北海道で覚せい剤に強い弁護士一覧

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更新日:

たんざわ法律事務所

住所 〒040-0004
北海道函館市杉並町8-20オカダビル1階
最寄駅 函館市電 杉並町駅より徒歩2分
営業時間

平日:09:00〜17:30

弁護士 丹澤 友佑
定休日 土曜 日曜 祝日
1件中 1~1件を表示

北海道で利用できる公的な相談窓口

当番弁護士の番号と受付の時間

当番弁護士の申込先は札幌・函館・旭川・釧路の弁護士会に1本ずつで、会の中で地域ごとに番号が分かれてはいません。本人が頼むときは、警察官・検察官・裁判官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えます。

弁護士会 当番弁護士の番号 受付(各会の案内による)
札幌弁護士会011-272-1010毎日9時〜17時。それ以外の時間は留守番電話で受付
函館弁護士会0138-41-0232平日9時〜17時は職員が応対。それ以外の時間も留守番電話で24時間受付
旭川弁護士会0166-52-1790会のサイトに受付時間の記載なし(番号は日弁連の一覧による)
釧路弁護士会0154-41-0214月〜金曜の9時〜17時(祝日・年末年始を除く)

※4会の番号は、日本弁護士連合会の一覧(2026年6月24日現在)と各会のページで照らし合わせています。札幌と旭川は、会の代表電話と当番弁護士の番号が異なります。札幌弁護士会は、心配している家族からの申込みを勧め、家族の相談にも応じられるとしています。

電話では、かけている人の氏名と連絡先、本人の氏名・性別・生年月日、いる警察署、分かれば逮捕の日時と罪名、本人との関係を伝えます(札幌・函館の案内)。接見禁止で家族が会えない場合に備えて、面会後に本人の様子を知らせてもらえるかも、申込みの電話で尋ねておきましょう。

逮捕される前なら弁護士会の法律相談

呼び出しを受けている段階なら、弁護士会の法律相談を使えます。札幌弁護士会は全分野の相談を無料にしていて、札幌法律相談センター(011-251-7730)の一般相談は刑事も対象と明記しています。札幌法律相談センター以外の会場では、予約の電話で覚醒剤事件の相談だと先に伝えてください。

※相談料は、函館法律相談センターが30分5,000円(予約0138-41-0232)、旭川法律相談センターが約30分5,500円(予約0166-51-9527)、釧路弁護士会の釧路・帯広などの相談センターが30分5,000円(予約0154-41-3444、帯広は0155-66-4877)です。

依存症と薬物の相談先

窓口 電話 受付・対象
北海道立精神保健福祉センター
(全道の依存症相談拠点・札幌市白石区)
011-864-7000相談予約は月〜金曜の8時45分〜17時30分。薬物依存症は札幌市民も対象
札幌市依存症相談窓口
(札幌こころのセンター)
011-640-7183平日13時〜16時。札幌市民の本人・家族が対象で、来所は予約制
道内の保健所(道立26か所・市立4か所)住んでいる地域の保健所管轄の地域に住む人の薬物依存の相談
北海道 医務薬務課011-204-5265乱用される薬物の種類などの一般的な相談

※道立センターは原則として札幌市民以外の道民が対象ですが、オーバードーズや薬物の相談は札幌市民も受け付けると道が案内しています。所在地は札幌市白石区本通16丁目北6番34号です。

同じ日に、弁護士へは捜査への対応を、道立精神保健福祉センターへは使用をやめるための相談を申し込んでください。刑事手続きと回復の支援を並行して進めれば、公判までの時間を無駄にせずに済みます。

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、札幌弁護士会「法律相談のご案内」、函館弁護士会「法律相談」、旭川弁護士会「法律相談センター」、北海道立精神保健福祉センター「相談のご案内」、北海道「薬物依存症」、札幌市「依存症対策」、北海道「薬物問題に関する相談窓口」

