お酒を飲んで自転車に乗っても大丈夫?捕まることはない?

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公開日:2018.7.6  更新日:2023.1.17
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お酒を飲んで自転車に乗っても大丈夫?捕まることはない?

自転車は誰もが気軽に乗れる、とても便利な乗り物です。しかし、そんな気軽な自転車だからこそ、その乗り方については軽視しがちです。

特に、車の走る道路での飲酒運転は、たとえ自転車とはいえ、事故を招きかねない危険な走行のように感じます。それは違反にはならないのでしょうか?

それとも車と同様に、飲酒運転として捕まってしまうのでしょうか?

この記事で解説していきます。

自転車は軽車両に属する

まずはじめに、自転車は軽車両に属します。

車両 自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。

引用元:道路交通法第2条8項

自転車には運転免許証は必要ないですし、年齢制限もありません。乗り方についてのレクチャーを受ける機会もないため、軽車両と同じ扱いだということはあまり意識がないでしょう。

しかし、道路交通法上は、自転車も『軽車両』として規制の対象とされています。

身近な例でいえば、自転車は車道を走らなければいけないというルールがありますね。

車両は、歩道又は路側帯(以下この条において「歩道等」という。)と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない。

引用元:道路交通法第17条

参考:警視庁

自転車はお酒を飲んで運転してもいいの?

自転車は軽車両であるということであれば、お酒を飲んで運転をすることは違法なのでしょうか?

警視庁では、自転車での飲酒運転を禁止しています。

引用元:警視庁 自転車安全利用五則

また、道路交通法にはこのように記載されています。

何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

引用元:道路交通法第65条

つまり、『お酒を飲んでから自転車を運転することは違法である』ということですね。

しかし、自転車の場合は、車での飲酒運転とは違う点があります。それは、

『自転車には酒酔い運転に対する罰則はあっても、酒気帯び運転に対する罰則がない』

という点です。

酒酔い運転とは、アルコール濃度には関係なく、『まっすぐ歩けない』『ろれつが回らない』など、どう見ても明らかに正常ではない状態で運転をすることです。

一方、酒気帯び運転とは、呼気1ℓあたり0.15mg以上のアルコール、もしくは血液1mlあたりに0.3mg以上のアルコールを含んだ状態で運転をすることです。

この2つの大きな違いは、『数値による明確な基準があるかないか』です。

つまり、路上で警察からアルコール検査を受けた場合、アルコール濃度が規定の0.15mlを超えていたとしても、酒酔いの状態と認められなければ、自転車の場合は検挙されることはありません。注意のみでその場を終わらせることが通常です。

ただ、飲酒運転のほか、信号無視や傘さし運転などの運転違反で3年以内に2回捕まると、『自転車運転講習』を受けなくてはなりません。

自転車の運転による交通の危険を防止するための講習(自転車運転者講習)制度は、自転車の交通ルール遵守を徹底するため、自転車の運転に関し一定の違反行為(危険行為)を3年以内に2回以上行った者に対し、都道府県公安委員会が講習の受講を命ずるもの。

引用元:警視庁

この制度は2015年6月1日より施行されました。

自転車だからと安心していると、およそ3時間の講習を6,000円を支払って受講しなければなりません。自転車での飲酒運転は気軽にやってしまいがちですが、こういう規制もあるということを理解して、自転車に乗るようにしてください。

まとめ

自転車とはいえ、道路を走行するのですから、人命にかかわる重大な事故を招いてしまう可能性も十分に考えられます。

自転車は誰でも気軽に扱えるからこそ、交通ルールを一人ひとりがしっかりと意識して、運転するようにしましょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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