北海道で飲酒運転に強い弁護士一覧

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中山Drive法律事務所

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グラディアトル法律事務所

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Sfil法律事務所

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4件中 1~4件を表示

北海道で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士の申込み先と受付時間

当番弁護士は、本人が警察官・検察官・裁判官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えるか、家族が弁護士会に電話するかのどちらかで呼べます。道内の申込み番号は、4つの会で1本ずつです。

弁護士会 電話 受け持つ地域 受付(各会の案内)
札幌弁護士会011-272-1010石狩・胆振・日高と、空知・後志の一部年中無休の9時〜17時。時間外は留守番電話
函館弁護士会0138-41-0232渡島・檜山と、後志の寿都・黒松内・島牧年中無休の9時〜17時。夜間・休日は留守番電話
旭川弁護士会0166-52-1790上川・留萌・宗谷と、空知の深川市周辺、オホーツクの紋別市周辺など会の公式サイトに受付時間の記載なし
釧路弁護士会0154-41-0214釧路・根室・十勝と、北見市・網走市・遠軽町などオホーツクの大部分月〜金の9時〜17時(祝日・年末年始を除く)

※番号は日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」(2026年6月24日現在)によります。弁護士会は地方裁判所の管轄区域ごとに置かれ(弁護士法第32条)、受け持つ地域の欄は各会と裁判所の管轄区域表をもとにまとめました。

※家族が申し込むときは、電話をかけた人の名前と連絡先、本人の氏名・生年月日、留置されている警察署、分かれば逮捕の日時と罪名、本人との関係を伝えます(札幌・函館の案内)。

逮捕前に使える弁護士会の法律相談

在宅で捜査を受けている段階なら、弁護士会の法律相談を使えます。札幌弁護士会はすべての分野で相談料が無料で、札幌法律相談センター(011-251-7730)は刑事も扱う一般相談を月・水・金の夜間にも開いています。函館(0138-41-0232)と釧路(0154-41-3444、帯広は0155-66-4877)は30分5,000円、旭川(0166-51-9527)は約30分5,500円です。札幌以外の会場では、予約の電話で飲酒運転の刑事事件だと先に伝えてください。

事故の賠償は北海道交通事故相談所へ

事故の相手への賠償や示談の進め方に迷ったら、道が設けている北海道交通事故相談所に相談できます。窓口は札幌市中央区北3条西6丁目の道庁11階で、電話は011-204-5220(平日9時〜17時・最終受付16時30分)です。相談は何度でも無料で、面接は予約制です。刑事の処分に向けた示談は、賠償の相談と並行して弁護士に進めてもらいましょう。

※空知・渡島・上川・オホーツク・釧路・十勝の各総合振興局などで、月1回の巡回相談(予約制)も開かれています。令和8年度は滝川・富良野・稚内・紋別でも年2回ずつ開かれます。札幌市役所で行っていた交通事故相談は、令和6年3月29日で終わっています。

お酒の問題を相談できる道内の窓口

アルコールの問題は、北海道立精神保健福祉センターが全道の中心となる相談拠点で、相談員と精神科医師が対応します。来所相談は予約制で、予約の電話は011-864-7000(平日8時45分〜17時30分)です。センターは原則として札幌市民以外が対象で、札幌市民は札幌市依存症相談窓口(011-640-7183・平日13時〜16時)を利用します。処分が決まる前から相談に通い始めてください。続けた記録は、再発を防ぐ取り組みとして弁護士から検察官に示せます。

※札幌市依存症相談窓口は、アルコール・薬物・ギャンブル等の問題を抱える本人のほか、家族や関係機関からの相談も受けています。

事故の被害を受けた側の相談先

窓口 電話 受付
北海道被害者相談室011-232-8740平日10時〜16時
各地方検察庁の被害者ホットライン札幌 011-261-9370/函館 0138-41-1655/旭川 0166-51-6259/釧路 0154-41-6133平日
札幌弁護士会 犯罪被害者弁護ライン011-251-7822月曜10時30分〜12時30分、水曜17時〜19時
法テラス 犯罪被害者支援ダイヤル0120-079714平日9時〜21時、土曜9時〜17時

