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熊本県で不同意わいせつに強い弁護士一覧

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熊本県で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は熊本県弁護士会の専用電話へ

弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに設けられ(弁護士法第32条)、熊本県の地裁は熊本地裁だけなので、当番弁護士を頼む先は熊本県弁護士会の当番弁護士専用電話(090-3661-3133)ひとつです。携帯電話の番号の形をしていますが、弁護士会が案内する正式な番号で、申し込みがあれば弁護士が24時間以内に面会に向かいます。利用できるのは本人が熊本県内で身柄を拘束されている場合で、1回限り、すでに弁護士と面会した後は使えません。法律相談センターの予約(096-325-0009)と弁護士会の代表(096-325-0913)は、当番弁護士の番号ではありません。本人は警察官や検察官、裁判官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えれば依頼できます。

専用電話にかける前に手元にそろえておくこと

  • 逮捕された人の氏名と生年月日
  • 留置されている警察署の名前(熊本市内なら4署のどれか)
  • 逮捕された日と、聞いている罪名
  • あなたの氏名、本人との関係、折り返しがつながる電話番号

熊本県弁護士会の法律相談センター(予約は096-325-0009)

センター 場所 相談日
熊本熊本市中央区水道町(水道町会館)月〜土 10時〜12時・13時〜16時
県南・八代八代市内の会場毎週月・木 13時〜16時
荒尾・玉名玉名市民会館1階毎週水 13時〜16時
山鹿・菊池山鹿市 市民交流センター内毎週水 13時〜16時
天草天草市太田町 天草信用金庫本店2階毎週金 13時〜16時
人吉・球磨人吉商工会議所内毎週金 13時〜16時
阿蘇阿蘇市内牧 阿蘇市農村環境改善センター毎週金 13時〜16時
益城益城町役場1階相談室毎週火・金 13時〜16時

※熊本県弁護士会「各種相談先一覧」によります。祝日は実施していません。一般法律相談は30分5,500円(税込)で、刑事事件の相談も含まれます。八代の会場は一時変更の案内が出ているため、予約時に案内を受けてください。

被害を受けた方の相談先

窓口 電話 受付
熊本県警察 性被害相談電話(捜査第一課)0120-8343-81/096-384-1254/#810324時間(夜間・休日は警察本部の当直が対応)
ゆあさいどくまもと(性暴力被害者のためのサポートセンター)096-386-5555/#889124時間・女性相談員
熊本地方検察庁 被害者ホットライン096-323-9068平日9時〜17時
熊本県弁護士会 犯罪被害者ホットライン090-9568-1157平日9時〜17時・1件20分まで無料

出典:熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、熊本県弁護士会「各種相談先一覧」、熊本県弁護士会「犯罪被害者ホットライン」、e-Gov法令検索「弁護士法」第32条、熊本県警察「性被害相談電話」、熊本県「ゆあさいどくまもと」、熊本地方検察庁「被害者ホットライン」

熊本県で不同意わいせつの疑いをかけられたら、まず何をするか

熊本県内で不同意わいせつ罪(刑法第176条・旧強制わいせつ罪)を疑われた本人と、その家族のためのページです。対象は、相手の同意がないまま体に触れる、抱きつく、キスをするといったわいせつな行為の事件です。行為が性交やそれに準じるものまで及んだときの不同意性交等罪(第177条)、駅や路上で衣服の上から触る熊本県迷惑行為等防止条例の痴漢、ひそかに撮影する盗撮、性犯罪全体の総論は、当サイトの熊本県の各ページが受け持っています。不同意わいせつ罪には罰金刑がなく、刑は6月以上10年以下の拘禁刑に限られます。家族の逮捕を知ったら、熊本県弁護士会の当番弁護士専用電話(090-3661-3133)にかけてください。

