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不法投棄は犯罪|不法投棄で逮捕されるケースと重い罰則
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2016.11.8

不法投棄は犯罪|不法投棄で逮捕されるケースと重い罰則

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
L201201032200

不法投棄(ふほうとうき)とは、法律(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に反して決められた処分場以外に、廃棄物を投棄することです。「ちょっとくらいなら」と、ゴミを不法に捨ててしまうことがあるかもしれませんが、不法投棄には罰則が設けられていますし、場合によっては逮捕されてしまうこともあるのです。
 
今回は不法投棄にはどのような罰則が設けられており、またどのような行為が不法投棄で逮捕されてしまうのか、万が一逮捕されてしまったらどのようになっていくのかを解説していきます。
 


刑事事件はスピードが命です!

もしもご家族や身近な方が不法投棄で逮捕されてしまったのであれば、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。

 

不法投棄は、廃棄物処理法という法律によって処罰される犯罪です。この法律によれば、個人でも法人でも1,000万円以下の罰金刑または5年以下の懲役刑が課され、未遂であっても処罰されるおそれがあります。

 

不法投棄で逮捕されると、逮捕後72時間は家族と面会できず、弁護士だけが頼りになります。弁護士の腕次第で釈放の可否や起訴・不起訴、量刑内容も大きく変わってくる可能性がありますから、刑事事件の経験豊富な弁護士を見つけることがカギになります。

 

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【目次】
不法投棄とは|不法投棄となる行為
不法投棄に対する罰則や罰金
不法投棄で逮捕されるケースと実例
不法投棄で逮捕された後の流れと傾向
不法投棄で逮捕された後の対処法
まとめ

 

不法投棄とは|不法投棄となる行為

お伝えの通り、不法投棄とは、不法に廃棄物を投棄することを言います。不法投棄がどのような事かはおおよそイメージができるでしょうが、もう少し具体的かつ法的に見ていくと以下のような内容になります。
 

廃棄物の処理及び清掃に関する法律に違反

不法投棄は、厳密に言うと「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に反して違法に投棄をする行為を言います。
 

廃棄物とは

廃棄物処理法によると、「ごみ・粗大ごみ・燃えがら・汚泥・糞尿・廃油・廃酸・廃アルカリ・動物の死体・その他汚物・その他不要物」を言います。
 
不要物とは、「占有者自らが利用し、または他人に有償で売却することができない物」を言います。つまり、価値のない物が廃棄物とされ、有価物は廃棄物ではないと判断されます。
 

定められた処分場以外に廃棄物を投棄する行為

不法投棄は、廃棄物処理法で定められた処分場以外に廃棄物を投棄することを言います。定められた処分場は「一般廃棄物最終処分場」と「産業廃棄物最終処分場」があります。定められた処分場以外とは、かなりかみ砕いて言うと、山中、海、川、道路、空き地、私有地などの廃棄物を捨てる場所と決められていない場所を言います。
 

不法投棄に対する罰則や罰金

「ちょっとばれないように捨てただけ」と思うかもしれませんが、不法投棄には意外と重い罰則が設けられています。
 

不法投棄をした場合

まず、通常の不法投棄をした場合、この場合「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第25条第1項第14号」に違反することになり【5年以下の懲役/1千万円以下の罰金または併科】が設けられています。
 
これ個人が廃棄物処分場として決められていない場所に廃棄物を捨てる場合です。また、未遂の場合も処罰の対象になります。
 

法人が業務に関連する産業廃棄物を不法投棄した場合

法人が業務上で関わる産業廃棄物を不法投棄した場合は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第32条第1号」により【法人に対して3億円以下の罰金】に処されます。
 
例えば、工場で出た廃油を川に投棄(この場合、水質汚濁防止法違反が問われる可能性もあります)したり、悪質な廃品業者が回収した廃品を不法投棄したような場合などがこれに値します。
 

不法投棄を目的として廃棄物の収集や運搬をした場合

不法投棄を目的として廃棄物の収集や運搬を行なった場合、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第26条第6項」により、【3年以下の懲役/300万円以下の罰金または併科】の罰則が設けられています。
 

