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公開日:2020.2.13  更新日:2020.2.13

盗撮をしてしまったときに適用される罪や慰謝料・示談金の意味

東京スタートアップ法律事務所
中川 浩秀 弁護士
監修記事
Spycam

もしも盗撮で逮捕されたら、どのような罪が成立してどんな刑罰を適用されるのでしょうか。そして被害者には、どの程度の慰謝料を払う必要があるのでしょう。

 

この記事では、盗撮に適用される罪や慰謝料・示談金の相場、盗撮事件で被害者と示談する意味を解説します。

 

もしも既に盗撮により逮捕されてしまっている、警察により捜査を受けている、あるいは被害者が事実を把握している場合は、早急に弁護士への相談を検討すべきでしょう。

 

適切な対応ができて、被害者が納得できる慰謝料・示談金の支払いや和解ができれば、長期拘束・起訴・前科のリスクを避けられる可能性があるためです。

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盗撮行為で問われ得る罪

そもそも、盗撮をしたらどのような犯罪が成立するのでしょうか。適用される法律や条例は、事件の内容により異なります。

 

公共の場で盗撮した場合|各自治体の迷惑防止条例違反

電車やバスの中、駅の構内、エスカレーターなどの公共の場所で盗撮した場合には「迷惑防止条例違反」となります。

 

迷惑防止条例は、各都道府県が暴力的行為やつきまといなどの迷惑行為を禁止する条例です。刑罰の内容は都道府県によって異なりますが、東京都では1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑です。

 

常習の場合、2年以下の懲役または100万円以下の罰金刑となるのが基本ですが、刑罰が重くならない都道府県もあります。

 

公共の場以外で盗撮した場合|軽犯罪法違反

公共の場所でないところで盗撮したら、迷惑防止条例違反にならなくても「軽犯罪法違反」となる可能性があります。

 

軽犯罪法では、「人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見る行為」を禁じています(軽犯罪法1条23項)。

 

軽犯罪法違反に適用される刑罰は拘留または科料です。「拘留」とは30日未満の身柄拘束の刑罰、「科料」とは9,999円までの金銭支払いの刑罰です。

 

被害者が未成年の場合|児童ポルノ禁止法

盗撮したとき、相手が未成年である場合「児童ポルノ禁止法違反」になってしまう可能性があります。

 

児童ポルノとは、18歳未満の未成年(児童)に関するわいせつな写真、動画やデータです。

 

女子中高生のスカートの中などを盗撮すると、その写真や動画が「児童ポルノ」と認定されて「児童ポルノ製造罪」が成立する可能性があります。

 

児童ポルノ製造罪に適用される刑罰は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金刑です。

 

さらに、撮影した画像や動画をネットなどで不特定多数に公開すると、「児童ポルノ陳列罪」が成立して、5年以下の懲役または500万円以下の罰金刑が適用される可能性があります。

 

盗撮目的で住宅や建物に侵入した場合|住居侵入罪

盗撮しようと他人の住居や建物、その敷地内に侵入すると「住居侵入罪」や「建造物侵入罪」が成立する可能性があります。

 

適用される刑罰は3年以下の懲役または10万円以下の罰金刑です。

 

上記の複数の犯罪が成立するケースもよくあります。単純な盗撮行為とはいっても、適用される可能性がある罪は、多岐にわたるのです。

 

盗撮行為における示談金の意味

盗撮をしてしまったときには、被害者と示談をして慰謝料や示談金を支払うことを検討しましょう。

 

慰謝料とは、盗撮によって被害者に与えた精神的苦痛に対する、賠償金を指します。示談金とは、被害者と示談(和解)するために支払うお金であり、賠償金を兼ねる場合もあるものです。

 

盗撮の場合、通常は精神的苦痛以外の賠償金が発生しないので、慰謝料と示談金はほぼイコールとなります。

 

ただし、被害者が精神病を患い病院に通ったため治療費が発生した場合には、示談金に治療費を含める必要があるでしょう。そのため慰謝料単体より、高額になる可能性があるのです。

 

以下では盗撮したときに、早期に被害者に慰謝料や示談金を払うべき理由を解説していきます。

 

被害届・告訴が提出される前の場合

盗撮が発覚したら、警察に被害届が提出されることがあります。被害者の怒りが強い場合には、刑事告訴される可能性もあるでしょう。警察が捜査を開始して証拠を集められ、逮捕される可能性が高まります。

 

被害者に被害届や告訴状を提出される前に示談を進め、きちんと慰謝料を支払えば、被害者と被害届や告訴状を提出しない旨の約束が可能です。

 

逮捕前に示談を成立させられれば、逮捕にいたる可能性を低くできるでしょう。

 

逮捕・検挙後でも起訴までに示談が成立した場合

逮捕までの示談交渉が間に合わず、被害届を提出されて逮捕されてしまった後でも、示談交渉により慰謝料を支払うことを検討しましょう。

 

逮捕されると、警察や検察が起訴・処罰が必要かどうかといった点を含めた捜査を進めます。その結果「処罰を与える必要がある」と判断された場合、起訴されて刑事裁判となるでしょう。もしも刑事裁判になったら、ほとんどのケースで有罪となります。

 

もしも起訴すべきと判断される前に示談を成立させられれば、検察は示談が成立していることを踏まえた判断をする可能性が高くなるでしょう。

 

犯罪事実が確定していても、すべての事件を裁判にかけているわけではないので、「処罰は不要」として不起訴になる可能性があるのです。

 

