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岡山県で利用できる公的な相談窓口
当番弁護士は岡山弁護士会の代表番号へ
弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに置かれるため(弁護士法第32条)、地裁が1つの岡山県では岡山弁護士会の1会です。当番弁護士の専用番号はなく、倉敷や津山の事件でも家族・知人は代表の086-223-4401に電話します。相談予約専用の086-234-5888は当番弁護士の番号ではありません。夜間と土日・祝日は留守番電話で受け付けています。
電話で伝える内容(会の案内にある6項目)
- 逮捕された人の氏名と生年月日
- 罪名と事案の概要(不同意性交等か、致傷か)
- 留置されている場所と逮捕された日
- 電話した人の氏名、つながりやすい電話番号、本人との関係
逮捕の前に相談したいとき
岡山弁護士会の法律相談センターは刑事事件の相談も受けており、県内9か所で一般相談は40分5,500円(税込)です。予約はどのセンターも086-234-5888で受け付けています。県警から連絡が来た段階なら、住まいに近いセンターを予約してください。
| センター | 所在地 | 一般相談の日 |
|---|---|---|
| 岡山 | 岡山市北区南方(岡山弁護士会館) | 月〜金 |
| 倉敷 | 倉敷市阿知(倉敷駅西ビル8階) | 木・金の午後 |
| 井笠 | 笠岡市六番町(笠岡市民会館) | 木の午後 |
| 東備 | 和気町尺所(和気町総合福祉センター) | 水の午後 |
| 高梁/新見 | 高梁総合福祉センター/新見市役所南庁舎 | 火の午後/月の午後 |
| 津山/真庭/勝英 | 津山市総合福祉会館/勝山文化センター/美作県民局勝英地域事務所 | 火の午後/金の午後/金の午後 |
被害を受けた人が使える相談先
| 窓口 | 電話 | 受付 |
|---|---|---|
| 岡山県警察 性犯罪被害相談電話 | #8103/0120-001-797 | #8103は全国共通の短縮番号 |
| おかやま心(県の性暴力被害者支援センター)・被害者サポートセンターおかやまの性犯罪被害相談 | #8891/086-206-7511 | 月〜土9時〜17時(時間外は国の夜間・休日相談センターにつながる) |
| 被害者サポートセンターおかやま 電話相談 | 086-223-5562 | 月〜土10時〜16時 |
| 岡山地方検察庁 被害者ホットライン | 086-224-3322 | 夜間・休日は留守番電話・FAX |
| 法テラス 犯罪被害者支援ダイヤル | 0120-079714 | 平日9時〜21時・土9時〜17時 |
※おかやま心は公益社団法人被害者サポートセンターおかやまが設置・運営しており、性別や年齢を問わず相談でき、医療費の支援や弁護士の紹介も行います。警察への一般的な相談は、岡山県警察総合相談電話の#9110(086-233-0110)で受け付けています。
出典:岡山弁護士会「警察に逮捕されたら」、岡山弁護士会「岡山弁護士会とは?」、岡山弁護士会「弁護士に相談したい」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、岡山県警察「警察の犯罪被害相談窓口」、岡山県警察「犯罪被害者への支援」、岡山県「性暴力被害者支援センター『おかやま心』」、岡山地方検察庁「犯罪被害者の方々へ」、法テラス「法テラス岡山」
岡山県で不同意性交等罪の疑いをかけられたとき、最初にすること
このページは、岡山県内で不同意性交等罪(刑法第177条・旧・強制性交等罪)の容疑をかけられた本人と家族に向けたものです。同じ岡山県のページでも、痴漢や盗撮を含む性犯罪全体の手続きは「性犯罪」、性交等に至らない身体への接触は「不同意わいせつ」のページで扱い、ここでは性交等そのものが疑われている事件に絞って書いています。この罪の刑は5年以上の有期拘禁刑だけで罰金がなく、裁判官3人の合議事件になります。岡山県では合議事件を岡山地方裁判所の本庁だけが扱うため、倉敷・津山・新見のどこで起きた事件でも第一審は岡山市北区南方の本庁です。相手にけがをさせたとして致傷罪に問われると裁判員裁判になり、これも本庁で開かれます。家族が当番弁護士を頼む電話は、岡山弁護士会の086-223-4401です。
いまの状況別・最初にすること
- 家族が倉敷署や岡山中央署など県内の署に逮捕された
