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公開日:2019.1.11  更新日:2020.2.26

大麻初犯は実刑?執行猶予?|罰則や判例・逮捕後の流れをご紹介

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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大麻取締法違反の初犯で逮捕された場合は、どのような量刑になるのでしょうか?

この記事では、大麻取締法違反に該当する行為とその罰則をお伝えした上で、初犯の判例や量刑判断に影響する要因をご紹介します。

家族が逮捕された場合にやるべきことについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

大麻初犯で逮捕された方やご家族の方へ

逮捕後は、起訴までの最大23日間身柄を拘束されます。

この間に不起訴を獲得できれば、前科がつかずに済みます。

しかし、平成28年の大麻取締法違反起訴率は54.9%と、高い割合になっています(刑法犯の起訴率は38.2%)。

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大麻で逮捕される行為とその罰則

大麻に関して逮捕される行為と、行為別の罰則についてご紹介します。いずれの行為の場合も、営利目的であれば量刑が重くなるようです。

大麻初犯は実刑か?執行猶予か?判例をご紹介』にて大麻初犯の量刑をご紹介する際の目安にもなりますので、一度確認しておきましょう。

犯罪行為

罰則

所持・譲受・譲渡

5年以下の懲役

営利目的|7年以下の懲役

営利目的|200万円以下の罰金併科の場合も

栽培・輸出・輸入

7年以下の懲役

営利目的|10年以下の懲役

営利目的|300万円以下の罰金併科の場合も

大麻の所持・譲受・譲渡

大麻を所持・譲受・譲渡した場合の罰則は、5年以下の懲役です。営利目的だった場合は7年以下の懲役となり、さらに200万円以下の罰金の併科になる恐れがあります。

第二十四条の二 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。

2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。

引用元:大麻取締法24条の2

大麻の栽培・輸入・輸出

大麻を栽培・輸入・輸出した場合の罰則は前者より重く、7年以下の懲役となっています。営利目的の場合は、10年以下の懲役、場合によっては300万円以下の罰金が併科されます。

第二十四条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。

2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。

引用元:大麻取締法24条

大麻初犯は実刑か?執行猶予か?判例をご紹介

では、初犯の場合はどの程度の量刑になるのでしょうか?行為ごとに判例をいくつかご紹介します。

事例① 大麻所持で懲役3年・執行猶予5年

東京都目黒区の自宅で、大麻を含有する乾燥植物を所持した事例。自己使用の目的で、密売人に325万円を支払っていたとのこと。

被告人の大麻への依存度合いが高く、刑事責任は無視できないが、薬物再乱用防止プログラムに参加していること、異種の罰金前科を除けば前科がないことなどを考慮し、更生を期待して執行猶予判決が下されました。

参照

裁判年月日 平成30年 5月22日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決

事件番号 平30(特わ)145号

事件名 大麻取締法違反被告事件

文献番号 2018WLJPCA05226006

事例② 大麻所持・輸入で懲役1年6ヶ月・執行猶予3年

フランスにいる共謀者と結託し、大麻の輸入を試みた事例。

大麻の匂いがわからないように梱包しており周到さが伺えるが、個人で吸引する目的のため量が少なかったことと、税関職員が大麻を発見したことを鑑みると、同種の犯罪(大麻輸入)と比べて結果の重大性は低いようです。

被告人の反省の態度や、妻が指導監督していくこと、前科前歴がないことなどが考慮され、懲役1年6ヶ月・執行猶予3年が言い渡されました。

参照

裁判年月日 平成28年12月26日 裁判所名 鹿児島地裁 裁判区分 調書判決

事件番号 平28(わ)245号

事件名 大麻取締法違反、関税法違反

文献番号 2016WLJPCA12266010

事例③ 大麻栽培で懲役2年6月・執行猶予4年ほか

被告人

判決

被告人1

懲役2年6月・執行猶予4年

被告人2

懲役2年・懲役4月につき執行猶予2年

被告人1の自宅にて、大麻を育成し栽培した事例。当時交際中であった被告人2の誘いに応じ、被告人1も大麻や麻薬の使用を始めたようです。

被告人2は大麻取締法違反で執行猶予判決を受けた過去を持ち(被告人1は前科なし)、責任の重さからすれば実刑の可能性もありましたが、被告人1の母と被告人2の妻などが今後の指導監督を誓っていることや、本人の更生意欲を鑑みて、被告人1には懲役2年6月・執行猶予4年、被告人2には懲役2年・懲役4月につき執行猶予2年の判決が下されました。

