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無免許運転で逮捕されたときの罰則|逮捕されるケースと逮捕後の流れ

インテンス法律事務所
原内 直哉
監修記事
無免許運転で逮捕されたときの罰則|逮捕されるケースと逮捕後の流れ

無免許運転は、道路交通法で禁止されている重大な違反行為です。

検挙されると「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」の刑事罰に加え、違反点数25点の行政罰を受ける可能性があります。

さらに、無免許運転は運転者本人だけの問題では済まない点にも注意が必要です。

車両を貸した人や同乗者も刑事罰・行政罰の対象となり、日常生活に大きな支障が生じることを理解しておきましょう。

本記事では、無免許運転に該当する4つのケースや罰則の内容、逮捕後の流れなどを解説します。

無免許運転で検挙された場合にとるべき対応についても詳しくまとめているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

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無免許運転に該当する4つのケース

無免許運転とは、運転免許を持たない状態で自動車を運転する行為です。

道路交通法で禁止されており、違反すれば刑事罰と行政罰の両方を受ける可能性があります。

ここでは、無免許運転に該当する4つのケースについて詳しくみていきましょう。

類型 概要
純無免許運転 一度も免許を取得せずに運転する
免許失効中の運転 免許の有効期限が切れた状態で運転する
免許停止中・取消後の運転 行政処分により免許の効力が停止・取消となっている状態で運転する
免許外運転 所持する免許の範囲外の車両を運転する

運転免許を受けたことがない状態で運転した場合

一度も免許を取得したことのない人が一般道で運転する行為は純無免許と呼ばれ、無免許運転に該当します。

未成年が「少し練習したかった」「近くまでなら大丈夫だと思った」といった理由で、親や友達の車を運転するケースなどが典型例です。

しかし、免許を持っていない状態では、公道にわずかに出ただけであっても違法であり、法的な正当性は認められません。

なお、運転免許を自主返納したあとに運転する行為も無免許運転にあたります。

運転免許の失効中に運転した場合

免許の更新手続を忘れ、有効期限が切れた状態で運転する行為も無免許運転に該当します。

いわゆる「うっかり失効」であり、本人に悪意がなくても、検挙されれば処分の対象です。

特に、長期間の失効を放置したまま日常的に運転していた場合は、悪質性が高いと判断され、厳しい処分を受ける可能性が高くなります。

免許証の有効期限は定期的に確認し、更新時期を見逃さない対策を講じておくことが大切です。

運転免許の停止中・取消後に運転した場合

免許停止や免許取消の行政処分を受けているにもかかわらず運転する行為は、無免許運転の中でも極めて悪質なケースです。

発覚時は現行犯逮捕されるおそれがあり、刑事罰も厳しくなる傾向にあります。

さらに、過去の違反行為で執行猶予中の場合は、猶予が取り消されて実刑判決に至る可能性が非常に高いです。

なお、免許停止期間や免許取消し後の欠格期間(免許の再取得が制限される期間)は、前歴や累積違反点数によって変動します。

詳細は処分通知に記載されているので、気になる方は一度確認しておくとよいでしょう。

免許対象外の車両を運転した場合

免許自体は取得しているものの、運転資格がない車両を運転する行為は、免許外運転として無免許運転に該当します。

例えば、普通免許しか持っていない人が中型トラックを運転するケースが典型例です。

2017年に準中型免許が新設された影響で、意図せず免許外運転になってしまうケースが増えています。

特に注意が必要なのは、仕事で車両を運転する場面です。

積載量や車両総重量を確認せずに運転した結果、免許の範囲を超えていたとして検挙される事例は少なくありません。

運転する車両が自身の免許区分に対応しているかどうかは、車検証に記載されている車両総重量や最大積載量で確認できます。

業務で複数の車両を使い分ける場合は、免許区分との整合性を事前にチェックしておきましょう。

無免許運転の罰則

無免許運転の罰則

無免許運転で検挙された場合、刑事罰と行政罰の両方が科されます。

それぞれ処分の内容や手続きが異なるため、以下で詳しく確認していきましょう。

刑事罰|3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

無免許運転の刑事罰は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」です。

拘禁刑とは、2025年6月に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑を一本化した刑罰を指します。

