1日100通以上のLINE!毎晩の好きだよメール|一途とストーカーの境界線は?
恋人にするなら、自分だけを一途に思ってくれる人がいいですよね。しかし、告白を断ったのにもかかわらず、しつこくつきまとわれたり、好意を寄せられたりしたら、迷惑ですし恐怖を感じてしまうでしょう。
一途も度を超えればストーカーになりかねません。
1日100通以上LINEを送ってきます。最近では、未読無視をしています。しかし、未読無視をすると「やっぱり嫌だよね」とか色々言われます。何回も断ってるんですけど……(引用:告白してきた子がしつこいです。|Yahoo!知恵袋)
告白され、きちんと振ったのに、「諦めるか諦めないかは僕の勝手!諦めない!!」と言われました。それから毎晩、好きだよ、とメールがきます。なんだか図々しくも感じて本当に嫌なのですが、やめてと言っても、僕の勝手でしょの一点張りです。(引用:きちんと振ったのに「諦めない!!」って言ってくる人の対処法。|Yahoo!知恵袋)
このような相手を放置しておくと、ストーカー行為がエスカレートして、被害が拡大するかもしれません。また、ストーカーが逆上してしまったら、何をするかわからない危険があります。
この記事では、ストーカーに該当する行為や、そのような被害を受けた場合の対処法などをご紹介します。
あなたは一途な人?それともストーカー?境界線とは
一途で愛情深い人とストーカーは紙一重でしょう。明確な線引きは『ストーカー規制法(※)』の規制対象に該当しているかどうかで、客観的に判断することをおすすめします。
規制の対象になる行為は、大きく分けて『つきまといなど』もしくは『ストーカー行為』の2つです。『つきまといなど』に該当する行為をもっと細かく分けると、以下のようになります。
つきまといなどに該当する行為 |
|
また、これらをくり返し行うことが『ストーカー行為』になります。好きな人に会いたい、つき合いたいと思うのは当然ですよね。なので、相手から会うことや交際を要求されるかもしれません。
しかし、それを拒否しているにもかかわらず、あまりにしつこい場合は、ストーカー規制法に抵触している可能性があります。相手にこれ以上つきまとわれないようにするためにも、気をつけないといけません。
※ストーカー規制法 |
ストーカー行為をしている者に対し、警告や逮捕をすることにより、被害の発生または拡大を防止することを目的とした法律 |
警察に相談したら何をしてくれる?
何度断ってもしつこく、相手の行為が『つきまといなど』『ストーカー行為』に該当すると感じた場合は、警察に相談しましょう。
相談を受けた警察は、ストーカー規制法に則り、以下のようなことを行ってくれます。
警察による、警告(近づないようになど)や仮の命令(接触禁止)を無視した場合、公安委員会から禁止命令が発令されます。
なお、禁止命令に違反してストーカー行為を行った場合、法定刑はさらに重くなります。
状況 |
刑事罰 |
ストーカー行為を行った場合 |
100万円以下の罰金または1年以下の懲役 |
命令を無視してストーカー行為を行った場合 |
200万円以下の罰金または2年以下の懲役 |
命令を無視した場合(ストーカー行為を行った場合を除く) |
50万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役 |
刑事事件として立件されれば、その後の示談で話をまとめる方法もある
示談とは、お互いに話し合って問題を解決する方法です。ほとんどの場合、和解金として加害者が被害者へ、示談金を支払います。
刑事事件として立件されれば、加害者は不起訴や減軽を求めて被害者との示談を考えるかもしれません。被害者側としても、示談でストーカー事案を解決するということは十分あり得るでしょう。
示談のメリットは、刑事処分の威迫の下で被害者側に有利な条項(相当程度の示談金、接近した場合の違約金等)を受諾させる余地があるという点でしょうか。
示談金の相場ですが、ストーカーは内容によって悪質性がまったく異なるので、一概には言えません。感覚的にはソフトなストーカーであれば5~10万円程度でいいかなと思います。
ですが、ハードなストーカーであれば50~100万円もやむなしでしょう。
まとめ|あまりにしつこい告白は警察に相談!
男女関係なく相手からのしつこい告白などに対して、ご自身で解決できそうにない場合、早めに警察に相談するようにしましょう。放置しておくと行為がエスカレートし、殺傷事件に発展してしまう可能性もゼロとは言えません。
また、示談をする場合や、警察に直接相談しにくい場合は、弁護士に相談するのも1つの方法です。
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