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痴漢で不起訴処分を獲得するには?具体的な方法や事例をわかりやすく解説

痴漢で不起訴処分を獲得するには?具体的な方法や事例をわかりやすく解説

痴漢で捕まった場合には、起訴されて有罪判決を受ける可能性があります。

そして、有罪判決を受けると今後の生活に大きな影響が及ぶおそれがあるでしょう。

有罪判決を回避するためには、早い段階から適切な対応を進めることが重要です。

また、痴漢事件を得意とする弁護士に早めに相談することで、不起訴となる可能性を高められます。

本記事では、痴漢で不起訴を目指すための具体的な方法や手続きの流れ、弁護士へ相談することの重要性などを、実際の解決事例も交えて解説します。

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痴漢で捕まっても不起訴を獲得できる可能性はある?

結論からいうと、冤罪かどうかにかかわらず、痴漢行為をしてしまっていたとしても、不起訴処分となる可能性は十分にあります

そもそも不起訴処分には、大きく分けて次の3つの理由があります。

種類

概要

嫌疑なし

犯罪の成否を認定する証拠がないことが明白な場合

嫌疑不十分

犯罪の成立を認定する証拠が不十分な場合

起訴猶予

犯罪の成立は明白でも、被疑者や事件の状況を考慮して、訴追の必要がないと検察官が判断した場合

このうち、冤罪のケースでは「嫌疑なし」または「嫌疑不十分」、実際に痴漢行為を認めているケースでは「起訴猶予」による不起訴処分を目指すことになります。

実際に、痴漢事件が「起訴猶予」として不起訴処分とされたケースも多いです。

そのため、痴漢を認めた場合でも、諦めずに適切な対応を取ることで前科が付くことを回避できるでしょう

痴漢で不起訴となる確率はどのくらい?

痴漢事件の不起訴割合は、適用される法律によって異なります

痴漢行為は、主に「不同意わいせつ罪」または「迷惑防止条例違反」のいずれかに該当します。

それぞれ、対象となる行為や処罰内容について違いがあるので、以下で確認しましょう。

項目

不同意わいせつ罪

迷惑行為防止条例違反

根拠法

刑法

各都道府県の条例

行為

以下のような行為を原因とする不同意のわいせつ行為

1.     暴行や脅迫

2.     心身の障害を生じさせる

3.     アルコールや薬物を摂取させる

4.     睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせる

5.     不意打ちで、拒否する時間を与えない

6.     予想と異なる事態に直面させ恐怖・驚愕させる

7.     虐待に起因する心理的反応を生じさせる

8.     経済的または社会的な関係の地位にもとづく影響による不利益を心配・不安にさせる

公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れる行為

※東京都の場合

罰則

6ヵ月以上10年以下の拘禁(懲役または禁錮)

6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金

※東京都の場合

略式手続き

利用できない

利用できる

ただし、実際には両者の区別が明確に分かれるわけではなく、どちらの法律が適用されるかは行為の態様や状況を総合的に考慮して判断されます

一般的には、衣服の上から触れた程度であれば「迷惑防止条例違反」となる可能性が高く、肌に直接触れた場合などは「不同意わいせつ罪」に該当する傾向があります。

法務省が公表する「検察統計」によると、不同意わいせつ罪と迷惑防止条例違反の起訴・不起訴件数は以下のとおりです。

【不同意わいせつ罪の起訴・不起訴件数】

項目

件数(確率)

総数

4,628件

起訴

1,400件(約30.2%)

【内訳】

 公判請求:1,400件

不起訴

2,749件(約59.4%)

【内訳】

 起訴猶予:1,452件

 嫌疑不十分:1,184件

 嫌疑なし:5件

その他

479件(約10.4%)

【内訳】

家庭裁判所に送致など

【迷惑防止条例違反の起訴・不起訴件数】

項目

件数(確率)

総数

12,122件

起訴

4,516件(約37.3%)

【内訳】

 公判請求:870件

 略式命令請求:3,646件

不起訴

4,019件(約33.2%)

【内訳】

 起訴猶予:3,304件

 嫌疑不十分:639件

 嫌疑なし:1件

その他

3,587件(約29.6%)

