不正アクセス禁止法|不正アクセスで逮捕されるケースと実例

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不正アクセス禁止法|不正アクセスで逮捕されるケースと実例
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2016.11.16

不正アクセス禁止法|不正アクセスで逮捕されるケースと実例

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不正アクセス禁止法は、「正式には不正アクセス行為の禁止等に関する法律」と言い、インターネットなどのネットワーク通信において不正なアクセスと助長行為を規制する法律です。
 
不正アクセス禁止法という言葉自体を一度は聞いたことがある方が大半でしょうが、実際に意味をきちんと理解している方も少ないでしょうし、インターネットが余りにも身近になったため、犯罪とは知らずに不正アクセス禁止法に触れていたようなことも考えられます。
 
不正アクセス禁止法では、罰則も設けられているため、逮捕されるケースもあり得るのです。今回は、不正アクセス禁止法とはどのような法律なのか、どのような行為が不正アクセス禁止法に違反して逮捕までされてしまうのかを解説していきます。
 


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【目次】
不正アクセス禁止法で規制されている行為と罰則
身近で起こっている不正アクセス禁止法違反と事例
不正アクセス禁止法に関連した犯罪
不正アクセス禁止法違反で逮捕された後の流れ
不正アクセス禁止法違反で逮捕された後の対処法
まとめ

 

不正アクセス禁止法で規制されている行為と罰則

不正アクセス禁止法とは、ご説明のようにインターネット等のネットワーク通信で不正アクセスと助長行為を規制するための方法です。それでは、どのような行為が不正アクセスとされており、どのような罰則が設けられているのでしょうか。
 

不性アクセス行為の禁止(第3条)

不正アクセス禁止法では、何人も不正アクセス行為をしてはならないと、第3条に明記してあります。不正アクセス行為として、以下の3つの行為があります。
 

  • インターネットやLANなどの電気通信回路を通じて、アクセス制御機能のあるコンピュータにアクセスし、他人のパスワード・生体認証などを入力、認証機能を作動させて、本来制限されている機能を利用可能な状態にする行為です。
     
  • 電気通信回路を通じて、アクセス制御機能を持つコンピュータにアクセスし、パスワード以外の情報や指令等を入力し、アクセス制御機能を作動させ、制限されている機能を利用可能にする行為です。
     

  • 電気通信回路を通じて、アクセス制御機能を持つ他のコンピュータによって制限されているコンピュータにアクセスし、パスワード以外の情報や指令などを入力して、アクセス制御機能を作動させ、制限されている機能を利用可能な状態にする行為です。

 

不正アクセス行為に対する罰則(第11条)

このような不正アクセス行為に対する罰則は【3年以下の懲役/100万円以下の罰金】となっています。
 

他人のパスワードなどを不正に取得する行為の禁止(第4条)

また、不正アクセス以外の行為でも不正アクセス禁止法に違反することがあります。まずは、上記の不正アクセス目的で他人のパスワードなどを取得する行為は禁止されています。不正アクセス禁止法では、パスワードなどの事を識別符号(しきべつふごう)と言い、パスワードや生体認証などがあります。
 

不正パスワード等取得行為に対する罰則(第12条1号)

不正にパスワードなどを取得する行為に対する罰則は【1年以下の懲役/50万円以下の罰金】です。
 

不正アクセス行為を助長する行為の禁止(第5条)

業務やその他正当な理由以外で、他人のパスワードなどをアクセス管理者や利用権者以外の人物に提供する不正アクセスを助長するような行為はしてはならないとされています。
 

不正アクセス行為助長に対する罰則(第12条2号)

このような不正アクセスを助長する行為には【1年以下の懲役/50万円以下の罰金】の罰則が設けられています。
 

パスワードなどを不正に保管する行為の禁止(第6条)

また、不正アクセス行為に利用する目的で不正に取得した他人のパスワードなどを保管することも禁止されています。
 

パスワード等の不正保管に対する罰則(第12条3号)

パスワードを不正保管していた場合の罰則は【1年以下の懲役/50万円以下の罰金】です。
 

パスワードなどの入力を不正に要求する行為の禁止(第7条)

金融機関などを偽ったサイトや電子メール送信により、他人のパスワードなどを不正に取得する行為は禁止されています。いわゆるフィッシング行為に対する罰則です。
 

パスワード等入力を不正に要求する行為に対する罰則(第12条4号)

パスワードなどの不正要求に対する罰則は【1年以下の懲役/50万円以下の罰金】です。
 

アクセスの管理者が取るべき防御措置(第8条)

また、不正アクセス禁止法では、アクセス管理者に対して、以下の措置を行なうよう努力義務があるとされています。ただ、これらの措置を取らなかったとしても罰則があるわけではありません。
 

