北海道で少年事件に強い弁護士一覧

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更新日:

たんざわ法律事務所

住所 〒040-0004
北海道函館市杉並町8-20オカダビル1階
最寄駅 函館市電 杉並町駅より徒歩2分
営業時間

平日:09:00〜17:30

弁護士 丹澤 友佑
定休日 土曜 日曜 祝日
1件中 1~1件を表示

北海道で少年事件に強い弁護士の解決事例

北海道で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士は4つの会で番号も受付時間も違う

当番弁護士は子どもの事件でも呼べます。旭川弁護士会は、本人の年齢を問わず家族からも頼めると案内しています。

弁護士会 当番弁護士の電話 受付の案内
札幌弁護士会011-272-1010年中無休で9時〜17時、それ以外は留守番電話
函館弁護士会0138-41-0232年中無休で9時〜17時、夜間・休日は留守番電話
旭川弁護士会0166-52-1790公式サイトに受付時間の記載なし
釧路弁護士会0154-41-0214月曜〜金曜の9時〜17時(祝日・年末年始を除く)

※番号は日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」(2026年6月24日現在)と各会の公式ページで一致しています。旭川の番号の出典は日弁連の一覧です。札幌・函館の案内では、申し込む人の氏名と連絡先、本人の氏名・性別・生年月日、いる場所、分かれば逮捕の日時と罪名、本人との関係を伝えるとされています。

電話では、子どもの氏名・生年月日といる警察署の名前を最初に伝えてください。

子どもの事件の相談先

窓口 電話 内容
札幌弁護士会 子どもの権利110番011-281-5110平日9時30分〜12時・13時〜16時30分(木曜は18時まで)
札幌弁護士会 札幌法律相談センター011-251-7730全分野無料・予約制。月・水・金は18時〜19時30分の枠もある
函館・旭川・釧路の弁護士会の法律相談函館 0138-41-0232/旭川 0166-51-9527/釧路 0154-41-3444予約制。函館・釧路は30分5,000円、旭川は約30分5,500円
法務少年支援センターさっぽろ 011-787-0111/はこだて 0138-30-7877/旭川 0166-31-5511/くしろ 0154-41-5877非行や問題行動についての相談

※函館弁護士会の相談料は函館法律相談センターのもので、会館以外の会場は無料です。法務少年支援センターの番号は、少年鑑別所の面会用の番号とは別です。

事件になる前の相談先

北海道警察の少年サポートセンターは、道警本部と函館・旭川・釧路・北見の方面本部の5か所にあり、臨床心理士の資格を持つ心理専門官が非行・いじめ・犯罪被害などの相談に応じます。帰宅時間や付き合う相手の変化に気づいたら、事件になる前の段階で電話してください。

窓口 電話 受付
北海道警察 少年相談110番0120-677-110平日8時45分〜17時30分。時間外と土日祝は留守番電話
北海道教育委員会 子ども相談支援センター0120-3882-56毎日24時間。道内の児童生徒、19歳未満の人とその保護者
北海道中央児童相談所011-631-030124時間受付
北海道警察 警察相談#9110/011-241-911024時間受付

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、旭川弁護士会「30秒動画で知る!「当番弁護士制度」」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、札幌弁護士会「困った時の連絡先」、札幌弁護士会「法律相談のご案内」、函館弁護士会「法律相談」、旭川弁護士会「法律相談センター」、法務省「法務少年支援センターさっぽろ」、法務省「法務少年支援センターはこだて」、法務省「法務少年支援センター旭川」、法務省「法務少年支援センターくしろ」、北海道警察「少年相談」、北海道教育委員会「子ども相談支援センター」、北海道警察「相談センターの紹介」

