組織犯罪処罰法って何?違反となる行為と適用される刑罰

~いざという時の備えに~刑事事件マガジン

 > 
 > 
 > 
組織犯罪処罰法って何?違反となる行為と適用される刑罰
キーワードからマガジンを探す
Sidebar_writer_recruit
刑事事件マガジン
2018.7.5
その他 弁護士監修記事

組織犯罪処罰法って何?違反となる行為と適用される刑罰

Pixta_21841568_s

組織犯罪処罰法(そしきはんざいしょばつほう)とは、正式名称を『組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律』といい、組織ぐるみで犯罪を行った場合には刑罰を加重するという法律です。

 

例えば

 

  • 会社単位で振り込め詐欺を行った
  • 入団した組織で殺人を行った

 

このような場合には、詐欺罪や殺人罪の罪だけでなく、さらに加重された刑罰が科されます。

 

組織犯罪処罰法改正案(2017年7月11日施行)について「デモを計画することさえ組織犯罪処罰法に違反することになるから、もう政治に口出しできない!」と、多くの人が改正案に不満を唱えたのは、記憶に新しいでしょう。

 

この記事では『改正案ができるとどうして口出しできなくなるのか』や『組織犯罪処罰法改正案の刑罰』などについてご紹介します。

 

 

組織犯罪処罰法改正案とは

組織犯罪処罰法が適用される団体や行為などについてお伝えします。

 

適用される団体

以下の3点を満たす団体には、組織犯罪処罰法違反が適用されます。

 

  • 重大な犯罪を目的として、2人以上で継続的に集まっている
  • 犯罪を『計画』した
  • 『準備』 or 『実行』した

 

このため、暴力団テロ集団薬物密売組織などが対象となることが多いようです。

 

組織犯罪法改正案に違反した場合の罪の代表例と刑罰

組織犯罪処罰法改正案では、組織的に重大な犯罪を計画や準備、実行したら処分になります。そのため、さまざまな罪に適用されるということです。

 

ここでは、組織犯罪処罰法違反に該当する罪の代表例をご紹介します。

 

罪名

単独犯罪の場合

組織犯罪の場合

常習賭博

3年以下の懲役

5年以下の懲役

賭博場開帳等図利

3ヶ月以上5年以下の懲役

3月以上7年以下の懲役

殺人

死刑、または、無期、もしくは5年以上の懲役

死刑、または、無期、または6年以上の懲役

逮捕及び監禁

3ヶ月以上5年以下の懲役

3ヶ月以上7年以下の懲役

強要

3年以下の懲役

5年以下の懲役

身代金目的略取等

無期、または、3年以上の懲役

無期、または、5年以上の懲役

信用毀損及び業務妨害

3年以下の懲役、または、50万円以下の罰金

6年以下の懲役、または、50万円以下の罰金

威力業務妨害

3年以下の懲役、または、50万円以下の罰金

5年以下の懲役、または、50万円以下の罰金

詐欺

10年以下の懲役

1年以上の有期懲役

恐喝

10年以下の懲役

1年以上の有期懲役

建造物等損壊

5年以下の懲役

7年以下の懲役

(引用:組織犯罪処罰法|刑法、刑法|法務局)

 

冒頭でも触れたように“デモが制限されるのでは”と不満を持つ人が現れたのは、デモの計画が威力業務妨害や強要などにつながると判断され、処分の対象になる可能性があるからです。

 

 

組織犯罪処罰法が改正された理由

組織犯罪処罰法が改正された理由は“国際化に伴うテロ対策”です。日本ではテロは少ないですが、世界的にテロが存在するのは事実です。東京オリンピックなどの国際化に伴い、テロが起こる可能性が高まると考えるのは自然でしょう。

 

もし、大規模なテロが日本で起きてしまったらどうでしょう? 大勢の人が被害者となり、取り返しのつかないことになります。

 

そのため、日本でもテロ対策を強化しようという考えになり、準備段階でも逮捕し、処分可能という形に組織犯罪処罰法を改正したのです。

 

 

まとめ

組織的に犯罪行為をはたらくと刑罰が加重される組織犯罪処罰法。進む国際化に対応するために作られた法律ですが、国民の表現の自由との衝突はあり得るでしょう。

 

また、自身が組織犯罪に巻き込まれないように気をつけることも大切です。万が一、ご自身や家族、友人が組織犯罪に巻き込まれてしまった場合には弁護士に相談しましょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
Prevent_banner
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

その他に関する新着マガジン

その他に関する人気のマガジン


その他マガジン一覧へ戻る