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盗撮で逮捕された・されそうな際に弁護士に相談するメリットと弁護士費用

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携帯・スマホの普及でだれでもカメラを持ち歩く時代になりました。ただ、ちょっとした出来心で、手持ちの携帯やカメラでスカートのなかを盗撮してしまったらどうなるでしょうか。

 

出来心でも犯罪は犯罪です。たった一度の過ちですべてを失ってしまうかも知れませんが、しっかり反省をして、信頼できる弁護士の元で対応すればすべてを失わずに済む可能性があります。

 

もし盗撮してしまったら、どうすればいいかお伝えしたいと思います。

 

 【目次】
盗撮で問われる可能性のある罪
迷惑防止条例違反
軽犯罪法
住居侵入罪・建造物等侵入罪
児童買春・児童ポルノ法
軽犯罪法違反で起訴された事例
建造物侵入、迷惑防止条例違反で起訴された事例
盗撮で逮捕されたときに依頼できる弁護士とは
当番弁護士
私選弁護人
被疑者国選は利用できない
盗撮事件での弁護活動
不起訴処分
勾留への抗告
保釈請求
無実の主張
再犯防止のサポート
盗撮事件にかかる弁護士費用
総額:70万円前後
相談料:初回のみ無料~1万円ほど
着手金:30万円~50万円
成功報酬:20万円~50万円
日当や実費
映画の盗撮は知的財産権の侵害にあたる
まとめ

 

盗撮で問われる可能性のある罪

盗撮は犯罪ですが、刑法に盗撮罪という刑罰はありません。では、盗撮では何罪が成立するのですが、大きく分けて4つの罪が成立する可能性があります。

 

  • 迷惑防止条例違反
  • 軽犯罪法違反
  • 住居侵入罪・建造物等侵入罪
  • 児童買春・児童ポルノ法違反

 

この4つの罪のどれが適用されるかは、どこの都道府県で起きたか、公共の場所か否か、盗撮対象が何か、また常習性の有無でも罰則の範囲が変わります。

 

迷惑防止条例違反

迷惑防止条例違反の場合、常習性の有無で罰則の範囲が変わります。また、東京都などの都道府県では、駅や電車などの「公共の場所や乗り物」で盗撮行為をした場合に迷惑防止条例違反となります。それとは別に、神奈川県などの都道府県では「公共の場所以外の場所」での盗撮行為にも迷惑防止条例が適用されます。

 

 

 

都道府県

常習性なし

常習性あり

公共の場所での盗撮した場合のみ

東京都

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

2年以下の懲役または100万円以下の罰金

千葉県

6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

 

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

埼玉県

福岡県

公共・私的な場所問わず適用

神奈川県

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

2年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

軽犯罪法

公共の場所以外で盗撮行為をした場合に適用される可能性があります。しかし、都道府県によっては迷惑防止条例が適用されます(神奈川県など)。各都道府県によって異なるため、詳しくは各都道府県の迷惑防止条例を確認してください。

 

軽犯罪法違反の罰則は全国共通で、拘留(1日以上30日未満の身柄拘束)または科料(1,000円以上10,000円未満の罰金)が科されます。

 

住居侵入罪・建造物等侵入罪

盗撮行為をする際に、他人の住居やマンションに無断で侵入していた場合、住居侵入罪が成立する可能性があります。住居侵入罪の罰則は3年以下の懲役または10万円以下の罰金となっております。

 

(住居侵入等)

第百三十条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

引用元:刑法130条

 

児童買春・児童ポルノ法

盗撮対象が18歳未満であった場合、児童買春・児童ポルノ法が適用される場合があります。児童買春・児童ポルノ法の罰則は3年以下の懲役、300万円以下の罰金がとなっております。

 

(児童買春)

第四条 児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

引用元:児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第4条

 

盗撮で捕まって起訴された事例

実際に盗撮で逮捕され、起訴されてしまった事例をご紹介します。

 

建造物侵入・児童買春,児童ポルノ法違反で起訴された事例

平成28年10月 4日 名古屋地裁 平28(わ)1492号

 

