詳細は各法律事務所の料金表をご確認いただくか、直接お問い合わせください。
法律事務所へ話した内容は、依頼をしなかったとしても、厳格な守秘義務により守られ、口外されることはありません。
刑法第134条・弁護士法第23条によって、承諾を得ずに警察・検察・裁判所その他一切に口外することは、原則許されません。
また、守秘義務は弁護士を辞職しても生涯負うことになります。
万が一にも、業務で知り得た内容を口外すれば、口外した者が懲役刑を科される可能性があります。
当サイトでは、有料登録弁護士を優先的に表示しています。また、以下の条件も加味して並び順を決定しています。
・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
春田法律事務所 熊本オフィス
| 住所 |
〒860-0801 熊本県熊本市中央区安政町 4-23 アクア熊本水道町 6階 |
|---|---|
| 最寄駅 | 水道町駅(熊本市電)徒歩2分 / 通町筋駅(熊本市電)徒歩6分 |
| 営業時間 |
平日:00:00〜23:59 土曜:00:00〜23:59 日曜:00:00〜23:59 祝日:00:00〜23:59 |
原綜合法律事務所
| 住所 |
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名二丁目10-2シャンボール大名B棟401号 |
|---|---|
| 最寄駅 | 地下鉄空港線 赤坂駅、天神駅 |
| 営業時間 |
平日:00:00〜23:59 土曜:00:00〜23:59 日曜:00:00〜23:59 祝日:00:00〜23:59 |
Sfil法律事務所
| 住所 |
〒260-0021 千葉県千葉市中央区新宿2-7-10エレル新宿ビル6階 603号室 |
|---|---|
| 最寄駅 | 京成千原線 / 千葉中央駅 徒歩5分 JR総武線 / 千葉駅 徒歩10分 |
| 営業時間 |
平日:07:00〜21:00 土曜:07:00〜21:00 日曜:07:00〜21:00 祝日:07:00〜21:00 |
弁護士 河西宏樹(橋本・河西法律事務所)
| 住所 |
〒060-0062 北海道札幌市南2条西10丁目1-4第2サントービル2階 |
|---|---|
| 最寄駅 | 西11丁目駅徒歩5分、中央区役所前駅徒歩4分/西8丁目駅徒歩5分、中央区役所前バス停 徒歩3分 |
| 営業時間 |
平日:07:00〜20:00 土曜:07:00〜20:00 日曜:07:00〜20:00 祝日:07:00〜20:00 |
グラディアトル法律事務所
| 住所 |
〒951-8116 新潟県新潟市中央区東中通2番町275-1GrowEast2階 |
|---|---|
| 最寄駅 | |
| 営業時間 |
平日:00:00〜24:00 土曜:00:00〜24:00 日曜:00:00〜24:00 祝日:00:00〜24:00 |
弁護士法人エッグ
| 住所 |
〒101-0032 東京都千代田区岩本町3-7-15VORT秋葉原Ⅶ 10階 |
|---|---|
| 最寄駅 | 都営新宿線「岩本町駅」徒歩3分 東京メトロ「秋葉原駅」徒歩5分 JR「秋葉原駅」徒歩4分 JR「神田駅」徒歩10分 |
| 営業時間 |
平日:00:00〜23:59 土曜:00:00〜23:59 日曜:00:00〜23:59 祝日:00:00〜23:59 |
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熊本県で利用できる公的な相談窓口
家族が逮捕されたら、当番弁護士専用電話(090-3661-3133)へ
弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに設けられ(弁護士法第32条)、熊本県の地裁は1つなので、八代署でも天草署でも人吉署でも、当番弁護士の申込先は熊本県弁護士会だけです。専用電話は携帯電話の番号の形で、午後5時から翌日午前9時までは留守番電話になり、伝言を残せば当番弁護士から折り返しがあります。土日祝日も受け付け、費用は無料ですが、使えるのは1回限りで、熊本県内に身柄を拘束されている場合に限られます。弁護士会の代表(096-325-0913)や法律相談センターの番号は、当番弁護士の受付ではありません。伝言には、逮捕された人の氏名と留置先の警察署、あなたの名前と折り返しの電話番号を入れてください。
勤め先からの返還請求や、在宅で捜査を受けているときの相談先
