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公開日:2018.7.10
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日本で実際に起こった脱獄事件3選!4度脱獄に成功したケースも

日本は、脱獄が少ない国として世界的にも有名です。監視カメラの設置台数を増やすなど、監視システムの強化に努める刑務所もあるようですが、今年に入ってからも脱獄事件は発生しています。

 

この記事では、過去に日本で起きた脱獄事件を3つピックアップしてご紹介します。

 

日本の脱獄事件3選

脱獄をすると、単純逃走罪が成立し、法定刑は1年以下の懲役です(刑法第97条)。

また、逃亡中に拘禁場や拘束器具を損壊したり、暴行・脅迫をはたらいたりした場合は、加重逃走罪が成立します。法定刑は3ヶ月以上5年未満の懲役です(刑法第98条)。

 

白鳥由栄脱獄事件

日本の脱獄事件としては、おそらくこれが代表的なものの1つでしょう。

1933年に青森県にて、強盗殺人をはたらいたとして男性が逮捕。この男性は、1935年に収監されてから1961年に仮釈放されるまで、4度脱獄しています。

 

針金を使って合鍵を自作したり、みそ汁で手錠を錆びさせたり、トンネルを掘ったりなど、さまざまな手法を用いており、当時難攻不落といわれた網走刑務所からも脱獄しています。

脱獄する理由としては、『刑務所での待遇が悪かった』『勾留生活に飽きた』などがあったようですが、真偽のほどは定かではありません。

 

ちなみに、北海道網走にある野外歴史博物館『博物館網走監獄』では、マネキンを用いて彼が脱獄する様子を再現しています。

 

名古屋少年匕首殺害事件

この脱獄事件は、脱獄したのち、そのまま逃亡に成功した珍しいケースです。

1945年に愛知県にて、少年3名に対して強盗殺人をはたらいたとして、在日韓国人の男性が逮捕。犯行に匕首(ひしゅ:つばのない、短い刀)が使われたことから、通称『名古屋少年匕首殺害事件』と呼ばれています。

 

逮捕後、一度は名古屋拘置所に拘置されたものの、脱獄して消息不明に。犯行から50年以上経っていることや、おそらくすでに韓国へ逃亡しており、日本へ戻ってくる可能性は低いことなどを理由に、2001年に裁判が打ち切られています。

 

松山刑務所脱走事件

この事件については、まだ記憶に新しいという方も多いかもしれません。

 

2013年に、窃盗や建造物侵入などの容疑で男性が逮捕。2017年より愛媛県の松山刑務所に収監されましたが、2018年4月に脱獄し、約22日間逃亡を続けました。

 

捜索にあたっては広島・愛媛両県警から、およそ1万5,000人の捜査員が投入され、大規模な捜索活動が行われました。テレビや新聞などでも連日に渡って取り上げられ、移送の際は生中継で放送する局もありました。

 

まとめ

日本の脱獄事件は比較的少ないものの、一切発生していないというわけではありません。今年に入ってからも、世間を騒がすような脱獄事件も起きています。まだまだ監視体制を改善していく余地があるといえるでしょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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