※北海道被害者相談室は北海道公安委員会が指定した犯罪被害者等早期援助団体で、道の犯罪被害者等総合相談窓口も受け持っています。道の多機関ワンストップサービスは、交通死亡事故、ひき逃げ、全治3か月以上の交通事故、危険運転致死傷の被害も対象にしています。

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、裁判所「北海道内の管轄区域表」、札幌弁護士会「法律相談のご案内」、函館弁護士会「法律相談」、旭川弁護士会「法律相談センター」、北海道「交通事故の相談」、札幌市「市役所1階:市民の声を聞く課の相談窓口」、北海道立精神保健福祉センター「アディクション(依存症)相談について」、北海道立精神保健福祉センター「相談のご案内」、札幌市「依存症対策」、北海道警察「北海道被害者相談室」、北海道「犯罪被害者等への支援」、札幌地方検察庁「被害者等支援制度」、札幌弁護士会「犯罪被害者弁護ライン」、法テラス「犯罪被害者支援」

北海道で飲酒運転が発覚したときに最初にすること

令和8年7月21日の法改正で、呼気1リットルあたり0.5mg以上のアルコールが出れば、酒酔い運転として扱われるようになりました。道内で飲酒運転が見つかると、検察官と裁判所が判断する刑事の処分と、住所地の公安委員会が判断する運転免許の処分が並行して進みます。北海道警察による飲酒運転の検挙は令和7年に814件で、令和5年の763件から2年続けて増えています。当番弁護士は札幌・函館・旭川・釧路の4つの弁護士会で番号が違うので、本人がいる警察署の地域に合う番号へ今日のうちに電話してください。

いまの状況別・最初にすること

検問や事故の現場で呼気を測られた
検知器に出た数値を、その日のうちに書き残してください。0.15mg/L以上0.5mg/L未満は酒気帯び、0.5mg/L以上は酒酔いの扱いで、刑の上限も免許の点数もこの線で分かれます。数値が分かっていれば、弁護士は初回の相談で処分の見通しを立てられます。
家族が道内の警察署に留置された
身柄のある署の地域を受け持つ弁護士会へ、当番弁護士の派遣を申し込んでください。道央(札幌・千歳・小樽・室蘭・苫小牧・滝川など)は札幌弁護士会011-272-1010、道南(函館・北斗・森・八雲・江差など)は函館弁護士会0138-41-0232、道北(旭川・富良野・名寄・稚内・留萌・紋別など)は旭川弁護士会0166-52-1790、道東(釧路・帯広・北見・網走・根室・中標津など)は釧路弁護士会0154-41-0214が窓口で、1回目の面会は無料です。
飲んだあとの運転で人身事故を起こした
アルコールの影響で正常な運転が難しかったとされれば、過失運転致傷ではなく危険運転致傷(15年以下の拘禁刑)で捜査されます。飲んだ店・量・時刻と、運転を始めた場所を記憶が確かなうちにメモし、弁護士へ連絡してください。
逮捕はされず、警察から呼び出しを受けている
出頭の前に刑事事件を扱う弁護士へ相談し、話す内容を整理してから警察署へ行ってください。札幌で相談するなら、札幌弁護士会の札幌法律相談センター(011-251-7730)で刑事事件の相談を予約でき、相談料はかかりません。

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、札幌弁護士会「法律相談のご案内」、北海道警察「飲酒運転検挙状況及び飲酒運転ゼロボックス受理・検挙状況等」、警察庁「令和8年7月21日施行の改正に関するリーフレット」

北海道で飲酒運転により逮捕されたあとの流れ

逮捕されると、警察は48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は受け取ってから24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は原則10日で、延長されると合計20日まで道内の警察署などに留め置かれます(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。その間に、罰金の略式命令を求めるか、正式な裁判にかけるか、不起訴にするかが決まります。飲酒運転では、逮捕されずに在宅のまま捜査が進むこともあります。各段階で何が行われるかは、逮捕後の流れを解説した記事で紹介しています。

