過失致死とは|過失致死の刑事的責任と事件後の対応

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過失致死とは|過失致死の刑事的責任と事件後の対応
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2018.2.19
傷害罪 殺人罪 弁護士監修記事

過失致死とは|過失致死の刑事的責任と事件後の対応

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過失致死(かしつちし)とは、殺害の意思がない状態(過失)で相手を死亡させてしまうことを言います。例え故意ではないとはいえ、人を死亡させてしまうことには罪も考えられ、逮捕されて刑罰を受けることも十分に考えられます。
 
今回は過失致死に関連する罪の種類と、万が一過失致死で逮捕されてしまった場合、どうなってしまうのか。過失致死での逮捕後の流れについてご説明していきます。

 

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過失致死とは過失で人を死なせてしまうこと

冒頭でもご説明したように、過失致死(かしつちし)とは、殺害の意図がない過失の状態で他人を死亡させてしまうことです。刑法でも過失致死罪があり、例えわざとではなかったとしても刑罰によって処罰される可能性は十分にあります。
 
また、相手を死亡させてしまう罪については、殺人罪や傷害致死罪・強盗致死罪・強姦致死罪などの罪があります。
 
殺人罪は承知の方も多いでしょうが、殺意があって相手を死亡させる、すなわち殺すことで成立する罪です。一方、傷害致死罪などは、傷害罪などの犯罪の結果、相手を死亡させてしまう(殺害が目的ではない)罪です。
 
これらの罪との違いについても下記でご説明していきます。
 

過失致死に関する犯罪と刑罰の重さ

それでは、過失致死に関連する犯罪についてご説明していきます。罪名に「過失致死」が付くものは限られてきますが、それらに加えて、上記の他に他人を死亡させてしまう罪も加えてご説明します。
 

過失致死罪

上記でご説明したように過失によって他人を死亡させた過失致死罪は、50万円以下の罰金】となっています。「あれ?人を死亡させておいてこれだけ?」と思われる方もいるでしょう。しかし、これはあくまでも過失致死での場合です。
 
ここで言う過失致死は、業務上でもなく、他の犯罪とも関連していないような過失致死を言います。例えば、階段を下りていたら、出会い頭でAさんとぶつかってしまい、Aさんが階段から転落して死亡してしまったような場合です。
 
日常的に反復される業務上の過失致死や、他の犯罪と関連して致死の結果が起きてしまった場合には一気に刑罰も重くなります。
 

業務上過失致死罪

業務上過失致死罪は、社会生活での活動で行われており、人の生命や身体に危害を加える危険性がある業務で、反復継続されて行われていることを言います。業務上過失致死罪の刑罰は5年以下の懲役/禁錮/100万円以下の罰金】と、一気に刑罰も重くなります。
 
ここでの業務上は、必ずしも職業である必要はありません。例えば、子供を育てていて、日常的にフロ場で水遊びをしている時にちょっと目を離して子供が溺死してしまった場合、業務上過失致死罪も考えられます。
 

重過失致死罪

重過失致死罪とは、重大な過失で人を死亡させてしまう罪です。法定刑は【5年以下の懲役/禁錮/100万円以下の罰金】と、業務上過失致死罪と同じになります。不注意の程度が大きいと、この重過失致死罪が考えられます。
 
例えば、上記の階段でぶつかってAさんを死亡させてしまった例で行くと、こちらが、スマートフォンの操作に夢中になっていたり、酔っぱらっていて足取りがおぼつかないままぶつかった結果、死亡させてしまったなどは過失も大きく重過失致死罪になる可能性も出てきます。
 

自動車運転過失致死罪

過失致死の中でも多いのは自動車事故によるものですが、上記の業務上過失致死罪も考えられます。しかし、自動車事故や交通違反の罰則を強化するために、平成25年に刑法から自動車運転死傷行為処罰法として独立しました。
 
その、自動車運転により他人を死亡させてしまうと、自動車運転過失致死罪によって7年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金】が課されることになります。上記の業務上過失致死罪より重い刑罰になっています。
 
また、自動車運転の過失(例えば、飲酒運転やスピード違反)などによっては更に刑罰が重くなります。詳しくは以下のコラムをご覧下さい。
 
参考:「交通事故でも逮捕されることがあるケースと逮捕後の対処法
 

殺人罪

殺人罪とは、ご存知の通り意図して人を殺す罪です。過失致死罪との大きな違いは、「殺意があったか否か」で大きく分けられます。このことは、数多く議論がされていますので、刑事事件に発展した際の弁護内容としても多く扱われます。殺人罪の法定刑は【死刑/無期/5年以上の懲役】になります。
 

傷害致死罪

傷害罪とは、暴行によって相手をケガさせてしまう罪ですが、傷害罪の結果として相手を死亡させてしまうと、傷害致死罪になります。法定刑は3年以上の有期懲役】です。ただ、傷害致死罪も殺人罪と紙一重な部分があり、何度も殴る蹴るを繰り返していたり、武器を所持していたりすると、「殺意があった」と判断され殺人罪に問われる可能性もあります。
 
例えば、口論の末カッとなって突き飛ばしたら、相手が階段から落ちて死亡してしまったなどは、突き飛ばすという暴行の末に相手が死亡しているので傷害致死罪が考えられます。(ただ、殺人の容疑もかけられる可能性も高いでしょう)
 
参考:「傷害罪の定義と傷害罪で逮捕された後の流れと弁護方法
 

強盗致死罪

強盗罪は金品を奪うために暴行や強迫を用いる罪ですが、その結果人を死亡させてしまうと、強盗致死罪になります。法定刑は【死刑/無期懲役】と、非常に重いものになります。これは、強盗の罪自体が非常に重く、それに加えて人を死亡させてしまっているので、極刑もあり得るのです。
 