北海道で子どもが逮捕されたときに最初にすること

子どもが道内の警察署に連れて行かれたら、最初に頼る先はその署がある地域の弁護士会の当番弁護士です。北海道には弁護士会が札幌・函館・旭川・釧路の4つあり、申込みの電話番号も会ごとに分かれています。少年事件は捜査が終わると原則としてすべて家庭裁判所へ送られ、道内でそれを扱うのは4つの家庭裁判所の本庁と6つの支部を合わせた10庁だけです。子どもがどの警察署にいるかが分かったら、その日のうちに当番弁護士を申し込んでください。

いまの状況別・最初にすること

子どもが道内の警察署で逮捕された
道央の署なら札幌弁護士会(011-272-1010)、道南は函館弁護士会(0138-41-0232)、道北は旭川弁護士会(0166-52-1790)、道東は釧路弁護士会(0154-41-0214)へ電話して、当番弁護士の派遣を頼んでください。1回目の面会の費用はかかりません。
警察から呼出しの連絡が来た
逮捕はされず、在宅のまま捜査が進んでいる段階です。取調べの日より前に、子どもと一緒に弁護士へ相談してください。札幌弁護士会の法律相談は全分野が無料で、札幌法律相談センター(011-251-7730)では刑事の相談も予約して受けられます。
事件にはなっていないが、子どもの様子が気がかり
北海道警察の少年相談110番(0120-677-110・平日8時45分〜17時30分)へ電話してください。夜や休日は、北海道教育委員会の子ども相談支援センター(0120-3882-56)が毎日24時間つながります。

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、札幌弁護士会「法律相談のご案内」、北海道警察「少年相談」、北海道教育委員会「子ども相談支援センター」

北海道で少年事件が進む流れ

警察は48時間以内に子どもを検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は原則10日で、延長されると最長20日です(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。ただし少年について検察官が勾留を請求できるのはやむを得ない場合だけで、勾留の代わりに観護措置を求めることもできます(少年法第43条)。勾留された場合も、警察署ではなく少年鑑別所に置かれることがあります(同法第48条第2項)。区切りごとの手続きは逮捕後の流れを解説した記事で詳しく読めます。

成人と大きく違うのは、そのあとの行き先です。少年事件には「不起訴で終わる」という道がなく、捜査を終えた事件は原則すべて家庭裁判所に届きます。罰金以下の刑にあたる罪は警察から直接、それより重い罪は札幌・函館・旭川・釧路のいずれかの地方検察庁を通って送られます(少年法第41条・第42条)。審判は非公開で(同法第22条第2項)、処分は立ち直りに何が要るかという視点で選ばれます。

道内で少年事件を扱う家庭裁判所は10庁

道内の4つの家庭裁判所には支部や出張所が各地にありますが、少年保護事件を扱うのは次の10庁に限られ、函館家裁と旭川家裁は本庁だけです。

少年事件を扱う庁 受け持つ主な地域 少年事件の問合せ
札幌家裁 本庁(札幌市中央区大通西12丁目)札幌・江別・千歳・恵庭・北広島・石狩の各市、当別町・新篠津村011-350-4653
札幌家裁 岩見沢支部岩見沢・美唄・三笠・夕張と南空知の町、滝川・芦別・赤平・砂川・歌志内と中空知の町0126-22-2209
札幌家裁 室蘭支部室蘭・登別・伊達の各市、白老・壮瞥・豊浦・洞爺湖の各町0143-44-6765
札幌家裁 苫小牧支部苫小牧市、厚真・安平・むかわの各町、浦河・様似・えりも・新ひだか・日高・平取・新冠の日高地方0144-32-3327
札幌家裁 小樽支部小樽市と北後志の町村、岩内・共和・蘭越・倶知安・ニセコなど羊蹄山周辺と岩宇の町村0134-22-9206
函館家裁 本庁(函館市上新川町1番8号)渡島・檜山の全域と、後志の寿都・黒松内・島牧本庁の少年受付
旭川家裁 本庁(旭川市花咲町4丁目)上川・留萌・宗谷の全域、深川市と雨竜郡の町、紋別市と滝上・興部・西興部・雄武0166-51-6092
釧路家裁 本庁(釧路市柏木町4-7)釧路地方と、根室市・中標津・標津・別海・羅臼の根室地方0154-99-1199
釧路家裁 帯広支部帯広市と十勝の町村(本別・足寄・陸別を含む)0155-23-5159
釧路家裁 北見支部北見市・美幌・津別・訓子府・置戸、遠軽・湧別・佐呂間、網走市・斜里・清里・小清水・大空0157-24-8437