- 086-223-4401に電話してください。夜間と土日・祝日は留守番電話なので、本人の氏名と生年月日、罪名、留置されている署、逮捕された日、電話した人の氏名・連絡先・本人との関係を吹き込んでください。当番弁護士は1回に限り無料で面会に行きます。
- 県警から事情を聴きたいと連絡が来た
- 署へ出向く前に弁護士と会い、相手との関係と当日の経緯をどこまで話すかを決めてから出頭してください。岡山弁護士会の法律相談(予約086-234-5888)は刑事事件も受け付けています。
- 相手とのやり取りがスマートフォンに残っている
- メッセージ、待ち合わせの記録、飲食店やホテルの支払い記録は、同意をめぐる判断材料になります。削除も相手への連絡もせず、そのままの状態で弁護士に見せてください。
- 本人が津山署・真庭署・新見署など県北の署にいる
- 当番弁護士は県内どこでも同じ番号で頼めます。起訴されると公判は岡山市の本庁になるため、県北の署への接見と岡山市での公判を続けて担当できる弁護士に依頼しましょう。移動のたびに弁護士を替えずに済みます。
出典:岡山弁護士会「警察に逮捕されたら」、岡山弁護士会「弁護士に相談したい」、裁判所「岡山県内の管轄区域表」、岡山地方裁判所「裁判員制度」、e-Gov法令検索「刑法」第177条
岡山県で不同意性交等の疑いで逮捕されたあとの流れと裁判の場所
警察が逮捕した人を留めておけるのは48時間、検察官が勾留を請求するかを決めるのはそこから24時間以内で、勾留は10日、延長されると最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。この罪には罰金がないため略式手続で終わることはなく、起訴されれば公開の法廷で審理されます。各段階の詳しい説明は逮捕後の流れを解説した記事にまとめています。
倉敷・津山・新見の支部では、この罪の裁判を開かない
捜査は県警の22署のうち事件のあった地域の署が担当します。岡山市内は中央・東・西・南・北の5署、倉敷市内は倉敷・水島・玉島・児島の4署に分かれています。岡山地裁には本庁のほか倉敷・津山・新見の3支部がありますが、管轄区域表の合議事件欄は県内10の簡易裁判所の区域すべてが「岡山」です。この罪は法定刑の下限が5年のため裁判所法第26条第2項第2号の合議事件に当たり、どの地域の事件も本庁で審理されます。岡山地裁は裁判員裁判も本庁だけで行うと案内しており、控訴審は同じ敷地にある広島高等裁判所岡山支部です。
| 地域(主な市町村) | 所在する主な警察署 | 地検の本庁・支部 | 地裁の区域 | 合議・裁判員の庁 | 控訴審 |
|---|---|---|---|---|---|
| 岡山市・備前市・瀬戸内市・赤磐市・和気町 | 岡山中央・岡山東・岡山西・岡山南・岡山北・赤磐・備前・瀬戸内 | 本庁 | 本庁 | 本庁 | 広島高裁岡山支部 |
| 玉野市・倉敷市児島地区 | 玉野・児島 | 本庁(玉野・児島区検) | 本庁 | 本庁 | 広島高裁岡山支部 |
| 倉敷市(児島・玉島地区を除く)・総社市・早島町 | 倉敷・水島・総社 | 倉敷支部 | 倉敷支部 | 本庁(倉敷支部では開かない) | 広島高裁岡山支部 |
| 倉敷市玉島地区・浅口市・里庄町・笠岡市・井原市・矢掛町 | 玉島・笠岡・井原 | 倉敷支部(玉島・笠岡区検) | 倉敷支部 | 本庁 | 広島高裁岡山支部 |
| 高梁市/新見市 | 高梁/新見 | 本庁(高梁区検)/新見支部 | 本庁/新見支部 | 本庁 | 広島高裁岡山支部 |
| 津山市・美作市・真庭市・鏡野町・勝央町・奈義町・西粟倉村・久米南町・美咲町・新庄村 | 津山・美作・美咲・真庭 | 津山支部 | 津山支部 | 本庁 | 広島高裁岡山支部 |
※裁判所「岡山県内の管轄区域表」(市町村名は平成19年2月1日現在の行政区画による表示)、岡山地方検察庁「管轄・区域」、岡山県警察「組織(警察署)」によります。警察署はその地域に所在する署を示したもので、管轄の境界とは一致しないことがあります。真庭市の旧北房町と吉備中央町の一部は高梁簡易裁判所の区域で、地裁は本庁の区域です。
倉敷市幸町の倉敷支部、津山市椿高下の津山支部、新見市新見の新見支部は地元にありますが、この罪の公判はすべて岡山市北区南方1-8-42の本庁です。在宅のまま起訴された人は、期日のたびに倉敷や県北から岡山市へ通います。弁護士には身柄のある署と事件のあった市町村を伝え、接見と本庁への出廷をまとめて任せられる事務所を選んでください。