執行猶予が付かなければ刑務所に収容されるため、日常生活や仕事に大きな支障が出ることは避けられません。

また、罰金の上限である50万円は、交通違反の中でも非常に高い水準です。

例えば、速度超過(一般道30km/h以上)の罰金上限が10万円であることと比較すると、無免許運転がいかに重い違反とみなされているかがわかります。

行政罰|違反点数25点加算

無免許運転の行政罰は、違反点数25点加算です。

前歴がなくても、一発で免許取消処分を受けます。

また、免許取消後は最低2年間の欠格期間が設けられます。

欠格期間中は、免許の再取得が一切認められません。

前歴の有無や累積違反点数次第では、欠格期間がさらに延長されます。

欠格期間が経過したあとも、すぐに免許を取り直せるわけではない点に注意が必要です。

取消処分者講習を受講し、修了証明書を取得しなければなりません。

取消処分者講習は2日間にわたって実施され、受講料は約3万円です。

無免許運転の初犯は20万円程度の罰金が相場

初犯かつ事故を起こしていない場合、無免許運転の刑罰は略式起訴による20万円〜30万円の罰金刑が相場とされています。

法定刑の上限は50万円ですが、初犯であれば上限に近い金額を科されるケースはまれです。

特に「うっかり失効」のように悪質性が低いと判断された場合や、取調べで反省の態度を示した場合は、罰金の金額も抑えられる傾向にあります。

なお、罰金は原則として一括・現金納付です。

分割払いは基本的に認められておらず、納付期限までに支払えないときは、財産を差し押さえられたり、労役を課されたりすることがあります。

無免許運転は車両提供者・同乗者も処分対象になる

無免許運転で処罰されるのは、運転者本人だけではありません。

運転者が無免許であると知りながら車両を提供したり同乗したりした場合は、以下のような処分を受ける可能性があります。

対象者 刑事罰 行政罰
車両提供者 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

少なくとも欠格期間2年の免許取消し

同乗者 2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

なお、相手が無免許だとは知らなかったと立証できれば、原則として処罰の対象外となります。

無免許運転の提供罪・同乗罪は、故意がなければ成立しないためです。

しかし、「免許の提示を求めても断られた」「免停になったという話を聞いたことがある」といった状況では、知らなかったという主張が認められにくい傾向にあります。

無免許運転で検挙されたあとの流れ

無免許運転で検挙されたあとの流れ

無免許運転で検挙された場合は、身柄事件または在宅事件として捜査が進められます。

ここでは、検挙後の具体的な流れについて詳しくみていきましょう。

逮捕されて身柄事件になった場合

無免許運転で検挙された際に逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断されると、逮捕されることがあります。

そして、身柄拘束を受けたまま、以下の流れで刑事手続きが進行します。

段階 期限 内容
①警察の取調べ・送致 逮捕から48時間以内 事件の経緯や動機を聴取され、供述調書が作成される
②検察の取調べ・勾留請求の判断 送致から24時間以内(逮捕から通算72時間以内) 検察官が勾留を請求するか、釈放するかを判断する
③勾留 原則10日間(延長されると最大20日間) 身柄拘束されたまま捜査が進められる
④起訴・不起訴の判断 勾留期間中 検察官が略式起訴・正式起訴・不起訴のいずれかを決定する

無免許運転で逮捕され、勾留が決定した場合は最大23日間にわたる身柄拘束を受ける可能性があります。

会社や学校にも行けなくなるので、社会生活への影響は計り知れません。

勾留を経て略式起訴されれば罰金刑が科されます。

一方、正式起訴となれば裁判が開かれ、拘禁刑が言い渡される可能性があります。

勾留回避や不起訴処分の可能性を高めるためにも、無免許運転で逮捕されたときは一刻も早く弁護士に相談・依頼することが重要です。

在宅事件となった場合

身柄拘束の必要性がないと判断された場合は、逮捕されずに在宅事件として扱われ、日常生活を送りながら捜査に協力することになります。

検挙された当日は、警察署で簡単な取調べを受けたあと、そのまま帰宅を許されるケースが一般的です。

その後は、警察や検察から呼び出しがあった際に出頭し、取調べに応じます。

最終的には身柄事件と同様、略式起訴(罰金)・正式起訴(裁判)・不起訴のいずれかの処分が下される流れです。

在宅事件は身柄事件と異なり、各手続きに明確な時間制限が設けられていません。

そのため、検挙から起訴・不起訴の判断が出るまでに数ヵ月以上かかることもあります。

なお、呼び出しを無視すると逮捕されるおそれがあるため、必ず指定された日時に出頭するようにしてください。

無免許運転で検挙・逮捕されたときは弁護士に相談するべき

無免許運転で検挙・逮捕された場合は、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが重要です。

刑事事件の加害者弁護が得意な弁護士に依頼すれば、個々の状況に合わせた最善の対応策を提案・実行してくれます。

具体的には、以下のようなサポートが期待できます。

  • 逮捕直後の接見
  • 取調べ対応のアドバイス
  • 早期釈放に向けた働きかけ
  • 不起訴・刑の減軽に向けた弁護活動
  • 免許取消の行政処分に先立っておこなわれる「意見の聴取」の同行
  • 職場や家族との連絡調整