主文 被告人を懲役2年に処する。

この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。

 

判決要旨

被告人が名古屋市内の小学校でデジタルビデオカメラを使い、女子児童の盗撮をした事例で、建造物侵入と児童買春・児童ポルノ法違反で起訴された。

 

犯行の動機が自己の性的欲求を満たすためで、酌量の余地がなく、犯行の計画性や手の込みようも悪質であると判断された。また、被告人が教諭という立場でありながら、盗撮を繰り返し行ったことも厳しく評価された。

 

一方で、被告人が事実を認めて反省している点、懲戒免職をうけたこと、前科前歴がないことなどが考慮された結果、主文の通りの処分となった。

参考:文献番号 2016WLJPCA10046006

 

軽犯罪法違反で起訴された事例

平成 3年11月 5日 気仙沼簡裁 平3(ろ)12号

 

主文 被告人を科料九〇〇〇円に処する。

被告人がその科料を完納することができないときは、金三〇〇〇円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。訴訟費用は被告人の負担とする。

  

判決要旨 

被告人が8ミリビデオカメラを使って女子トイレ内を撮影した事例。

 

軽犯罪法1条23号は、プライバシーの権利の保護を目的としたものであり、肉眼の場合とビデオカメラを使った場合で、プライバシーの権利を侵害していることにかわりはないとし、軽犯罪法一条二三号が成立するとした。

 

被告人が、自己の行為を深く反省している点、勤務先の高校を免職されるなど厳しい社会的制裁を受けていることなどをふまえ、主文の通りの判決になった。

参考:文献番号 1991WLJPCA11050001

 

建造物侵入、迷惑防止条例違反で起訴された事例

平成28年10月18日 奈良地裁 平28(わ)284号 

 

主文 被告人を懲役1年に処する。

この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する

 

判決要旨 被告人が事件のあった高校の教諭という立場を悪用し、同高校の女子トイレなどを盗撮した事例。教諭という立場を悪用している点や、動機、起訴された事例は平成28年に行った犯行であったが、すでに、平成26年から同様の行為をおこなっており、常習性があると認められた。

 

一方で、本件後に懲戒免職となっていること、前科前歴がないことなどを踏まえ、主文の通り執行猶予が認められた。

参考:文献番号 2016WLJPCA10186007

 

盗撮で逮捕されたときに依頼できる弁護士とは

もし、あなたやあなたの家族が盗撮で逮捕されてしまった場合、弁護士に頼ることをおすすめします。一般人では対処できないことも多く、弁護士に依頼しておけば良かったと思ったときには、手遅れだったということもありえます。

 

刑事事件では、あなたやあなたの家族が依頼できる弁護士には、「当番弁護士」「私選弁護人」「国選弁護人」の3種類がありますので、順に説明していきます。

 

当番弁護士

当番弁護士は逮捕から起訴前までのあいだに1度だけ無料で呼べる弁護士です。取り調べや供述に対するアドバイス、逮捕から勾留、刑事裁判までの流れを聞くのがいいでしょう。

 

1度だけ無料で呼ぶことができますが、2回目からは費用がかかりますので、私選弁護人と同じ扱いになります。弁護士に知り合いがいない方や、選び方がわからない方は、その後の弁護を引き続き依頼することも可能です。

関連記事:無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方

 

私選弁護人

私選弁護人は、被疑者や被告人またはその家族が依頼して選ぶことになります。私選弁護人のメリットは、早い段階から弁護活動をしてもらえることです。

 

被疑者として逮捕された後、最大で23日間勾留される可能性がありますが、早い段階から私選弁護人依頼することで、勾留しないよう裁判所に意見を述べたり、勾留決定に対する抗告や取り消しを請求してもらうことができます。

 

また、被害者とのあいだで示談がまとまれば、不起訴になる可能性が高まります。起訴されると99.9%の確率で有罪判決になるといわれている日本では、不起訴になる可能性がどれほど重要かわかるかと思います。

 