北海道で覚せい剤の容疑をかけられたときに最初にすること

覚醒剤の容疑で家族が北海道内の警察署へ連れて行かれたら、最初に電話する先はその警察署の地域を受け持つ弁護士会です。道内には札幌・函館・旭川・釧路の4つの弁護士会があり、当番弁護士を申し込む番号も会ごとに1本ずつ分かれています。覚醒剤の事件では入手先の捜査を理由に接見禁止が付くことがあり、その間に本人と会えるのは弁護士だけです。当番弁護士の1回目の面会は4会とも無料なので、警察署の名前が分かった時点で電話してください。

いまの状況別・最初にすること

家族が道内の警察署で逮捕された
申し込む番号は、身柄のある署の地域で決まります。札幌市内・江別・千歳・小樽・岩見沢・苫小牧・室蘭・倶知安などの署は札幌弁護士会(011-272-1010)、函館・北斗・森・八雲・江差などは函館弁護士会(0138-41-0232)、旭川・深川・富良野・名寄・稚内・留萌・紋別などは旭川弁護士会(0166-52-1790)、帯広・釧路・中標津・根室・北見・網走・遠軽などは釧路弁護士会(0154-41-0214)へ電話してください。
警察官から尿の提出を求められている
任意の求めであれば断れますが、拒み続けると、裁判官の令状にもとづく強制採尿に切り替わることがあります。提出に応じるかを決める前に、道内で覚醒剤事件を扱う弁護士へ電話してください。声をかけられた場所と時刻、警察官に言われた言葉は、あとで手続きが適法だったかを問う手がかりになるので、覚えておきましょう。
使うのをやめられない、家族の使用に気づいた
道が全道の中心となる依存症の相談拠点としているのは北海道立精神保健福祉センター(札幌市白石区)で、薬物依存症については札幌市民を含む全道からの相談を受けています。来所の相談は予約制なので、月〜金曜の8時45分〜17時30分に相談予約ダイヤル011-864-7000へ電話してください。

出典:札幌弁護士会「当番弁護士」、函館弁護士会「当番弁護士」、旭川弁護士会「旭川弁護士会について」、釧路弁護士会「法律相談・当番弁護士制度」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」、北海道「アディクション(依存症)相談について」、北海道「薬物依存症」

北海道で覚せい剤の容疑で逮捕されたあとの流れ

逮捕のあと、警察は48時間以内に事件を検察官へ送り、検察官は24時間以内に勾留を請求するかを決めます。勾留は1回10日間で、延長されると合わせて20日間まで続き、その期間のうちに起訴するかどうかが判断されます(刑事訴訟法第203条・第205条・第208条)。覚醒剤の所持と使用は法定刑に罰金がないため、罰金で終える略式の手続きは使えず、起訴されれば公開の法廷で審理されます。段階ごとの手続きは逮捕後の流れを解説した記事で詳しく説明しています。

道警の方面・地方裁判所・当番弁護士の受け持ち

北海道警察の警察署は令和8年4月1日から58署になり、交番は310か所、駐在所は382か所あります。札幌方面は道警本部が直接受け持ち、ほかの地域は函館・旭川・釧路・北見の4つの方面本部が管轄します。起訴を決める地方検察庁と裁判を開く地方裁判所は、どちらも札幌・函館・旭川・釧路の4庁で、それぞれ道内に支部を持っています。所持・使用の事件は罰金刑がないので簡易裁判所では扱われず(裁判所法第33条第1項第2号)、事件のあった地域を受け持つ地裁の本庁か支部で審理されます。