※裁判所「北海道内の管轄区域表」の少年事件の欄によります。市町村名は平成21年10月5日現在の行政区画にもとづく表示です。函館家裁の少年受付の番号は、裁判所の窓口案内とダイヤルイン一覧で表記が食い違っているため載せていません。

滝川市や砂川市の事件は岩見沢支部、浦河町や新ひだか町の事件は苫小牧支部、網走市や遠軽町の事件は北見支部が担当します。付添人を頼むときは、担当の庁まで通えるかを最初の電話で聞いてください。通う回数と交通費を含めた見積もりを、契約の前に受け取れます。

当番弁護士と鑑別所も4つの地域で分かれる

道警の警察署は令和8年4月1日から58署になり、札幌方面は道警本部が、ほかの地域は函館・旭川・釧路・北見の4つの方面本部が受け持ちます。道内の少年鑑別所は札幌・旭川の2所と、函館・釧路の2つの支所で、帯広と北見には置かれていません。

地域 当番弁護士 地域内の少年鑑別所
道央(石狩・空知・後志・胆振・日高)札幌弁護士会 011-272-1010札幌少年鑑別所(札幌市東区)
道南(渡島・檜山と寿都・黒松内・島牧)函館弁護士会 0138-41-0232函館少年鑑別支所(函館市金堀町)
道北(上川・留萌・宗谷と深川・富良野・紋別の周辺)旭川弁護士会 0166-52-1790旭川少年鑑別所(旭川市豊岡)
道東(釧路・根室・十勝とオホーツクの大部分)釧路弁護士会 0154-41-0214釧路少年鑑別支所(釧路市弥生)

※弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに設けられるため(弁護士法第32条)、当番弁護士は子どもがいる警察署の地域を受け持つ会へ申し込みます。紋別市と周辺4町村の警察は北見方面本部の紋別署ですが、裁判所と弁護士会の区域は旭川です。函館・釧路の支所は札幌少年鑑別所の支所です。

出典:裁判所「北海道内の管轄区域表」、裁判所「札幌地方・家庭裁判所 窓口案内」、裁判所「旭川地方・家庭裁判所 窓口案内」、裁判所「釧路地方・家庭裁判所 窓口案内」、裁判所「函館地方・家庭裁判所 窓口案内」、北海道警察「方面本部・警察署などの所在地・電話番号」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、旭川弁護士会「旭川弁護士会について」、e-Gov法令検索「少年法」第22条・第41条・第42条・第43条・第48条、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

北海道の家庭裁判所で決まる処分と鑑別所

事件が家庭裁判所に届いたあと、家族の生活に最も響くのは観護措置、つまり子どもが少年鑑別所に入るかどうかの判断です。道内の収容先は札幌・旭川の鑑別所と、函館・釧路の支所の4か所です。

送致から24時間以内

逮捕や勾留のあとに送られてきた少年について、家庭裁判所は観護措置をとるかを24時間以内に決めます(少年法第17条第2項)。

原則2週間・最長4週間

1回の期間は2週間で、更新できるのは原則1回です(同条第3項・第4項)。証人尋問や鑑定を行う一定の事件に限って、通算8週間まで延ばせます(同条第9項)。

調査官の調査と審判

調査官が本人・保護者・学校から話を聞き、裁判官が審判で処分を決めます。

観護措置は、いったん決まったあとでも取り消せます(同条第8項)。保護者が監督を引き受ける態勢、学校や職場へ戻る見通し、被害者への謝罪の進み具合を書面で示せれば、自宅から通って調査を受ける形に切り替わる可能性が上がります。家庭裁判所へ送られると分かった段階で付添人を決め、担当の庁へ意見を出してもらってください。十勝・オホーツクには鑑別所がないため、帯広支部や北見支部の事件では面会に通う距離も長くなります。