道内の手続きは4つの地域に分かれて進む

北海道警察の警察署は58署(令和8年4月1日現在)です。札幌方面は道警本部が、それ以外は函館・旭川・釧路・北見の4つの方面本部が受け持ちます。起訴するかを決める地方検察庁と、起訴後に審理する地方裁判所は、どちらも札幌・函館・旭川・釧路に置かれ、罰金の略式命令を出す簡易裁判所は道内に33庁あります。

地域(主な市) 道警の区分 地方裁判所の本庁・支部 当番弁護士 危険運転致死の裁判員裁判
道央(札幌・江別・千歳・小樽・岩見沢・滝川・室蘭・苫小牧・浦河・倶知安など)札幌方面(道警本部)札幌地裁の本庁と、岩見沢・滝川・室蘭・苫小牧・浦河・小樽・岩内の7支部札幌弁護士会 011-272-1010札幌地裁本庁(札幌市中央区)
道南(函館・北斗・七飯・森・八雲・江差・松前・せたな、後志の寿都・黒松内・島牧)函館方面本部函館地裁の本庁と江差支部函館弁護士会 0138-41-0232函館地裁本庁(函館市)
道北(旭川・深川・富良野・士別・名寄・稚内・留萌・紋別など)旭川方面本部(紋別市と周辺4町村は北見方面本部の紋別署)旭川地裁の本庁と、名寄・紋別・留萌・稚内の4支部旭川弁護士会 0166-52-1790旭川地裁本庁(旭川市)
道東(釧路・帯広・根室・中標津・北見・網走・遠軽など)釧路方面本部・北見方面本部釧路地裁の本庁と、帯広・網走・北見・根室の4支部釧路弁護士会 0154-41-0214釧路地裁本庁(釧路市)

※裁判所の欄は裁判所「北海道内の管轄区域表」(市町村名は平成21年10月5日現在の行政区画)によります。当番弁護士の欄は、道内4つの弁護士会がそれぞれ4つの地方裁判所に対応して置かれていることから整理しました。方面別の警察署数は札幌24、函館8、旭川11、釧路9、北見6です。

事故の相手が亡くなり、危険運転致死罪で起訴されると裁判員裁判の対象になり、審理は札幌・函館・旭川・釧路の各地裁の本庁に限られます。帯広や北見で起きた事故でも釧路市の本庁、稚内や名寄で起きた事故でも旭川市の本庁で開かれます。酒気帯び・酒酔い運転だけの事件や過失運転致傷は、事故のあった地域を受け持つ本庁・支部か簡易裁判所が扱います。道内で業務をしている拘置支所は、札幌市東区と名寄市の2か所です。弁護士には、警察署の名前とあわせて、検問や事故のあった市町村名を伝えてください。接見先と裁判所の両方を見込んだ費用の説明を受けられます。

出典:北海道警察「方面本部・警察署などの所在地・電話番号」、北海道警察「警察署の機能強化に向けた再編整備計画」、裁判所「北海道内の管轄区域表」、札幌地方検察庁「アクセス」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、旭川弁護士会「旭川弁護士会について」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」

北海道で飲酒運転が問われる罪と刑罰

飲酒運転そのものを罰するのは、全国で共通の道路交通法です。北海道には飲酒運転の根絶を目的とする条例がありますが、刑罰の規定は置かれていません。道内のどこで検挙されても、線引きと法定刑は同じです。

区分 呼気1Lあたりのアルコール 法定刑 免許の処分(前歴なし)
酒酔い運転(第117条の2第1項第1号)0.5mg以上。ほかに、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金35点・取消し(欠格期間3年)
酒気帯び運転(第117条の2の2第1項第3号)0.25mg以上0.5mg未満3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金25点・取消し(欠格期間2年)
0.15mg以上0.25mg未満13点・停止90日