特に被害者から「加害者の刑罰を望みません」という意見書を出してもらえれば、十分に不起訴処分を期待できるでしょう。

 

示談交渉には弁護士への依頼を検討すべき

盗撮をしてしまった場合、早期に被害者との示談を検討すべきですが、示談交渉を被疑者やその家族が進めるのは困難です。

 

示談交渉を検討しているのであれば、弁護士に依頼しましょう。以下で、弁護士に依頼すべき理由を詳しくご説明します。

 

逮捕されている場合は弁護士への依頼が不可欠

盗撮が発覚して逮捕されてしまったら、被疑者の身柄は警察の留置場にて拘束されます。

 

身体拘束をされている状態であるため、被疑者が自ら被害者と連絡を取るのは不可能です。警察の留置場内では携帯電話やパソコン、電話といった機器を使って外部と連絡をとることは、一切利用できません。

 

使えるのは「手紙」と「電報」だけであり、いずれの場合も手書きであり、検閲もあります。

 

被害者との示談を進めるには、外部者の協力が必要ですが、家族であっても被害者が連絡をとるのは難しいでしょう。

 

一般的には、弁護士への依頼が必須と考えるべきです。

 

身柄が自由でも弁護士へ依頼するのがベター

逮捕前や逮捕された後でも、勾留されず在宅捜査となった場合、被疑者が自分で被害者に連絡を入れて示談を進めることも難しいでしょう。

 

盗撮の被害者は被疑者に対して、おびえや怒りの感情を抱いていることが通常です。「二度と関わりたくない」と考えている方も、少なくないでしょう。

 

したがって、被疑者が被害者に直接連絡を取って示談を成立させることは、非常に困難と言えます。

 

被疑者やその家族が自分で被害者に連絡をしても、示談を成立させられる可能性は非常に低いのです。被害者に示談を受け入れてもらうためにも、弁護士に依頼する必要があります。

 

また弁護士が交渉する場合には、慰謝料の金額についても適正な範囲で交渉を行ってもらえるでしょう。

 

被害者が高額な要求をしてきて困ったときでも、弁護士が法的に相当な範囲内で支払い可能な金額に抑えてくれることを期待できます。

 

盗撮で慰謝料を支払いたいときの弁護士の選び方

盗撮で被害者と示談したいときには、なるべく「刑事事件」に力を入れている弁護士を選びましょう。

 

弁護士業務にはいろいろな種類があり、刑事事件には熱心に取り組んでいない人も少なくありません。そういった弁護士に相談しても、スムーズな示談交渉は期待できないでしょう。

 

また、刑事弁護にもいろいろな分野があるので、できるだけ「性犯罪」や「示談交渉」に強い弁護士を探しましょう。

 

過去に痴漢や盗撮、児童ポルノや児童買春(援助交際)などの案件をたくさん手がけてきた弁護士であれば頼りになる可能性が高いといえます。

 

慰謝料・示談金の相場は10万円〜50万円

盗撮してしまったとき、被害者に支払う慰謝料の金額は、基本的に10~50万円程度と考えると良いでしょう。

 

たとえばエスカレーターで女性のスカートの中の写真や動画を撮影した場合などには、その範囲内で和解できる可能性が高いといえます。

 

ただしこれらはあくまで相場であり、様態や被疑者の立場によっては高額になる可能性があるでしょう。

 

慰謝料・示談金が高額になる例

盗撮の慰謝料が、相場と比べて高額になるケースとして、以下のような場合が挙げられます。

 

執拗に同じ被害者にしつこくつきまとった

加害者が執拗に同じ被害者につきまとって盗撮行為を続けていたなど、様態が悪質な場合、被害感情が高まっていると言えますので、慰謝料が高額になる可能性があります。

 

被害者がうつ病などになって通院した

盗撮された被害者が精神的に傷つき、うつ病やPTSDなどになった場合、通常の場合に比べて精神的苦痛の程度が大きいと言えますので、通院が必要になった場合は慰謝料が高額になる可能性があります。

 

被害者が低年齢、不登校になった

被害者が10代以下といった低年齢で、盗撮にショックを受けて不登校になってしまった場合にも、心身の健全な発達に悪影響を及ぼす可能性がありますので、慰謝料が高額になる可能性が高まります。

 

加害者の社会的地位、収入、資産が高い

加害者が政治家や教師、医師、大学教授など社会的地位の高いケース、収入が通常より大幅に高いケース、資産が多いケースなどでも、慰謝料が高額になりやすいです。

 

この場合に明確な基準はありませんが、社会的地位・資産などの守るべきものが大きい場合、負うべき責任も大きくなってしまいます。また加害者の収入・資産から鑑みて、高額な示談金でも実際に払えるという点も影響するでしょう。

 

適正な慰謝料の金額を算定してもらうためにも、まずは性犯罪の解決実績の高い弁護士にアドバイスを求めるのが良いでしょう。

 

まとめ

盗撮してしまったら、まずは被害者にきちんと謝罪し、示談を進めて慰謝料を支払うべきです。

 

ただしどんな方法でも良いわけではないので、弁護士と相談しつつ被害者が納得できる適切な方法を取りましょう。

 

慰謝料を支払えば逮捕される可能性がなくなるわけではありませんが、盗撮に伴うリスクを軽減できるかもしれません。

 

少しでも不利益を避けるためには、なるべく早期段階で性犯罪に強い弁護士に相談・依頼をして、被害者との示談交渉を検討しましょう。

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この記事の監修者
東京スタートアップ法律事務所
中川 浩秀 弁護士 (東京弁護士会)
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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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