ひき逃げ事件は、交通事故の中でも非常に重い犯罪とされ、その処罰は厳しくなります。
特に悪質なひき逃げの場合、実刑判決が下される可能性が高く、罰金刑や懲役刑といった刑事罰が科されることもあります。
歩行者を轢いてそのまま逃げることをひき逃げと捉えがちですが、車同士の事故で、相手が怪我をしたのに救護をせずにそのまま逃げることもひき逃げとなります。
ひき逃げは現在、交通事故件数と共に減少傾向にあります。とはいえ、年間でも7,000件ほどのひき逃げ事件が発生しています。
引用元:令和5年版 犯罪白書
今回は、主にひき逃げ加害者向けに、ひき逃げ事件における具体的な処罰、刑事手続きの流れ、そしてひき逃げ事件後の対処方法などを解説していきます。
ひき逃げの被害に遭われた方は「ひき逃げされた被害者の交通事故解決マニュアル」を御覧ください。
ひき逃げを起こしてしまった方へ
ひき逃げは、他の交通犯罪よりも悪質と見られやすく、起訴されて有罪判決を受ける可能性も高いといえます。
もし、ひき逃げを起こしてしまった方は、弁護士に依頼をしてから、自首をするのがおすすめです。
弁護士に依頼をすれば、下記のようなメリットがあります。
- 自首の際に警察署まで同行
- 被害者との示談交渉
- 不起訴や執行猶予付き判決獲得のための弁護活動 など
逮捕前から弁護士に依頼することで、逮捕後の弁護活動が非常にスムーズに行きます。
初回相談が無料の弁護士事務所も多数掲載しているので、まずは弁護士に相談してみましょう。
まず、ひき逃げとはどのような犯罪なのかについて具体的に解説します。
ひき逃げは「交通事故で相手を死傷させてしまい、そのまま現場から逃走すること」をいいますが、厳密には道路交通法第72条に違反する行為を指します。
(交通事故の場合の措置)
第七十二条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。
引用元:道路交通法 | e-Gov法令検索
ひき逃げに該当する行為には、以下のようなものがあります。
- 人身事故を起こした直後に現場から立ち去ってしまう
- 事故現場にはとどまったが、負傷者を救護しなかった
- 二次事故の発生を予防するための行動を取らなかった
- 事故直後に警察への報告をしなかった(報告義務違反)
- 警察には連絡したが、警察が到着するまで現場にとどまらなかった(現場に留まる義務違反)
ひき逃げと当て逃げの違いは負傷者がいるかどうかです。
負傷者がいる交通事故を人身事故といい、負傷者がいない交通事故を物損事故といいます。
一般的には人身事故での救護義務違反行為がひき逃げ、物損事故での報告義務違反行為が当て逃げとされています。
ひき逃げは、被害の状況(死亡・重傷・軽傷)や、事件の経緯(飲酒・危険運転など)、故意の有無によって、問われる罪が変わります。
以下では、ひき逃げに伴う刑事処分と行政処分について確認しましょう。
人身事故を起こしてそのまま現場を立ち去ってしまう「ひき逃げ事件」だけの場合は、負傷者の救護と危険防止の措置違反の罪に該当することになります。
しかし、人身事故の場合は死傷者が発生していることが多く、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪が一緒に成立するケースも少なくありません。
それぞれの法定刑は以下のとおりです。
犯罪の種類
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法定刑
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負傷者の救護と危険防止の措置違反
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10年以下の懲役または100万円以下の罰金
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事故報告の義務違反
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3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
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現場に留まる義務違反
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5万円以下の罰金
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過失運転致死傷罪
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7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金
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危険運転致死傷罪