いまの状況別・最初にすること

夜中や休日に、家族が熊本中央署や八代署などに連れて行かれた
当番弁護士専用電話090-3661-3133は土日祝も受け付け、午後5時から翌朝9時までは留守番電話です。本人の氏名、留置されている警察署、あなたの名前と折り返しの番号を録音してください。当番弁護士の側から連絡が入り、最初の面会は1回に限り無料です。
逮捕はされていないが、警察から出頭を求められた
当番弁護士は身柄を拘束された人のための制度です。逮捕前なら熊本県弁護士会の法律相談センター(予約096-325-0009・30分5,500円)を予約し、同意をどう受け取っていたかを弁護士と整理したうえで出頭しましょう。
相手が18歳未満だったと分かった
16歳未満なら刑法第176条第3項、16歳・17歳なら熊本県少年保護育成条例第13条第1項が関わり、相手が応じていたことは罪を否定する理由になりません。年齢や学校の話が残るメッセージは削除せず、そのまま弁護士に見せてください。
相手がけがをしたと言われている
不同意わいせつ等致傷罪は裁判員裁判の対象で、熊本県内では熊本市中央区京町の熊本地方裁判所(本庁)だけが審理します。八代・天草・人吉の事件も本庁へ移るので、警察から聞いたけがの説明を、最初の面会で弁護士にそのまま伝えてください。

出典:熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、熊本県弁護士会「各種相談先一覧」、裁判所「熊本県内の管轄区域表」、e-Gov法令検索「刑法」第176条・第177条・第181条

熊本県で不同意わいせつ容疑で逮捕されたあとの流れと手続きの場所

逮捕された人は48時間以内に検察官へ送られ、検察官は受け取ってから24時間以内に勾留を請求するかを判断します。勾留は原則10日で、延長されると最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。不同意わいせつ罪は罰金で終わる略式手続を使えないため、起訴されれば熊本地方裁判所の本庁か支部の法廷で公開の裁判になります。各段階の詳しい中身は逮捕後の流れを解説した記事にまとめています。

熊本県は支部が多い一方、重い事件は熊本市の本庁に集まる

熊本県警察の警察署は23署で、熊本市内には熊本中央・熊本南・熊本東・熊本北合志の4署があり、県警本部には政令市を受け持つ「熊本市警察部」が置かれています。送致先の熊本地方検察庁は本庁と玉名・山鹿・阿蘇・八代・人吉・天草の6支部、熊本地裁も本庁と阿蘇・玉名・山鹿・八代・人吉・天草の6支部です。ところが合議事件と裁判員裁判は、県内のどの地域の事件でも熊本地裁の本庁だけが扱います。

地域・主な市町村 所在する主な警察署 地検(本庁・支部) 176条で起訴されたときの地裁 致傷で起訴(裁判員・合議) 控訴審
熊本市・合志市・宇土市・宇城市・大津町・菊陽町・西原村熊本中央・熊本南・熊本東・熊本北合志・大津・宇城本庁本庁本庁福岡高裁(福岡市)
上益城郡(御船町・嘉島町・益城町・甲佐町・山都町)・美里町御船・山都本庁本庁本庁福岡高裁(福岡市)
阿蘇市・小国町・南小国町・産山村・高森町・南阿蘇村阿蘇・小国・高森阿蘇支部阿蘇支部本庁福岡高裁(福岡市)
玉名市・荒尾市・玉東町・南関町・和水町・長洲町玉名・荒尾玉名支部玉名支部本庁福岡高裁(福岡市)
山鹿市・菊池市(旧泗水町を除く)山鹿・菊池山鹿支部山鹿支部本庁福岡高裁(福岡市)
八代市・氷川町八代八代支部八代支部本庁福岡高裁(福岡市)
水俣市・芦北町・津奈木町水俣・芦北八代支部(目安)八代支部本庁福岡高裁(福岡市)
人吉市・球磨郡(錦町・多良木町・あさぎり町など)人吉・多良木人吉支部人吉支部本庁福岡高裁(福岡市)
天草市・上天草市・苓北町天草・上天草・牛深天草支部天草支部本庁福岡高裁(福岡市)

※地裁の欄は裁判所「熊本県内の管轄区域表」と、同表の注記「裁判員制度対象事件は、地方裁判所の本庁のみで取り扱い、支部では取り扱いません」によります(宇城市三角・上天草市大矢野町の一部など、簡易裁判所の区域で市町村が分かれる所があります)。警察署は県警が受け持ち区域を公表していないため所在地からの目安、地検は熊本地方検察庁の所在地一覧の支部名を地裁の区域に合わせた目安です。水俣・芦北を受け持つ地検の庁は一覧に記載がありません。