熊本県弁護士会の法律相談センターは、刑事事件を含むあらゆる相談を受けており、一般の相談は1回30分5,500円(税込)です。勤め先からの返済や損害賠償の請求(民事)も、在宅で捜査を受けている段階の不安も、同じ予約番号096-325-0009で申し込めます。県内8か所の相談日は次のとおりです。
| センター | 相談日 | 近い地域 |
|---|---|---|
| 熊本(熊本市中央区水道町) | 月〜土 10時〜12時・13時〜16時 | 熊本市・県央 |
| 荒尾・玉名地区(玉名市民会館1階) | 毎週水 13時〜16時 | 玉名・荒尾・長洲 |
| 山鹿・菊池地区(山鹿市民交流センター内) | 毎週水 13時〜16時 | 山鹿・菊池 |
| 阿蘇(阿蘇市農村環境改善センター) | 毎週金 13時〜16時 | 阿蘇・小国・南阿蘇 |
| 益城(益城町役場1階相談室) | 毎週火・金 13時〜16時 | 上益城・嘉島 |
| 県南・八代 | 毎週月・木 13時〜16時 | 八代・水俣・芦北 |
| 人吉・球磨(人吉商工会議所内) | 毎週金 13時〜16時 | 人吉・球磨郡 |
| 天草(天草信用金庫本店2階) | 毎週金 13時〜16時 | 天草・上天草・苓北 |
勤め先から返済を求める書面が届いたら、その現物を持って相談に行きましょう。会社の計算に無理がないかを、その場で弁護士と照らし合わせられます。
※祝日は休みです。捜査の手続きに関する一般的な相談は、熊本県警察の警察安全相談#9110(096-383-9110)でも受けています。被害を受けた会社の側が刑事手続きについて相談する窓口として、熊本地方検察庁の被害者ホットライン(096-323-9068・平日9時〜17時)があります。
出典:熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、熊本県弁護士会「各種相談先一覧」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、法テラス「法テラス熊本」、熊本県警察「警察安全相談」、熊本地方検察庁「被害者ホットライン」
熊本県で横領・背任を疑われたとき、社内の聞き取りより先に決めること
このページは、熊本県内の会社・団体・店舗で業務上横領・横領・背任を疑われた本人と、その家族に向けた、加害者側の刑事手続きの案内です。売上金や集金の着服、経費の付け替え、任された取引で勤め先に損を出す行為は、たいてい社内の調査で表に出て、会社や団体が被害届や告訴状を出すと、職場を受け持つ熊本県警の警察署が捜査を始めます。起訴するかどうかは、熊本市中央区京町の熊本地方検察庁と、玉名・山鹿・阿蘇・八代・人吉・天草の6支部の検察官が判断します。落とし物を持ち帰る遺失物等横領(刑法第254条)や、相手をだまして金を出させる詐欺は、刑の重さも扱いも異なる別の罪です。聞き取りで口にした金額と期間は、告訴状に添えられる資料の土台になるので、聞き取りの日が決まった時点で刑事事件を扱う弁護士に連絡してください。
いまの状況別・最初にすること
- 総務や監査の担当から、不明金について話を聞きたいと言われた
- その場で書くよう求められる始末書や返済の念書は、会社が告訴に踏み切ったとき警察へ渡されます。面談の日より前に弁護士へ相談し、認める範囲と書面に署名するかどうかを決めてから臨んでください。
- 八代署・玉名署・熊本東署などから、出頭の日を相談したいと連絡が来た
- 熊本県弁護士会の法律相談センターは刑事事件も扱い、予約は096-325-0009です(当番弁護士の番号ではありません)。出頭の日より前に相談の枠を押さえ、取調べで話す範囲を弁護士と詰めておきましょう。
- 人吉・球磨や天草の職場の件で、地検の支部から呼出状が届いた
- 地検人吉支部は人吉市寺町、天草支部は天草市諏訪町にあり、どちらも地裁の支部と同じ町内です。呼出状を弁護士に見せ、出向く日と事前の打合せの日をそろえて決めてから、検察庁へ返事をしてください。
- 家族が熊本県内の警察署に逮捕された
- 熊本県弁護士会には当番弁護士専用電話(090-3661-3133)があり、午後5時から翌朝9時までは留守番電話が受け付けます。本人の氏名と留置されている警察署名を吹き込み、面会を頼んでください。
発覚した後は、熊本県警と熊本地検の捜査、勤め先からの返還請求、懲戒処分が同時に動き、退職しても刑事の手続きは続きます。会社へ書面で回答する前に、この3つをまとめて見通せる弁護士を選びましょう。
出典:熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、熊本県弁護士会「各種相談先一覧」、熊本地方検察庁「所在地一覧」
熊本県で横領が見つかってから処分が決まるまでの流れと手続きの場所