処分の種類と全国の内訳

令和6年に全国の家庭裁判所が処理した一般保護事件は27,338人で、半数近くは審判を開かずに終わりました。

処分 人数(割合) どういう処分か
審判不開始13,648人(49.9%)審判を開かずに手続きを終える
保護観察6,372人(23.3%)家で暮らしながら保護司などの指導を受ける
不処分4,781人(17.5%)審判を開いたうえで保護処分にしない
少年院送致1,769人(6.5%)少年院に入って矯正教育を受ける
検察官送致(刑事処分相当)159人(0.6%)成人と同じ刑事裁判へ移る(逆送)

※法務省「令和7年版犯罪白書」の令和6年の値で、過失運転致死傷等とぐ犯を除いた一般保護事件です。年齢超過による検察官送致440人と児童自立支援施設等送致89人は表に入れていません。全国の値であり、道内の家庭裁判所ごとの内訳は公表資料に見当たりません。

審判不開始と不処分を足すと約67%で、保護処分まで進まない事件のほうが多い計算です。ただし同じ罪名でも、被害の大きさや家庭の見守りの力で行き先は変わります。子どもの見通しは、事件の記録を読んだ付添人から個別に聞きましょう。

18歳・19歳は特定少年

16歳以上の少年が故意に人を死なせた事件は、原則として検察官へ送られます(少年法第20条第2項)。18歳と19歳の特定少年はさらに、死刑・無期または短期1年以上の拘禁刑にあたる罪(強盗、不同意性交等など)も原則逆送の対象になり(第62条第2項)、保護処分は6月か2年の保護観察、または少年院送致に限られます(第64条)。逆送後に起訴された裁判員裁判の対象事件は、札幌・函館・旭川・釧路の各地裁の本庁だけで審理されます。逆送を避けるために、謝罪と生活の立て直しを審判より前から始めてください。

出典:e-Gov法令検索「少年法」第17条・第20条・第62条・第64条、法務省「令和7年版犯罪白書」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、裁判所「北海道内の管轄区域表」

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら謝罪と家庭の立て直しを同時に進める

非行を認めるなら、付添人の活動の軸は被害者への謝罪と弁償、そして家庭や学校の環境づくりの2つです。被害者の連絡先は、被害者の了承があれば道警の警察官や検察官を通じて弁護士に伝えられるのが一般的です。保護者が自分で被害者に連絡を取ると働きかけを疑われかねないので、申し入れは付添人に任せてください。

道内の家庭裁判所の審判までに整えておくこと

  • 付添人を通じて、謝罪と弁償の申し入れを始めている
  • 帰宅時刻・付き合う相手・スマートフォンの使い方について、家庭で約束を決めている
  • 学校や勤め先へ戻る道筋が見えている
  • 本人が、事件のことを自分の言葉で説明できる

身に覚えがないときに使える権利

否認するなら、道内の警察署での受け答えがそのまま審判の材料になります。取調べの前には話したくないことは話さなくてよいと告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書は読み聞かせのあとで誤りがないかを問われ、署名押印を断ることもできます(同条第4項・第5項)。子どもは大人の期待に合わせて答えがちで、していないことまで認めてしまうおそれがあります。録音・録画が義務になるのは裁判員裁判の対象事件などに限られ(同法第301条の2)、万引きや暴行の取調べは対象に入りません。接見のたびに、その日に聞かれたことと答えたことを弁護士へ話すよう、子どもに伝えてください。釧路や稚内の署でも、弁護士とは立会人なしで会えます(同法第39条第1項)。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2

