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略式起訴とは|概要と手続きの流れ・メリットなどを徹底解説
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略式起訴とは|概要と手続きの流れ・メリットなどを徹底解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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略式起訴(りゃくしききそ)とは、通常の起訴手続きを簡略化した、略式手続きで処分を終わらせ起訴方法で、100万円以下の罰金・科料に相当する事件である場合に利用されます。

 

通常の起訴では、被疑者が拘束されたまま行なわれますが、略式起訴されると、被疑者の身柄は釈放されます。
 
逮捕されると、被疑者はそのまま身柄を拘束されることがイメージとしてありますが、必ずしもそうではありません。もし、逮捕者全てを刑事施設に収容していれば、刑事施設の容量を超えてしまいます。
 
そのために略式起訴がありますが、全ての犯罪に適用されないことは想像が付くでしょう。今回は、略式起訴の概要とメリット・デメリットや、もし逮捕されてしまった際、略式起訴にどう対処すれば良いのかを解説していきます。

 

前科を避けたい方は、弁護士相談しましょう

略式起訴は通常の起訴より罪が軽く思われがちですが前科はつきます

前科がつくのを回避したいなら、略式起訴の書面に同意する前に弁護士に依頼してください。

略式起訴前なら、弁護士が被害者との示談が成立すれば不起訴になる可能性があるからです。

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【目次】
略式起訴は軽微な犯罪を迅速に解決するのが目的
略式起訴が出来る3つの要件
簡易裁判所管轄の事件であること
100万円以下の罰金・科料に相当する事件であること
略式起訴について、被疑者の異議がないこと
略式起訴に関連した語句の説明
略式命令
略式手続き
起訴
罰金刑
科料
略式起訴での罰金・科料を納めなかった場合
罰金を納めないと労役場で働くことになる
略式起訴のメリットは迅速に釈放されること
略式起訴は前科がつくことになる
不起訴にするための方法
まとめ

略式起訴は軽微な犯罪を迅速に解決するのが目的

冒頭でもご説明しましたが、略式起訴とは、簡略化した起訴の方法で、正式裁判を請求せずに、略式手続で処分を終わらせることです。

 

刑事裁判を簡略して書面で判決を言い渡す方法で、通常の起訴が検察官が裁判所に対し「裁判で判決を下して下さい」という要求に対して、略式起訴は、公開裁判が開かれず、捜査の結果を元に裁判所が罰金・科料の金額を法定刑の範囲内で決めてしまいます。

 

略式起訴で決められた金額を、いつ・どこまでに納めるように指定され、罰金や科料を納めることで刑の執行が完了します。この事を、略式命令と言います。


 
正式裁判の場合、勾留されていれば起訴までは最大23日間、起訴後に裁判を待つまでにおよそ1ヶ月、拘束が続きます。通常の起訴については「起訴までの流れ」をご覧ください

略式起訴が出来る3つの要件

略式起訴は、上記のように捜査機関にとって、手続きが簡略化することにとって、迅速に事件を処理できるというメリットがあります。一方、被疑者も簡略化された手続きで、起訴時点での身柄の拘束も解かれるため、被疑者のメリットも大きくなっています。
 
しかし、どの事件でも簡単に略式起訴ができないであろうことは想像が付くでしょう。例えば、殺人事件の容疑者を略式起訴で簡易な手続きで済ませれば、世間から「いい加減な捜査」「殺人犯をすぐに釈放した」などと批判を受けるでしょう。
 
そこで、略式起訴できるには、いくつかの要件があります。
 

簡易裁判所管轄の事件であること

通常の事件に関しては、地方裁判所で行なわれます。一方、軽微な犯罪(主に罰金・科料に相当する犯罪)は、簡易裁判所の管轄になります。略式起訴が出来る犯罪は、簡易裁判所管轄に該当する軽微な犯罪になります。
 

100万円以下の罰金・科料に相当する事件であること

上記と類似する部分がありますが、略式起訴は100万円以下の罰金・科料に相当する事件であることが要件です。懲役刑・禁固刑・死刑に相当する犯罪には略式起訴は適用されません。
 

略式起訴について、被疑者の異議がないこと

略式起訴は、起訴されることになります。更には、略式命令がセットで付いてきて、言うならば、罪を認めてしまって、罰金を払うことで釈放されることです。略式起訴を認めた時点で有罪が決まります。
 
「それでもやっていない」と言うのであれば、異議を申し立てることも可能です。その場合、拘束期間も長引くでしょうし、結果的に起訴され有罪になる可能性もあります。それらを加味した上で、被疑者が略式起訴に異議がないようであれば、略式起訴が行なわれます。