参照

裁判年月日 平成30年 5月29日 裁判所名 高松地裁 裁判区分 判決

事件番号 平30(わ)18号 ・ 平30(わ)46号

事件名 被告人両名に対する各大麻取締法違反(変更後の訴因 各大麻取締法違反,各麻薬及び向精神薬取締法違反)被告事件

裁判結果 有罪(被告人Y1:懲役2年6月・執行猶予4年(求刑 懲役3年)、被告人Y2:懲役2年・懲役4月につき執行猶予2年・猶予期間中保護観察(求刑 懲役4年)) 文献番号 2018WLJPCA05296002

大麻初犯の量刑に影響する要因

大麻初犯で量刑に影響し得る要因をお伝えします。大麻取締法違反は被害者のいない犯罪であるため、窃盗罪などのように示談をすることはできません。

被疑者・被告人に更生の意思や見込みがあるかどうかが、量刑判断の一要素となります。

営利目的かどうか

すでに述べた通り、個人利用の目的ではなく、営利目的だった場合は、より重い罪に問われる恐れがあります。

犯行の態様

所持していた大麻の量、常習性などの犯行態様も量刑判断で考慮されます。営利目的の場合は取引規模も重要です。

前科前歴の有無

同種の前科前歴があるということは、常習性や再犯の恐れがあるということなので、情状が悪くなります。

前科前歴がないことは被告人にとって有利な事情になり得ますが、最終的な量刑はあくまでも犯行の重大さを元に判断されます。

自白・反省の有無

犯行の証拠が出揃っているにもかかわらず、犯行を否認する場合などは、再犯の恐れがあると判断され、量刑が重くなる可能性があります。

反省する気持ちをいかに示していくか、再犯防止のために具体的にどんな対策を講じるのか、考えることが重要です。

大麻初犯で逮捕された後の流れ

事件の内容にかかわらず、逮捕された場合は概ね次の流れで進んでいきます。

  • 逮捕~事件送致|48時間以内
  • 事件送致~勾留請求|24時間以内
  • 勾留|原則10日、最大20日
  • 起訴もしくは不起訴

逮捕後72時間は接見禁止になり、この間はご家族の方であっても面会はできません。

また、逮捕後23日以内に検察により、被疑者を起訴するか、しないかが判断されます。早期釈放や前科の回避(不起訴)を目指すのであれば、逮捕後72時間以内の対応が重要となります。

詳細記事:刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応

大麻初犯で家族が逮捕されたら弁護士に相談を

最後に、ご家族が逮捕された方が弁護士に相談するべき理由をお伝えします。

逮捕された家族との面会を依頼できる

弁護士に接見を依頼すると、次のメリットが期待できます。

  • 接見禁止であっても面会をしてくれる
  • 逮捕されている方が、取り調べへの対応や今後の流れを弁護士に相談できる
  • 早期に対処法がわかり、今後の見通しを立てやすい

勾留されると最大20日間身柄を拘束されるので、早期に対策を講じる意味でも、接見依頼を検討しても損はないでしょう。

釈放・保釈を目指せる

逮捕後は最大23日間身柄を拘束され、期間が長くなれば長くなるほど生活に影響が出てきます。したがって、家族逮捕後はできるだけ早期の釈放を目指しましょう。

刑事弁護を依頼することで、次のような釈放を期待できます。

  • 逮捕・勾留の回避による釈放
  • 処分保留や不起訴による釈放
  • 略式手続きによる釈放

不起訴を目指せる

大麻取締法違反の起訴率は54.9%となっています(平成28年)。

例えば次のようなケースでは、比較的不起訴になりやすいようです。

  • 大麻を所持していた量が少ない
  • 譲受・譲渡があったものの、関係者の証言以外に証拠がない

弁護士に依頼することで、依頼者にとって好ましい結果になるように刑事弁護をしてもらえます。

場合によっては不起訴を目指せるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。

刑事事件が得意な弁護士に相談しましょう

相談する際は、必ず刑事事件が得意な弁護士を選びましょう。刑事弁護をするには法律の知識だけではなく、実務経験も必要です。

当サイトでは、刑事事件が得意な弁護士を都道府県別に掲載しています。ご家族が逮捕された方は、お住まいの地域から弁護士を検索し、ご相談ください。

まとめ

この記事では、主に次のようなポイントについてお伝えしてきました。

  • 大麻取締法違反の量刑
  • 大麻初犯の判例
  • 量刑に影響する要因
  • 大麻初犯で弁護士に依頼するべき理由

初犯でどのような量刑が下るかに関しては、犯行の重大性や被疑者が更生する見込みなどを鑑みて判断されます。

ご家族が逮捕されてしまった方は、起訴される前に刑事弁護を依頼しましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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