道路に不法投棄し交通に支障を及ぼす恐れを生じさせた場合

廃棄物を道路に投棄し交通に支障を及ぼすおそれを生じさせた場合は道路法に反することもあります。罰則は【1年以下の懲役/20万円以下の罰金】です。
 

不法投棄の罰則は意外に重い

このように、不法投棄の罰則は意外にも重いということがお分かりいただけたでしょうか。「ちょっとくらいなら良いだろう」と不法投棄を行い、重い罰則を受けてしまう可能性も十分にあるのです。
 
上記のように個人での不法投棄も最大で1,000万円の罰金刑が設けられていたり、懲役刑もあり得ます。1度の不法投棄でいきなり懲役刑や、数百万円の罰金刑を受けることは少ないと言えますが、それでも数十万円の罰金刑を受けてしまう可能性は十分にあります。
 
また、業者として不法投棄を常習的に行なっていたのであれば、懲役刑を課せられたり、高額な罰金刑を受けて廃業に追い込まれることもあります。「たかが不法投棄」ではなく、十分に重い罰則が待っているということをきちんと認識して、廃棄物はきちんと決まりに従って正しく処分するようにして下さい。
 

不法投棄で逮捕されるケースと実例

このようにかなり重い罰則が設けられている不法投棄ですが、それでも「そんなにバレるようなことはないだろう」と高を括っている方もいるかもしれません。しかし、不法投棄は以下のようにして発覚し逮捕に至ります。また、不法投棄で逮捕された実例も見てみましょう。
 

廃棄物の中にある情報から

不法投棄された廃棄物の中にある情報から不法投棄が誰によって行われたかが発覚する場合があります。最も分かりやすいものが住所や氏名などの個人情報です。意外にもこれらが廃棄物の中に入っており発覚し逮捕されるケースもあります。
 
また、自動車やバイクなどは調査を行なえば所有者が分かります。それらの情報を元に最終的に不法投棄を行なった人物や業者などが発覚し逮捕されることがあります。
 

不法投棄の対策によるものから

都道府県や自治体は不法投棄を抑制するために様々な対応を取っています。また、不法投棄の場所が私有地だった場合、所有者が対策を取ることもあります。監視カメラやパトロールなどによって不法投棄が発覚し逮捕される場合もあります。
 

「知らなかった」でも逮捕される可能性は十分にある

不法投棄に関して、なんとなく悪いことだとは分かっていても犯罪とまで思っていなかったという方も少なからずいます。しかし、「知らなかった」としても、不法投棄で廃棄物処理法に反していれば逮捕されることも十分にあり得ます。
 

不法投棄で逮捕された実例

それでは、実際に不法投棄で逮捕されたニュースを例に挙げてみてみましょう。
 

産業廃棄物の不法投棄

埼玉県や茨城県の空き地に合計600トン以上のビル解体工事で出た産業廃棄物を違法に捨てたとして、運送業者の社長、解体業者の社長、暴力団組員、あっせんを行なった自営業者の男が逮捕されました。
 
産業廃棄物の不法投棄 暴力団組員ら逮捕
 

客の食べ残しを公園に不法投棄

うどん店で出た残飯を公園に不法投棄したとして、うどん店主が逮捕された事件です。容疑は公園管理者に対する威力業務妨害の疑いとして逮捕されています。不法投棄の内容は、3年以上前から1週間分の残飯を毎週捨てるといった内容です。
 
公園に人気うどん店の残飯 店主逮捕
 

廃品タイヤを大量投棄

無許可で廃品タイヤの回収を行ない、空き地などに不法投棄したとして無職の男が廃棄物処理法違反で逮捕されました。また、タイヤを譲り渡したバイク販売店経営の人物と法人も書類送検されました。事件は廃棄場所近くに設置されていた防犯カメラにより発覚しました。
 
廃品タイヤを大量投棄 無職男を逮捕
 

 

不法投棄で逮捕された後の流れと傾向


このように不法投棄によって逮捕されることも十分にあります。事件の規模にもよりますが、他の犯罪と同じように不法投棄で逮捕された後の流れは以下のようになります。
 

逮捕後警察からの捜査|48時間以内

不法投棄で逮捕されると、まずは警察からの捜査を受けますが、これは逮捕後48時間以内と決められています。また、この間は弁護士以外の人物との接見はたとえ家族であっても原則的に禁止されています。
 
不法投棄では、犯罪と知らなかったと思っている方もいるかもしれませんが、知らなかったで許されることではありません。逮捕されると当番弁護士制度で弁護士と無料で接見できますので利用するようにしましょう。
 