少年事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈は逆送されて起訴されたあとだけ

保釈を請求できるのは起訴された被告人に限られます(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。道内の警察署にいる間も家庭裁判所の段階でも保釈は使えず、子どもを家に戻す手段は観護措置の取消しを求めることです。逆送されて起訴された場合、死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑にあたる罪は権利保釈の枠から外れ(第89条第1号)、裁量保釈(第90条)で判断されます。

令和7年に第一審を終えた被告人の勾留と保釈の人数を、道内4つの地裁管内ごとに並べました。成人を含む数字です。

地裁管内(令和7年) 勾留 保釈 割合(算出)
札幌839人331人39.5%
函館93人23人—
旭川122人38人31.1%
釧路187人78人41.7%
4地裁管内の計1,241人470人37.9%

※裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表で、各地裁管内には管内の簡易裁判所を含みます。函館地裁管内は母数が小さいので、割合を空欄にしました。

逆送の決定が出たら、すぐに弁護士へ保釈請求の準備を頼んでください。自宅で判決を待てれば、通学と被害者への弁償を続けられます。

公訴時効は家庭裁判所にいる間は止まる

少年事件でも、時効の年数はもとの罪の法定刑で決まります(刑事訴訟法第250条)。そのうえで少年法第47条は、事件が家庭裁判所に送られてから保護処分の決定が確定するまで、時効が進まないと定めています。この停止は、本人が20歳を超えたあとの事件にも働きます(同条第2項)。「時間が経てば終わる」とは考えず、早いうちに付添人と方針を決めましょう。

外国籍の少年の在留資格

北海道の在留外国人は7万7,401人(令和7年末)で、1年で14.7%増えました。技能実習と特定技能がそれぞれ1万6,000人を超え、留学も6,214人です。入管法第24条第4号トは、少年で長期3年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制の対象とし、執行猶予が付いた場合を除く定めを置いていません。一方で家庭裁判所の保護観察や少年院送致は刑罰ではないため、この号には当たりません。留学などの資格では、鑑別所や少年院にいて本来の活動を3か月以上できない状態が、取消しの理由になり得ます(第22条の4第6号)。在留カードに書かれた資格と期限を、最初の接見で弁護士に知らせてください。日本語に不安があれば、当番弁護士を申し込む電話で通訳の要否も伝えましょう。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第90条・第207条・第250条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、e-Gov法令検索「少年法」第47条、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」

付添人(弁護士)に依頼できることと選び方・費用

少年事件の弁護士は、捜査中は弁護人、家庭裁判所へ送られたあとは付添人という立場で動きます。処分を軽くするだけでなく、立ち直りの道筋を家庭裁判所に示すのが付添人の役目です。

付添人に依頼できること

逮捕当日の接見

家族が会えない段階でも子どもと会い、取調べの様子や体調を伝えます。

観護措置への対応

家庭の見守り態勢を資料にし、鑑別所に入れないよう、入ったあとは取消しを求めます。

謝罪と弁償

被害者に謝罪の気持ちを届け、示談の話し合いを代わりに進めます。交渉の段取りは被害者との示談交渉に関する記事で読めます。

審判の準備

家庭と学校の状況や本人の変化を意見書にまとめます。処分の種類は不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事でも整理しています。

国が費用を負担する国選付添人が付くのは一部の事件だけです。死刑・無期または長期3年を超える拘禁刑にあたる罪で観護措置がとられ、弁護士の付添人がいないときに、家庭裁判所が必要と認めれば選ばれます(少年法第22条の3第2項)。検察官が審判に加わる事件では、弁護士の付添人を付けることが家庭裁判所の義務です(同条第1項)。それ以外の事件は、保護者が弁護士と契約して付添人を頼みます。函館弁護士会は、付添人候補者を1回無料で派遣する当番付添人制度を設けていて、鑑別所にいる少年だけでなく在宅の少年も使えます(申込みは0138-41-0232)。

