路上ライブは違法?法律に反せず路上ライブを行うための知識まとめ

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公開日:2018.7.13
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路上ライブは違法?法律に反せず路上ライブを行うための知識まとめ

ミュージシャンは、少しでも多くの人に自身の音楽を届けたいと思うものでしょう。

しかし、ある程度のネームバリューや知名度がなければ、聞いてもらう機会は多くはありません。

路上ライブはそんな下積みのミュージシャンにとって、自分の音楽を発信できる数少ない場所。しかし、きちんとルールを守らないと警察に演奏を止められてしまうことも…!

 

路上ライブはどうして警察に止められるのでしょうか?

路上ライブの違法性と、合法的に路上ライブを行う方法をご紹介します。

 

無許可の路上ライブは違法?

道路交通法第77条第4項では、路上ライブなど一般交通に影響を及ぼす行為を行う場合は、許可を受けなければならないと規定しています。

 

第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。

四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

引用:道路交通法77条

 

 

また、都道府県によっては交通規則で、道路上で許可を受けなければならない行為として、路上ライブを含めています。

 

第18条 法第77条第1項第4号の規定による警察署長の許可を受けなければならない行為は、次に掲げるとおりとする。

(6) 演説、演芸、奏楽、放送、映写その他の方法により、道路に人寄せをすること。

引用:東京都道路交通規則

 

もし道路交通法77条に反した場合、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科される可能性があります。

 

第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

十二の四 第七十六条(禁止行為)第三項又は第七十七条(道路の使用の許可)第一項の規定に違反した者

引用:道路交通法119条1項の12の4号

 

どこから罰則が適用されるの?

このとおり路上ライブは無許可で行えば処罰対象となる可能性のある行為です。

実際に路上ライブで罰則が科されるケースは少ないようですが、警察から注意を受けたのに、繰り返し無許可で演奏を行った場合などは、罰則が科される可能性は否定できないと思われます。

 

表現の自由の保障との衝突

許可なく路上ライブを行うと道路交通法に反する可能性がある一方で、国民は憲法21条で表現の自由が保障されています。

この点に関しては、過去の判例で『表現の自由は無条件に保障するものではなく、他者の権利や利益を考えると、道路交通法の規定は合理的であるため憲法上、認めるべき』とされています。

 

参考:「道路交通法違反、公務執行妨害、日本国とアメリカ合衆国との相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法違反、傷害被告事件|裁判所」

 

まとめ|路上ライブを行うときは許可を申請しよう

許可なく路上ライブを行うことは法的にリスクがあるので、道路使用許可を事前取得した上で路上ライブを行うことをおすすめします。

道路使用許可の申請方法については、『道路使用許可の概要、申請手続等|警察庁Webサイト』を参考にしてください。詳しくは管轄の警察署に相談しましょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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