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住居侵入罪(不法侵入)による罪の重さと逮捕後の流れ
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2018.5.2

住居侵入罪(不法侵入)による罪の重さと逮捕後の流れ

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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住居侵入罪(じゅうきょしんにゅうざい)とは、正当な理由もなく他人の住居など(邸宅・建造物・艦船など)に侵入した際に成立する犯罪です。

 

いわゆる「不法侵入(ふほうしんにゅう)」のことですが、不法侵入罪という罪名はなく、今回説明する住居侵入罪という罪名になります。

 
今回は、住居侵入罪で逮捕されてしまった場合の、逮捕後の流れや傾向・また逮捕後の刑事手続きに対する対処法について解説を行っていきます。

家族が逮捕された方へ

住居侵入罪で逮捕・起訴されると…

  1. 仕事・学校に影響が出る可能性
  2. 最長で23日間、身柄拘束の可能性
  3. 他の犯罪と併合で重い刑事罰が下される恐れ

逮捕後72時間の対応が、今後の生活を左右します。

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住居侵入罪とは?

冒頭でもお伝えしたように、住居侵入罪とは、正当な理由もなく他人の住居などに侵入する犯罪です。それでは、どのような行為で逮捕されてしまうのか?といったことを細かく分けて説明します。
 

不法な侵入とは

上記で、正当な理由もなく他人の住居などに侵入することを住居侵入罪とお伝えしました。つまり、不法侵入です。では、この不法侵入とは具体的にどのようなことをいうのでしょうか。
 

住居権者の意思に反する侵入

これはわかりやすいのですが、住居権者(その住居の居住者)の意思に反する侵入は不法侵入として住居侵入罪になります。

 

「入るな」と言われているのにそこに入っていくような行為です。仮に堂々と住居に入って行っても、住居権者が許可を出していなければ住居侵入罪になります。
 

侵入者の行為

例えば、同じ場所に勝手に入ったとしても、「盗みを行うために住居権者のすきを見て勝手に入る」ことと、「人の住居とは知らずに入った」とでは、行為態様が違います。一概には言えませんが、後者はその行為が考慮されて逮捕までされないことも考えられます。
 

基本的人権を侵す行為

住居侵入罪が設けられている理由として、人のプライバシーの保護があります。

 

仮に住居侵入罪がなければ、家で寝ていて、勝手に人が入ってきても、他に犯罪行為をしなければその人を捕まえることができないのです。
 

どこに侵入すると罪になるのか

では、どこに侵入すると住居侵入罪となるのでしょうか?ここでいう住居は人が起臥寝食(きがしんしょく)する場所のことを言います。

 

ですので、ホテルの部屋でも泊まっている間はその人の住居になります。住居には邸宅も含まれており、邸宅とは住居の周りを囲っている塀の中を言います。
 
ここでの住居は

・邸宅
・建造物
・艦船


なども含みます。
 

住居侵入は未遂でも罪になる

住居侵入罪は未遂であっても罪に問われます。例えば、侵入しようと塀を上っているところを見つかれば、その時点では住居に入っていませんが(未遂)、未遂罪として罪が成り立ちます。
 

住居侵入罪と不退去罪

住居侵入罪と似たものに不退去罪(ふたいきょざい)というものがあります。

 

これは、元々入る許可を得ていたのに途中で住居権者に出ていくように言われたのにも関わらず、そのまま居座る行為です。
 
例えば、飲食店に入っていて(この時点では入店の許可があります)、その後店員と揉め事になり、店員から出ていくように命じられました。それでも退店を命じられた人物が店に居座っていると、不退去罪が成立します。
 

住居侵入罪で逮捕されてしまう経緯

住居侵入罪についておおよそ理解いただけたでしょうか。では、どのような経緯で住居侵入罪として逮捕されるのでしょうか?よくよく考えてみると「侵入したいから侵入した」という人は少ないでしょう。
 
住居侵入罪には他の目的を達成するために行われることが多くなっています。
 

のぞき・盗撮・ストーカー目的での侵入

住居侵入罪を行う目的の一つに、のぞき・盗撮・ストーカーなどのわいせつ目的での犯行があります。「のぞき罪」や「盗撮罪」といった罪名がないため、住居侵入罪で逮捕されるケースもあります。
 
▼参考:「盗撮で逮捕されるケースと罪の重さ
 

窃盗・強盗目的での侵入

また、窃盗や強盗などの財産を奪うことを目的に住居侵入をするケースも多くなっています。

 

住居侵入罪に比べ、窃盗・強盗の罪が重いため、窃盗罪・強盗罪で逮捕されることが多いでしょうが、未遂の場合、住居侵入罪で逮捕されることも考えられます。
 
▼参考:「窃盗罪の安全対策
 

ポケモンGOでの不法侵入に注意

社会現象を巻き起こした「ポケモンGO」。スマートフォンを通して現実世界の中でポケモンをGETできるスマートフォンのゲームですが、2016年7月22日から日本でも配信されました。