着服は、月次の締めや棚卸し、異動の引継ぎ、取引先からの問い合わせなどで見つかり、多くは次の順で進みます。
勤め先が不明金の総額と期間をまとめ、返済額や退職の条件を示してきます。債務を認める書面に名前を書く前に、金額の根拠を弁護士と突き合わせてください。
告訴状が受理されると、職場の所在地を受け持つ熊本県警の警察署が、帳簿や口座の記録を集めて捜査します。
自宅から呼出しに応じて通う形が多い一方、逮捕されると48時間以内に検察官へ送られ、24時間以内に勾留請求の有無が決まり、勾留は延長を含めて最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。手続きの細かな流れは逮捕後の流れ・身柄事件に関する記事で扱っています。
熊本地検の本庁か支部が判断し、不起訴なら前科は付きません。不起訴に納得できない会社は検察審査会に審査を申し立てることができ、熊本県では熊本と八代の2つしかありません。
職場が熊本市か、県北・県南・天草かで、呼ばれる庁舎が変わる
熊本県警の警察署は23署で、熊本市内は熊本中央・熊本南・熊本東・熊本北合志の4署です。熊本北合志署は名前に合志が入りますが、庁舎は熊本市北区飛田にあります。政令市を受け持つ署の連絡調整は、県警本部の熊本市警察部が担います。地裁と地検は、どちらも熊本市の本庁と6つの支部の体制で、京町1丁目には地裁本庁、地検本庁、熊本県弁護士会の京町会館がまとまっています。
| 職場のある地域 | 地域内に所在する主な警察署 | 起訴を判断する地検 | 裁判官1人で審理する地裁 | 合議になった場合 | 控訴審 |
|---|---|---|---|---|---|
| 熊本市・合志市・宇土市・宇城市・大津町・菊陽町・西原村・菊池市の旧泗水町 | 熊本中央・熊本南・熊本東・熊本北合志・大津・宇城 | 本庁(熊本市中央区京町・宇城区検も同居) | 本庁 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 御船町・嘉島町・益城町・甲佐町・美里町・山都町(蘇陽総合支所の区域を除く) | 御船・山都 | 本庁(御船区検も同居) | 本庁 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 阿蘇市・小国町・南小国町・産山村・高森町・南阿蘇村・山都町の蘇陽総合支所の区域 | 阿蘇・小国・高森 | 阿蘇支部(阿蘇市一の宮町宮地) | 阿蘇支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 玉名市・荒尾市・玉東町・南関町・和水町・長洲町 | 玉名・荒尾 | 玉名支部(玉名市繁根木・荒尾区検も同居) | 玉名支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 山鹿市・菊池市(旧泗水町を除く) | 山鹿・菊池 | 山鹿支部(山鹿市山鹿) | 山鹿支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 八代市・氷川町 | 八代 | 八代支部(八代市西松江城町) | 八代支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 水俣市・芦北町・津奈木町 | 水俣・芦北 | 八代支部 | 八代支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 人吉市・球磨郡(錦町・あさぎり町・多良木町など) | 人吉・多良木 | 人吉支部(人吉市寺町) | 人吉支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
| 天草市・上天草市・苓北町 | 天草・牛深・上天草 | 天草支部(天草市諏訪町・牛深区検も同居) | 天草支部 | 本庁 | 福岡高裁(福岡市) |
※裁判所「熊本県内の管轄区域表」と熊本地方検察庁「所在地一覧」によります。地検の欄は、地裁の本庁・支部に対応して置かれた庁です。県警は警察署ごとの受け持ち区域を公表していないため、警察署の列は所在地からの目安です。
業務上横領・背任は裁判員裁判の対象ではないため、起訴されれば職場の区域の本庁か支部で、裁判官1人が審理するのが基本です。ただし裁判官3人の合議で扱うと決まった事件は、熊本県では天草・人吉・八代の区域でもすべて熊本市京町の本庁に移り、判決に不服があれば控訴審は県外の福岡高等裁判所の本庁(福岡市中央区六本松)です。上天草市でも大矢野町の一部は宇城簡裁の区域で本庁側に入り、天草・牛深の区域は、少年事件こそ家裁天草支部が扱うものの、検察審査会は熊本の担当です。県内の刑事施設は熊本刑務所(熊本市中央区渡鹿)だけで、拘置所・拘置支所はありません。職場の住所を町名まで弁護士に伝えれば、捜査・起訴・裁判の場所と移動の回数をまとめて見積もってもらえます。