地域(主な市町・振興局) 道警 所持・使用の裁判 営利目的の裁判(合議) 当番弁護士
道央(札幌・江別・千歳・恵庭・小樽・岩見沢・滝川・室蘭・苫小牧・浦河・倶知安など/石狩・胆振・日高と、空知・後志の大部分)道警本部(札幌方面)札幌地裁の本庁と、岩見沢・滝川・室蘭・苫小牧・浦河・小樽・岩内の7支部本庁・岩見沢支部・室蘭支部・小樽支部札幌弁護士会 011-272-1010
道南(函館・北斗・七飯・森・八雲・江差・松前など/渡島・檜山と、後志の寿都・黒松内・島牧)函館方面本部函館地裁の本庁と江差支部本庁だけ函館弁護士会 0138-41-0232
道北(旭川・深川・富良野・士別・名寄・稚内・留萌・紋別など/上川・宗谷・留萌と、空知・オホーツクの一部)旭川方面本部(紋別市と周辺の4町村は北見方面本部の紋別署)旭川地裁の本庁と、名寄・紋別・留萌・稚内の4支部本庁だけ旭川弁護士会 0166-52-1790
道東(釧路・帯広・根室・中標津・北見・網走・遠軽など/釧路・根室・十勝と、オホーツクの大部分)釧路方面本部・北見方面本部釧路地裁の本庁と、帯広・網走・北見・根室の4支部本庁・帯広支部・北見支部釧路弁護士会 0154-41-0214

※裁判所の区分は裁判所「北海道内の管轄区域表」(市町村名は平成21年10月5日現在の行政区画による表示)によります。合議事件は、苫小牧支部の管内なら室蘭支部、滝川支部の管内なら岩見沢支部、浦河支部の管内なら札幌の本庁、岩内支部の管内なら小樽支部、根室支部の管内なら釧路の本庁、網走支部の管内なら北見支部が扱います。当番弁護士の欄は、4会が4つの地裁に対応して置かれていることにもとづく整理です。方面別の署の数は、札幌24・函館8・旭川11・釧路9・北見6です。

道内で業務をしている拘置支所は札幌(札幌市東区)と名寄(名寄市)の2か所だけで、独立した拘置所はなく、小樽拘置支所は業務を停止しています。道警の方面と裁判所の区域が一致しない地域もあるため、弁護士には、本人がいる警察署の名前と事件のあった市町村名を、あわせて伝えてください。接見に通う先と裁判の場所の両方を踏まえた見積もりを受け取れます。

出典:北海道警察「方面本部・警察署などの所在地・電話番号」、北海道警察「警察署の機能強化に向けた再編整備計画」、北海道警察(組織と体制・令和8年4月1日現在)、裁判所「北海道内の管轄区域表」、札幌地方検察庁「アクセス」、法務省「刑事施設の所在地一覧」、旭川弁護士会「旭川弁護士会について」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」、e-Gov法令検索「裁判所法」第26条・第33条

北海道で覚せい剤が問われる罪と刑罰

覚醒剤の事件は国の法律である覚醒剤取締法で処罰されるので、道内で起きた事件にも全国共通の法定刑が当てはまります。所持と使用はどちらも10年以下の拘禁刑で、罰金刑の定めはありません。売る目的があったと判断されると、刑の重さだけでなく審理する裁判所も変わります。道警の取調べで告げられた容疑の中身を、接見のたびに弁護士へ正確に伝えてください。このページでは法律名にそろえて「覚醒剤」と表記します。

行為 条文(覚醒剤取締法) 法定刑
所持・譲渡・譲受第41条の2第1項10年以下の拘禁刑
使用第41条の3第1項第1号(禁止は第19条)10年以下の拘禁刑
営利目的の所持・譲渡・譲受・使用第41条の2第2項・第41条の3第2項1年以上の有期拘禁刑(情状により500万円以下の罰金もあわせて科される)
輸入・輸出・製造第41条第1項1年以上の有期拘禁刑
営利目的の輸入・輸出・製造第41条第2項無期または3年以上の拘禁刑(情状により1,000万円以下の罰金もあわせて科される)

※すべての行為について未遂も罰せられます。営利目的に付く罰金は拘禁刑と一緒に言い渡されるもので、罰金だけで済む定めではありません。

営利目的なら、道内で裁判を開ける庁は限られる

営利目的の所持・譲渡・使用と、輸入・輸出・製造は、法定刑の下限が1年以上の拘禁刑なので、裁判官3人の合議で審理されます(裁判所法第26条第2項第2号)。道内で合議事件を扱うのは、札幌・函館・旭川・釧路の4本庁と、岩見沢・室蘭・小樽・帯広・北見の5支部だけです。稚内・江差・根室の事件でも、営利目的で起訴されれば旭川・函館・釧路の本庁で審理されます。営利目的の輸入・輸出・製造は無期拘禁刑を含むので裁判員裁判の対象となり、4つの地裁の本庁でしか開かれません。警察の取調べで録音・録画が義務づけられるのも、この裁判員裁判の対象になる類型に限られます(刑事訴訟法第301条の2)。

