捕獲したカブトムシやクワガタを売るのは違法?許可は必要?
夏になるとホームセンターなどのさまざまな場所で、カブトムシやクワガタが販売されていますよね。無人販売所で野菜と一緒に売られているのを見かけたこともあります。
この記事では、カブトムシやクワガタをこのように販売することに法的な問題はないのかについて解説します。
カブトムシやクワガタの売買に許可は必要?
動物を販売する場合、都道府県知事または政令指定都市の長へ『動物取扱業』の登録を申請しなくてはいけません。
ただし、この条例に該当する『動物』は哺乳類・鳥類・爬虫類に限定されています。そのため、カブトムシやクワガタといった『昆虫』を販売する場合は、登録する必要がありません。
誰でも自分で捕獲して、販売することが可能なのです。
販売前に必見!違法になる行為もある
誰でもカブトムシやクワガタを売ることはできます。だからといって、何をしてもよいというわけではありません。以下のような行為をすると違法になります。
2つの違法行為 |
||
行為の内容 |
法律名 |
罰則 |
カブトムシやクワガタの種類を偽って販売する |
詐欺罪 |
10年以下の懲役 |
希少野生動植物に指定されているカブトムシ・クワガタの捕獲や販売 |
種の保存法 |
1年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
カブトムシ・クワガタの中でも、規制されている無人品種の販売は違法です。
そのため、種類を指定して販売する場合は、規制対象の品種に該当しないかどうか慎重に判断しなければいけません。
希少野生動植物にはカブトムシやクワガタも登録されています。こちら『国内希少野生動植物種及び緊急指定種一覧』から確認できますので、捕獲前によく確認しましょう。
まとめ|乱獲や昆虫の不適切な扱いは絶対にしない!
誰にでも販売することができますが、カブトムシもクワガタも生き物です。捕獲してから売れるまで、適切な環境をつくり責任を持って飼育してください。
また、乱獲は生態系のバランスを崩すことにつながりますので、絶対にやめましょう。
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