出典:裁判所「熊本県内の管轄区域表」、熊本地方裁判所「熊本県内の裁判所の名称」、熊本地方裁判所「所在地」、福岡高等裁判所「所在地」、裁判所「検察審査会」、熊本地方検察庁「所在地一覧」、熊本県警察「各所属の住所等一覧」、熊本県警察本部「教育警察常任委員会説明資料(令和6年6月)」、法務省「熊本刑務所」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
熊本県で問われる横領・背任の罪と刑罰
横領の罪は、預かっていた物が誰のもので、どういう立場で管理していたかによって適用される条文が分かれます。レジの売上、営業で回収した代金、経理として動かせる口座など、仕事として他人の財産を任されていた人の着服は、最も重い業務上横領罪です。
| 罪名と条文 | 対象になる行為の例 | 法定刑 | 罰金で終わる道 | 公訴時効 |
|---|---|---|---|---|
| 業務上横領罪(刑法第253条) | 職務で管理する売上金・回収金・会社の物品を自分のものにする | 10年以下の拘禁刑 | ない(起訴されれば公開の法廷) | 7年 |
| 横領罪(刑法第252条) | 仕事と関係なく友人や親戚から預かった金品を使う | 5年以下の拘禁刑 | ない(起訴されれば公開の法廷) | 5年 |
| 背任罪(刑法第247条) | 任された事務で自分や第三者の利益を図り、勤め先に財産上の損害を与える | 5年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 | ある(略式命令もありうる) | 5年 |
※拘禁刑は令和7年6月1日施行の改正刑法による刑罰です。公訴時効は刑事訴訟法第250条第2項第4号・第5号によります。
業務上横領と横領は法定刑に罰金がないため、起訴されると熊本地裁の本庁か支部の法廷で審理を受けることになります。背任は罰金が選べる代わりに、未遂でも処罰の対象です(刑法第250条)。会社や警察署で告げられた罪名をメモに残し、その言い方のまま弁護士に伝えてください。
着服したら横領、取引で損をさせたら背任
預かった金を生活費や借入れの返済に回したなら、問われるのは横領の罪が中心です。これに対し、仕入れや融資、値引きの決裁を任された人が、知人の業者に相場より高く発注したり、回収の見込みが乏しい相手に貸し付けたりして勤め先に損を出したときは、自分の手元に一円も入っていなくても背任罪になることがあります。自分の権限で何をいつ決めたのかを時系列の一覧にまとめ、初回の相談で熊本の弁護士に渡しましょう。どちらの罪で扱われそうかを早めに把握できます。
家族の財産や、家族で営む店のお金だった場合
窃盗の親族間の特例(刑法第244条)は、第255条で横領の罪に、第251条で背任罪に準用されます。配偶者・直系血族・同居の親族の間では刑が免除され、それ以外の親族の間では告訴がなければ起訴できません。親族でない共犯者には及ばず(第244条第3項)、被害者が法人なら家族経営でも使えません。被害者との続柄と、被害者が個人事業か法人かを最初に伝えれば、刑の免除や告訴が要るかどうかの見通しを初回の相談で聞けます。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑法」第244条・第247条・第250条〜第255条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第250条
着服を認めるときと、金額や権限を争うとき
認めるなら、返済の原資と支払いの順番を先に決める
事実を認める場合、弁護活動の中心は勤め先への返済と示談です。会社が求めているのは処罰よりも損害の回復であることが多く、実行できる返済計画を示して入金が始まれば、告訴を見送る、あるいは処罰を望まないという意向を得られることがあります。入金の記録は、起訴するかどうかを判断する際に考慮される「犯罪後の情況」(刑事訴訟法第248条)として、熊本地検の検察官に提出できます。本人が会社と直接交わした約束は着服を認めた証拠にもなるため、以後のやり取りは弁護士が窓口になる形に切り替えてください。
発覚した直後にしてはいけない2つのこと
- 会計ソフトのデータやメール、伝票を消したり直したりすると、証拠隠しと受け取られ、在宅の捜査から逮捕へ切り替わる理由になります。
- 連絡なしに出勤をやめる、電話に出なくなるといった行動は逃亡のおそれと見られ、身柄を拘束される可能性が上がります。