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負傷させた場合:15年以下の懲役
死亡させた場合:1年以上の有期懲役
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殺人罪
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死刑または無期もしく五年以上の懲役
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※加害者が無免許運転だった場合、過失運転致死傷罪と危険運転致死傷罪はより重い罪になります。
- 過失運転致死傷罪 【7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金】
自動車の運転上の注意義務を怠り、交通事故で被害者を死傷させてしまった場合は、過失運転致死傷罪に問われることになります。
単独での法定刑は「7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」ですが、ひき逃げと併合している場合は「15年以下の懲役または150万円以下の罰金」になる可能性があります。
- 危険運転致死傷罪 【負傷:15年以下の懲役 死亡:1年以上の有期懲役】
飲酒やスピードの出し過ぎなど、自動車の制御が困難な状態で交通事故を起こし、被害者を死傷させた場合は危険運転致死傷罪に問われる可能性があります。
危険運転には以下のようなものがあります。
- アルコール・薬物などによる酩酊状態での運転
- 自動車を制御できないほどの速度超過での運転
- 初心者ドライバー・ペーパードライバーなど運転技術を要しない人による運転
- 人や車を妨害する目的で近付き、重大な事故が生じる可能性がある速度での運転
- 赤信号や特殊な信号を無視して、重大な事故が生じる可能性がある速度での運転
- 走行禁止区域(歩行者天国・歩道など)を重大な事故が生じる可能性がある速度での運転
これらの危険運転によって被害者を死傷させた場合は「負傷させた場合が15年以下の懲役、死亡させた場合が1年以上の有期懲役」となっています。
また、ひき逃げと併合している場合は「負傷させた場合が22年6ヵ月以下の懲役、死亡させた場合が1年以上30年以下の懲役」と、非常に重い法定刑が科される可能性があります。
人を轢いてから現場から立ち去るひき逃げでも、車を道具とし「人を殺す」という目的で人を撥ねた場合は殺人罪に該当する可能性があります。
たとえば、繰り返し被害者を轢いた、被害者を数百メートルにもわたって引きずったなどのケースが考えられるでしょう。
殺人罪の法定刑は「死刑または無期もしくは5年以上の懲役」となっています。
警察を呼んだとしても、「急いでいるから」「被害の程度が少ない」からといって、警察が到達するまでに現場にとどまらないと、第72条に反する可能性があります。
行政処分
交通違反をすると違反点数が加算され、運転免許の停止や免許取消などの行政処分を受けます。
ひき逃げの場合は救護義務違反で違反点数が35点となり、免許取消と3年間の欠格期間に該当します。
また、傷害事件では13点が加わり5年間、死亡事故では20点が加わり7年間の欠格期間となります。
なお、欠格期間中は免許証の再取得ができません。
違反の種類
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点数
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欠格期間
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ひき逃げ事故(救護義務違反)
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35点
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3年
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ひき逃げ死亡事故
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55点(35+20)
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7年
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ひき逃げ傷害事故
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48点(35+13)
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5年
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酒酔いひき逃げ死亡事故