所持していた量や小分けの袋、スマートフォンでのやり取りは、売る目的があったかを判断する材料にされることがあります。営利目的で起訴されると、権利として保釈が認められる枠からも外れます。道警の取調べで入手先や売る予定を問われたら、答える前に弁護士との接見を求めてください。

北海道の危険薬物条例は覚醒剤を対象にしていない

北海道には「北海道危険薬物の使用等の規制等に関する条例」(平成27年北海道条例第39号)があり、知事が指定した危険薬物を医療などの用途以外で使うことや、そのための所持・購入・販売などを禁じています(第6条)。違反すると2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、使用や所持も直接罰せられます(第16条)。ただし、知事が指定する危険薬物からは覚醒剤・麻薬・向精神薬などが除かれていて(第5条)、覚醒剤はこの条例ではなく国の覚醒剤取締法で裁かれます。警察から告げられた薬物の名前と法令名を、接見で弁護士へそのまま伝えましょう。どの法律で扱われるかを早い段階でつかめます。

出典:e-Gov法令検索「覚醒剤取締法」第19条・第41条・第41条の2・第41条の3、e-Gov法令検索「裁判所法」第26条、裁判所「北海道内の管轄区域表」、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第301条の2、北海道例規類集「北海道危険薬物の使用等の規制等に関する条例」、北海道公報 号外(令和6年12月27日・北海道条例第85号)

容疑を認める場合と否認する場合

認めるなら、使わない生活の記録を判決までに積む

覚醒剤の所持や使用には直接の被害者がいないため、示談によって処分を軽くする方法がとれません。令和6年に全国の検察庁が覚醒剤取締法違反で起訴した人は7,449人で、起訴猶予は692人にとどまり、起訴猶予率は8.5%でした(算出)。同じ年に地方裁判所で判決を受けた4,770人のうち、実刑は3,053人(64.0%)です。認める事件で弁護側が裁判所に示せるのは、主に、再び使わないための具体的な取り組みです。

北海道立精神保健福祉センターは、アルコール・ギャンブル・薬物の依存症について道が位置づけた全道の中心となる相談拠点で、相談員と精神科医が対応しています。本人向けには回復支援グループ「ドラ研」(第2・第4水曜の14時〜15時30分・無料)があり、家族向けのセミナーや交流会も開かれています。保釈や在宅捜査で外にいる間に相談の予約を入れ、通った記録と、同居の家族が生活を見守る約束を書面にして弁護士へ渡してください。公判で情状として示せる資料になります。

否認するなら、職務質問から採尿までの流れを書き留める

覚醒剤の事件では、職務質問、所持品の検査、尿の採取と段階を追って証拠が集められることがあります。警察官職務執行法第2条第3項は、刑事訴訟に関する法律によらない限り、意に反して警察署などへ連行されたり、答弁を強要されたりすることはないと定めています。最高裁判所は、覚醒剤の疑いが濃い人の上着の内ポケットに承諾のないまま手を入れて所持品を取り出した検査を、許される限度を超えると判断しました(昭和53年9月7日判決)。一方でこの判決は、その事件では違法の程度が重大とはいえないとして、証拠として使うことを認めています。

取調べの前には自分の意思に反して話さなくてよいことが告げられ(刑事訴訟法第198条第2項)、作られた調書への署名押印も断れます(同条第5項)。呼び止められた道内の場所と時刻、荷物やポケットに誰が触れたか、承諾を求められたか、採尿までに経った時間を、記憶が新しいうちにメモにして弁護士へ渡してください。入手先を話すかどうかも、自分の所持や使用を認めるかどうかとは切り離して、接見で弁護士と決められます。