争うなら、会社の集計とずれている箇所を記録で示す
身に覚えがない場合のほか、会社の主張する金額や期間が実際より大きい、支出を決める権限があった、立替金の精算だった、という点も争点になります。取調べの前には言いたくないことを言わなくてよいと告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、内容が違う調書は訂正を申し立てることができ、納得できない調書には署名も押印もしなくてかまいません(同条第4項・第5項)。横領の取調べは、録音・録画が義務づけられた事件に通常は入っていません(同法第301条の2)。八代署や熊本南署などで取調べを受けた日は、聞かれたことと答えた内容を帰宅後すぐに書き残し、次の打合せで弁護士に渡してください。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」(第198条・第248条・第301条の2)
横領・背任事件の保釈・公訴時効・在留資格
保釈は起訴の後。会社の記録に触れられない状態をつくる
保釈を求められるのは起訴された後の被告人だけで、逮捕・勾留中の被疑者の段階では使えません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。横領・背任で問題になりやすいのは罪証隠滅のおそれ(第89条第4号)で、会社の帳簿やシステムにまだ入れる立場のままだと保釈が通りにくくなります。第89条第2号は「長期10年を超える罪」での有罪の経歴が要件で、上限がちょうど10年の業務上横領罪の前歴だけなら当たりません。退職や担当替えが済み、資料が会社の管理下に移ったことを、弁護人から熊本地裁に示してもらいましょう。
全国では令和7年の第一審で、勾留された被告人35,125人のうち11,132人(31.7%・算出)が保証金を納めて釈放されています。熊本地裁本庁で保釈請求や期日を扱うのは刑事部・刑事訟廷(096-241-8932)、八代支部では刑事係(0965-31-0725)です。保釈されれば、仕事を続けながら返済を進められます。
時効は、会社が気づいた日ではなく行為が終わった時から
公訴時効は業務上横領罪が7年、横領罪と背任罪が5年で、犯罪行為が終わった時点から数えます(第253条第1項)。何回にも分けて抜き取っていた場合、1回ずつ数えるか、包括一罪として最後の行為から数えるかは事案によって判断が分かれます。共犯がいると、全員の時効が仲間の最終の行為が終わった時から数えられ(同条第2項)、国外にいる期間はその本人の時効だけが止まります(第255条第1項)。勤め先は刑事とは別に、民法第724条の期間内なら損害賠償を求められます。処理した日付と金額を表にして弁護士に渡せば、時効にかかっていない部分を切り分けてもらえます。
外国籍の人は、横領か背任かで在留への影響が分かれる
熊本県の在留外国人は32,372人(令和7年末)で、国籍はベトナムが最も多く、在留資格は技能実習10,007人が最多、特定技能8,151人が続きます。刑法第2編第38章に置かれた横領の罪は、入管法第24条第4号の2(執行猶予でも退去強制となる規定)の対象外です。横領で問題になるのは第24条第4号リ(1年を超える拘禁刑)で、刑の全部が執行猶予なら当たりません。これに対し背任罪(刑法第247条)は第37章に置かれ、第4号の2の対象です。技能実習・特定技能・留学など別表第一の資格の人は、背任罪で拘禁刑に処せられると、執行猶予が付いても退去強制の理由になります(罰金なら当たりません)。告げられた罪名と在留カードの資格・期限を、最初の面会で弁護士に伝えてください。在留手続きなど生活面の相談は、熊本県庁本館8階の熊本県外国人サポートセンター(080-4275-4489・平日8時30分〜17時15分・19言語)が受けています。
制度の参考:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第207条・第253条・第255条、e-Gov法令検索「民法」第724条、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第24条、出典:裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、熊本地方裁判所「ダイヤルイン」、熊本地方裁判所「八代支部 ダイヤルイン」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」、熊本県「熊本県外国人サポートセンター」
熊本県の横領事件で弁護士に頼めることと選び方・費用