起訴されたあとの身柄と、家族の面会
岡山県には独立した拘置所がなく、県内の刑事施設は岡山刑務所(岡山市北区牟佐)と津山拘置支所(津山市小田中)の2か所です。面会の受付時間は両施設とも午前が8時30分から11時30分、午後が13時から16時です。起訴前は逮捕された署の留置施設にいることが多く、起訴後に移るかどうかは事件ごとに異なります。面会に行く前に接見した弁護士から本人の居場所と接見禁止の有無を聞き、無駄足を防ぎましょう。
出典:裁判所「岡山県内の管轄区域表」、岡山地方・家庭裁判所「紹介」、岡山地方裁判所「所在地一覧」、広島高等裁判所「岡山支部 所在地」、岡山地方検察庁「管轄・区域」、岡山県警察「組織(警察署)」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、法務省「面会受付時間一覧」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
岡山県で不同意性交等が問われる罪と刑罰
痴漢や盗撮は岡山県迷惑行為防止条例でも処罰されますが、この罪は県の条例ではなく刑法で裁かれます。暴行・脅迫、アルコールや薬物の影響、眠っている状態などを原因として、相手が同意しない意思を形成・表明・全うすることが難しい状態で性交等をすると成立し、夫婦や交際相手の間でも成立します。
| 罪名(条文) | 法定刑 | 公訴時効 | 取調べの録音・録画 | 岡山地裁で審理する庁 |
|---|---|---|---|---|
| 不同意性交等(第177条) | 5年以上の有期拘禁刑 | 15年 | 義務の対象外 | 本庁(合議) |
| 監護者性交等(第179条第2項) | 第177条第1項と同じ | 15年 | 義務の対象外 | 本庁(合議) |
| 未遂(第180条) | 既遂と同じ(減軽されることがある) | 15年 | 義務の対象外 | 本庁(合議) |
| 致傷(第181条第2項) | 無期または6年以上の拘禁刑 | 20年 | 義務の対象 | 本庁(裁判員裁判) |
不同意わいせつとの違い
第177条の「性交等」は、性交・肛門性交・口腔性交と、膣や肛門に陰茎以外の身体の一部や物を入れるわいせつな行為を指します。ここに届かない行為は不同意わいせつ罪(第176条・6月以上10年以下の拘禁刑)で、合議事件ではないため、倉敷・津山・新見の各支部の区域の事件はその支部で審理されることがあります。岡山県警の統計でも、不同意性交等は殺人・強盗・放火と同じ「凶悪犯」、不同意わいせつは「風俗犯」に分けて数えられています。取調べでどちらの罪名を告げられたかを接見で弁護士に伝えてください。公判の場所と弁護の方針を早く固められます。
相手が18歳未満だった場合の扱い
16歳未満の相手との性交等は、第177条第3項により同意があったとしても処罰されます(相手が13歳から15歳なら、行為者が5歳以上年上の場合に限る)。
16歳・17歳が相手で刑法に当たらない場合も、岡山県青少年健全育成条例第20条第1項が淫行・わいせつ行為を禁じており、違反は第35条第1項で2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。青少年は18歳未満で(第2条第1号)、年齢を知らなかったことは過失がないときに限って処罰を免れる理由になります(第35条第7項)。同じ条例は、拒まれたのに求める、脅したりだましたりして求めるといった方法で裸の画像などを求める行為(第20条の2)や、正当な理由なく深夜(午後11時〜翌午前5時)に連れ出す行為(第22条第2項)も罰金の対象にしています。年齢を尋ねたやり取りが残っていれば、画面を保存して弁護士に見せてください。
出典:e-Gov法令検索「刑法」第176条〜第181条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第250条・第301条の2、岡山県例規集「岡山県青少年健全育成条例」、岡山県「岡山県青少年健全育成条例」、岡山県公報 令和7年3月21日号外(岡山県条例第1号)、岡山県警察「包括罪種別 認知・検挙状況(令和7年)」
容疑を認める場合と、同意があったと主張する場合
この罪では、性的な行為があったこと自体には争いがなく、同意があったかどうかだけが争点になる事件が少なくありません。認めて示談を目指すのか、同意を主張して取調べに備えるのかで、弁護士がすることは正反対になります。勾留の10日間のうちに捜査側の証拠の見立てを弁護士から聞き、方針を決めてください。