 

色んなところに出かけるほど、様々なポケモンに出会えます。しかし、爆発的人気ゆえの問題も考えられるでしょう。
 
アメリカでは動物園に不法侵入したとして2人が逮捕されています。そのほかにも、軍事基地や私有地に不法侵入したとして、逮捕や事故に巻き込まれています。

 

ポケモンをGETしに行って、自分がGETされないように気を付けましょう。
 
※これはポケモンGOを否定する内容ではございません。ポケモンGOに限らず、スマートフォンを操作するときは周りに気を付け、法律を守りながら遊びましょう。
 
▼参考:「米オハイオで動物園侵入 2人逮捕
 

住居侵入罪は牽連犯が多い

このように、住居侵入罪は牽連犯が多いとされています。牽連犯とは、一つの犯罪目的を達成させるために、2つ以上の犯罪行為を行うことです。
 
例えば、窃盗目的の住居侵入罪となると、人の家の財産を盗む(窃盗罪)ために、人の家に勝手に入った(住居侵入罪)となります。
 
牽連犯の場合、重い刑のみが適用されます。上記の例だと、窃盗罪(10年以下の懲役/50万円以下の罰金)・住居侵入罪(3年以下の懲役/10万円以下の罰金)となり、罪の重い窃盗罪で刑事手続きがされていきます。
 
▼参考:「観念的競合と牽連犯の違い
 

住居侵入罪の刑罰の重さ

それでは、実際に住居侵入罪で逮捕されてしまったら、どのような刑罰が待っているのでしょうか。
 

懲役3年以下または10万円以下の罰金

住居侵入罪での法定刑は懲役3年以下/10万円以下の罰金となっています。

 

「ただ人の家に勝手に入っただけ」と甘く見ている方もいるかもしれませんが、住居侵入罪には懲役刑も用意されています。
 
よほどの罪(例えば、住居侵入をして強盗をした)でない限り、いきなり実刑判決を受ける可能性は低いでしょうが、住居侵入罪を甘く見ていて、逮捕されても反省していないようでしたら、反省させるためにも重い刑罰が課せられる可能性も無いとは言えません。
 

不退去罪の刑の重さ

上記で述べた、不退去罪の法定刑も懲役3年以下/10万円以下の罰金となっています。
 

住居侵入罪で逮捕された後の流れと傾向


それでは、実際に住居侵入罪で逮捕されてしまったのであれば、今後どのようになってしまうのでしょうか。住居侵入罪での逮捕後の流れと傾向についてご説明します。逮捕後の流れについて詳しくは「逮捕後の流れと手を打つべき5つのポイント」でご説明しております。
 

単純な住居侵入罪では微罪処分も考えられる

動機が単純な住居侵入罪では、微罪処分になる可能性もあると考えられます。例えば、窃盗目的・わいせつ目的ではない、ただ単なる好奇心で住居侵入をしたようなケースです。

 

この場合、保護者や配偶者、会社の上司などが監督者として迎えに行くことになります。その後、よほどのことがない限り、逮捕後数日中に身柄を解放されることになります。
 
▼参考:「微罪処分となるための基準
 

逮捕後72時間は面会できない

住居侵入罪に限らず逮捕されてしまうと、原則的に逮捕後72時間は例え家族であっても面会することができません。

 

逮捕された方のご家族は「なぜ逮捕されたのか?」「今どうなっているのか?」を知りたいでしょうが、それを把握するのに数日かかることもあります。
 
▼参考:「接見禁止の理由
 

捜査が長引くと勾留される

逮捕後の捜査が長引くと勾留され、さらに拘束期間が長引くことがあります。この勾留期間は最大20日になり、逮捕から併せて最大23日間身柄を拘束されることもあります。

 

仮に23日も職場や家庭から離れてしまうと、何かしらの不都合が生じてくることも十分に考えられるでしょう。
 
▼参考:「勾留とは判決前の拘束
 

起訴・不起訴の分かれ目が重要

住居侵入罪では、不起訴処分を受けることも多く、この起訴・不起訴の分かれ目が重要になります。

 

起訴とは、検察官が刑事裁判を行うように公訴の提起を行うことで、起訴されてしまうと、実質99.9%が有罪となり何かしらの刑罰を受けることになります。
 
▼参考:「起訴と不起訴の違い
 

住居侵入罪は略式起訴も多い

また、住居侵入罪では、略式起訴も多いとされています。

 

略式起訴とは、簡単に言うと身柄を解放された上で書面にて起訴されることで、交通事故(違反)での罰金などをイメージしていただければわかりやすいでしょう。しかし、刑罰は受けることになり、この場合、ほとんどが罰金を支払うことになってくるでしょう。
 