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90点(35+35+20)
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10年
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酒気帯びひき逃げ死亡事故(0.25mg以上)
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80点(25+35+20)
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10年
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酒気帯びひき逃げ思慕事故(0.15~0.25mg)
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68点(13+35+20)
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9年
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酒酔いひき逃げ傷害事故
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83点(35+35+13)
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10年
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酒気帯びひき逃げ傷害事故(0.25mg以上)
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73点(25+35+13)
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10年
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酒気帯びひき逃げ傷害事故(0.15~0.25mg)
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61点(13+35+13)
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8年
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※欠格期間は前歴なしの場合、傷害事故は負傷具合による
引用元:交通事故弁護士ナビ-違反点数と欠格期間
ひき逃げをした場合の流れ|事故発生から逮捕されるまでを解説
ここでは、ひき逃げ事故の発生から警察に逮捕されるまでの流れを確認しましょう。
警察による事情聴取や現場検証など
ひき逃げ事件が発生した場合、通常は被害者や目撃者から警察に通報が入り捜査が開始されます。
警察は被害者や目撃者の証言、防犯カメラやドライブレコーダーの映像、現場に残された車のパーツなどを頼りに、加害者の特定を進めます。
自動車のナンバープレートがわかる場合は、警察の照会システムで加害車両が特定されることもあります。
警察からの呼び出し・自宅への訪問など
捜査がある程度進んで被疑者(加害者である疑いのある者)を絞り込めた警察は、その被疑者を警察署へ呼び出したり、逮捕令状を持って被疑者宅へ訪問してきたりします。
警察に逮捕されるかどうかは、事件の内容や被害の程度などによって異なりますが、ひき逃げの場合は一度事故現場から逃げたという経緯があるため、逃走のおそれがあると判断されて逮捕される可能性が高いです。
逮捕されなかった場合は、身柄を拘束されない「在宅事件」として捜査が進められます。
ひき逃げをした場合の流れ|逮捕されてから刑事裁判までを解説
ここからは、ひき逃げ事件で逮捕されてからの流れと傾向について確認しましょう。
警察官による取り調べ&検察官への送致|逮捕後48時間以内
ひき逃げ容疑で逮捕されると、まずは警察から取調べを受けます。
留置する必要がなければ取り調べ後にすぐに釈放されますが、ひき逃げの場合は一度逃走しているため、警察署の留置所などに身柄を拘束される可能性が高いです。
なお、勾留決定が出されるまでは、家族であっても被疑者と面会することができません。
しかし、弁護士であれば面会できるため、なるべく早く弁護士を呼ぶことをおすすめします。
検察官による勾留請求の判断|逮捕後72時間以内
警察の捜査が終わると、被疑者の身柄は検察へと移されます。このことを送検(検察官送致)といいます。
検察は事件内容などを確認し、被疑者を勾留するかどうかの判断をします。
この判断は検察が事件を受け取ってから24時間以内におこなわれる必要があり、逮捕後から数えて72時間以内には勾留の有無が決定します。
ひき逃げは通常の交通事故よりも捜査が長引く傾向があり、特に被害が大きい事件では勾留請求される可能性が高いといいます。