【関連記事】
無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方
 

検察からの捜査|送致後24時間以内

警察からの捜査の後は検察から捜査を受けます。警察から検察へ被疑者の身柄を引き渡されますが、このことを送致(送検)と言います。検察からの捜査は送致後24時間以内と決められています。
 

勾留される場合|最大20日間

被疑者の容疑否認などで検察からの捜査が長引けば勾留されることが多いです。勾留期間は原則10日間と決められています。さらに捜査が必要となった場合、勾留延長によりさらに10日間の勾留延長がされ、最大20日間の勾留期間が与えられます。
 
【関連記事】
勾留の要件と流れ|勾留を防ぎ早く身柄を解放させる方法
 

逮捕から起訴まで|逮捕後23日以内

逮捕された後は起訴・不起訴の分かれ目が重要になります。上記の期間を全て合わせた逮捕から合計23日以内に検察官により起訴・不起訴の判断がされます。起訴されると実際は有罪に等しくほとんどが何かしらの罰則を受けます。不起訴は無罪と同等の価値があるということもできます。
 
【関連記事】
起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること
 

起訴後の刑事裁判まで|逮捕後約1~2カ月

起訴を受けると裁判によって判決が下され、判決により罰則の内容が言い渡されますが、刑事裁判になると起訴後1カ月程度は身柄を拘束され続ける可能性があります。略式起訴の場合、身柄は解放されます。
 
【関連記事】
刑事裁判の全て|知っておくべき基礎知識
略式起訴はすぐに釈放される|概要とメリット・デメリット
 

不法投棄では罰金刑が多い

不法投棄での逮捕後はこのようにして捜査が進められていきますが、犯罪規模にもよりますが不法投棄では罰金刑になることが多いです。罰金額としては、過去の判例などを見てみると50万円前後が相場になっています。
 

事件規模が大きいと高額な罰金や実刑もあり得る

ただ、不法投棄を常習的・業務的に行なっていた、何トンもの廃棄物を不法投棄した、不法投棄によって環境等に支障を及ぼしたような場合、罰則が重くなる可能性も十分に考えられます。
 
上記で、法人に対する罰金は3億円以下とも述べたように、高額な罰金刑や懲役刑を受けてしまう可能性もあります。規模の大きな不法投棄によって逮捕されてしまったのであれば必ず弁護士に相談するようにして下さい。
 

不法投棄で逮捕された後の対処法

最後に、不法投棄で逮捕された場合の対処法についてお伝えします。結論から申しますと、刑事事件での対処は弁護士にしかできないことがほとんどですので、何かしらの形で弁護士に相談するようにして下さい。
 

当番弁護士に相談すること

お伝えのように不法投棄では罰金刑が多くなっています。被疑者が罪を認めていれば身柄拘束されずに済むこともあり、また、身柄拘束されてもその拘束期間も長引くことは少なく、罰金刑の額もそこまで高額になることは少ないです。

 

身柄拘束されている場合、弁護士に依頼するとなると弁護士費用も50~100万円と高額になってきますのでまずは当番弁護士を呼んでもいいでしょう。
 
当番弁護士を呼ぶことで、今後の対応やおおよその罰則などのアドバイスを受けることができます。アドバイス通りの対処をするだけで最善の解決につながる事にもなりますし、さらに弁護しなければ重い罰則がされるようであれば費用を払ってでも弁護士に依頼することをすすめられるでしょう。
 

事件の規模が大きければ私選弁護士への依頼も検討する

不法投棄の規模が大きい場合、高額な罰金刑や懲役刑もあり得ます。少しでも刑を軽減する弁護活動をするために、私選弁護士への依頼も検討してみて下さい。また、不法投棄での逮捕では投棄した物が廃棄物かどうかという争いがされることもあります。
 
規模の大きい不法投棄で逮捕されてしまった方や、不法投棄での逮捕に納得がいかない方は、当番弁護士を呼ぶこともそうですが、費用を支払ってでも私選弁護士に相談・依頼することを考えて下さい。
 

 

まとめ

いかがでしょうか。不法投棄は「犯罪とは知らなかった」「ちょっとくらいなら大丈夫」では通用しないれっきとした犯罪行為です。廃棄物はきちんとしたルールを守って正しく処分するようにしてください。一方で、不法投棄で逮捕されてしまったのであれば、まずは弁護士に相談するようにして下さい。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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