控訴審は県内ではなく、福岡市中央区六本松の福岡高等裁判所(本庁)です。熊本県のどの地域の事件も、宮崎支部などの支部ではなく本庁が扱います。県内には拘置所・拘置支所がなく、刑事施設は熊本市中央区渡鹿の熊本刑務所1か所です。不起訴になった事件について被害者側が申し立てる検察審査会も、熊本と八代の2か所しかありません。弁護士に最初に電話するときは、警察署名と事件のあった市町村名をあわせて伝えてください。公判の庁と、福岡まで含めた移動の見通しを依頼の時点でつかめます。

出典:裁判所「熊本県内の管轄区域表」、熊本地方・家庭裁判所「熊本県内の裁判所の名称」、福岡高等裁判所「所在地」、熊本地方検察庁「所在地一覧」、熊本県警察「警察署の名称、位置及び管轄区域」、熊本県警察「教育警察常任委員会説明資料(令和6年6月)」、法務省「九州矯正管区 管内施設」、法務省「熊本刑務所」

熊本県で不同意わいせつが問われる罪と刑罰

不同意わいせつ罪は、令和5年7月13日に施行された刑法改正で、改正前の2つの罪を一本化して生まれました。暴行や脅迫の有無ではなく、相手が同意しない意思を形成し、表明し、全うすることが難しい状態だったかが問われ、夫婦や交際中の相手でも成立します。熊本県内の事件でもこの条文がそのまま使われ、相手の年齢や行為の場所によっては熊本県の条例が重なります。

罪名と根拠 法定刑 罰金で終わる余地 熊本県内の一審
不同意わいせつ(刑法第176条)6月以上10年以下の拘禁刑なし地域ごとに本庁か6支部
不同意わいせつ等致傷(第181条第1項)無期または3年以上の拘禁刑なし裁判員裁判・熊本地裁本庁だけ
不同意性交等(第177条)5年以上の有期拘禁刑なし性交等まで及んだ場合の別の罪
痴漢(熊本県迷惑行為等防止条例 第3条第1項第1号)6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(常習は1年以下・100万円以下)あり公共の場所・乗物での行為に限る

第176条第1項は、同意しない意思を示せない状態を生む原因として、暴行・脅迫、心身の障害、アルコールや薬物の影響、睡眠などで意識がはっきりしないこと、不意打ちによる驚き、虐待による心理的反応、職場や学校などの立場にもとづく影響力への不安など8つを挙げています。酒席のあとなら酔いの程度、上司と部下や指導者と生徒なら立場の差が争点になりやすく、相手がはっきり拒まなかったことは同意の証明になりません。

相手が18歳未満なら、熊本県少年保護育成条例も関わる

相手の年齢 主な規定 法定刑 相手が応じていた場合
13歳未満刑法第176条第3項6月以上10年以下の拘禁刑罪になる
13歳以上16歳未満刑法第176条第3項(行為者が5歳以上年上のとき)6月以上10年以下の拘禁刑罪になる
16歳・17歳熊本県少年保護育成条例 第13条第1項(罰則は第21条第1項)2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金罪になる
18歳以上刑法第176条第1項6月以上10年以下の拘禁刑8つの原因などにあたらなければ成立しない

※条例の「少年」は小学校就学の始期から18歳に達するまでの者です(第4条第1号)。相手が13〜15歳で年齢差が5歳未満の場合も、この条例で処罰される可能性があります。どの年齢でも、8つの原因にあたる状態でのわいせつな行為には刑法第176条第1項が適用されます。

熊本県少年保護育成条例(昭和46年熊本県条例第30号)は第13条第1項で少年へのみだらな性行為又はわいせつ行為を禁じ、違反は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。それを教える・見せる行為は第13条第2項で、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされています。刑名は令和6年12月24日熊本県条例第44号で改められ、令和7年6月1日から拘禁刑になりました。

年齢の思い違いは第21条第6項が扱い、相手の年齢を知らなかったことを理由に処罰を免れることはできず、知らなかったことに過失がないときだけが例外です。この定めが及ぶのは第13条(わいせつ行為など)、第14条(場所の提供)、第17条(入れ墨)の3つです。また第23条により、違反した者が少年であるときは、この条例の罰則は適用されません。相手から聞いた年齢や学年が分かる画面を保存し、面会に来た弁護士に渡してください。過失がなかったと言える事情があるかを、早い段階で検討してもらえます。