認めるなら、岡山地検が処分を決める前に示談を
被害者の連絡先は、被害者が了承した場合に限って、検察官や捜査員を通じて弁護士にだけ伝えられるのが通常です。本人や家族が直接連絡すると、供述への働きかけを疑われて釈放が遠のきます。告訴がなくても起訴できる罪ですが、検察官が起訴するかを決めるときには示談が成立したかどうかも考慮されます(刑事訴訟法第248条)。県内では性暴力被害者支援センター「おかやま心」が、被害者に病院や警察への付添い、弁護士の紹介を行っています。相手に支援者や弁護士が付いていても、謝罪と賠償の申し入れは弁護士に任せましょう。岡山市と倉敷市のように通勤・通学の圏内が重なる場合は、今後接触しない約束を条件に入れるかも弁護士と話し合ってください。示談書の内容は被害者との示談交渉に関する記事で説明しています。
同意を主張するなら、調書に署名する前に弁護士へ
取調べの最初には、自分の意思に反して話す必要はないことが告げられます(刑事訴訟法第198条第2項)。調書は読み聞かされ、誤りの訂正を申し立てることも、署名押印を断ることもできます(同条第4項・第5項)。録音・録画が義務になるのは致傷のような裁判員裁判の対象事件で、第177条だけの事件は対象外です(同法第301条の2)。その日に聞かれた内容と自分の答えを、接見のたびに弁護士へ伝えてください。美作署や井原署のように岡山市から離れた署でも、弁護士とは立会人なしで面会できます(同法第39条第1項)。令和6年の全国の検察統計で第177条の不起訴1,532人の内訳を見ると、証拠が足りないとされた嫌疑不十分が844人と半数を超え、起訴猶予の672人より多くなっています(起訴は939人)。
出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第248条・第301条の2、岡山県「性暴力被害者支援センター『おかやま心』」、法務省「検察統計調査」令和6年(表24-00-08)
不同意性交等の事件の保釈・公訴時効・在留資格
保釈は裁量保釈として判断され、請求先は本庁
保釈は起訴後にしか請求できません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。この罪は短期1年以上の拘禁刑に当たるので、権利保釈の除外事由(第89条第1号)に該当し、第90条の裁量保釈で判断されます。裁判所は逃亡や証拠隠滅のおそれと、拘束が続くことによる健康・仕事・家庭・裁判準備への不利益を比べます。身元引受書、勤め先の事情、被害者の生活圏から離れた住まいの案を家族がそろえ、弁護人に渡してください。令和7年の全国の第一審では、勾留された35,125人のうち保釈保証金を納めて釈放されたのは11,132人(31.7%・算出)です。県内の事件は公判が本庁なので、問い合わせは岡山地裁の刑事訟廷事務室(代表086-222-6771)、保証金は会計課出納第二係(086-222-6851)です。控訴したあとの保釈請求書は、同じ敷地の広島高裁岡山支部の書記官室(086-222-8851)に出します。
時効は15年、致傷は20年
この罪の公訴時効は15年で、未遂や監護者性交等も同じ、致傷は20年です(刑事訴訟法第250条第3項)。行為の時に被害者が18歳未満なら、その人が18歳に達するまでの年数が上乗せされます(同条第4項)。数え始めは行為が終わった時で、本人が国外にいる期間は進みません(第253条第1項・第255条第1項)。何年も前の出来事について県警から連絡が来たら、出向く前に弁護士と当時の日時と状況を整理してください。
外国籍の人の在留資格
岡山県の在留外国人は41,840人(令和7年末)で、国籍ではベトナムの12,819人、在留資格では技能実習の10,071人が最も多くなっています。この罪は、執行猶予でも退去強制になる入管法第24条第4号の2の対象には入っておらず、第4号リ(無期または1年を超える拘禁刑)で判断されます。下限が5年なので、実刑判決ならこれに当たります。勾留が長引き、在留資格の活動を3か月以上できない状態になると、資格の取消し(第22条の4第1項第6号)が問題になることもあります。最初の接見で在留カードの資格と期限を弁護士に伝えてください。通訳が要るなら、当番弁護士を頼む電話の時点で言語も伝えましょう。岡山県外国人相談センター(086-256-6052・月〜土9時〜17時)は23言語に対応し、弁護士による法律相談の日も設けています。