札幌から遠い地域では接見と審判の距離で選ぶ

付添人は、警察署、少年鑑別所、審判を開く家庭裁判所の3か所を行き来します。北海道の面積は8万3,422km²で、釧路弁護士会の区域だけで約3万3,000km²、旭川弁護士会の区域は南北350kmに及びます。稚内署で逮捕されれば審判は旭川市の本庁、根室署なら釧路市の本庁で、警察署・鑑別所・家庭裁判所がそれぞれ離れた町にある組み合わせもあります。問い合わせの電話で次の3点を聞いて、条件の合う事務所に早く決めてください。

私選の事務所に最初の電話で聞く3点

  • 子どもがいる道内の警察署へ、今日か明日のうちに接見に行けるか
  • 付添人として少年事件を担当したことがあるか
  • 担当の家庭裁判所と鑑別所へ通う日当・交通費と、分割払いの可否

少年事件の弁護士費用

捜査から審判まで通して頼んだときの総額は、50万円から90万円程度が目安です。逆送されて刑事裁判になる場合や、被害者が何人もいる場合はこれを上回ります。

項目 費用の目安
相談料30分5,000円〜1万円程度(初回は無料の事務所もある)
着手金30万円〜50万円
報酬金20万円〜40万円
接見・審判出席の日当1回2万円〜5万円(遠方は交通費が加わる)
総額50万円〜90万円程度

※公的な統計にもとづく数字ではなく、事件の中身と活動の範囲によって上下します。被害者への弁償金は別に必要です。

契約の範囲が審判までか、逆送後の裁判まで続くかを、見積もりを受け取るときに聞きましょう。費目ごとの考え方は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事にあります。道内の法テラスは札幌(0570-078388)・函館(0570-078390)・旭川(0570-078391)・釧路(0570-078392)の地方事務所だけで、支部も出張所も置かれていません。費用のめどが立たないときは、援助の仕組みを使えるかを当番弁護士に尋ねてください。

出典:e-Gov法令検索「少年法」第22条の3、函館弁護士会「当番弁護士」、北海道「北海道データブック2025 地勢」、釧路弁護士会「釧路弁護士会について」、日本弁護士連合会「旭川弁護士会」、法テラス「法テラス札幌」、法テラス「法テラス函館」、法テラス「法テラス旭川」、法テラス「法テラス釧路」

北海道の少年非行の状況

道内で子どもの非行がどう動いているかは、北海道警察の「少年非行の現況(令和7年)」から読み取れます。令和7年に非行少年として検挙・補導されたのは1,728人で、前年から142人、9.0%増えました。14歳未満の触法少年は492人で、31.2%の増加です。道警によると、非行少年は平成28年の1,507人から令和2年まで減っていましたが、令和3年から増加に転じ、平成28年を100とした指数は令和7年に114.7(全国は84.0)でした。

罪種(令和7年・北海道の刑法犯少年) 人数
窃盗犯(うち万引き491人・自転車盗115人)743人
粗暴犯(暴行157人・傷害123人・恐喝23人・脅迫14人)317人
風俗犯(わいせつ39人・性的姿態撮影等処罰法違反42人)81人
知能犯(うち詐欺38人)49人
凶悪犯(殺人4人・強盗13人・不同意性交等16人)33人
その他(うち占有離脱物横領98人)251人
合計1,474人

※北海道警察「少年非行の現況(令和7年)」の値で、刑法犯少年は14歳以上の犯罪少年982人と触法少年492人の合計です。

方面別では札幌方面が1,277人(18.0%増)で、釧路方面156人・北見方面64人も増え、函館方面126人(22.7%減)と旭川方面105人(29.1%減)は減りました。刑法犯少年のうち高校生が30.6%、中学生が23.6%を占め、触法少年では小学生が309人でした。万引き・自転車盗・オートバイ盗・占有離脱物横領をまとめた初発型非行は718人で、刑法犯少年の48.7%、再犯者率は29.1%です。店の品物や他人の自転車を持ち帰ることを軽く受け止めている様子があれば、その段階で家族で話し合ってください。