出典:法務省「検察統計調査」令和6年年報、法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判、北海道「アディクション(依存症)相談について」、北海道「薬物依存症」、e-Gov法令検索「警察官職務執行法」第2条、最高裁判所 昭和53年9月7日第一小法廷判決、e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第198条

覚せい剤事件の保釈・公訴時効・在留資格

保釈の請求は起訴されてから

保釈は起訴された被告人が使う制度で、起訴前の段階では請求できません(刑事訴訟法第88条第1項・第207条第1項ただし書)。所持・使用の法定刑は10年以下の拘禁刑なので、短期1年以上の罪を権利保釈から外す第89条第1号には当たりません。営利目的の類型は下限が1年以上のため第1号に当たり、裁判所の裁量で許すかどうかが判断されます(第90条)。どの類型でも問われやすいのは罪証隠滅のおそれ(第89条第4号)で、覚醒剤を渡した相手と連絡がとれる状態は、その疑いの根拠にされます。携帯電話を家族に預ける、実家に身を寄せるといった具体的な手当てを、弁護人を通じて裁判所へ示してください。

令和7年に第一審を終えた人について、道内4つの地裁管内ごとに勾留と保釈の人数をまとめました。

地裁管内(令和7年) 勾留 うち保釈で釈放 割合(算出)
札幌地裁管内839人331人39.5%
函館地裁管内93人23人—
旭川地裁管内122人38人31.1%
釧路地裁管内187人78人41.7%
北海道の4地裁管内の合計1,241人470人37.9%
全国35,125人11,132人31.7%

※裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表。地裁管内の数字には、その管内の簡易裁判所の分も入っています。保釈の人数は保釈保証金を納めて実際に釈放された人で、罪名を問わない数字のため、覚醒剤事件だけの値ではありません。函館地裁管内は母数が小さいため割合を載せていません。

札幌・函館・旭川・釧路のいずれかの地方検察庁が起訴したと知らせを受けたら、その日のうちに弁護人へ保釈の請求を頼みましょう。

公訴時効は所持・使用で7年

所持・譲渡・譲受と使用は長期10年の罪なので7年(第250条第2項第4号)、営利目的の所持・使用と輸入・輸出・製造は10年(同項第3号)、営利目的の輸入・輸出・製造は無期拘禁刑を含むので15年(同項第2号)です。時効は犯罪行為が終わった時から数え(第253条第1項)、使用は1回ごとに別の罪になるため、それぞれ使った日から進みます。国外にいる期間は時効が止まります(第255条第1項)。道警から過去に使った日を尋ねられても、あいまいな記憶のまま答えず、弁護士と話してから答えてください。

外国籍の人は執行猶予が付いても退去強制の対象

北海道の在留外国人は7万7,401人(令和7年末)で、在留資格は技能実習の1万7,657人と特定技能の1万6,675人が上位を占めます。入管法第24条第4号チは、覚醒剤取締法違反で「有罪の判決を受けた者」を退去強制の対象に挙げていて、刑期の長さや執行猶予が付いたかどうかは関係ありません。永住者も例外ではなく、刑に処せられた人は期間の限りがない上陸拒否の対象にもなります(第5条第1項第5号)。道内を訪れる外国人は令和6年度に約283万人にのぼり、観光などの短期滞在の人も同じ規定の対象です。起訴の判断が出る前に、刑事弁護と入管の手続きの両方に通じた弁護士へ相談してください。当番弁護士を申し込む電話では、通訳が必要かどうかも伝えましょう。

出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」第88条・第89条・第90条・第250条・第253条・第255条、裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」第5条・第24条、出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」、北海道「令和6(2024)年度北海道観光入込客数調査報告書」、日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」

覚せい剤事件で弁護士に依頼できることと選び方・費用

北海道の覚醒剤事件で弁護士が担う役割は、大きく分けて身柄の解放に向けた申立てと、依存からの回復を示す準備の2つです。

接見禁止の一部解除と保釈の請求

家族との面会や手紙のやり取りを認めるよう裁判所へ申し立て、起訴されたら保釈を請求します。起訴・不起訴や刑の見通しは、不起訴・刑罰・刑事処分に関する記事にまとめています。