なかでも重要なのは、取調べの初期段階における対応です。

検察官が起訴・不起訴を判断する際には、供述調書の内容が大きく影響します。

初回相談を無料で受け付けている法律事務所も多いので、まずは気軽に問い合わせてみてください。

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24時間受付に対応している事務所も多く、急な逮捕や深夜の検挙といった緊急時でも迅速に相談できる点は大きなメリットです。

また、初回相談無料の事務所だけを絞り込んで検索することも可能なので、費用面に不安がある方でも気軽に問い合わせられます。

ベンナビ刑事事件は24時間いつでも無料で利用できるので、弁護士選びの際は有効に活用してください。

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無免許運転に関してよくある質問

最後に、無免許運転に関してよくある質問に回答します。

同様の疑問を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

無免許運転と免許不携帯の違いは?

無免許運転と免許不携帯の違いは、有効な免許の資格があるかどうかという点にあります。

  無免許運転 免許不携帯
要件 無免許運転はそもそも有効な免許が存在しない状態で運転していること 有効な免許を持っているにもかかわらず、携帯せずに車を運転していること
法的性質 犯罪 軽微な違反行為
罰則 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 反則金3,000円
違反点数 25点 0点

無免許運転はそもそも有効な免許が存在しない状態での運転であり、刑事罰の対象となる犯罪行為です。

一方、免許不携帯は、有効な免許を持っているにもかかわらず、自宅に忘れたり車内に置き忘れたりした状態を指します。

反則金3,000円を納付すれば手続きは完了し、違反点数も加算されません。

無免許運転は現行犯以外でも逮捕される?

無免許運転は、現行犯でなくても後日逮捕される可能性があります。

例えば、交通事故の被害者が警察に通報したり、別件で検挙された際に無免許が発覚したりするケースです。

警察は防犯カメラやNシステム(自動車ナンバー自動読取システム)、ドライブレコーダーの映像を解析し、運転者を特定する捜査をおこないます。

そして、裏付け捜査が完了したあと、逮捕状を持った警察官が自宅を訪れることがあります。

逮捕を回避し、在宅事件として扱ってもらうためには、自首が有効です。

また、自首は刑法上の減軽事由に該当するため、量刑面でも量刑面で考慮される可能性があります。

無免許運転は前科になる?

無免許運転で起訴され、有罪になれば前科がつきます

仮に略式起訴による罰金刑になったとしても、前科がつくことに変わりありません。

前科がつくと、以下のような不利益を受ける可能性があります。

  • 就職・転職に支障が生じる
  • 一部の国家資格・職業が制限される
  • 海外渡航が制限される
  • 再犯時に量刑が重くなる
  • 社会的信用が低下する

一度ついてしまった前科が消えることはありません。

今後の人生に与える影響は甚大なので、検挙された段階で弁護士に相談し、不起訴処分の獲得を目指すことが重要です。

無免許運転をした高校生の処分はどうなる?

高校生が無免許運転をした場合は、家庭裁判所で少年審判がおこなわれ、主に以下のような処分を受けることになります。

処分の種類 内容
不処分・審判不開始 再非行のおそれが低いと判断された場合に、処分なしで事件を終結させる。軽微な事件では正式な審判を開始しないこともある。
保護観察 社会生活を送りながら、保護観察官や保護司の指導・監督を受ける。定期的な面談や生活状況の報告が求められる。
少年院送致 社会での更生が難しいと判断された場合、少年院に収容されて矯正教育を受ける。収容期間は処遇内容により異なるが、おおむね1年前後が目安。
検察官送致(逆送) 非行歴や事件内容を考慮し、刑事裁判で処罰すべきと判断された場合、事件が検察に引き継がれる。起訴されれば成人と同様に刑事裁判を受ける。

なお、学校への連絡がおこなわれた場合は、退学や停学といった学則上の処分を受けるケースが大半です。

まとめ

無免許運転は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」に処される可能性があるうえ、違反点数25点の加算により一発で免許取消となる重大な違反行為です。

車両提供者や同乗者も処罰の対象となるため、本人だけでなく家族・友人にも影響が及ぶ可能性があります。

不起訴や刑の軽減、欠格期間の短縮を目指すには、早い段階で弁護士に相談し、取調べ対応や意見の聴取に向けた準備を進めることが不可欠です。

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この記事の監修者
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原内 直哉 (第二東京弁護士会)
ご相談いただきましたら、これまで様々な業種の会社を経営してきた経験や、弁護士や司法書士といった法律の専門家としての知識を活かして、ご相談者様のお悩み解決にお力添えさせていただきます。
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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