略式起訴に関連した語句の説明

略式起訴に関して、似たような言葉が出てきます。簡単にですが、こちらで解説をしていきます。
 

略式命令

略式起訴とセットになるもので、簡単に言うと「いつまでに、いくらの罰金を納めなさい」と書面で刑の内容を命じられることです。通常の刑事手続では、「起訴→裁判→判決」となりますが、略式起訴が起訴、略式命令が判決、となります。
 

略式手続き

略式起訴・略式命令が行われる一連の流れを略式手続きと言います。
 

起訴

上記でも触れましたが、検察が裁判官に対し「この被疑者を裁判にかけて判決を下して下さい」と申し立てることが、起訴になります。略式起訴では、裁判が行なわれませんが、罰金の金額は裁判官が法定刑の範囲内で決めます。
 
略式起訴には「この被疑者は罪を認めているので、どれほどの罰金に処せば良いのかを決めて下さい」と申し立てることになります。
 

罰金刑

おおかた想像は付くでしょうが、刑罰の種類の一つで、罰金を納めることで罪を償わせる刑罰です。金額の幅は1万円から1,000万円まであります。上記で説明したとおり、略式起訴は、100万円以下に相当する金額のみ対象となります。
 

科料

科料とは、罰金刑より更に金額の低い財産刑(罰金を払う刑)のことで、1,000円から1万円までの金額が用意されています。軽犯罪法違反などは科料が多くなっています。

略式起訴での罰金・科料を納めなかった場合


少し話は変わりますが、罰金刑になってしまったのに、納めるお金が用意できない方も中にはいるでしょう。罰金・科料を納めなかった、期限を守れなかった場合はどうなってしまうのでしょうか。
 

罰金を納めないと労役場で働くことになる

罰金を納めないと労役場で強制的に働かされます。通常の労働のように家に帰ることが出来ず、労役場で生活をします。いわば、刑務所と同じです。罰金相当に値する金額分働くまで外の世界には出られません。
 
通常、日当5,000円で計算され、土日休みの最大2年間収容されます。ですので、例えば10万円の罰金があったとすると、20日間働かなくてはなりません。これは、土日は働きませんので、約1ヶ月間収容されることになります。
 
また、100万円以下の罰金が対象の略式起訴には関係ありませんが、罰金が高額になると、日当5,000円では、2年間では罰金分働くことが出来ません。そこで、高額な罰金の場合、日当が上がります。
 
例えば、1,000万円の罰金だと1,000万÷500日(2年間の労働日数)=20,000となり、日当が2万円になります。更には、実質罰金の上限がない脱税の容疑などでは、更に日当が上がり、何十万円にもなります。
 
このことに「不平等ではないか」という声もありましたが、平成18年当時の杉浦法務大臣は「問題ない」と答えています。

略式起訴のメリットは迅速に釈放されること

このように、略式起訴の場合、刑罰が罰金で済むこと、正式裁判に比べて身体拘束期間が短くなること(起訴時点で釈放)と、それなりにメリットは有ります。「それなら略式起訴にできれば良い」と思われるかもしれませんが、デメリットもあります。慎重になって考えましょう。
 

略式起訴は前科がつくことになる

略式起訴は、有罪判決を受けていることになりますので、前科がつきます。正直なところ、普通に生活していれば、前科が付いているだけでは大きな影響はありません。しいて言うなら、海外に行く際に、ビザが必要になってくる国が出てきます。
 
また、次回犯罪を起こしてしまった際には、前科が分かり、通常より重い刑罰が言い渡されることが考えられます。前科に付いては「前科と前歴の違い」をご覧ください。
 

不起訴にするための方法

そこで、場合によっては、不起訴を獲得するための方法を取ります。不起訴とは、「起訴されなかった」ということで、前科は付きません(”前歴”は付く場合があります)。
 
「絶対にやっていない」という冤罪事件や「何としても前科を付けたくない」と思っている方は、不起訴を獲得方法も検討してみても良いでしょう。詳しくは「不起訴を獲得するための全手法」をご覧ください。

まとめ

いかがでしょうか。略式起訴とは、簡易的に刑事手続を終了させるための制度です。正式裁判に比べて身体拘束期間が短くなることは、被疑者にとってもメリットです。しかし、前科が付いてしまうことをお忘れなく。
 
逮捕後の状況によっては、略式起訴が最善の場合も、そうでない場合もあります。もし、逮捕されてしまったのであれば、まずは「刑事弁護を得意とする弁護士」から相談してください。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

前科がつくのを回避したいのであれば弁護士に依頼するのがオススメです


略式起訴は通常の起訴より罪が軽く思われがちですが前科はついてしまいます。

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略式起訴前なら、弁護士が被害者との示談が成立すれば不起訴になる可能性があるからです。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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