依存症の相談先への橋渡し

北海道立精神保健福祉センターや、札幌市民なら札幌市依存症相談窓口への相談を段取りし、続けている取り組みを書面にして裁判所へ出します。繰り返しの事件では、刑の一部の執行猶予も求めます。

道内の遠い警察署でも通える事務所を選ぶ

北海道の面積は8万3,422km²で国土の約22.1%を占め、旭川弁護士会の区域は南北350km、釧路弁護士会の区域は約3万3,000km²に及びます。稚内・根室・網走・紋別などの署に身柄がある場合、札幌の事務所からの接見は1回ごとに長い移動を伴います。接見禁止が続く覚醒剤事件では、通える回数がそのまま本人を支えられる回数になるので、最初の電話で次の3点を聞いてください。

事務所に最初の電話で聞く3点

  • 本人のいる道内の警察署へ、何日以内に最初の接見に行けるか
  • 接見禁止の一部解除や保釈を申し立てた経験があるか
  • 遠方への接見1回ごとの日当・交通費と、公判まで含めた総額

逮捕された直後に無料で呼べるのは当番弁護士で、家族が4会のどれかへ電話するか、本人が警察官に頼みます。国選弁護人は勾留を請求されたあとに本人が求めるもので、資力の基準があり、弁護士を自分では選べません。勾留が決まる前から取調べへの対応を任せたいなら、私選弁護人として事務所と直接契約してください。

費用の目安と道内4か所の法テラス

着手金・報酬金・接見の日当などを合わせた総額は、およそ70万円から120万円程度が目安です。起訴される人が多い罪なので、契約の前に、起訴後の公判までを含めた見積もりを出してもらいましょう。道東や道北の署へ通う回数が増えるほど、日当と交通費がかさみます。内訳は刑事事件の弁護士選び・費用に関する記事で説明しています。

法テラスの地方事務所は札幌(0570-078388)・函館(0570-078390)・旭川(0570-078391)・釧路(0570-078392)の4か所で、函館の管内には江差と八雲にもスタッフ弁護士の法律事務所があります。勾留の前に費用を用意できないときは、弁護士費用の援助制度を使えるかを当番弁護士に尋ねてください。

出典:北海道「北海道データブック2025 地勢」、日本弁護士連合会「旭川弁護士会」、釧路弁護士会「釧路弁護士会について」、札幌市「依存症対策」、法テラス「法テラス札幌」、法テラス「法テラス函館」、法テラス「法テラス旭川」、法テラス「法テラス釧路」

北海道の覚せい剤の検挙状況

道内で覚醒剤の事件がどれくらい扱われているかは、北海道警察の年報「北斗の安全」と、道警の薬物対策のページで公表されています。薬物の種類別に人数が出ている最新の年は令和6年で、令和7年の覚醒剤だけの人数は2026年9月の時点で公表資料に見当たりません。

令和6年は254人を検挙

道警が令和6年に覚醒剤事犯で検挙したのは254人で、前年より26人増えました。同じ年の大麻事犯は294人で、道警は令和4年以降、大麻の検挙人員が覚醒剤を上回っているとしています。

項目(令和6年・北海道) 覚醒剤事犯 大麻事犯
検挙人員254人294人
うち暴力団等29人(約11%)8人(約3%)
最も多い年代50歳代 86人(約34%)20歳代 132人(約45%)
再犯・初犯再犯者が約75%初犯者が約76%
押収量約723g約30kg

※北海道警察「薬物乱用のない社会を」と「北斗の安全」令和7年版(令和6年のデータ)の値で、割合は道警の公表値です。大麻の所持・使用は令和6年12月12日施行の法改正で麻薬及び向精神薬取締法の対象に移っています。警察庁の法令別の統計とは集計の区分が違うため、同じ表では比べていません。