痴漢との境目は、場所と行為の中身

熊本県迷惑行為等防止条例の第3条第1項第1号が禁じる「身体に触れること」は、場所が道路・公園・広場・駅・空港・ふ頭・興行場・飲食店などの公共の場所と、汽車・電車・乗合自動車・船舶・航空機などの公共の乗物に限られます。会社の事務所、自宅、知人の車の中で体に触れた事件は、この条例の痴漢にあたらず、最初から刑法の不同意わいせつ罪で判断されます。熊本駅周辺や繁華街の路上、バスの車内での出来事でも、服の中に手を入れた、酔って抵抗できない相手に触れたといった事情があれば、不同意わいせつ罪として扱われる可能性があります。条例と刑法の振り分け基準を示した熊本県や県警の資料は見当たりません。取調べで告げられた罪名と条文を手帳に書き留め、面会のたびに弁護士へ見せてください。罰金で終える道が残っているかを早く判断できます。

出典:e-Gov法令検索「刑法」第176条・第177条・第181条、法務省「性犯罪関係の法改正等Q&A」、熊本県例規集「熊本県少年保護育成条例」、熊本県例規集「熊本県迷惑行為等防止条例」、熊本県議会 議案「刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例」

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら、検察官が起訴を決める前に示談を

行為を認める場合、弁護活動の柱は被害者への謝罪と賠償、そして示談の成立です。令和7年版犯罪白書では、令和6年に全国の検察庁が処理した不同意わいせつ事件のうち起訴は33.7%、起訴猶予は37.2%でした。起訴猶予にするかどうかを決める際には、示談がまとまったかや再発を防ぐ取り組みも考慮されます。勾留が決まったら、その日のうちに被害者側との交渉を弁護士に任せてください。

被害者の連絡先は、本人が了承した場合に限り、警察官や検察官から弁護士にだけ伝えられるのが通常です。本人や家族が被害者の家や職場を訪ねると、口止めと受け取られて身柄の解放が遠のきます。熊本県内の被害者には、県が公益社団法人くまもと被害者支援センターに委託する「ゆあさいどくまもと」があり、24時間、女性相談員が電話で相談を受けて医療機関への付き添いなども行っています。謝罪の手紙や弁償の申し出は、すべて弁護士を通して届けましょう。

同意があった、または身に覚えがないと主張するなら

飲み会のあとに送った、介抱したという場面でも、「アルコールの影響」を理由に、どこに、どんな目的で触れたかが問われます。知り合った経緯、当日の移動の順番、送り合ったメッセージ、同席した人の名前を、記憶が新しいうちに紙に書き出して弁護士に渡してください。

熊本県内のどの署で取調べを受けても、答えたくない質問には黙っていてよく(刑事訴訟法第198条第2項)、納得できない供述調書には署名も押印も拒めます(同条第4項・第5項)。不同意わいせつ罪の取調べは録音・録画の義務づけの対象外で、致傷罪は裁判員裁判の対象として義務づけられます(同法第301条の2)。小国署や多良木署、牛深署のように熊本市から遠い署に留置されていても、弁護士との面会に警察官は立ち会いません(同法第39条第1項)。その日に聞かれた内容と自分の答えを、接見のたびに弁護士へ伝えてください。

出典:法務省「令和7年版犯罪白書」性犯罪 起訴・不起訴人員等の推移、熊本県「性暴力被害者のためのサポートセンター『ゆあさいどくまもと』」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2

不同意わいせつ事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈は起訴されてから。致傷罪は裁量保釈の枠になる

保釈を請求できるのは起訴された被告人だけで(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)、捜査段階の勾留中は使えません。短期1年以上の罪を権利保釈から外す第89条第1号に、短期6月の不同意わいせつ罪は該当しませんが、短期3年の致傷罪は該当するため第90条の裁量保釈で判断されます。どちらの罪でも重く見られるのは、第4号の罪証隠滅のおそれと、第5号の被害者らへの働きかけのおそれです。転居や通勤経路の変更など、被害者と生活圏を分ける具体案を弁護人と固めてから請求してください。

全国では令和7年に、勾留された35,125人のうち11,132人(31.7%・算出)が保釈されました。熊本地裁の本庁では刑事部・刑事訟廷(096-241-8932)が期日の問い合わせや保釈請求を、八代支部では刑事係(0965-31-0725)が刑事事件を受け持ちます。玉名・山鹿・阿蘇・人吉・天草の各支部は刑事の直通番号を載せていないため、各支部の庶務課が窓口です。控訴後の手続は、福岡高裁の刑事訟廷事務室(代表092-781-3141)が扱います。

