お酒を飲んでからのスキーって実は超危険!?  法律的には大丈夫なの?

~いざという時の備えに~刑事事件マガジン

ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ) > 刑事事件マガジン > その他 > お酒を飲んでからのスキーって実は超危険!?  法律的には大丈夫なの?
キーワードからマガジンを探す
刑事事件マガジン
公開日:2018.7.6
その他 弁護士監修記事

お酒を飲んでからのスキーって実は超危険!?  法律的には大丈夫なの?

冬のレジャーといえば、やはりスキーと答える方が多いのではないでしょうか。

 

スキーはオリンピック競技でもありますし、雪の降る地域の多い日本にとって、スキーは国民的スポーツといっても過言ではないでしょう。

 

そんな人気のあるスキーですが、多くの人が当たり前のように、お酒を飲んでからゲレンデを滑っています。

 

よく考えてみると、これってかなり危険な行為ではないでしょうか?

 

飲酒運転と同様に、飲酒した後のスキーは法律違反にならないのでしょうか…?

 

飲酒スキーは法律的に大丈夫なの?

ランチはビールとカツカレー。

まさにゲレンデの定番メニューですね。仲間とワイワイお酒を飲むことがゲレンデの楽しみ方だと考えている人も多いでしょう。

 

しかし、冷静に考えてみると、あの急な斜面をお酒を飲んだ状態で滑走するのって、かなり危険ではないでしょうか。

 

ゲレンデには子供から老人までたくさんの人がいますし、その中を酔った状態で滑り降りるのは、事故を招いてもなんら不思議ではありません。

 

しかし、現在はまだ、スキー場での飲酒運転を取り締まる法律がないのが現状です。法律で取り締まれないからこそ、ゲレンデのレストランでは今もなお、当たり前のようにお酒が提供されているのです。

 

あるとすれば、全国スキー安全対策協議会による、

 

飲酒や薬物等の影響により、心身が正常でない状態で滑走すること

引用元:全国スキー安全対策協議会

 

こちらの取り決めのみです。しかし、これは法律ではないため、スキー場での飲酒を取り締まることはできません。

 

 

飲酒スキーは怖い…

「酒酔い」とは、「アルコールの影響により車両等の正常な運転ができない状態」をいう。

引用元:警視庁

 

酒酔い運転は、このように定義されています。スキーは車の運転ではないとはいえ、自分の体を操作して滑るということは、車の運転と同様に、『認知』『判断』『操作』の3つが十分でなければなりません

 

 

 

 

お酒を飲む側は楽しいかもしれませんが、それによって周りの人に恐怖を与えているということは、しっかり理解しておいた方がよさそうです。

 

一方で、

 

非常に難しい問題ですね。
まず、殆んどのスキー場でビールが販売されているという実状があることには、スキー場を「レジャー施設」として経営しているということです。従って、場内放送やポスターでの「飲酒滑走は危険」とした通知は実施していても、飲酒滑走については事実上、自己責任としているということでしょう。法規上の規制もありませんので、高速道路のサービスエリアで酒類を販売しないといった制限もありません。

引用元:Yahoo!知恵袋

 

このような意見もあります。

 

お酒を飲んでスキーをすることは危険だと分かっていながらも、あくまでスキー場はレジャー施設であり、飲酒も含めて楽しんでもらうという経営者側の思いもあります。そのため、一概にスキー場でのお酒の飲酒を禁止することは、今現在はまだ難しそうですね。

 

  • 泥酔するまでは飲まない
  • 飲酒をした後のスキーは飲酒運転と同様に危険
  • 周りの人に対して怖い思いをさせている

 

ということを1人ひとりが意識するしかないのが現状です。

 

まとめ

今のところ法律では規制されていませんが、お酒を飲んだあとのスキーは非常に危険です。いくらレジャースポーツとはいえ、大きな事故につながる危険性があり、お酒を飲まないスキーヤーからは、『怖い』という声も挙がっているので、これから取り締まりが厳しくなることが予想されます。

 

飲酒・薬の影響や体調の不具合で身体能力が損なわれている場合は、リフト・ゴンドラを利用しない。

引用元:エイブル 白馬五竜

 

このような取り決めを行っているスキー場もあります。今後しっかりと法律でも規制されるように、願うばかりですね。

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

その他に関する新着マガジン

その他に関する人気のマガジン


その他マガジン一覧へ戻る
弁護士の方はこちら