特別法犯とSNSをめぐる被害

道内の特別法犯少年253人のうち最も多いのは児童買春・児童ポルノ禁止法違反の109人で、麻薬及び向精神薬取締法違反の73人が続きます。大麻の所持・使用は令和6年12月の法改正で麻薬及び向精神薬取締法の対象に移っており、道警は大麻取締法などをまとめた「大麻に関する法律」の違反で検挙・補導した少年を72人(前年比35.8%増)としています。子どもが被害者となる福祉犯では、性的な被害に遭った少年291人のうち90人が、SNSや出会い系サイトの利用をきっかけにしていました。

ここに挙げた数字は道内でどれだけの少年が扱われたかを示すもので、一人ひとりの処分の見通しを示すものではありません。子どもの事件の行き先は、行為の中身、被害の程度、家庭で見守る力で決まります。

出典:北海道警察「少年非行の現況」、北海道警察「少年非行の現況(令和7年)」

北海道の少年事件でよくある質問

Q1. 稚内市や名寄市で子どもが逮捕されました。審判はどこで開かれますか?

旭川市花咲町4丁目の旭川家庭裁判所の本庁です。旭川家裁には名寄・紋別・留萌・稚内の支部がありますが、どこも少年保護事件を扱っていません。少年係は0166-51-6092、当番弁護士の申込先は旭川弁護士会(0166-52-1790)です。付添人を探すときは、旭川市まで通えるかを最初に聞いてください。

Q2. 苫小牧市や日高地方の事件は、どこの家庭裁判所が担当しますか?

苫小牧市と厚真・安平・むかわの各町、浦河・様似・えりも・新ひだか・日高・平取・新冠の各町は、札幌家裁の苫小牧支部(苫小牧市旭町2-7-12・0144-32-3327)の区域です。成人の合議事件では、苫小牧は室蘭支部、日高地方は札幌の本庁が受け持つため、少年事件だけ担当の庁が変わります。苫小牧署が受け持つ白老町は室蘭支部の区域です。事件のあった町と子どもの住所を、両方とも弁護士に伝えてください。

Q3. 帯広市や網走市の事件でも、釧路市まで行く必要がありますか?

十勝の事件は釧路家裁の帯広支部、網走市・北見市・遠軽町などオホーツクの多くの事件は北見支部で審判が開かれます。根室市・中標津町・別海町などの事件は、釧路市の本庁の担当です。帯広と北見には少年鑑別所がないため、観護措置がとられると、子どもは帯広市・北見市の外にある施設に入ります。面会の予定を立てる前に、子どもがどの鑑別所にいるかを付添人から聞いてください。

Q4. 札幌少年鑑別所で子どもに面会できますか?

札幌少年鑑別所(札幌市東区東苗穂2条1-1-25・011-784-7441)の面会受付は平日の9時〜11時30分と13時〜16時30分で、駐車場は12台です(令和8年3月1日現在)。面会で聞いた子どもの話や表情は、付添人にも伝えてください。審判に出す意見書の材料になります。

Q5. 札幌に住む子どもが、旭川で逮捕されました。

警察署にいる間の当番弁護士は、署のある地域を受け持つ旭川弁護士会(0166-52-1790)へ申し込みます。少年保護事件の管轄は行為地・住所・居所・現在地で決まるため(少年法第5条第1項)、住所のある札幌家裁も管轄をもち、家庭裁判所どうしで事件が移されることもあります(同条第2項)。依頼する弁護士には、旭川の署と札幌家裁の両方に対応できるかを聞いてください。

Q6. 深夜0時を過ぎても子どもが帰宅しません。北海道の条例で罰せられますか?