勾留請求が認められた場合は身柄拘束が継続|原則10日以内・最大20日間
勾留請求が裁判所から認められると、勾留期間が付けられます。
原則として勾留期間は10日以内で、この勾留期間中は留置所や拘置所で身柄を拘束され続けます。
その間、警察や検察の捜査は継続しておこなわれ、必要に応じて被疑者への取り調べもおこなわれます。
なお、原則的な勾留期間は10日以内ですが、やむを得ない理由があれば勾留延長ができ、最大で20日間にわたり勾留されることになります。
検察官による起訴・不起訴の判断|逮捕後23日以内
検察の捜査が終わると、被疑者を起訴するか不起訴にするかの判断がおこなわれます。
この起訴と不起訴の分かれ目は重要です。不起訴になれば釈放されますが、起訴されると99.9%の確率で有罪になります。
身近な方がひき逃げで逮捕された場合は、検察から起訴・不起訴の判断が出されるまでの23日間が非常に重要になります。
弁護士に相談して対策を立てるなど、不起訴獲得に向けた行動が必要になるでしょう。
刑事裁判にて有罪・無罪の確定|逮捕後1ヵ月~2ヵ月
起訴処分を受けると、刑事裁判によって判決が下されます。
起訴から正式裁判までの期間はおよそ1ヵ月ですが、保釈されない限りこの期間も身柄を拘束され続けます。
なお、被害が小さかったり、一度逃げてもすぐに現場に戻ってきたりするなど、状況によっては略式裁判になることもあります。
略式裁判では100万円以下の罰金・科料が言い渡されて、それを納付するとその場ですぐに釈放されます。
ひき逃げをして逮捕や起訴を避けるためにできること
ひき逃げ事件で逮捕や起訴を避けたり、起訴されても執行猶予を獲得したりするためには、自首をする、被害者と示談交渉をおこなう、不利な供述調書に署名をしないなどの対策があります。
ここでは、ひき逃げをしてから逮捕や起訴を避けるためにできることについて確認しましょう。
自首をする
いつ逮捕されるかとビクビクしながら生活することは、想像以上につらいものですし、何の準備もなしに突然逮捕されれば、日常生活や人間関係への影響も大きくなってきます。
ひき逃げをしたのであれば、身の回りの整理をし、覚悟を決めたうえで自首することをおすすめします。
警察に出頭をすることで、刑罰が軽くなることもあります。
反対に出頭せずに逃げた場合、悪質な犯罪として扱われ、刑罰が重くなる可能性があります。
そのため、事件が発生した時点で弁護士に相談し、今後の刑事手続きについてアドバイスを受けることが重要です。
(自首等)
第四十二条 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
引用元:刑法 | e-Gov法令検索
被害者と示談交渉をおこなう
ひき逃げ事件で逮捕や起訴を避けたり、執行猶予を獲得したりするためには、被害者との示談が有効です。
示談で十分な謝罪と被害弁償をおこない、被害者から許しが出ていれば、示談をしなかった場合に比べて、情状が良くなり執行猶予がつく場合があるなど良い結果になる可能性が高いです。
交通事故での示談金は、通常、被害者・被害者遺族への慰謝料(入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料など)と被害者の医療費・修理費・逸失利益などの損害賠償をもとに算出します。
また、弁護士に依頼していれば、被害者からの嘆願書をとりつけてもらうことも可能です。
被害者やその家族から処罰の軽減を求める内容の嘆願書を書いてもらえれば、裁判における判決に影響を与えることもあります。
取調べで事実と異なることを認めない
「逃げた」という負い目を感じていると、その後の取り調べでも自分の言いたいことを伝えられないまま供述調書に署名をしてしまうことがあります。
しかし、事実と異なることまで認めると、裁判などで不利になってしまうかもしれません。
作成された供述調書に事実と異なる点がある場合は、その旨を伝えて署名を拒否しましょう。
過去の事例から見るひき逃げの刑事罰
ここでは、事故発生後の対応による処罰の違いについて過去の判例を見ていきましょう。
無罪判決になった事例
- 事件番号:平成26(わ)431
- 判決:懲役1年、執行猶予3年、過失運転致死傷罪については無罪
- 罪状:救護義務違反、報告義務違反、過失運転致死傷罪
本件は被告人が法定速度を10キロほど超過して走行し、注意を怠った結果、被害者に重度の頭部外傷などの傷害を負わせた事案です。
被害者が転倒して重傷を負ったにもかかわらず、加害者は救護義務や警察への報告義務を果たさずに現場を離れました。
このひき逃げ行為に対する救護義務違反及び報告義務違反に関して、裁判所は懲役1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
しかし、被害者に重傷を負わせ、その後死亡に至ったことに関連する過失運転致死傷罪については、これに関する犯罪の立証が不十分であったため、裁判で無罪になりました。
執行猶予付きの判決が下った事例