公訴時効は12年、致傷罪は20年

起訴できる期限は、不同意わいせつ罪が12年(刑事訴訟法第250条第3項第3号)、致傷罪が20年(同項第1号)です。被害者が当時18歳未満だったときは、その人が18歳になるまでの期間が上乗せされます(同条第4項)。これに対し、熊本県少年保護育成条例第13条第1項の違反は上限2年の刑なので時効は3年(同条第2項第6号)で、この上乗せはありません。

外国籍の人の在留資格

熊本県の在留外国人は令和7年末で32,372人、国籍ではベトナムの7,015人、在留資格では技能実習の10,007人と特定技能の8,151人が多くを占めます。不同意わいせつ罪は、執行猶予でも退去強制となる罪を定めた入管法第24条第4号の2の対象に入っておらず、第24条第4号リで判断されます。1年を超える拘禁刑の実刑なら退去強制事由にあたり、刑の全部に執行猶予が付けばあたりません。勾留が長引いて実習や仕事が3か月以上止まると、在留資格の取消し(第22条の4第1項第6号)が問題になることもあります。在留カードの資格と期限を、最初の面会で弁護士に伝えてください。生活面の相談は、県庁本館8階の熊本県外国人サポートセンター(080-4275-4489・平日8時30分〜17時15分・19言語)が受け付けています。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、熊本地方裁判所「ダイヤルイン」、熊本地方裁判所「八代支部 ダイヤルイン」、福岡高等裁判所「窓口案内」、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数」、熊本県「熊本県外国人サポートセンター」

不同意わいせつ事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

熊本県内の不同意わいせつ事件で弁護士に任せる仕事の中心は、示談交渉と身柄の解放です。どちらも最長20日の勾留期間のうちに結果を出すことが求められます。

示談交渉

謝罪と賠償の申し入れから、示談書の取り交わしまでを本人に代わって進めます。手順は被害者との示談交渉に関する記事にまとめています。

身柄の解放

勾留請求をしないよう検察官に意見書を出し、勾留が決まれば準抗告を申し立て、起訴後は保釈を求めます。起訴猶予や執行猶予の考え方は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で説明しています。

八代・天草・人吉の事件は、通える距離と公判の庁で選ぶ

熊本県弁護士会は県内唯一の弁護士会で、会員は292名(2026年4月1日現在)、支部はありません。天草や人吉球磨の署に留置された場合、熊本市の事務所から通うと接見のたびに長い移動になり、致傷罪なら公判は熊本市の本庁、控訴すれば福岡市まで出向きます。私選で依頼する事務所には、最初の電話で次の3点を尋ねましょう。

熊本県内の事務所に最初の電話で尋ねる3点

  • 留置先の署まで初回に接見できる日と、その後に通える頻度
  • 天草・人吉・水俣などへ通う日当と交通費、福岡高裁まで担当する場合の費用
  • 同意を争った事件と、示談で起訴猶予になった事件の両方の経験

当番弁護士の最初の面会は無料で、そのまま依頼すれば私選弁護人になります。勾留された人に弁護人がいないときは、一部の罪を除いて国選弁護人の選任を請求でき、不同意わいせつ罪はその対象です。逮捕前や在宅のまま捜査が進む段階なら、私選弁護人と直接契約できます。

費用と示談金の目安、法テラス熊本

着手金・報酬金・接見日当を合わせた弁護士費用は90万円前後からが目安で、同意を争って公判まで進めば増えます。示談金は公的な統計が存在せず、実際の話し合いは50万〜100万円程度に収まる例が多く見られます。相手方から高い金額を示されても即答せず、金額と示談書の条項は弁護士に詰めてもらってください。着手金と報酬金の考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にあります。

熊本県の法テラスは、法テラス熊本(熊本市中央区水道町・0570-078365・平日9時〜17時)と、阿蘇郡高森町の法テラス高森法律事務所で、支部や出張所はありません。資力の基準を満たす人の無料相談は、熊本市・山鹿市・玉名市・天草市・八代市・阿蘇市・益城町・人吉市の弁護士会の相談会場でも受けられます。費用に不安があるなら、面会に来た当番弁護士にその場で打ち明けてください。国選のまま進めるか私選に切り替えるかの見通しを示してもらえます。

出典:熊本県弁護士会「熊本県弁護士会とは」、熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」、法テラス「法テラス熊本」

