べでどう答えるかを決めておきましょう。

出典:鹿児島県警察「交通事故分析資料」(令和7年県内の交通事故の現状)、鹿児島県警察「交通事故月報」(令和8年8月末)、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分)」第10表、警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」第10表

鹿児島県の危険運転・あおり運転でよくある質問

Q1. 奄美大島や徳之島の事故で危険運転致死に問われたら、裁判はどこで開かれますか?

鹿児島市山下町の鹿児島地方裁判所(本庁)です。名瀬支部は合議事件を扱いますが、裁判員裁判は開きません。原則として裁判官3人と裁判員6人で審理し、初公判の前に公判前整理手続で争点と証拠を整理します(裁判員法第2条・第49条)。島から鹿児島市へ何回通う見込みか、船や飛行機の交通費と弁護士の日当を含めて、依頼の段階で見積もってもらいましょう。

Q2. 霧島市・鹿屋市・薩摩川内市の事故で危険運転致傷やあおり運転に問われたら、どこの裁判所になりますか?

裁判官1人で審理するなら、霧島市は姶良市にある加治木支部、鹿屋市は鹿屋支部、薩摩川内市は川内支部です。合議体で審理することになれば、どの区域の事件も鹿児島本庁へ移ります。どの庁になりそうかを弁護士から聞き、出廷日に合わせて仕事の休みや送迎を手配しましょう。

Q3. 判決に納得できず控訴すると、どこで審理されますか?

鹿児島県内のすべての区域の控訴審は、福岡高等裁判所宮崎支部(宮崎市旭2丁目3番13号)が受け持ちます。福岡市の本庁ではなく、県内に高等裁判所やその支部はありません。危険運転の成否を争うなら、宮崎での控訴審まで続けて担当できるかを依頼の時点で話し合いましょう。

Q4. 土曜日に逮捕の知らせが来ました。099-226-3765に電話すれば当番弁護士を頼めますか?

頼めます。鹿児島県弁護士会は、土日祝日は待機弁護士が電話に対応すると案内しています。受付時間外は留守番電話になるので、逮捕された人の氏名・留置場所・電話した人の氏名と本人との関係・折り返しの連絡先を吹き込みます。本人以外で申し込めるのは法定代理人・保佐人・配偶者・直系の親族・兄弟姉妹です。家族の中で申し込む人を1人に決め、その人の電話をつながる状態にしておいてください。

Q5. 垂水市や大崎町で逮捕されたと聞きましたが、垂水署や大崎署が見つかりません。

鹿児島県警察署設置条例で、垂水市は鹿屋署、大崎町は志布志署の受け持ちです。同じように、長島町は阿久根署、湧水町は伊佐湧水署、南大隅町は錦江署、東串良町は肝付署が担当します。鹿児島市は中央・西・南の3署に分かれ、喜入の一部は南九州署の区域です。申込みの電話では、家族が警察から聞いた署名をそのまま伝えてください。

Q6. 種子島や屋久島の事故は、どこの検察庁と裁判所が扱いますか?

種子島区検察庁と屋久島区検察庁は鹿児島地検の本庁に属し、地方裁判所の事件は裁判官1人の事件でも合議事件でも鹿児島市の本庁で審理されます。島内にあるのは鹿児島家庭裁判所の種子島出張所(西之表市)と屋久島出張所(屋久島町)、それに簡易裁判所です。鹿児島市の事務所に依頼するときは、島への接見の回数と交通費の扱いを最初に決めておきましょう。

Q7. 起訴されたあと、家族はどこで面会できますか?

鹿児島県に拘置所はなく、鹿児島刑務所の鹿児島拘置支所(鹿児島市永吉)と大島拘置支所(奄美市名瀬矢之脇町)の2か所があります。面会の受付時間は両施設とも、午前が8時30分〜11時30分、午後が13時〜16時です。面会に行く前に、本人がどちらの施設にいるかを弁護人に教えてもらいましょう。

Q8. 不起訴で終わったあと、遺族が検察審査会へ申し立てることはありますか?

あり得ます。鹿児島県の検察審査会は鹿児島・鹿屋・名瀬の3つで、鹿屋支部の区域(鹿屋市・垂水市・志布志市・大崎町・肝属郡など)は鹿屋、奄美市と大島郡は名瀬、それ以外の区域は鹿児島の検察審査会が扱います。処分が不起訴になっても、示談の経過や謝罪の記録は弁護士の手元に残しておいてもらいましょう。検察審査会の審査で、示談と謝罪の経緯を示す資料になります。

Q9. 18歳未満の子が危険運転で逮捕されたら、どこの家庭裁判所が扱いますか?

鹿児島県で少年事件を扱う家庭裁判所は鹿児島家裁の本庁と名瀬支部の2か所で、知覧・加治木・川内・鹿屋の各支部の区域の事件も本庁が扱います。観護措置がとられれば、鹿児島市唐湊の鹿児島少年鑑別所に移ります。鹿児島県弁護士会には、観護措置を受けた少年のもとへ無料で弁護士を派遣する当番付添人の制度があり、申し出られるのは少年本人か保護者です。保護者は099-226-3765に電話し、少年がいる施設と連絡先を伝えてください。

出典:裁判所「鹿児島県内の管轄区域表」、鹿児島地方裁判所「管内の裁判所の所在地」、鹿児島地方裁判所「県内の裁判員制度関連情報」、福岡高等裁判所「管内の裁判所の所在地」、裁判所「検察審査会」、e-Gov法令検索「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」、鹿児島県弁護士会「逮捕されたら」、鹿児島県例規集「鹿児島県警察署設置条例」、鹿児島地方検察庁「所在地・交通アクセス」、法務省「施設所在地及び面会受付時間一覧(刑務所・拘置所)」、法務省「施設所在地及び面会受付時間一覧(少年鑑別所)」

鹿児島県で危険運転・あおり運転の弁護士を探す 問われる条文が決まる前に、弁護士につないでください

危険運転致死なら鹿児島本庁の裁判員裁判、致傷や妨害運転なら事故の区域の本庁・支部と、罪名によって通う裁判所も弁護の組み立ても変わります。家族がすでに県内の署に留置されているなら、その署へ今日中に接見に行ける事務所へ連絡してください。在宅で呼出しを受けている段階なら、大隅・北薩・離島への接見や宮崎での控訴審にも応じられる事務所まで広げて探しましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年10月5日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。法令は令和8年7月21日施行の自動車運転死傷処罰法の改正を反映しています。鹿児島県内の危険運転致死傷・妨害運転罪の件数は公表資料に見当たらないため掲載していません。交通事故は鹿児島県警察の令和7年の値(令和8年は8月末の暫定値)、逮捕の割合は警察庁「犯罪統計資料」の刑法犯全体から算出した値(令和7年は確定値、令和8年1〜8月は暫定値)、保釈の人員は「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年9月1日現在の値です。割合のうち「算出」としたものは公表値をもとに計算しています。制度や窓口の情報は変わることがあるため、利用の前に各機関と法律事務所の公式情報を見てから手続きを進めてください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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