出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条・第253条・第255条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、岡山地方裁判所「窓口案内」、広島高等裁判所「窓口案内」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、岡山県「岡山県外国人相談センターをご利用ください」
不同意性交等の事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用
岡山県内のこの罪の事件で弁護士に任せる中心は、示談交渉と身柄の解放です。どちらも岡山地検が起訴するかどうかを決めるまでの限られた日数で進めます。
検察官を通じて被害者の意向を聞き、謝罪と賠償の申し入れから示談書の取り交わしまでを本人に代わって進めます。岡山地検の処分より先に合意できれば、不起訴となる可能性が上がります。
勾留を請求しないよう検察官に意見を出し、勾留が決まれば準抗告、家族との面会が禁じられれば接見禁止の一部解除を求め、起訴後は裁量保釈を請求します。起訴・不起訴の見通しは不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で詳しく説明しています。
岡山市の本庁まで通える弁護士を選ぶ
岡山弁護士会の会員は398名(2026年4月1日現在)で、事務所の所在地は岡山市が330名、倉敷市が42名、津山市が10名、新見市が1名です。地域の拠点は支部ではなく、倉敷弁護士室と津山弁護士室です。身柄が県北や井笠の署にあり、公判は岡山市という組み合わせが起こりやすいため、私選の事務所には最初の電話で次の3点を伝えて答えを比べてください。
私選の事務所に最初の電話で伝え、答えをもらう3点
- 身柄のある署の名前と、最初の接見に行ける日時
- 同意を争う否認事件と性犯罪の示談、致傷なら裁判員裁判を担当した経験
- 岡山市の本庁への出廷と、倉敷・県北の署への接見1回ごとの日当と交通費
| 区分 | 使える時期 | 岡山県での頼み方 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 当番弁護士 | 逮捕・勾留中に1回 | 家族・知人は086-223-4401へ電話。本人は警察官・検察官・裁判官に申し出る | 初回の面会は無料。引き続き頼むと私選 |
| 私選紹介 | 逮捕後 | 本人の申出に限る。警察官に伝えるか弁護士会へ連絡し、家族からは申し込めない | 弁護士と相談して決める |
| 国選弁護人 | 勾留されたあと | 裁判所から届く国選弁護人請求書に記入して返送する | 資力の要件がある |
費用の目安と、法テラス岡山
着手金・報酬金・日当を合わせた総額は90万円から180万円程度がひとつの目安で、同意を争う公判や致傷の裁判員裁判では高くなり、示談金は別にかかります。県北の署への接見が続く見込みなら、見積もりの段階で接見の回数と交通費の想定を出してもらいましょう。着手金・報酬金の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にまとめています。
法テラスの県内の事務所は岡山市北区弓之町の法テラス岡山(0570-078354)だけで、倉敷市と津山市には事務所がありません。費用を用意できるか不安なときは、接見に来た当番弁護士にその場で相談してください。国選弁護や援助制度の使い方を説明してもらえます。
出典:岡山弁護士会「岡山弁護士会とは?」、岡山弁護士会「警察に逮捕されたら」、法テラス「法テラス岡山」
岡山県の不同意性交等の検挙状況
この罪が県内でどれだけ扱われているかは、岡山県警と警察庁の犯罪統計で分かります。年に数十件の罪なので、割合よりも件数で示します。
令和7年は57件、県の凶悪犯の6割を占める
| 項目 | 岡山県の値 |
|---|---|
| 認知件数(令和7年) | 57件(前年51件) |
| 検挙件数・検挙人員(令和7年) | 58件・46人(うち少年4人) |
| 凶悪犯89件に占める割合(令和7年) | 64.0%(算出) |
| 人口10万人当たりの認知件数(令和7年) | 3.15件(算出・全国22位) |
| 令和8年1〜8月の認知件数(暫定値) | 35件(前年同期39件) |