熊本県内の横領事件で弁護士に任せる柱は、勤め先との返済交渉と、身柄の拘束を避ける・解く活動の2つです。どちらも熊本地検が処分を決める前に動き出すほど、検察官に届けられる材料が増えます。
返済交渉と示談
返済の総額と期日、退職金や未払い賃金との相殺を書面にまとめ、告訴の取りやめや処罰を求めない意向を勤め先から得る交渉を、本人に代わって進めます。示談金と費用の相場は横領事件の弁護士費用・示談金の相場を解説した記事で扱っています。
身柄の拘束を避ける・解く
在宅のうちは返済と出頭の予定を警察と検察に伝え、逮捕されれば勾留請求をしないよう求める意見書、勾留されれば準抗告、起訴されれば保釈請求を出します。処分の見通しは不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で詳しく扱っています。
支部の区域でも合議は熊本市、控訴は福岡。移動の費用まで聞く
熊本県弁護士会の会員は292人(2026年4月1日現在)で、県内の弁護士会はここ1つ、支部は置かれていません。在宅の横領事件は、会社との面談、警察署や地検支部への同行、起訴後の公判と、出向く回数が重なります。天草・人吉・水俣の職場の件を熊本市の事務所に頼むと、支部へ出向くたびに日当と交通費がかかり、合議になれば熊本市の本庁、控訴すれば福岡市まで足を運ぶことになります。最初の電話で次の3点を尋ね、候補を絞りましょう。
熊本県内の事務所へ最初の電話で聞く3点
- 勤め先との返済交渉や損害賠償請求への対応まで、刑事弁護と同じ弁護士が受け持てるか
- 職場の区域の警察署や、熊本地検の八代・人吉・天草などの支部へ同行するときの1回ごとの日当と交通費はいくらか
- 返済に充てる資金とは別に、着手金を分けて支払えるか
当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違い
| 区分 | 付く時期 | 熊本県での頼み方 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 当番弁護士 | 逮捕・勾留されている間に1回 | 家族は当番弁護士専用電話090-3661-3133へ(県内に身柄がある場合)。本人は警察官などに申し出る | 無料 |
| 国選弁護人 | 勾留された後。在宅のままなら起訴まで付かない | 勾留された本人が裁判官に請求する | 資力の要件がある |
| 私選弁護人 | 発覚した直後から | 本人か家族が事務所と契約する。面会に来た当番弁護士にそのまま依頼することもできる | 事務所ごとの料金 |
逮捕されないまま進む横領事件では起訴まで国選弁護人が付かないため、会社との交渉を急ぐなら、発覚した段階で私選の弁護士と契約しましょう。
費用の目安と、法テラス熊本・高森の2拠点
着手金は50万円前後からが目安で、否認する場合や公判まで続く場合は報酬金や日当が上乗せされます。弁護士費用と返済資金は別々に用意するものなので、返済に回せる額を伝えたうえで総額の見積もりを出してもらいましょう。費用の見方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にまとめています。
県内の法テラスは、熊本市中央区水道町の法テラス熊本(0570-078365)と、阿蘇郡高森町の法テラス高森法律事務所の2か所で、八代や天草に法テラスの事務所はありません。無料法律相談は収入と資産の基準を満たす人が対象の予約制で、八代・天草・人吉・玉名・山鹿・阿蘇・益城では弁護士会の法律相談センターの会場で面談を受けられます。逮捕直後の弁護費用が用意できないときは、面会に来た当番弁護士にその事情をそのまま話してください。
出典:熊本県弁護士会「熊本県弁護士会とは」、熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、法テラス「法テラス熊本」、法テラス熊本「アクセス」、福岡高等裁判所「窓口案内」
熊本県の横領・背任の検挙状況
熊本県警の罪種別の表には、横領・背任だけの欄がありません。横領は偽造などとともに「知能犯その他」に含まれ、令和7年の確定値で57件なので、県内で認知された横領はこの範囲に収まります。落とし物などを持ち去る占有離脱物横領は、別の行で数えられています。
| 区分 | 令和6年(2024年) | 令和7年(2025年) |
|---|---|---|
| 刑法犯の認知件数 | 6,722件 | 7,529件 |
| 知能犯の認知件数 | 547件 | 774件 |
| うち詐欺 | 496件 | 717件 |
| うち知能犯その他(横領・偽造などを含む) | 51件 | 57件 |