道内の覚醒剤事犯は4人に3人が再犯者で、年代は50歳代が最も多く、若い世代が中心の大麻事犯とは顔ぶれが違います。以前にも覚醒剤で処分を受けているなら、そのことを最初の接見で弁護士へ伝えてください。早い段階から、実刑も見すえた保釈と治療の計画を立てられます。

少年の薬物事件と逮捕の内訳

令和7年に道警が特別法犯で検挙・補導した少年253人のうち、覚醒剤取締法違反は9人でした。薬物事件で扱われた少年は82人(32.5%)で、そのうち72人は大麻に関する法律の違反です。道内の覚醒剤事件で何人が逮捕され、何人が在宅で捜査を受けたかの内訳は、公表資料に見当たりません。家族の逮捕を知ったら、起訴の判断まで最長23日間、仕事の連絡や子どもの世話を誰が引き受けるかを、その日のうちに決めてください。

出典:北海道警察「薬物乱用のない社会を」、北海道警察「北斗の安全」令和7年版 第11章、北海道警察「少年非行の現況(令和7年)」

北海道の覚せい剤事件でよくある質問

Q1. 家族が覚醒剤で逮捕されました。4つの弁護士会のどこへ電話すればいいですか?

本人がいる警察署の地域を受け持つ会です。4会は4つの地裁に対応して置かれていて、稚内署や深川署なら旭川弁護士会、帯広署や中標津署なら釧路弁護士会、江差署や森署なら函館弁護士会、苫小牧署や倶知安署なら札幌弁護士会が受け持ちます。署の名前を聞き取ったら、その日のうちに該当する会の番号へ電話してください。

Q2. 札幌の事務所に頼むと、根室や紋別の警察署まで接見に来てもらえますか?

弁護士は道内のどの警察署へも接見に行けますが、移動の距離が長いほど、接見1回あたりの日当と交通費は大きくなります。当番弁護士として面会した地元の弁護士に、そのまま弁護を依頼することもできます。私選で頼む前に身柄のある署の名前を伝え、週に何回来られるかと1回ごとの費用を聞いてください。通える回数と費用を、事務所ごとに比べられます。

Q3. 営利目的で起訴されたら、道内のどこで裁判になりますか?

営利目的の事件は合議で審理され、扱えるのは4本庁と岩見沢・室蘭・小樽・帯広・北見の5支部です。苫小牧市の事件は室蘭支部、滝川市の事件は岩見沢支部、浦河町の事件は札幌の本庁、網走市の事件は北見支部で審理されます。家族が傍聴や面会に通う距離も変わるので、起訴の見通しを早めに弁護士へ尋ねておきましょう。

Q4. 紋別市や白老町の事件は、どこの裁判所と弁護士会の担当ですか?

紋別市と滝上・興部・西興部・雄武の4町村は、警察は北見方面本部の紋別署ですが、裁判所は旭川地裁紋別支部の区域なので、当番弁護士は旭川弁護士会になります。白老町は苫小牧署が受け持つ一方、裁判所は札幌地裁室蘭支部の区域です。北見市でも旧常呂町の区域は網走支部の管内です。町名まで含めた事件の場所を、最初の相談で弁護士に伝えてください。

Q5. 札幌拘置支所や名寄拘置支所へ面会に行けますか?

札幌拘置支所(札幌市東区東苗穂2条1-1-1・011-781-2211・駐車場18台)の面会受付は8時30分〜11時30分と13時〜16時、名寄拘置支所(名寄市西4条南9丁目・01654-2-7030・駐車場8台)は8時30分〜11時30分と12時30分〜16時です。接見禁止の決定が続いている間は、拘置支所に移っても家族は面会できないので、出かける前に解除されたかを弁護士へ聞いてください。遠方からの無駄足を防げます。

Q6. 家族の覚醒剤の使用に気づきました。道内でどこに相談できますか?

全道の相談拠点は北海道立精神保健福祉センター(予約011-864-7000)で、薬物の相談は札幌市民も受けています。札幌市民は札幌市依存症相談窓口(011-640-7183・平日13時〜16時)も使え、住んでいる地域の保健所でも薬物依存の相談ができます。本人を責める前に、家族向けのセミナーや交流会の日程を予約の電話で尋ねてください。

Q7. 10代の子どもが覚醒剤で逮捕されました。道内のどの家庭裁判所が扱いますか?