※0.15mg/Lの基準は道路交通法施行令第44条の3に定められています。免許の欄は、過去の処分歴も累積点数もない人の場合です。

数値が0.5mg/Lに届かなくても、酒酔い運転とされることがあります。条文は「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」も酒酔いに含めていて、検査のときの歩き方や受け答えの記録も判断の材料になります。その場で警察官から何を求められ、どう応じたかを、弁護士にそのまま伝えてください。記録と本人の記憶が食い違う点を、処分が決まる前に拾い出せます。

車を貸した人・酒を出した人・同乗者の刑

道路交通法第65条は、飲酒運転をするおそれのある人に車を貸すこと、酒を出すこと、飲んでいると知りながら同乗して送ってもらうことも禁じています。刑の重さは、運転した人が酒酔いだったか酒気帯びだったかで分かれます。

立場 運転者が酒酔い 運転者が酒気帯び
車両の提供者5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
酒類の提供者3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
同乗者3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

人身事故なら自動車運転死傷処罰法の罪が加わる

飲酒運転で人を死傷させると、当てはまる条文によって刑の上限が大きく離れます。危険運転致死傷の飲酒の類型にも、令和8年7月21日から呼気0.5mg/L以上という数値の目安が加わっています。

罪名 条文 法定刑
危険運転致死傷(アルコールの影響で正常な運転が困難な状態)第2条第1号負傷は15年以下の拘禁刑/死亡は1年以上の有期拘禁刑
準危険運転致死傷(正常な運転に支障が生じるおそれがある状態)第3条第1項負傷は12年以下/死亡は15年以下の拘禁刑
過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱第4条12年以下の拘禁刑
過失運転致死傷第5条7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

全国の検察統計(令和6年)では、過失運転致死傷等で起訴されたのは15.3%にとどまる一方、危険運転致死傷は76.1%が起訴され、その413人は全員が正式な裁判にかけられています(割合は算出)。第4条は、飲酒の発覚を免れるために現場を離れて体内のアルコールを減らそうとするなどした場合の罪です。事故のあと現場を離れてしまったなら、そのときの事情を隠さず弁護士へ話してください。

免許の処分は道内の公安委員会が別に進める

免許の取消しや停止は、違反をした時点で住所がある地域の公安委員会が決めます(道路交通法第103条第1項)。道内に住んでいれば、道外で検挙されても処分するのは道内の公安委員会です。不起訴や罰金で刑事の手続きが終わっても、免許の処分は止まりません。取消しや90日以上の停止の前には意見の聴取が開かれ、本人は意見を述べ、有利な証拠を出せます(同法第104条)。通知が届いたら、通勤や仕事に車が欠かせない事情を示す資料を弁護士と準備してください。

北海道の飲酒運転根絶条例に罰則はない

道には「北海道飲酒運転の根絶に関する条例」(平成27年北海道条例第53号)があり、道内で起きた飲酒運転による重大な死傷事故を受けて平成27年12月に施行されました。第5条で「道民は、飲酒運転をしてはならない」と定め、7月13日を「飲酒運転根絶の日」としています(第15条)。飲酒運転をした人にはアルコール健康障害に関する保健所などの保健指導を受けるよう促しています(第12条第2項)。ただし条例に罰則はなく、刑罰の重さは道路交通法と自動車運転死傷処罰法で決まります。

出典:e-Gov法令検索「道路交通法」第65条・第103条・第104条・第117条の2・第117条の2の2、e-Gov法令検索「道路交通法施行令」、e-Gov法令検索「自動車運転死傷処罰法」、法務省「危険運転致死傷罪の法改正Q&A」、法務省「検察統計調査」令和6年年報、北海道例規類集「北海道飲酒運転の根絶に関する条例」、北海道警察「飲酒運転検挙状況及び飲酒運転ゼロボックス受理・検挙状況等」