| 知能犯の検挙率 | 38.4% | 28.4% |
| 占有離脱物横領の認知件数 | 105件 | 133件 |
※熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢」(令和7年中・確定値)の包括罪種別によります。業務上横領・横領・背任を分けた件数は、この表にありません。
知能犯の急増は、ほぼ詐欺の増加
熊本県の知能犯は令和7年に774件(前年比+41.5%)と大きく増えましたが、増えた227件のうち221件は詐欺です。横領を含む「知能犯その他」は51件から57件への増加にとどまり、全国の横領は2,518件でした。令和8年は1〜8月で知能犯432件(暫定値・前年同期比−8.3%)と、増加は止まっています。知能犯の伸びは、熊本県で横領が急に増えたことを示す数字ではありません。
熊本県警の刑法犯全体では、逮捕されるのは4〜5人に1人
罪種ごとの逮捕の割合は、熊本県分が公表されていません。刑法犯全体では、令和7年に熊本県警が検挙した2,852人のうち逮捕は648人(22.7%・算出)で、2,204人(77.3%)は身柄を拘束されずに捜査を受けました。全国の32.2%(算出)より低く、九州でも宮崎28.5%・長崎26.9%・鹿児島25.2%を下回ります(いずれも算出)。逮捕された648人のうち498人(76.9%・算出)は裁判官の令状による通常逮捕で、現行犯ではなく、捜査を重ねてから令状を取って逮捕する形が中心です。在宅のうちに弁護士を選び、返済計画と出頭できる日をすぐ示せるようにしておいてください。
出典:熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢(令和7年中)」、熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢(令和8年8月末)」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
熊本県の横領・背任事件でよくある質問
Q1. 八代市の職場で使い込みが見つかりました。すぐに逮捕されますか?
逮捕されないまま進む例が多数です。令和7年に熊本県警が検挙した人(刑法犯全体)の77.3%は、身柄を拘束されずに捜査を受けています。ただし記録の消去や呼出しの無視があれば、逮捕の理由にされます。八代署から連絡が来る前に弁護士へ依頼し、返済の計画と出頭できる日を固めておきましょう。
Q2. 天草市の店舗の件です。熊本市まで何度も行くことになりますか?
多くは天草市内で済みます。捜査は天草署、検察は天草市諏訪町の地検天草支部、業務上横領で起訴された後の審理は同じ町内の熊本地裁天草支部が基本です。熊本市まで出向くのは、合議で審理すると決まった場合などに限られます。天草まで通える弁護士かどうかと、同行1回あたりの費用を、契約の前に聞いておきましょう。
Q3. 人吉市や球磨郡の会社の件は、どこの裁判所で審理されますか?
人吉市と球磨郡の事件は、人吉市寺町の熊本地裁人吉支部が審理し、起訴の判断も同じ寺町にある地検人吉支部が行います。合議になれば熊本市の本庁に移り、会社が不起訴に不服を申し立てる先の検察審査会は八代です。呼出状や起訴状が届いたら、その日のうちに弁護士へ写しを送り、出向く日程を一緒に組んでもらってください。
Q4. 玉名市や荒尾市の支部で判決を受けた後、控訴はどこで審理されますか?
熊本県内のどの支部で判決を受けても、控訴審は福岡市中央区六本松の福岡高等裁判所(本庁)です。刑事控訴事件の問い合わせ先は11階の刑事訟廷事務室で、電話は代表の092-781-3141です。控訴できる期間は14日なので(刑事訴訟法第373条)、判決の日のうちに弁護人と方針を話し合ってください。
Q5. 福岡県や鹿児島県に住む家族が、熊本県内の職場で横領を疑われています。
職場が熊本県内なら、捜査は熊本県警、起訴の判断は熊本地検が受け持ちます。家族が熊本県内の警察署に逮捕されたときの当番弁護士も、熊本県弁護士会の専用電話(090-3661-3133)へ申し込みます。職場の市町村名を伝え、職場に近い熊本県内の事務所からも見積もりを取りましょう。
Q6. アルバイト先の売上金に手を付けたのが高校生の子どもです。どこで扱われますか?
20歳未満は少年事件として家庭裁判所に送られ、熊本県で少年事件を扱う家裁は熊本の本庁・八代支部・天草支部の3か所だけです。人吉・水俣の区域は八代支部、玉名・山鹿の区域は熊本の本庁が担当します。警察から連絡が来た段階で弁護士に相談し、勤め先への返済と学校への対応を並べて進めましょう。
Q7. 熊本県や市町村の職員が横領した場合、職はどうなりますか?