北海道青少年健全育成条例は、午後11時から翌日の午前4時までを深夜としています(第35条第1項)。保護者に深夜の外出をさせないよう求める規定に罰則はなく、条例の罰則は青少年本人には適用されません(第68条)。罰せられるのは、保護者の承諾なく深夜に青少年を連れ出したりとどめたりした大人などです(第35条第3項・第64条第1号、10万円以下の罰金又は科料)。帰宅時刻の約束を家庭で決め、守れない日が続くなら少年相談110番(0120-677-110)に相談してください。

Q7. 前科はつきますか?学校に知られますか?

保護処分は刑罰ではないので前科にならず、履歴書の賞罰欄にも書きません。非行の記録は捜査機関に残り、学校へ連絡が入るかどうかを家族の側で選ぶことはできません。道内の刑法犯少年は高校生が約3割を占めます。学校へどう説明するかの順番を、付添人と一緒に決めましょう。

Q8. 19歳の子どもが道内で逮捕されました。名前が報道されますか?

18歳・19歳の特定少年も、家庭裁判所の審判で終わる限り、本人と分かる報道は禁じられたままです。この禁止が解かれるのは起訴されたときで、略式手続は除かれます(少年法第68条)。正式に起訴されると、札幌・函館・旭川・釧路のいずれかの地裁などの公開の法廷で審理されます。進学や就職まで影響を残さないために、逆送を避ける準備を捜査の段階から弁護士と始めてください。

Q9. 子どもがSNSの高収入バイトに応募してしまいました。

北海道警察は、SNSで「受け子」「出し子」などの隠語を使って強盗や特殊詐欺の実行役が集められていると注意を促し、応募してしまったら今すぐ最寄りの警察署か警察相談センターに相談するよう案内しています。まだ何もしていない段階なら、すぐに#9110(011-241-9110・24時間受付)へ電話してください。

Q10. 小学生や中学1年生の子どもが事件を起こしたら、どう扱われますか?

14歳未満の子どもは刑罰を受けませんが、刑罰法令に触れる行為をすれば触法少年になります。家庭裁判所で審判を受けるのは、知事や児童相談所長が事件を送ったときだけです(少年法第3条第2項)。道内では令和7年に触法少年が492人補導され、そのうち暴行は91人と前年の41人から増えました。小学生の事件でも、被害者への謝罪と家庭での話し合いを早めに始めてください。北海道中央児童相談所(011-631-0301)は24時間相談を受け付けています。

出典:裁判所「北海道内の管轄区域表」、裁判所「旭川地方・家庭裁判所 窓口案内」、裁判所「札幌地方・家庭裁判所 窓口案内」、法務省「少年鑑別所 面会受付時間一覧」、e-Gov法令検索「少年法」第3条・第5条・第68条、北海道「北海道青少年健全育成条例」、北海道例規類集「北海道青少年健全育成条例」、北海道警察「STOP!闇バイト」、北海道警察「相談センターの紹介」、北海道警察「少年非行の現況(令和7年)」

北海道で少年事件の弁護士を探す 審判を担当する庁と鑑別所へ通える事務所から比べてください

道内で少年事件を扱う家庭裁判所は10庁で、札幌・函館・旭川・釧路の4つの地域に分かれています。子どもがすでに警察署にいるなら、今日中に接見へ向かえる事務所に電話してください。呼出しの日を待っている段階なら、初回の相談料がかからない事務所から当たりましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月29日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。北海道の少年非行は北海道警察「少年非行の現況(令和7年)」の値です。家庭裁判所の処分の内訳は法務省「令和7年版犯罪白書」の令和6年の全国値、保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」の道内4地裁管内総数(成人を含む)、在留外国人数は令和7年末、北海道の面積は2025年1月1日現在、警察署の数は令和8年4月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑の表記に合わせています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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