※令和7年は岡山県警察「包括罪種別 認知・検挙状況」(確定値)、令和8年は警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」の暫定値です。検挙件数には前年以前に認知した事件の検挙が含まれ、認知件数を上回るため検挙率は示していません。人口当たりの値は令和7年国勢調査の人口から算出しました。令和5年以前は改正前の罪名の事件を含むため並べていません。
県の凶悪犯は殺人9件・強盗10件・放火13件・不同意性交等57件の計89件で、その6割余りをこの罪が占めています。重要犯罪212件の中では約27%(算出)です。同じ令和7年、不同意わいせつは120件と前年の約2倍に増えましたが、不同意性交等は6件の増加にとどまっています。不同意わいせつの急増をこの罪にそのまま当てはめることはできません。不同意わいせつは令和8年1〜8月(暫定値)に47件と、前年同期の80件から減っています。
逮捕されるか、在宅で調べられるか
罪種ごとの逮捕の割合を岡山県警は公表していません。刑法犯全体で見ると、令和7年の検挙人員2,999人に対して逮捕は947人(31.6%・算出)で、全国(32.2%・算出)と変わりません。県内の刑法犯は岡山市が48.3%、倉敷市が26.7%、津山市が4.8%(算出)で、岡山市と倉敷市で起きた事件が4分の3を占めます。在宅のままでも示談交渉や検察官への意見書は始められます。県警から連絡が来た時点で弁護士に依頼し、処分までに使える日数を確保してください。
出典:岡山県警察「令和7年の犯罪概況」、岡山県警察「包括罪種別 認知・検挙状況(令和7年)」、岡山県警察「市区町村別 認知件数(令和7年)」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」
岡山県の不同意性交等事件でよくある質問
Q1. 倉敷署や水島署で逮捕されました。裁判は倉敷支部ですか?
倉敷支部では開かれません。合議事件は県内すべて本庁の扱いなので、倉敷市・総社市・笠岡市・井原市などの事件も岡山市北区南方の本庁で審理されます。倉敷市幸町には岡山地検の倉敷支部もありますが、起訴されたあとの法廷は岡山市です。倉敷の署への接見と岡山市の公判の両方を受けられる弁護士に依頼しましょう。
Q2. 津山や真庭、新見で起きた事件の裁判員裁判はどこですか?
致傷罪で起訴されると裁判員裁判になり、岡山県内では本庁だけで行われます。津山支部や新見支部では開かれず、第177条だけの起訴でも合議事件のため本庁です。県北には津山拘置支所がありますが、公判のたびに岡山市まで出ることになります。弁護士の日当と交通費を依頼の前に見積もってもらいましょう。
Q3. 判決に納得できないとき、控訴審はどこですか?
控訴審は広島高等裁判所岡山支部で、所在地は岡山地裁と同じ岡山市北区南方1-8-42です。県内のすべての事件がここに移るため、県外の高裁まで出向く必要はありません。同意を争う方針なら、控訴審まで続けて担当できるかを依頼の段階で弁護士と話し合いましょう。
Q4. 弁護士会の相談予約の番号にかけてしまいました。当番弁護士は頼めますか?
当番弁護士の受付は岡山弁護士会の代表086-223-4401で、086-234-5888は法律相談の予約専用です。夜間や週末でも代表番号の留守番電話に吹き込めば受け付けられます。本人の氏名・罪名・留置先を手元にそろえ、代表番号にかけ直してください。
Q5. 岡山市内で逮捕されたと聞きましたが、どの署かは分かりません。
岡山市内は中央・東・西・南・北の5署に分かれ、県警本部には岡山市内の署と市との連絡調整を担う「岡山市警察部」も置かれています。当番弁護士の依頼では留置されている場所を伝える項目があるので、逮捕を知らせてきた警察官の所属や、事件のあった区を聞き取ってから電話してください。接見に向かう弁護士が署を早く突き止められます。
Q6. 子どもが少年事件として扱われる場合、岡山ではどの家庭裁判所ですか?
岡山家庭裁判所で少年事件を扱うのは本庁と津山支部だけで、倉敷・玉島・笠岡・新見の区域の少年事件も岡山市の本庁です。観護措置がとられると、岡山市南区箕島の岡山少年鑑別所(086-281-1171)に入ります。犯行時18歳・19歳の特定少年は、この罪で原則として検察官に送り返される対象です(少年法第62条第2項)。本庁か津山支部の手続きで付添人を務められる弁護士に、鑑別所に入る前後の早い段階で依頼してください。
Q7. 16歳・17歳が相手の事件が、罰金で終わることはありますか?