刑事事件では、当事者同士で示談を結ぶことは難しいことが多いため、弁護士に依頼するメリットの1つといえます

 

被疑者国選は利用できない

国選弁護人の名前を聞いたことがある方も多いと思います。無料で弁護活動をしてくれる人といったイメージでしょうか。しかし、国選弁護人の利用には条件があります。

 

  • 死刑や無期懲役、3年を超える懲役または禁錮にあたる事件
  • 持っている現金預金が50万円未満の場合

 

さらに、細かく分けると

 

  • 起訴前の被疑者段階
  • 起訴後の被告人段階

 

で、要件がかわります。詳しくはこちらの「国が弁護士費用を負担する国選弁護人にはデメリットも多い」ご覧ください。盗撮事件の場合は、被疑者段階では国選弁護人には依頼できないと覚えておいてください。正式裁判で起訴された場合には、国選弁護人がつきます。

 

 

盗撮事件での弁護活動

どのような刑事事件でも、弁護活動は重要ですが、盗撮事件においてもそれは変わりません。弁護士に弁護活動を依頼したかどうかで180度今後の人生が変わる可能性があります。逮捕されてから起訴されるまでの勾留期間は最大で23日です。

 

 

そして、先ほどもお伝えしましたが、起訴後の有罪率は99.9%といわれています。この23日の間で起訴か不起訴かの判断が下されてしまいます。スピード感が重要になります。

 

示談

示談とは、被害者に対して賠償金や謝罪金(示談金)を支払い、謝罪と反省の意を示す方法です。被害者とのあいだで、示談がまとまれば、検察は事件を起訴しない(不起訴とする)ことも十分ありえますし、仮に起訴された場合は被告人に有利な情状として影響します。

 

盗撮事件での示談金の目安は5万円~30万円と言われています。あくまで、目安であり、本人の資力や反省の度合いなど、様々な要素で変化します。

関連記事:

【刑事事件加害者の示談】示談の3つのメリットと注意点

盗撮で捕まった場合の示談交渉|盗撮ハンターにも注意!

 

不起訴処分

不起訴処分とは、起訴されないことです。不起訴処分の理由には3種類あり、嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予があります。この中で重要なのが起訴猶予です。

 

起訴猶予とは、被疑者は罪を犯したけれど、今回は基礎を見送るということです。罪を犯したとしても、しっかり自分のしたことを反省し、被害者に謝罪・弁償をすることで、不起訴になる可能性が残っているのです。

 

そのため、被害者との示談や反省文を書くことが大切になります。不起訴処分になれば、前科がつかずに済みます

 

関連記事:

起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること

不起訴を獲得するための全手法

 

勾留への抗告

刑事事件では、最大23日勾留される可能性があります。勾留期間が長くなると、家族や会社に盗撮について知られてしまう可能性が高くなります。そうなれば、仮に不起訴処分を得ても、会社を解雇されてしまうこともありえます。

 

そうしたことを防ぐために準抗告や抗告の申し立て、勾留の取り消しを弁護人請求してもらう必要があります。

 

関連記事:勾留とは|勾留される要件と早期に身柄を釈放してもらうための対処法

 

保釈請求

保釈とは、保釈金の納付などを条件に身体の拘束を解く制度です。保釈は起訴後すぐに申請が可能で保釈の申請は弁護士が行います。重罪ではない、常習性がない、証拠隠滅の恐れがないなどの条件を満たしている必要があります。

 

保釈申請をし、裁判所から許可をもらい、保釈金を納付すれば、保釈されます。保釈金の相場は150万円~300万円といわれています。ですが、被告人の資力により変わります。過去には億単位の納付がされたこともありました。

 

関連記事:保釈の条件と申請から保釈金を納めて解放されるまでの流れ

 

無実の主張

今までは、被疑者・被告人が罪を認めている前提でしたが、もちろん無実の可能性も十分あり得ます。その場合は、弁護人に無罪や無実を証明してもらう証拠を探してもらうこと、検察側の提出した証拠や証人が信用できないことを証明してもらう必要があります。