本件は、道路交通法に基づく救護義務違反および報告義務違反で逮捕・起訴された事件です。
この事件では、加害者が道路上で何らかの理由で倒れていた被害者を轢き、死傷させたにもかかわらず、適切な救護措置を講じず、警察への報告も行わなかったため、ひき逃げ事件として扱われました。
裁判では執行猶予付きの判決が下されましたが、その主な理由として次の点が挙げられます。
- 事故後、加害者は現場に戻り、警察が到着した際に自分が轢いたことを申告しているため、自首とみなされたこと。
- 救護義務違反が被害者の生命に直接的な影響を及ぼしたとは考えにくいこと(被害者は転倒後すぐに死亡したと考えられる)。
- 被害者の死亡に対しては、既に自動車運転過失致死罪として30万円の罰金刑が略式命令で確定しており、この点での責任が明確になっていること。
これらの要素を踏まえ、犯行の悪質性を過度に重視しないという判断がなされ、執行猶予付きの判決が言い渡されました。
実刑判決が下った事例
- 事件番号:平成27(わ)532
- 判決:懲役23年
- 罪状:危険運転致死傷罪・救護義務違反・報告義務違反(道路交通法違反)
本件は、運転者が飲酒運転を行った上で被害者を死亡させた危険運転致死傷罪に加え、救護義務を怠り、警察への報告義務も果たさなかった事件です。
事件の悪質性から、懲役23年の判決が下されています。
この事故で懲役23年という判決が下された主な要因は以下のとおりです。
- 時速100キロで2台の車が競争するように走行していた事実は、極めて危険な行為であった。
- 4名が死亡し、1人が重症を負うという結果を招き、特に死亡の原因は非常に苦痛を伴うものであったと推測される。
- 12歳という年齢で一瞬にして家族全員を失い、自身も重篤な障害を負った遺族の感情は非常に重く受け止められる。
- 飲酒運転を行い、信号を無視するなどの非常に危険な行為が行われた。
- 事故後に逃走し、証拠隠滅を図ったこと。
これらの悪質な行為により、懲役23年の実刑判決が下されました。
本件は、ひき逃げ(救護義務違反および報告義務違反)だけでなく、危険運転致死傷罪が重視された事案です。
ひき逃げ事件を弁護士に依頼する3つのメリット
ひき逃げ事件に関する処罰は、事案の悪質性や反省の態度によって大きく変わります。
刑事手続きの流れを理解し、適切な対応を取ることで、刑罰の軽減や前科の回避が可能です。
ひき逃げ事件を起こしてしまった場合は、できる限り早い段階で弁護士に相談・依頼するのをおすすめします。
逮捕前から弁護士に依頼することで、自首の同行をしてくれたり、逮捕後の弁護活動をスムーズにおこなってくれたりします。
ひき逃げ事件のような刑事事件で有罪判決を受けないためには、検察に起訴されるまでに被害者と示談を成立させるなどの対応が必要になります。
できる限り早く刑事事件を得意とする弁護士に相談しましょう。
自首をする際に同行してくれる
弁護士によっては、自首する際に同行してくれることがあります。
弁護士が同行している場合、逃亡や証拠隠滅の可能性が低いと判断されて逮捕されない可能性が高まったり、すぐに被害者との示談交渉をするための手続をおこなってくれたりします。
また、逮捕されてしまった場合でも、すぐに早期釈放に向けたサポートを受けられます。
被害者との示談交渉を代わってくれる
ひき逃げ事件で不起訴処分や執行猶予などを獲得するためには、被害者との示談交渉が有効です。
しかし、加害者本人が示談交渉をしようと思っても、被害者の名前や連絡先などを手に入れるのは難しいでしょう。
その点、弁護士であれば捜査機関に対して示談の申し入れをし、被害者から承諾があった場合は捜査機関を通じて被害者の連絡先を知ることができます。
また、実際の被害者との示談交渉についても、加害者に代わり弁護士が対応をしてくれます。
早期釈放や減刑獲得に向けた活動をしてくれる
弁護士は早期釈放、不起訴処分の獲得、執行猶予や減刑の獲得をするために、捜査機関や裁判所に対して働きかけをしてくれます。
たとえば、早期釈放に向けた働きかけには勾留請求却下の申し立て、準抗告、勾留取消請求などがあります。
また、不起訴処分を獲得するために被害者との示談交渉や、身元保証人の確保などをおこなってくれます。
万が一、起訴された場合でも、執行猶予や減刑を獲得できるよう弁護活動を続けてくれます。
最後に|ひき逃げ事件では速やかに弁護活動してもらうことが大切
ひき逃げは「10年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科される重大な犯罪です。
交通事故を起こしてしまったら、警察を呼ぶことが鉄則ですが、それでもひき逃げをしてしまった場合は、自首をする、示談をおこなうなどの誠意のある対応をおこない、的確な弁護活動を受けるしかありません。
ひき逃げを犯してしまった場合は、できる限り早く「刑事事件が得意な弁護士」に相談することをおすすめします。
ベンナビ刑事事件ではひき逃げの加害者弁護に強い弁護士を多数掲載しています。
まずは無料相談を活用し、今後の対応について弁護士のアドバイスを受けましょう。