例えば、ひったくりで自転車に乗った女性のバックを奪おうと女性に強い暴行を加え、その結果、その女性が転んでしまい頭の打ちどころが悪く死亡してしまっても強盗致死罪での死刑・無期懲役も考えられます。
 
参考:「強盗罪で逮捕されたら?罪の重さと逮捕後の流れ
 

強姦致死罪

強姦罪は、暴行や脅迫を用いて女性を姦淫する罪ですが、その結果被害者が死亡してしまうと、強姦致死罪になります。法定刑は【無期/5年以上の有期懲役】と、こちらも非常に重いものです。
 
例として、強姦をしようとしたら被害者が暴れだしたので、おとなしくさせるために口を縛ったら窒息死してしまったような場合がこれに当たります。
 
参考:「強姦罪で逮捕された場合の罪の重さ
 

 

過失致死で逮捕される場合


このように過失致死と言っても状況によって様々な罪に問われてきます。「相手を死亡させるつもりはなくても死亡させてしまった」ことが、過失致死になりますが、状況によっては逮捕されることも十分に考えられます。どのようなケースで過失致死での逮捕が考えられるのでしょうか。こちらでは、過失致死と逮捕についてご説明します。
 

単なる過失致死罪だけでの逮捕はされにくい

上記でお伝えしたように、過失致死罪は50万円以下の罰金のみという比較的軽い罰則です。身柄を拘束する懲役刑が無いので逮捕される可能性も低いと考えられます。
 
例えば相手とうっかりぶつかってしまい、転んだ結果として死亡してしまった場合、過失致死罪のみが考えられます。死亡させてしまったことにより動揺してしまうでしょうが、その後の対応(救護活動や警察への通報、捜査の協力)などをきちんとすれば、ただちに逮捕ということも少ないでしょう。
 

逃亡や証拠隠滅を図ると逮捕される可能性が上がる

しかし、一方で人を死亡させてしまったことへの恐怖心から、そのまま死亡してしまった人を放置して逃亡したり、犯人にならないように証拠隠滅を図ったりすると、その後逮捕されてしまう可能性は上がってきます。
 
実際に人を死亡させておいて冷静になれと言われても難しい所はあるかと思いますが、上記のように単なる過失致死罪では、逮捕され重い刑罰に処される可能性は低いのです。あくまでも過失によって死亡させてしまったということです。
 
もしも、過失で他人を怪我・死亡させてしまったのであれば、迅速に対応(救護したり、警察・救急に報告することです)することで、もしかしたら助けることもできるかもしれませんし、あなたの起こした出来事も大きく発展してくることも考えにくいでしょう。
 
これは、過失致死でもよくある自動車事故でも言えることですが、相手を轢いてしまって逃亡してしまう「ひき逃げ」をしてしまうと、その後の罪や逮捕率も一気に上がってきます。
 
参考:「ひき逃げをした加害者の刑事責任と6つの弁護方法
 

他の犯罪が関与してくると逮捕されやすい

上記でお伝えしましたが、暴行・傷害・強姦・強盗などの他の犯罪が関連してくると、一気に罰則が重くなります。懲役刑以上のものしか法定刑に罪も多く、そうなってくると、被疑者は逮捕して拘束せざるを得ません。
 
また、相手が死亡している罪です。捜査機関からの捜査も慎重になり、拘束期間は長引きます。事件によっては、傷害致死罪で逮捕されて、後に殺人罪で再逮捕されるようなケースも出てきます。
 

過失致死で逮捕された後の流れ

このように、過失致死での刑罰は、逮捕に至った経緯や他の犯罪との関連性でも大きく変わってきます。逮捕されるかどうかも変わってきますし、もちろん逮捕後の流れも変わってきますので一概には言えませんが、もしも、身近な方が過失致死で逮捕されたのであれば、以下のような逮捕後の流れが訪れる事が考えられます。
 
一般的な逮捕後の流れについて触れていますが、以下のコラムを参考にしてください。
 
参考:「刑事事件の流れ
 

過失致死では民事的な問題も生じる

以上が過失致死での刑事責任についてです。しかし、一点忘れていけないことは、過失致死には、民事的な責任も問われるということです。どういうことかと端的に言うと、慰謝料・損害賠償問題です。
 
つまり、亡くなった方が今後働いて得たであろう収入や、亡くなったことによる損失、精神的な苦痛などをお金と言う形で謝罪・弁済します。もちろん、お金で命は買えませんが失った命は戻ってきませんのでそうするしかないのです。
 
被害者家族との感情的なぶつかりなどもあり、金額も高額になることも予想されますが、具体的な金額については、逸失利益によって計算されます。この問題はなかなか当事者同士では解決できない内容ですので、一度弁護士に相談することをおすすめします。
 
また、逸失利益については、交通事故がメインにはなりますが以下のコラムを参考にしていただければと思います。(それと被害者目線で書かれています。)
 
参考:「逸失利益の計算方法と適正な慰謝料を獲得するための手順
 

まとめ

いかがでしょうか。過失致死とは、故意ではない過失で相手を死亡させてしまうことです。もしかしたら、ちょっとした不注意で相手を死亡させてしまうこともないとは言い切れません。
 
そうなってしまった時の刑事責任は実はそこまで厳しくはないと言えます(事件にもよりますが)。ただ、それ以上に人を死亡させてしまった精神的な責任や被害者家族との民事問題が繰り広げられる可能性が高いと言えます。
 
そうなったときに一人で対応しようとしても、精神的・金銭的・時間的にも厳しくなってくることが考えられます。一人で考え込まずに、一度法律問題に詳しい弁護士に相談してみることをおすすめします。

 

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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過失で相手の方を死亡させた場合でも、弁護士へ依頼することで不起訴を獲得できる可能性はあります。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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