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら再発防止と相手への対応を早めに

飲酒運転を認めるなら、処分の前に示せる材料は、もう飲んで運転しない仕組みを整えたことと、事故があれば相手への謝罪と賠償を進めたことです。車の鍵を家族に預ける、車を手放すといった対策に加え、飲酒の習慣が気になるなら北海道立精神保健福祉センター(札幌市民は札幌市依存症相談窓口)への相談を始めましょう。北海道の条例も、飲酒運転をした人に保健指導を受けるよう促しています。事故の相手には本人や家族から直接連絡せず、保険会社が賠償の話を進めていても、刑事の処分に向けた謝罪と示談は弁護士に任せてください。

否認するなら取調べの受け答えを残す

争点になりうるのは、実際に運転していたのは誰か、酒を飲んだのが運転の前か後か、呼気の測り方に問題がなかったかといった点です。取調べの始めには言いたくないことを言わなくてよいと告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、調書は読み聞かせのあとに誤りの有無を問われ、署名押印を断ることもできます(同条第4項・第5項)。道路交通法違反や過失運転致傷の取調べには録音・録画の義務がない(同法第301条の2)ので、その日に聞かれたことと自分の答えを、接見のたびに弁護士へ伝えてください。危険運転致死の疑いで逮捕・勾留されている場合は、録音・録画の対象になります。留置先が道内のどの署であっても、弁護士との接見は立会人なしで行えます(同法第39条第1項)。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第39条・第198条・第301条の2、北海道立精神保健福祉センター「アディクション(依存症)相談について」、北海道例規類集「北海道飲酒運転の根絶に関する条例」

飲酒運転事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈を請求できるのは起訴されたあと

保釈は起訴された被告人だけが請求できる制度です(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。酒酔い・酒気帯び運転には刑の下限がないため、権利保釈の例外を定めた第89条第1号には当たりません。妨げになりやすいのは、同乗者や飲んだ店の関係者と口裏を合わせるおそれ(第4号)と、事故の相手に働きかけるおそれ(第5号)です。一方で危険運転致死で起訴されると第1号に当たり、第90条の裁量保釈として判断されます。釈放されたあとも、同乗者や店の人へ自分から連絡しないでください。

令和7年の司法統計年報から、道内4つの地裁管内の勾留人員と保釈人員を並べました。札幌と釧路の管内は、全国の割合を上回っています。

地裁管内(令和7年) 保釈された人/勾留された人 割合(算出)
札幌地裁管内331人/839人39.5%
函館地裁管内23人/93人—
旭川地裁管内38人/122人31.1%
釧路地裁管内78人/187人41.7%
道内4地裁管内の計470人/1,241人37.9%
全国11,132人/35,125人31.7%

※裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表の値で、各地裁管内には管内の簡易裁判所の分を含みます。罪名を分けていない数字で、保釈を請求しなかった人も勾留人員に入っています。函館地裁管内は母数が小さいため、割合を出さずに実数だけを載せました。

公訴時効は酒酔い5年・酒気帯び3年

時効は運転や事故の行為が終わった時から進み(刑事訴訟法第253条第1項)、起訴されると止まります(第254条第1項)。道内で検問を受けた日や、呼び出しの連絡が来た日から数えるのではありません。

罪 公訴時効
酒気帯び運転3年
酒酔い運転5年
過失運転致傷5年
危険運転致傷10年
危険運転致死20年

※それぞれの法定刑を刑事訴訟法第250条の区分に当てはめた年数です。本人が国外にいる間などは時効が進みません(同法第255条第1項)。

外国籍の人の在留資格

道内の在留外国人は7万7,401人(令和7年末)で、在留資格では技能実習1万7,657人と特定技能1万6,675人が上位を占めます。道路交通法違反としての飲酒運転は、執行猶予でも退去強制となる入管法第24条第4号の2の対象外で、1年を超える拘禁刑の実刑かどうか(第24条第4号リ)で判断されます。ところが人身事故が危険運転致死傷とされると第4号の2の対象になり、技能実習・特定技能・留学などの別表第一の在留資格で暮らす人は、執行猶予が付いても退去強制の対象です。勾留で仕事や通学が3か月以上止まると、在留資格の取消し(第22条の4第6号)も問題になります。在留カードに記された在留資格と期限を、最初の接見で弁護士に伝えてください。通訳が必要なら、当番弁護士を申し込む電話でその旨も伝えましょう。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条〜第90条・第250条・第253条〜第255条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」