【内訳】

他の検察庁に送致など

上記を見ると、痴漢行為で捜査を受けたとしても、全てが起訴に至るわけではなく、一定の割合で不起訴となっています。

なお、起訴手続きには「公判請求」と「略式命令請求」の2種類があります。

不同意わいせつ罪に該当するケースでは「公判請求」、迷惑防止条例違反に該当するケースでは「公判請求」または「略式命令請求」がおこなわれるのが通常です。

公判請求とは、検察官が裁判所に法廷での審理を要求する起訴手続きです。

公開で審理がおこなわれ、有罪となれば懲役などの重い刑罰が科される可能性があります。

略式命令請求とは、検察官が簡易裁判所に書面審理で刑を言い渡す簡易な刑事手続によってなされる裁判を請求する起訴手続きです。

一定以下の罰金または科料の刑を科す刑罰に限り利用されます。

公判請求と比較すると手続きは簡易で、拘禁系(懲役刑)が下される可能性はありませんが、有罪となれば前科がつく点には注意が必要です。

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痴漢で不起訴を獲得するためにはどうすればいい?

不起訴処分を獲得するためのポイントは、犯行を認める場合と否認する場合とで少し異なります

それぞれのケースについて、以下で詳しく見ていきましょう。

犯行を認めるのであれば、被害者との示談成立が何より重要

痴漢を認めて起訴猶予を目指すならば、被害者との示談交渉が非常に重要です。

検察が事件を起訴するか、それとも起訴しないか判断するにあたっては、さまざまな事情が考慮されますが、考慮要素のひとつとして重要なのが「被害者との示談成立」の有無です。

示談とは、加害者と被害者とで話し合い、被害の弁償や今後の対応について合意することをいいます。

示談が成立していれば、検察官は事件はすでに当事者同士で解決しており、あえて裁判に進める必要がないと考える傾向にあります。

そのため、起訴猶予となる可能性が高まるのです。

犯行を否認する場合は、取り調べでどう供述するかが重要

犯行を否認して嫌疑なしや証拠不十分を目指すならば、取り調べ時の発言や態度には注意が必要です。

犯行を否認すると、警察や検察が取り調ベ時に自白を引き出そうと強く働きかけます。

供述の矛盾点を突いたり、長時間にわたる取り調べを実施したりする可能性もあるでしょう。

その結果、精神的に追い詰められ、痴漢をしていないのに認めてしまう人もいるのです。

そして、供述内容をあとから撤回するのは難しいのが実情です。

無実であるならば、最初から最後まで一貫して犯行を否認しましょう。

また、警察や検察が作成する供述調書に、自分が発言した内容が正確に記載されているかよく確認しましょう。

少しでも内容に齟齬があれば、訂正を要求することが大切です。

なお、取り調べ中は黙秘権を行使できます。

黙秘権とは、話したくないことを無理に話さなくてよいという憲法上で認められた権利です。

取り調べの状況によっては黙秘を貫くのも、重要な戦略のひとつです。

痴漢で被害者と示談交渉をするなら弁護士への依頼が不可欠

起訴猶予を目指すために被害者と示談契約を結びたいなら、示談書の作成や交渉に慣れた弁護士への相談が欠かせません

警察や検察などの捜査機関は、被害者の安全やプライバシーを保護するため、原則として加害者本人に被害者の連絡先を教えません。

しかし、加害者には連絡先を教えないという条件であれば、弁護士には連絡先を教える場合があります。

また、示談書を作成する際には、以下のような重要な内容を盛り込まなければなりません。

  • 被害者が加害者を許す意思を示す「宥恕条項」
  • 被害届の取り下げに関する合意内容

これらの条項を適切に記載し、示談交渉をスムーズに進めるためには、法律知識と経験がある弁護士の関与が不可欠です。

痴漢事件における示談金の相場は10万円~100万円程度

痴漢事件の示談金の金額は、適用される法律の種類によって以下のように異なります。

  • 不同意わいせつ罪にあたるケース:30万円〜100万円程度
  • 迷惑防止条例違反にあたるケース:10万円〜50万円程度

不同意わいせつ罪は、迷惑防止条例違反よりも法定刑が重いため、示談金も高くなる傾向があります

痴漢を否認する場合も、弁護士に依頼することが強く推奨される

犯行を否認して嫌疑なしや証拠不十分を目指す場合でも、早めの弁護士への依頼が欠かせません

早い段階で弁護士に相談すれば、今後の見通しを立てやすくなり、法的な知識と経験に基づいて、取るべき行動や注意点を丁寧に説明してくれます。

痴漢を否認する場合も、弁護士に依頼して示談を成立させ不起訴を獲得することもある

実は、痴漢を認める場合だけでなく、痴漢を否認する場合でも被害者との示談成立は効果的です。

痴漢を否認し続けると、取り調べが長時間にわたりやすく、心身への負担が大きくなってしまいます。

また、起訴されてしまうと、訴訟準備に多くの時間と労力がかかることになるでしょう。

そのため、なるべく早期に不起訴を目指すための現実的な手段として、被害者との間で示談を締結する場合もあるのです。

この場合、痴漢行為はしていないにもかかわらず、被害者に示談金を支払うことになりますが、たとえば電車内で偶然手や身体が接触して被害者を誤解させた場合、たとえ故意でなかったとしても、被害者が不快に感じた事実は残ります。