岡山県青少年健全育成条例の淫行として扱われるなら、法定刑に100万円以下の罰金があるため、略式手続で罰金となる場合があります。同意しない意思を示せない状態に乗じたとして第177条で起訴されれば、罰金の定めはなく本庁での正式な裁判です。知り合ったきっかけから当日までの経緯を時系列で弁護士に伝えれば、どちらで扱われる見込みかを早くつかめます。
Q8. 岡山県や市町村の職員、教員が起訴されたら職を失いますか?
地方公務員法では、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがある場合を除いて失職します(第16条第1号・第28条第4項)。不同意性交等には罰金の定めがないので、有罪になれば執行猶予が付いても失職の対象です。懲戒処分(第29条)の判断は、刑事裁判の結果とは切り離して行われます。岡山地検が起訴を決める前に、処分への影響も含めて弁護士と方針を固めてください。
Q9. 不同意性交等で執行猶予が付くことはありますか?
執行猶予は言い渡す刑が3年以下のときに限られるため、下限が5年のこの罪はそのままでは対象外です。刑法第43条の未遂減軽や第66条の酌量減軽で刑の下限が半分の2年6月になれば(第68条第3号)、3年以下の刑として執行猶予を付ける余地が出てきます。示談や被害の回復といった減軽の材料を、起訴の前から弁護士と整えましょう。
出典:裁判所「岡山県内の管轄区域表」、岡山地方裁判所「裁判員制度」、広島高等裁判所「岡山支部 所在地」、岡山弁護士会「岡山弁護士会とは?」、岡山県警察「岡山市警察部」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、岡山県例規集「岡山県青少年健全育成条例」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、e-Gov法令検索「刑法」第43条・第66条・第68条
この罪の第一審は、倉敷・県北の事件も含めて岡山地裁の本庁に集まります。どの署まで接見に出向くか、夜間や休日に動けるかは事務所によって異なります。本人がすでに県内の署に留め置かれているなら、今日中に接見に向かえる事務所へ電話してください。まだ県警から呼び出しを受けていない段階なら、初回相談の料金と時間を比べたうえで今後の見通しを聞きましょう。
参考資料・更新情報
- 岡山県警察「令和7年の犯罪概況」
- 岡山県警察「包括罪種別 認知・検挙状況(令和7年)」
- 岡山県警察「市区町村別 認知件数(令和7年)」
- 岡山県警察「組織(警察署)」
- 岡山県警察「岡山市警察部」
- 岡山県警察「警察の犯罪被害相談窓口」
- 岡山県警察「犯罪被害者への支援」
- 警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
- 警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」(暫定値)
- 岡山県例規集「岡山県青少年健全育成条例」
- 岡山県「岡山県青少年健全育成条例」
- 岡山県公報 令和7年3月21日号外「刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例」(令和7年6月1日施行)
- 岡山県「性暴力被害者支援センター『おかやま心』」
- 岡山県「岡山県外国人相談センターをご利用ください」
- 裁判所「岡山県内の管轄区域表」
- 岡山地方・家庭裁判所「紹介」
- 岡山地方裁判所「裁判員制度」
- 岡山地方裁判所「所在地一覧」
- 岡山地方裁判所「窓口案内」
- 広島高等裁判所「岡山支部 所在地」
- 広島高等裁判所「窓口案内」
- 裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」
- 岡山地方検察庁「管轄・区域」
- 岡山地方検察庁「犯罪被害者の方々へ」
- 法務省「検察統計調査」令和6年(全国・表24-00-08)
- 法務省「刑事施設の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 法務省「面会受付時間一覧」(令和8年3月1日現在)
- 法務省「少年鑑別所の所在地一覧」(令和7年4月1日現在)
- 岡山弁護士会「岡山弁護士会とは?」
- 岡山弁護士会「警察に逮捕されたら」
- 岡山弁護士会「弁護士に相談したい」
- 法テラス「法テラス岡山」
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」
- e-Gov法令検索「刑法」
- e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」
- e-Gov法令検索「地方公務員法」
- e-Gov法令検索「弁護士法」
※本コンテンツは2026年9月30日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。不同意性交等・不同意わいせつ・凶悪犯・重要犯罪の令和7年の件数と市区町村別の割合は岡山県警察「令和7年の犯罪概況」(確定値)、刑法犯の身柄措置と人口当たりの全国順位は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、令和8年の件数は警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」の暫定値、起訴・不起訴の人数は法務省「検察統計調査」(令和6年・全国)の値です。保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年4月1日現在の値です。割合と人口当たりの値は公表値から算出しました。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。