飛田新地の遊郭は違法なの?遊郭が売春防止法で規制されない理由とは

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飛田新地の遊郭は違法なの?遊郭が売春防止法で規制されない理由とは
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公開日:2018.7.30
その他 弁護士監修記事

飛田新地の遊郭は違法なの?遊郭が売春防止法で規制されない理由とは

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遊郭として有名な飛田新地では、建前上、遊郭を料亭という体で開業しています。飛田新地は遊郭として長い歴史を持ちますが、警察からの摘発は受けないのでしょうか?

 

この記事では、売春防止法ではどのような行為が禁止されているのかを踏まえた上で、飛田新地をはじめ多くのソープランドが売春防止法を理由に摘発されづらい理由を紹介します。

 

 

お客とコンパニオンへの罰則はない

売春防止法では、売春を『金銭などの対償を受ける目的で、不特定の相手と性交すること』と定義づけています。この法律では、売春そのものや、売春の相手になることを禁止していますが、売春行為そのものや売春の相手になることに対する罰則はありません(参考:売春防止法第3条)。

 

売春への勧誘、仲介は罰せられる

しかし、売春行為への勧誘行為や、売春行為の仲介行為(例:違法風俗店がお客とコンパニオンを売春させるために斡旋させる行為)は、罰則の対象に含まれます。勧誘や斡旋を行った場合に科される罰則は以下のとおりです。

 

 

《罰則の内容》

売春行為への勧誘

売春者

6ヶ月以下の懲役または1万円以下の罰金

売春を斡旋する者

2年以下の懲役または5万円以下の罰金

売春行為の斡旋

参考:売春防止法5条、6条

 

売春行為の事実を立証することが難しい

そのため売春行為を摘発するためには、売春行為への勧誘や斡旋を理由に取り締まることになります。しかし、そのためには『性交があった事実』、『お客とコンパニオンの間で金銭の受け渡しがあった事実』を証明する必要があり、これらの事実を立証することは困難だと言われています。

 

飛田遊郭を含め多くのソープランドでは、建前上、性交行為が禁止されており、万が一何かあったとしてもお客とコンパニオン間の自由恋愛によるもので店側は関与も関知もしていないことになっています。

 

仮に当局がお店による売春斡旋を立証するためには、お客やコンパニオンから性交と対価の支払いについて具体的な供述を録取しつつ、コンパニオンと店とのつながり(性交と料金支払いの対価関係)等も立証する必要があります。しかし、いずれも密室での出来事であり、書類も作成されないため、実際問題立証は困難です。

 

まとめ

飛田遊郭を含め多くのソープランドでは、売春をしていないことにはなっていますが、実質的には売春行為であり、違法性は否定されないと思われます(単に立証されないだけ)。性風俗サービスは伝統的に存在するサービスではありますが、実態としては違法である以上、サービスを利用する前に法的に問題があることを今一度考えた方がよいかもしれません。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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