迷惑をかけたことに対して一定の金銭を支払い、被害者と和解するという形で示談を締結するのは、決して不自然な対応ではありません

弁護士が介入して痴漢事件で不起訴を獲得した事例

ここでは、痴漢事件において弁護士が介入して不起訴処分を獲得した事例を紹介します。

弁護士の迅速な対応と適切な弁護活動がいかに重要であるかを理解するためにも、ぜひ参考にしてください。

早期の弁護活動によって、48時間以内に釈放・不起訴となった事例

依頼者の40代男性は、帰宅中に酒に酔った状態で、面識のない女性に身体を触れたとして、不同意わいせつ罪の容疑をかけられました

女性は「服の中まで触られた」と話していましたが、依頼者はそのような認識はなかったと否認しました。

現場に到着した警察官は高圧的な態度で、依頼者の説明に耳を貸そうとせず、そのまま依頼者を警察署へ連行しました。

そこで依頼者は弁護士に連絡しました。

連絡を受けた弁護士は直ちに警察署へ向かい、弁護活動を開始しました。

まず、警察に対して働きかけ、被害者の連絡先を入手し、すぐに示談交渉に入りました

示談交渉では、依頼者本人による謝罪文を提出し、弁護士が事情を丁寧に説明しました。

その結果、被害者も徐々に理解を示し、最終的には示談書に署名・押印しました。

そのあと、示談金を速やかに支払い、正式な示談書を受け取ったうえで、翌朝には検察庁へ提出しました。

また、迅速な釈放を強く求めた結果、同日午後に依頼者は釈放されました

示談が成立した点が考慮され、処分も不起訴となっています。

正確な状況把握と調書の提出で冤罪を証明し、不起訴を獲得した事例

依頼者の40代男性は、通勤中の電車内で、面識のない女性から「身体を触られた」と申告されました

依頼者にはまったく身に覚えがないので、痴漢行為はしていないと強く否定しました。

しかし、駅員や警察には主張を聞き入れてもらえず、依頼者はそのまま駅員室を経て警察署へ連行され、取調べを受けました。

そこで、依頼者は弁護士へ連絡しました。

連絡を受けた弁護士はただちに警察署へ赴き、弁護活動を開始しました

まず、依頼者から詳しく事情を聴き取ったうえで、冤罪と判断し、否認事件として対応する方針を立てました。

また、今後の手続きの流れや、否認事件に伴う逮捕・勾留や裁判長期化の可能性について依頼者に丁寧に説明し、依頼者の納得のもとで正式に弁護を受任しました。

そのあと、事件当時の状況をできる限り正確に把握し、依頼者の供述をもとに弁護士が調書を作成しました。

現場となった駅で実況見分をおこない、駅員室にも足を運んで、当時の状況について関係者から聞き取りをおこないました。

検察官とも直接面談をおこない、痴漢の疑いが冤罪であることを口頭および書面で丁寧かつ論理的に説明しました。

早期かつ徹底した弁護活動の結果、依頼者は釈放され、最終的には不起訴処分となっています

さいごに | 痴漢事件で不起訴を獲得するため弁護士に相談を!

本記事では、痴漢行為について不起訴処分を目指すためのポイントなどを詳しく解説しました。

痴漢の容疑を認める場合でも、否認する場合でも、逮捕後に不起訴処分を獲得できる可能性は十分にあります。

不起訴を目指すうえで重要なのは、被害者との示談や取り調べへの適切な対応です。

その点、弁護士に依頼すれば、示談交渉を任せられるだけでなく、警察や検察への対応についても的確なアドバイスを受けられます。

「ベンナビ刑事事件」を利用すれば、痴漢事件の対応に詳しい弁護士をすぐに見つけることができます。

痴漢の疑いをかけられて不安を感じている方は、ひとりで悩まず、できるだけ早く弁護士に相談しましょう

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この記事の監修者
木村 洋平 (神奈川県弁護士会)
性犯罪・ストーカー・窃盗・薬物事件に豊富な解決実績をもつ。迅速なサポートを心掛けており、即日の接見も可能。家族が逮捕されてしまった方の相談にも対応している。
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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