道内で少年保護事件を扱う家庭裁判所は10庁で、札幌家裁は本庁・岩見沢・室蘭・苫小牧・小樽、釧路家裁は本庁・帯広・北見が扱い、函館家裁と旭川家裁は本庁だけです。留萌市や紋別市の事件は旭川市の本庁、松前町や八雲町の事件は函館市の本庁、浦河町や新ひだか町の事件は苫小牧支部、網走市や遠軽町の事件は北見支部で扱われます。観護措置がとられると、札幌・旭川の少年鑑別所か、函館・釧路の少年鑑別支所に収容されます。当番弁護士への申込みでは、本人が未成年であることを冒頭で伝えてください。

Q8. 公務員や教員が覚醒剤で有罪になると、職を失いますか?

地方公務員法は、拘禁刑以上の刑に処せられた職員は、条例に特別の定めがない限り職を失うとしています(第16条第1号・第28条第4項)。覚醒剤の所持や使用は罰金刑がないため、執行猶予が付いても、有罪になればこの規定に当たります。起訴されると休職の対象になりうる(第28条第2項第2号)ほか、懲戒処分(第29条)は刑事の処分とは別に判断され、道庁や道内市町村の職員、道立・市町村立学校の教員も対象です。勤務先へいつ何を伝えるかを、逮捕の段階から弁護士と相談して決めてください。

Q9. 初めてなら執行猶予になりますか?2回目だと実刑ですか?

令和6年に全国の地方裁判所で覚醒剤取締法違反の判決を受けた4,770人のうち、全部執行猶予は1,717人(36.0%・算出)で、実刑の3,053人のうち511人には刑の一部の執行猶予が付きました。初めての事件なら執行猶予の余地はありますが、道内の覚醒剤事犯は再犯者が約75%を占め、繰り返しの事件ほど実刑の可能性が上がります。処分を待たずに、北海道立精神保健福祉センターへの相談や通院を始めてください。

出典:裁判所「北海道内の管轄区域表」、北海道警察「方面本部・警察署などの所在地・電話番号」、函館弁護士会「当番弁護士」、法務省「面会受付時間一覧」、法務省「少年鑑別所の所在地一覧」、e-Gov法令検索「地方公務員法」第16条・第28条・第29条、法務省「令和7年版犯罪白書」薬物犯罪の検察・裁判、北海道「薬物依存症」

北海道で覚せい剤事件の弁護士を探す 身柄のある警察署へ通い続けられる事務所を選んでください

道内の裁判所と弁護士会は札幌・函館・旭川・釧路の4地域に分かれ、営利目的で起訴されれば裁判を開く庁も限られます。接見禁止のあいだ本人に会えるのは弁護士だけなので、すでに逮捕されているなら、今日か明日のうちに接見に行ける事務所へ電話してください。在宅で呼び出しを待っている段階なら、初回相談を無料にしている事務所から話を聞きましょう。

参考資料・更新情報

※本コンテンツは2026年9月28日時点で確認できた公表情報をもとに作成しています。道内の覚醒剤事犯の人数は北海道警察「北斗の安全」令和7年版と「薬物乱用のない社会を」の令和6年の値、少年の人数は「少年非行の現況(令和7年)」の値です。処分と科刑は法務省「検察統計調査」令和6年年報と「令和7年版犯罪白書」、勾留と保釈の人員は裁判所「司法統計年報 刑事編(令和7年)」第32表、在留外国人数は令和7年末、訪日外国人来道者数は令和6年度、北海道の面積は2025年1月1日現在、警察署の数は令和8年4月1日現在の値です。刑名は令和7年6月1日施行の拘禁刑に合わせて記載しています。制度や窓口の情報は変更される場合があるため、利用前に各機関および法律事務所の公式情報をご確認ください。本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするもので、個別の事件についての法的助言ではありません。

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