熊本県の不同意わいせつの検挙状況

捜査を受けたときの見通しを立てる材料として、熊本県警察と警察庁の公表値を見ておきます。熊本県の不同意わいせつは令和7年に人口当たりで全国上位となりましたが、令和8年に入ってからは前年を下回っています。

令和7年は131件で人口当たり全国4位、令和8年は減少

期間 認知件数 前年(同期)比 検挙率
令和6年(2024年)96件—89.6%
令和7年(2025年)131件35件増(+36.5%)76.3%
令和8年1〜8月(暫定値)69件前年同期86件から17件減(−19.8%)—

※令和6年・令和7年は熊本県警察「令和7年中の熊本県内の犯罪情勢」と県警の教育警察常任委員会説明資料、令和8年は警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」の暫定値(令和9年2月1日に確定)です。

令和7年の131件は人口10万人当たり7.81件で、全国4位(算出)にあたり、全国平均の5.85件を上回りました。全国の増加率+2.9%に比べても伸びは大きく、同じ年の不同意性交等も76件(+24.6%)で全国6位(算出)です。一方で検挙率は76.3%と前年の89.6%から下がり、検挙は100件・75人でした。増えた理由は県警・警察庁の資料に書かれておらず、令和8年1〜8月は前年同期を2割近く下回っているため、増え続けている状況ではありません。心当たりがあるなら、警察から連絡が来る前に弁護士へ相談しましょう。出頭するかどうかと、取調べで何を話すかの方針を先に決めておけます。

刑法犯全体では、逮捕は2割あまりで在宅の捜査が多い

熊本県警は罪種別の統計書を公表していないため、不同意わいせつで逮捕される割合は分かりません。刑法犯全体では、令和7年の検挙人員2,852人のうち逮捕は648人(22.7%・算出)で、全国の32.2%より低く、47都道府県で低い方から9番目です。逮捕された人の76.9%は令状による通常逮捕(算出)で、現行犯より、捜査を重ねてからの逮捕が多いことが分かります。刑法犯の認知件数は7,529件(+12.0%)で3年続けて増え、令和8年1〜8月も4,960件(+5.2%・暫定)と増加が続いています。在宅のまま捜査が進む事件は期限がなく長引きやすいので、最初の呼び出しを受けた時点で弁護士に依頼してください。処分が決まる前に、示談の申し入れと検察官への意見書を準備できます。

出典:熊本県警察「令和7年中の熊本県内の犯罪情勢」、熊本県警察「県内の犯罪情勢(令和7年)」、熊本県警察「教育警察常任委員会説明資料(令和8年4月)」、警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計 結果の要約」

熊本県の不同意わいせつ事件でよくある質問

Q1. 八代署・水俣署・人吉署で逮捕されました。裁判は熊本市まで行きますか?

不同意わいせつ罪で起訴されれば、八代・水俣・芦北の事件は八代市西松江城町の熊本地裁八代支部、人吉・球磨の事件は人吉市寺町の人吉支部で審理されます。致傷罪で起訴されると裁判員裁判となり、熊本市の本庁へ移ります。起訴される罪名の見込みを弁護士に聞き、熊本市まで通う手段を家族で決めておきましょう。

Q2. 天草で逮捕された家族の事件は、どこで手続が進みますか?

捜査は天草・上天草・牛深の各署と熊本地検の天草支部が担い、起訴されれば天草市諏訪町の熊本地裁天草支部が審理します。致傷罪なら本土の熊本地裁本庁です。天草支部と熊本市の両方へ通える事務所を、最初の依頼の段階で選んでください。

Q3. 一審の判決に不服があって控訴すると、どこの裁判所になりますか?

熊本県内のすべての地域の控訴審は、福岡市中央区六本松4-2-4の福岡高等裁判所(本庁)が扱い、県内に高裁の支部はありません。一審から同意の有無を争うなら、福岡高裁まで同じ弁護士に任せられるかを契約の時点で話し合いましょう。

Q4. 夜11時に逮捕の連絡が来ました。翌朝の受付開始を待つほうがよいですか?

夜のうちに申し込めます。当番弁護士専用電話は午後5時から翌朝9時まで留守番電話で受け付け、土日祝も同じです。すぐに090-3661-3133へかけてメッセージを残してください。録音を聞いた当番弁護士から連絡が入り、本人が取調べを重ねる前に黙秘権や調書の扱いを伝えてもらえます。

Q5. 熊本市内の警察署はどこにありますか?