  • 識別符号などを適切に管理する

  • アクセス制限機能の検証と拘束

  • その他不正アクセス行為を防ぐ為の措置

 

身近で起こっている不正アクセス禁止法違反と事例

いかがでしょうか、以上が不正アクセス禁止法の概要と罰則ですが、実際にイメージしにくいこともあるでしょう。こちらでは、現実的に身近に起こり得る事例を挙げて解説していきます。
 

他人のアカウントへ不正ログイン

一番身近なことで考えられる不正アクセス禁止法に触れるような行為としては、SNSなども含めた他人のアカウントに不正にログインする行為です。最近では、LINEなどで他人になりすます行為やソーシャルゲームでのアイテムを盗み取るような行為もありますが、こちらも不正アクセス禁止法に違反します。
 

実際に逮捕されたニュース|不正ログイン

フェイスブックやアップルのデータ共有サービスに不正アクセスし、有名人の個人情報を覗き見したとして、会社員の男が逮捕された事件です。逮捕された男から押収したパソコンには約1,000件のIDやパスワードが残っており、憶測でID・パスワードを入力していたとのことです。
 
参照:「長澤まさみさんらの写真のぞき見容疑
 

ハッキング(クラッキング)行為

ある程度の知識や技術が必要となりますが、ネットワークに繋がれたシステムに不正に侵入するハッキング(クラッキング)行為も当然ながら不正アクセス禁止法に違反します。
 

実際に逮捕されたニュース|ハッキング

佐賀県の教育情報システムに不正アクセスを行ない、個人情報などを流失させたとして、17歳の少年が不正アクセス禁止法違反で逮捕された事件です。住所や電話番号などの個人情報が流失した人物は1万名近くになると言われています。
 
参照:「17歳が教育システムに不正アクセス
 

フィッシング行為(詐欺)

また、サイトや電子メールで金融機関などになりすますフィッシング行為も不正アクセス禁止法に違反します。以前はこのようなフィッシング行為自体に罰則はありませんでしたが、平成24年の不正アクセス禁止法改正により処罰の対象になりました。
 

実際に逮捕されたニュース|フィッシング詐欺

「フィッシングサイト」を開設し、不正取得したYahoo!のパスワードでオークションに架空出品し、落札者から代金をだまし取ったとして、不正アクセス禁止法違反と詐欺の容疑で男2人が逮捕された事件です。
 
参照:「「フィッシング」で再逮捕
 

不正アクセス禁止法に関した誤解

以上のような行為が不正アクセス禁止法に違反しますが、不正アクセス禁止法がきちんと理解されていない部分もあり、不正アクセス禁止法に関する以下のような誤解がある事も事実です。
 

パソコンやスマートフォンのロック画面を勝手に解除した場合

パソコンやスマートフォンなどにロックをかけている方も多いと思いますが、パソコンやスマートフォンなどのロック画面を無断で解除しただけの行為は不正アクセス禁止法に違反することはありません。
 
理由としては、不正アクセスの定義として「インターネットやLANなどの電気通信回路を通じて」いることがあります。パソコンやスマートフォンのロック画面では、電気通信回路に通じていないからです。ただ、場合によってはプライバシー侵害として民事問題になることはあり得ます。
 

他人のメールやラインなどを覗き見した場合

他人のメールやLINEなどを覗き見した場合に罪に不正アクセスになるかという疑問ですが、こちらは状況にもよります。例えば、パソコンやスマートフォンに残っているメールなどを覗き見してもインターネットにアクセスしていませんので不正アクセスとはなりません。また、LINEやメールフォルダにロックがかけられていても、インターネットに通さずに解除できるのであれば不正アクセスではありません。
 
一方で、GmailやYahoo!メールなどのクラウド式でアクセスしなければ見ることができないメールのパスワードを解除して不正に見ると不正アクセス禁止法に違法する可能性もあり得ます。
 
余談にはなりますが、他人の開封された文書を勝手に見る犯罪として「親書開封罪」というものがあります。しかし、メールのパスワードなどは封がされているとはならないため、親書開封罪に該当することはありません。
 

不正アクセス禁止法に関連した犯罪


不正アクセスは詐欺行為や個人情報取得など他の目的として行われることがほとんどでしょう。場合によっては他の罪に該当するケースがありますので、こちらで簡単にご説明します。
 

電子計算機損壊等業務妨害罪

不正アクセスを行ない、コンピュータデータの破壊や改ざんなどを行ない業務を妨害すると、電子計算機損壊等業務妨害罪となり、【5年以下の懲役/100万円以下の罰金】の罰則が設けられています。
 

電子計算機使用詐欺罪

不正アクセス禁止法違反により、フィッシング詐欺やSNS等のなりすましによる詐欺行為を行うと、電子計算機使用詐欺罪に問われることがあります。法定刑は【10年以下の懲役】が設けられています。
 