飲酒運転事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

道内の飲酒運転事件で弁護士に任せる中心は、事故の相手との示談と、身柄の解放です。どちらも、検察官が処分を決めるまでの限られた期間に進めます。

示談交渉

事故の相手に謝罪し、治療費や慰謝料の支払いを申し入れて、示談書を取り交わすところまで代わりに進めます。処罰を求めない旨が示談書に入れば、処分を決めるときに考慮されます。交渉の段取りは、被害者との示談交渉に関する記事で順を追って紹介しています。

身柄の解放

勾留を請求しないよう検察官に意見書を出し、勾留が決まれば準抗告を申し立て、起訴後は保釈を請求します。起訴か不起訴かの見通しは、不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事で詳しく扱っています。

札幌から離れた警察署なら、通える距離と費用で選ぶ

北海道の面積は8万3,422km²で、国土の約22.1%を占めます。旭川弁護士会は受け持つ区域の広さを「日本で2番目」と紹介し、釧路弁護士会の区域は約3万3,000km²で全国52の弁護士会の中で最も広くなっています。帯広・中標津・稚内・紋別などの署に身柄がある場合、札幌の事務所から通うと移動の時間も交通費も大きくふくらみます。依頼の前に次の4点を電話で聞き、条件の合う事務所を早めに決めてください。

依頼の前に電話で聞いておく4点

  • 身柄のある道内の警察署へ、最初の接見に何日以内に行けるか
  • 人身事故のとき、危険運転致死傷の事件を扱った経験があるか
  • 免許の意見の聴取に向けた準備まで引き受けるか
  • 札幌から離れた署への接見1回ごとの日当・交通費と、分割払いの可否

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違い

区分 頼める時期と方法 費用
当番弁護士逮捕の直後から。家族が道内4会のうち地域の会へ電話するか、本人が警察官に申し出る同じ事件で原則1回、面会は無料
国選弁護人勾留を請求されたあと、本人が請求する。在宅で捜査されている間は付かない資力の基準があり、資力申告書を出す
私選弁護人逮捕前や在宅捜査の段階でも、本人や家族が直接依頼できる事務所ごとに定めた料金

費用の目安と道内の法テラス

着手金・報酬金・接見の日当を合わせた弁護士費用は、およそ40万円から90万円が目安で、危険運転致死傷として扱われる事件はこれより高くなります。事故の相手に支払う賠償金や示談金は別に必要で、道東や道北の署へ札幌から通う回数が増えるほど、日当と交通費が積み上がります。費用の項目ごとの中身は、刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で紹介しています。

道内の法テラスは、札幌(0570-078388)・函館(0570-078390)・旭川(0570-078391)・釧路(0570-078392)に地方事務所が1つずつあるだけで、支部は置かれていません。スタッフ弁護士の法律事務所は、函館・江差・八雲・旭川・釧路にあります。費用の用意が難しいときは、弁護人の費用を援助する制度を使えるかを当番弁護士に尋ねてください。

出典:北海道「北海道データブック2025 地勢」、旭川弁護士会「会長挨拶」、釧路弁護士会「釧路弁護士会について」、札幌弁護士会「当番弁護士」、法テラス「法テラス札幌」、法テラス「法テラス函館」、法テラス「法テラス旭川」、法テラス「法テラス釧路」

北海道の飲酒運転の検挙状況

道内で飲酒運転がどれだけ摘発されているかは、北海道警察が公表している資料から読み取れます。検挙の件数は令和5年の763件から2年続けて増え、令和7年は814件でした。

