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刑罰の「拘留」と処分の「勾留」|拘留と勾留の違い
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刑罰の「拘留」と処分の「勾留」|拘留と勾留の違い

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
Ori

拘留(こうりゅう)とは、日本の刑罰の種類の1つで「1日以上30日未満」の間、刑事施設に収監する刑罰です。よく❝こうりゅう❞という読みをする、同じく刑事事件の専門用語に「勾留」というものがありますが、別の意味になります。
 
今回は、刑罰の一種である拘留についての解説をしていきます。刑事裁判までの拘束期間を言う「勾留」については「勾留に対処する7つの方法」をご覧ください。

 

拘留は刑罰の種類の1つ

冒頭でもご説明したように、拘留とは日本の刑事罰の種類の1つで、1日以上30日未満の期間、刑事施設に収監する刑罰です。現在日本には、7つの刑罰の種類があります。更に3つに分類すると
 

生命刑(受刑者の生命を断つ:死刑)

自由刑(受刑者を刑事施設に収監する:懲役刑など)

財産刑(金銭による刑罰:罰金刑など)

 
となり、拘留はこの中で、自由刑に属します。期間も短いことから、比較的軽微な犯罪に適用される刑罰です。
 

勾留との違い

冒頭でもお伝えしましたが、同じく「こうりゅう」と読む「勾留」は、非常に間違われて使われやすくなっています。
 

勾留は判決を受けるまでの被疑者・被告人を拘束すること

「拘留」が既に判決が下された後の刑罰の一種に対し、「勾留」は、逮捕されてから判決が下るまでの間に刑事施設に被疑者(被告人)を収監することです。
 
大きな違いが、勾留は、まだ判決がされていないので刑罰とは言えません。身柄を釈放すると、証拠隠滅や逃亡の恐れがあるため、これを防ぐための処置として勾留があります。

 

ニュースや大手メディアでも間違えていることがあるので注意

非常に紛らわしい「拘留」と「勾留」ですが、ニュースなどでも間違えて使われていることをよく目にします。この場合、前後の文脈から判断するしかありません。例えば「◯◯逮捕!2週間ほど拘留される予定」と書いてあれば、本来は「勾留」が使われるべきです。
 
このように紛らわしいことから、漢字の部首を取り、「拘留」を「てこうりゅう」、「勾留」を「かぎこうりゅう」と呼ぶこともあります。
 

拘留・懲役・禁固それぞれの違い

上記で述べた自由刑についてもう少し詳しく解説します。自由刑には、「懲役」「禁固」「拘留」の3種類があります。期間の長さや、刑務作業の有無などが違いますが、一般的に刑の重さ的に「懲役>禁固>拘留」となっています。
 
拘留は、年単位の判決がある懲役や禁固に比べ、1日以上30日未満という期間の短さから自由刑の中では1番軽い刑罰となっています。
 

拘留の判決を受けることは非常に珍しい

 

死刑

7件

無期懲役

28件

有期懲役

52,557件

禁錮

3,124件

拘留

4

罰金

279,221件

科料

2,417件

無罪

116件

その他

320件

合計

337,794件

 

上の表は、犯罪白書によって報告された、「平成26年度の刑事裁判での全判決の内訳」です。見ていただければ分かるように、33万回行なわれた刑事判決で、拘留の判決はわずか4回です。
 
これは、平成26年だけが極端に少なかったのではなく、毎年数件程度の拘留判決しか出ていません。拘留判決が少ない理由には以下の理由が考えられます。
 

拘留の期間が短い

既に述べているように、拘留での刑罰の期間は、最大でも29日間です。
 

勾留期間も拘留の対象期間となる

このように期間が短い事もある上に、判決前の勾留期間も拘留での対象期間となります。つまり、刑事裁判の前に既に29日以上勾留されているとその後の判決で拘留刑になることはまずありません。
 
通常、逮捕後から起訴まで最大23日、起訴後から刑事裁判まで1ヶ月程度かかります。通常の流れで勾留され続けていた場合、自ずと29日の拘留の上限を超えてしまします。
 
また、起訴までの勾留期間が最大23日と述べましたが、犯罪が軽微で被疑者も十分に反省しているようであれば、それまでの勾留による身体拘束により事実上の制裁を受けているとして不起訴処分を受けることもあります。

 
▼参考:不起訴を獲得するための全手法
 
このようなことから、拘留刑の判決は非常に少なくなっています。

拘留が法定刑として設けてある犯罪

法定刑として拘留が設けられている犯罪は、
 

暴行罪

公然わいせつ罪

侮辱罪

軽犯罪法違反

 
などがあります。法定刑で拘留が設けられている犯罪も少ないので、拘留判決も少ないと言えるでしょう。
 

まとめ

いかがでしょうか。拘留は勾留とよく間違えられますが、拘留に関しては、刑事罰の種類の1つです。更に、拘留判決を受けることも非常に少なくなっています。繰り返しますが、判決前の「勾留」期間を短くしたい・早く釈放されたいと考えられている方は「勾留とは判決前の人の拘束|勾留に対処する7つの方法」もご覧ください。
 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

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