地方公務員法は、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失うと定めています(第16条第1号・第28条第4項)。法定刑に罰金がない業務上横領罪は、有罪なら執行猶予が付いても失職の対象になります。背任罪で罰金にとどまれば、失職の規定には当たりません。起訴されると休職を命じられることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は判決を待たずに進む場合もあります。熊本地検が処分を決める前に返済と示談をそろえ、不起訴を目指しましょう。
Q8. 拾った財布や放置された自転車を持ち帰った場合も横領ですか?
持ち主の手を離れた物を自分のものにした場合は、業務上横領とは別の遺失物等横領罪(刑法第254条)で、法定刑は1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金もしくは科料、公訴時効は3年です。熊本県警の統計では占有離脱物横領として数えられ、令和7年は133件(前年105件)が認知されました。警察から告げられた件が勤め先のお金なのか落とし物なのかを、そのまま弁護士に伝えてください。
Q9. 会社はまだ気づいていません。いま動くべきですか?
業務上横領は時効が7年なので、7年が過ぎていない分はいつでも起訴される可能性があります。捜査機関に発覚する前の自首は刑の減軽事由で(刑法第42条第1項)、事件が知られていても犯人が特定される前なら自首にあたる余地があり、減軽するかは裁判所が決めます。会社に申し出て返済を始めるか、職場を受け持つ熊本県警の警察署に自首するかを一人で決めず、弁護士と方針を立ててから動きましょう。
出典:裁判所「熊本県内の管轄区域表」、熊本地方検察庁「所在地一覧」、福岡高等裁判所「窓口案内」、熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、e-Gov法令検索「刑法」第42条・第254条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第373条、熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢(令和7年中)」
熊本県の横領事件は、職場が熊本市・県北・県南・人吉球磨・天草・阿蘇のどこにあるかで、呼ばれる地検と審理する地裁が本庁か6支部のどれになるかが決まります。勤め先からの民事の請求への対応や、支部への同行1回の日当の決め方は、事務所によって違います。始末書や会社への回答書を出す前に、一度相談を入れてください。家族が熊本県内の警察署に留置されているなら、今日中に面会へ行ける事務所を一覧から選んで電話しましょう。
参考資料・更新情報
- 熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢(令和7年中)」(確定値)
- 熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢(令和8年8月末)」(暫定値)
- 警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」
- 熊本県警察「各所属の住所等一覧」
- 熊本県警察本部「教育警察常任委員会説明資料(令和6年6月)」
- 熊本県警察「警察安全相談」(2025年4月16日更新)
- 裁判所「熊本県内の管轄区域表」
- 熊本地方裁判所「熊本県内の裁判所の名称」
- 熊本地方裁判所「所在地」
- 熊本地方裁判所「ダイヤルイン」
- 熊本地方裁判所「八代支部 ダイヤルイン」
- 福岡高等裁判所「所在地」
- 福岡高等裁判所「窓口案内」
- 裁判所「検察審査会」
- 裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」
- 熊本地方検察庁「所在地一覧」
- 熊本地方検察庁「被害者ホットライン」(2024年10月24日更新)
- 法務省「熊本刑務所」
- 熊本県弁護士会「熊本県弁護士会とは」(会員数は2026年4月1日現在)
- 熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」
- 熊本県弁護士会「各種相談先一覧」
- 法テラス「法テラス熊本」
- 法テラス熊本「アクセス」
- 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」
- 熊本県「熊本県外国人サポートセンター」
- e-Gov法令検索「刑法」
- e-Gov法令検索「刑事訴訟法」
- e-Gov法令検索「民法」
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」
- e-Gov法令検索「地方公務員法」
- e-Gov法令検索「弁護士法」
※本コンテンツは2026年10月5日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。知能犯・詐欺・知能犯その他・占有離脱物横領の件数と知能犯の検挙率は熊本県警察「熊本県内の犯罪情勢」(令和7年中・確定値)、令和8年の知能犯は同 令和8年8月末の暫定値、刑法犯の身柄措置と全国の横領件数・九州各県の値は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」から算出した値です。保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国の値、在留外国人数は令和7年末、弁護士会の会員数は2026年4月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の改正刑法による拘禁刑で表記しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。