年 飲酒運転の検挙件数 飲酒運転を伴う交通事故 死者 負傷者
令和5年(2023年)763件86件6人121人
令和6年(2024年)770件95件6人142人
令和7年(2025年)814件77件6人96人

※北海道警察「飲酒運転検挙状況及び飲酒運転ゼロボックス受理・検挙状況等」の値です。警察庁の犯罪統計書に載る道路交通法違反の飲酒運転の件数とは集計の方法が違うため、並べていません。

令和7年は、飲酒運転を伴う事故が前年より18件減った一方で、検挙は44件増えました(いずれも算出)。道警の「飲酒運転ゼロボックス」に寄せられた情報提供は令和7年に278件で、そのうち8件が検挙につながっています。

人身事故が危険運転として扱われた件数(令和6年)

警察庁「令和6年の犯罪」によると、道内で危険運転致死傷(自動車運転死傷処罰法第2条)として扱われたのは12件13人で、すべて致傷でした。そのうちアルコールの影響による類型は2件で、飲酒などの発覚を免れようとした第4条の罪は4件4人でした。

※同じ年の道内で、第3条の罪は7件6人、過失運転致死傷は8,654件・8,707人(うち致死76件77人)です。

道内の交通事故の全体像(令和7年)

令和7年の道内の人身事故は8,475件で、前年より268件減りましたが、死者は129人と25人増えています。人口10万人あたりの死者は北海道が2.56人で、全国の2.06人を上回りました。道警の資料は、11月と12月にスリップによる正面衝突や車両単独の事故が多く起きたと記しています。検挙されたら、刑事と免許の両方の見通しを最初の相談で弁護士に示してもらいましょう。

出典:北海道警察「飲酒運転検挙状況及び飲酒運転ゼロボックス受理・検挙状況等」、警察庁「令和6年の犯罪」、北海道警察「令和7年中の交通事故概況(確定数)」、北海道警察「令和7年道警察重点目標等への取組結果」

北海道の飲酒運転でよくある質問

Q1. 家族が飲酒運転で逮捕されました。道内のどの弁護士会に電話すればいいですか?

本人が留置されている警察署の地域を受け持つ弁護士会です。会の区域は地方裁判所の管轄に合わせてあり、たとえば滝川署・伊達署・静内署なら札幌弁護士会(011-272-1010)、森署・江差署なら函館弁護士会(0138-41-0232)、富良野署・稚内署・紋別署なら旭川弁護士会(0166-52-1790)、帯広署・中標津署・美幌署なら釧路弁護士会(0154-41-0214)です。署の名前が分かった時点で、その会へ電話してください。

Q2. 札幌の事務所に頼んで、帯広や稚内の警察署まで接見に来てもらえますか?

札幌の弁護士でも道内のどの署へも接見に行けますが、道北を受け持つ旭川弁護士会の区域だけで南北350kmあり、札幌市内の署とは移動の負担がまるで違います。依頼する前に署の名前を伝え、接見1回ごとの日当と交通費を含めた見積もりをもらってください。

Q3. 事故の相手が亡くなりました。裁判は道内のどこで開かれますか?

危険運転致死罪で起訴されると裁判員裁判の対象になり、札幌・函館・旭川・釧路の各地裁の本庁で開かれます。苫小牧や室蘭の事故なら札幌市、江差の事故なら函館市、帯広や北見の事故なら釧路市の本庁です。過失運転致死で起訴された場合は裁判員裁判ではなく、事故のあった地域を受け持つ本庁か支部で審理されます。危険運転と過失運転のどちらで起訴されるかは、検察官が処分を決める前の弁護活動で争う余地があります。できるだけ早い段階で弁護士へ依頼してください。

Q4. 北海道の飲酒運転根絶条例に違反すると、条例で罰せられますか?

条例そのものに罰則はなく、刑罰は道路交通法と自動車運転死傷処罰法で決まります。処分の重さに直結するのは、呼気の数値と事故の有無です。この2点を最初の相談で弁護士へ正確に伝えてください。

Q5. 店の人や周りの人に通報されて検挙されることはありますか?