熊本市内は熊本中央(中央区草葉町)・熊本南(南区十禅寺)・熊本東(東区東町)・熊本北合志(北区飛田)の4署です。熊本北合志署は名前に合志が入りますが、熊本市北区にあり、北区と合志市を受け持ちます。どの署の事件も、起訴後の審理は熊本地裁の本庁です。当番弁護士への申込みでは、留置先を「熊本東署」のように署名まで伝えてください。4署のどこへ向かうかを迷わせずに済みます。

Q6. 県外に住んでいて、熊本県で逮捕された家族にすぐ会えません。

当番弁護士は本人が熊本県内に拘束されていれば使えるので、県外からでも専用電話(090-3661-3133)で申し込めます。逮捕直後の段階では家族は面会できず、弁護士だけが立会人なしで接見できます(刑事訴訟法第39条第1項)。当番弁護士の面会のあとに本人の様子を電話で聞き、私選に切り替えるかを家族で決めてください。

Q7. 高校生どうしの出来事で、子どもが疑われています。どこの家庭裁判所が扱いますか?

熊本県で少年事件を扱う家庭裁判所は、熊本家裁の本庁(熊本市中央区千葉城町)・八代支部・天草支部の3か所です。人吉や水俣の少年事件は八代支部、玉名・荒尾・山鹿の少年事件は本庁が受け持ちます。熊本県少年保護育成条例は第23条で少年本人に罰則を適用しないと定めていますが、刑法の不同意わいせつ罪は年齢を問わず問題になり、観護措置が取られれば熊本市西区池田の熊本少年鑑別所に入ります。家裁の審判で付添人を務めた経験がある弁護士を早めに選び、学校や部活動への伝え方まで一緒に決めましょう。

Q8. 会っていなくても、SNSで中学生に性的な画像を求めたら罪になりますか?

会っていなくても処罰の対象になり得ます。刑法第182条は、16歳未満の子にわいせつ目的で会うよう求めたり、性的な画像を送るよう求めたりする行為を1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で罰します(相手が13歳以上なら行為者が5歳以上年上のとき)。熊本県少年保護育成条例の第18条の4も、18歳未満の相手に拒まれたのに求める、または威迫する・欺く・困惑させる・見返りを約束する方法で求める行為を30万円以下の罰金としています。なお、この規定は年齢の思い違いを定めた第21条第6項の対象には入っていません。やり取りの履歴は消さず、スマートフォンごと弁護士に預けてください。

出典:裁判所「熊本県内の管轄区域表」、熊本地方・家庭裁判所「所在地」、福岡高等裁判所「所在地」、熊本県警察「各所属の住所等一覧」、熊本県例規集「熊本県少年保護育成条例」、法務省「熊本少年鑑別所(法務少年支援センターくまもと)」、e-Gov法令検索「刑法」第182条、熊本県弁護士会「逮捕・刑事事件」

熊本県で不同意わいせつ事件の弁護士を探す 留置先の警察署と、熊本市京町の本庁の両方へ通える事務所を比べてください

起訴後の審理は熊本地裁の本庁と6つの支部に分かれますが、けがをさせた事件は八代・天草・人吉で起きても本庁に集まり、控訴すれば福岡高裁へ進みます。家族が県内の署に留置されているなら、当日中に接見へ向かえる事務所を選んで電話してください。警察から呼び出しを受けただけの段階なら、初回の相談料がかからない事務所に順に電話しましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年10月5日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。不同意わいせつと刑法犯の令和6年・令和7年の件数と検挙率は熊本県警察「令和7年中の熊本県内の犯罪情勢」と県警の教育警察常任委員会説明資料、刑法犯の身柄措置は警察庁「犯罪統計資料(令和7年1〜12月分【確定値】)」、令和8年1〜8月の件数は警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜8月分)」の暫定値です。人口10万人当たりの件数・全国順位・逮捕の割合は公表値から算出しました(人口は令和7年国勢調査の確定値1,677,302人)。処分の割合は法務省「令和7年版犯罪白書」による令和6年の全国値、保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の全国値、在留外国人数は令和7年末、熊本県弁護士会の会員数は2026年4月1日現在の値です。熊本県少年保護育成条例と熊本県迷惑行為等防止条例の刑名は、令和7年6月1日施行の改正後の拘禁刑表記です。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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