 

しかし、警察や検察に比べて、弁護士による調査には限界があるため、困難であることは否めません。また、長期間続く可能性がある裁判に耐え抜く覚悟や弁護人との信頼関係が重要になるでしょう。

 

再犯防止のサポート

不起訴処分や執行猶予をもらうには、再犯防止策に取り組むことも必要になってきます。専門家のカウンセリングを受診することや、カメラを処分するなどの物理的な対応も考えられます。被疑者・被告人だけでなく、周囲のサポートも重要になってきます。

 

 

盗撮事件にかかる弁護士費用

弁護士費用は国選弁護人であれば、無料で済みますが、盗撮事件の場合は国選弁護人が利用できないので、それなりに費用がかかってきます。しかし、弁護士がついているかどうかで結果が変わってくる以上、背に腹は代えられないのではないでしょうか。

 

総額:70万円前後

盗撮事件での弁護士費用の相場は70万円前後になるようです。相談料や着手金、成功報酬に日当、実費など、ひっくるめて70万円くらいになるところが多いようです。逮捕されているかどうかで、金額が変わってくるようです。弁護士事務所選びをするうえで、1つの目安になると思います。

 

相談料:初回のみ無料~1万円ほど

弁護士に相談するだけでも、お金はかかります。1時間で5,000円といったような、時間当たりで料金を設定しているところが多いようです。

 

金額は、弁護士事務所によって異なります。初回のみ無料としているところもあれば、5,000円~10,000円ほどにしているところもあるようです。

 

着手金:30万円~50万円

着手金とは、依頼人の望む結果が得られようが、得られまいが、支払わなくてはならない金額のことです。着手金の相場は30万円~50万円くらいですが、この金額より高いところも当然ありますので、あくまで目安です。また、事務所によっては、起訴前後で分けているところもあるので注意が必要です。

 

成功報酬:20万円~50万円

弁護活動で成果が得られたときに支払う金額です。20万円~50万円くらいが相場のようです。注意する点としては、個別に成功報酬が設定されているところもあるということです。例えば、示談成立で〇万円、不起訴処分で〇万円といった形です。

 

日当や実費

日当とは、裁判所への出廷、被疑者・被告人への接見、示談場所への出張といったものにかかる費用です。実費とは、資料を作る際にかかるコピー料金などです。

 

日当や実費は似通っている部分もあり、どちらか片方しかない事務所もあるようです。また、接見料金をだけで独立していることもあるので、事前にしっかり調べておいたほうがいいでしょう。

 

関連記事:刑事事件の弁護士費用相場|良い弁護士に出会う3つの方法

 

映画の盗撮は知的財産権の侵害にあたる

ここまでは、性的犯罪の盗撮についてお伝えしてきましたが、映画の盗撮もまた、盗撮の1種です。映画の盗撮行為は「映画の盗撮の防止に関する法律」と「著作権法」違反になります。

 

映画の盗撮を行った場合の罰則は、「10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金またはこれらの科料」となっています。

 

映画の海賊版がインターネットで流通しているといった事態に対応するため制定されました。

 

第百十九条 著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第三項の規定により著作権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第五項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

引用元:著作権法119条

 

参考:映画の盗撮の防止に関する法律について   文化庁

                                                                         

 

まとめ

盗撮はスマートホン・携帯の普及でだれでも気軽にできる犯罪の1つになりました。ばれないだろう、大丈夫だろうといった安易な気持ちで、盗撮行為をした結果、取り返しのつかない事態を引き起こしかねません。

 

盗撮がばれてしまった、家族や友人が盗撮で捕まってしまった。もしそのような事態に直面した時は、まず、冷静になって弁護士に相談してみましょう。弁護士でないと対応できないことも多いと思います。初回相談料無料の弁護士事務所もいまはありますので、気軽にご相談してみてください。

弁護士への相談で刑事事件の早期解決が望めます


刑事事件に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

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など、刑事事件でお困りの事を、【刑事事件を得意とする弁護士】に相談することで、刑事事件の早期解決となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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