北海道の条例は、道民・飲食店・タクシー事業者などに飲酒運転の通報に努めるよう求めています(第10条)。道警の「飲酒運転ゼロボックス」には令和7年に278件の情報提供があり、8件が検挙につながりました。通報がきっかけで後日呼び出しを受けたときも、出頭の前に弁護士へ相談し、当日の飲酒量と運転の経緯を整理してください。

Q6. 罰金で終わる場合、道内のどこで手続きをしますか?

罰金の略式命令は簡易裁判所が出し、道内には33の簡易裁判所があります。対応する区検察庁が地元の町にあるとは限らず、留萌・深川・富良野の区検は旭川市の旭川地検の庁舎に、江差・松前の区検は函館市の函館地検の庁舎に入っています。略式の手続きは、本人が異議のないことを書面で示した場合にだけ使われ(刑事訴訟法第461条の2)、告知から14日以内なら正式な裁判を求められます(同法第465条)。数値や運転の事実に納得できないなら、書面に署名する前に弁護士へ伝えてください。罰金も前科として残ります。

Q7. 道庁や市町村の職員、道立学校の教員が飲酒運転をしたら、職はどうなりますか?

地方公務員法では、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがなければ職を失います(第16条第1号・第28条第4項)。刑の全部に執行猶予が付いても拘禁刑なら該当し、罰金で終われば該当しません。起訴された段階で休職になることがあり(第28条第2項第2号)、懲戒処分(第29条)は刑事の処分とは別に判断されます。正式な裁判を避けたいなら、処分が決まる前に弁護士へ依頼し、示談と再発防止の材料をそろえてください。

Q8. 札幌拘置支所や名寄拘置支所へ面会に行けますか?

面会の受付時間は、札幌拘置支所(札幌市東区東苗穂2条1-1-1・011-781-2211)が8時30分〜11時30分と13時〜16時、名寄拘置支所(名寄市西4条南9丁目・01654-2-7030)が8時30分〜11時30分と12時30分〜16時です。接見禁止の決定が付いていると家族は会えませんが、弁護士なら面会できます。面会に向かう前に、接見禁止の有無を弁護士に尋ねてください。遠くから出向いて会えずに帰る事態を避けられます。

出典:日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、裁判所「北海道内の管轄区域表」、北海道警察「方面本部・警察署などの所在地・電話番号」、日本弁護士連合会「旭川弁護士会」、北海道例規類集「北海道飲酒運転の根絶に関する条例」、北海道警察「飲酒運転検挙状況及び飲酒運転ゼロボックス受理・検挙状況等」、旭川地方検察庁「交通案内」、函館地方検察庁「所在地・交通アクセス」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第461条の2・第465条、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、法務省「面会受付時間一覧」

北海道で飲酒運転事件の弁護士を探す 刑事の処分と免許の手続きを、身柄のある地域でまとめて相談できる事務所を選んでください

道内の裁判所と弁護士会は札幌・函館・旭川・釧路の4つの地域に分かれ、接見に向かえる範囲や夜間・土日の対応、初回相談の料金は事務所ごとに違います。身柄が拘束されているなら、本日中に接見へ向かえる事務所へ電話してください。まだ呼び出しを待っている段階なら、測られた数値と事故の有無を伝えたうえで、初回相談を無料にしている事務所から当たりましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月29日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。法令は令和8年7月21日施行の改正を反映しています。道内の飲酒運転の検挙件数と飲酒運転を伴う交通事故は北海道警察の令和5〜7年の値、交通事故の全体は同「令和7年中の交通事故概況(確定数)」、危険運転致死傷と過失運転致死傷の道内の件数は警察庁「令和6年の犯罪」の値です。処分の統計は法務省「検察統計調査」令和6年年報(全国)、保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」、在留外国人数は令和7年末、北海道の面積は2025年1月1日現在、警察署の数は令和8年4月1日現在の値です。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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