不正アクセス禁止法違反で逮捕された後の流れ

不正アクセス禁止法違反で逮捕される可能性は十分にあります逮捕されるかどうかは、被害者が告訴するかどうか、警察どのような方法を取るかにもよりますが、不正アクセスした先が企業の大きなシステムであったり、詐欺行為を行なっているほど逮捕される可能性が高くなるでしょう。
 
では、不正アクセス禁止法違反で逮捕されてしまったら、どのような流れで手続きがされていくのでしょうか。
 

逮捕後の警察からの捜査|48時間以内

不正アクセス禁止法に限りませんが、刑事事件で逮捕された後は警察からの捜査を受けます。警察からの捜査は逮捕後48時間以内と決まっています。また、逮捕されたのであればすぐに「当番弁護士制度」を利用することができます。
 
【関連記事】
▶「無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方
 

送致後の検察からの捜査|送検後24時間以内

警察からの捜査が終わると、被疑者の身柄は検察へと移されます。このことを送検(送致)と言います。検察からの捜査は送致後24時間以内と決められています。また、逮捕から検察の捜査終了までは原則的に家族の方であっても面会が許されていません。この間は弁護士であれば面会が可能です。
 
【関連記事】
▶「接見禁止の理由と、接見禁止でも面会をするための方法
 

勾留期間|最大20日間

検察からの捜査が長引くと、勾留されることもあります。勾留期間は原則的に10日以内ですが、さらに捜査が必要な場合、勾留延長により最大20日間まで延長されます。不正アクセスでの逮捕は捜査が難航することも多い為、勾留期間が長引くことも予想されます。
 
【関連記事】
▶「勾留の要件と流れ|勾留を防ぎ早く身柄を解放させる方法
 

起訴・不起訴処分|逮捕後23日以内

検察からの捜査が終了すると、検察により起訴・不起訴処分を受けます。起訴とは検察が裁判所に対して刑事裁判を行うことを訴えることで、その後の有罪率は99.9%です。不起訴とは実質無罪で釈放されます。また、身柄を解放された上で起訴される「略式起訴」されることもあります。
 
【関連記事】
▶「起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること
▶「略式起訴はすぐに釈放される|概要とメリット・デメリット
 

刑事裁判|逮捕後約1~2カ月

起訴を受けると刑事裁判が行われます。被疑者は被告人と呼び名が代わり、原則的に起訴後も身柄を拘束され続けます。刑事裁判まで約1カ月と長期的になるため、保釈制度を利用することも可能です。
 
【関連記事】
▶「保釈の条件と申請から保釈金を納めて解放させるまでの流れ
 

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不正アクセス禁止法違反で逮捕された後の対処法

このような流れで逮捕後の捜査が進められていきますが、以下のような弁護方法を取ることができます。
 

事件に身に覚えがない場合(否認する場合)

2012年に起きた「パソコン遠隔操作事件」を覚えている方も多いでしょうが、インターネットを使った犯罪では、犯行の手口が巧妙化しており、全く関係の無い人物が罪に問われるケースもゼロではありません。
 
しかし警察などの捜査機関は、逮捕したからには被疑者を起訴する前提で捜査を進めていきます。警察からの高圧的な取り調べで認めてしまったり、反対に否認をし続けても「反省していない」と、捜査が長引くだけの事態にも起こり得ます。全く身に覚えのない、否認事件の場合、必ず弁護士に相談するようにしてください。
 
【関連記事】
▶「誤認逮捕の実例と誤認逮捕をされた場合の4つの対処法
▶「取り調べの実態と有効に進めていくための3つの方法
 

被害者への謝罪と示談

実際に不正アクセスを行ない逮捕されたのであれば、不正アクセスをされた被害者がいますので、被害者との示談交渉が有効になる場合があります。ただ、事件の内容によっては、被害者が数え切れないほどいたり、示談交渉に応じてくれないこともあります。
 
そのような場合、反省文を検察官に提出したり、贖罪寄附(しょくざいきふ)によって反省を示すことで検察の判断や拘束期間にも影響してきます。この場合も、当番弁護士でも結構ですので、一度弁護士に相談することをおすすめします。
 
【関連記事】
▶「【刑事事件加害者の示談】示談3つのメリットと注意点
 

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まとめ

いかがでしょうか。インターネットの発展に伴い、犯罪も複雑化してきました。それに応じて法律も随時対応していっています。不正アクセス禁止法に触れるような行為は、意外に身近なところに潜んでいたりします。

弁護士への相談で刑事事件の早期解決が望めます


刑事事件に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・罪に問われた身内を助けたい
・窃盗罪や傷害罪で捕まってしまった
・痴漢冤罪などの冤罪から逃れたい

など、刑事事件でお困りの事を、【刑事事件を得意とする弁護士】に相談することで、刑事事件の早期解決となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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