▼参考:「略式起訴はすぐに釈放される
 

刑事裁判までは起訴後約1ヶ月

単なる住居侵入罪ではまれですが、起訴後も身柄を拘束され続けることがあります。起訴から刑事裁判までは、約1ヶ月ほどあり、その間も拘置所で過ごすことになります。あまりにも拘束が長引くと、被告人の不利益にもなりますので、保釈制度を利用することができます。
 
▼参考:「保釈の条件
 

住居侵入罪は牽連犯が多い

上記でお伝えしたように、住居侵入罪では、盗み目的・わいせつ目的などの牽連犯が多くなっています。

 

牽連犯では、より重い罪での捜査が進められていきます。上記の流れはほんの一例で、具体的な流れについては事件内容によって違ってきます。
 
住居侵入罪で逮捕されたのであれば、お伝えした内容だけを鵜呑みにするのでなく、弁護士などの専門家に具体的事件内容を説明して、より明確な回答をもらうようにしてください。
 


刑事事件はスピードが命です。もしも身近な方が住居侵入罪で逮捕されてしまったら、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士に依頼することで、逮捕されてしまったご家族の味方になってくれます。親身に相談に乗ってくれる弁護士ばかりですので、一度相談してみることをおすすめします。
 

 

住居侵入罪で逮捕された後の対処法

このような逮捕後の流れで、どのような対処法をとることができるのでしょうか。こちらでは、住居侵入罪で逮捕された後の対処法についてご説明します。
 

まずはきちんと反省すること

まずは、住居侵入罪で逮捕されたのであれば、本人がきちんと反省してください。人は悪いことをしてしまうと、ついつい言い訳をしてしまいます。特に住居侵入罪自体は罪も軽いと考えている人もいることから、きちんと反省しない人もいます。
 
しかし、反省していない態度が警察や検察などの捜査官に伝わると、罰則を与える意味合いも込めて、拘束期間が長引いたり、判決・処分にも影響してきます。繰り返しますが、たとえ目に見えた被害者がいなくてもきちんと反省してください。
 

被害者との示談

物を盗まれた、のぞかれたなどの住居侵入罪による被害者がいるのであれば、その被害者と示談をすることも対処法の一つです。

 

しかし、そのような場合、加害者と被害者が会うことを禁止されることもありますし、仮に会うことができたとしても、お互いの感情的にも示談が失敗に終わる可能性もあるでしょう。
 
後述しますが、示談交渉をする場合は、弁護士を介して行うことを考えてください。
 

最適な方法は事件内容によって違う

たびたびお伝えしていますが、住居侵入罪では他の犯罪が絡んでいることも多くなっています。どのような罪と関連しているかによっても細かい対処法が変わってきます。
 
具体的なアドバイスをもらい、的確な解決方法をとっていくためにも、繰り返しになりますが、弁護士に相談するようにしましょう。
 


無料相談で親身に相談に乗ってくれる弁護士ばかりです。弁護士を探して相談してみましょう。
 

 

住居侵入罪に対する弁護士の弁護方法

何度かお伝えしている弁護士への相談ですが、では、実際に弁護士に相談・依頼することでどのような弁護方法をとることができるのでしょうか。

 

こちらでは、弁護士に相談・依頼するメリットをお伝えします。
 

今後の対策をアドバイスしてもらえる

何度もお伝えしておりますが、住居侵入罪は、他の犯罪が絡んでいることも多いでしょう。この記事だけでは、現在逮捕されている方に適した対処法をお伝えすることはできません。
 
弁護士に個別の事件内容を元に直接相談することで、より具体的な解決方法をアドバイスしてくれるでしょう。まずは相談から始めてください。
 

弁護士なら面会できる

上記でお伝えしましたが、逮捕後72時間はたとえ家族でも面会できません。しかし、弁護士ならその間も面会することが可能です。今後のアドバイスや現状を把握するためにも、弁護士に面会(接見)を依頼することもメリットです。
 

早期解決が望める

早い段階で弁護士に依頼すれば、その分適した解決方法を提案してくれ、実際に早期釈放や不起訴獲得にもつながります。身柄拘束が長引いて社会生活に影響が出る前に、早い段階で弁護士に相談してみましょう。
 

被害者との示談交渉ができる

こちらも対処法としてお伝えしましたが、刑事事件での被害者との示談交渉では、当事者同士での和解は難しいとされています。間に弁護士をつけることで、示談成立も望め、結果的に刑罰や処分にも大きな好影響が出ると考えられます。
 

判決や処分に影響が出る

このように、様々なアプローチから弁護士は弁護活動を行っていきます。目的は少しでも刑罰や処分を軽減させることです。

 

逮捕されてしまったことで味方となってくれる人は少なくなりますが、弁護士に依頼すれば、たとえどのような被疑者でも(もちろん被疑者は反省してください)、絶対的な味方になってくれます。
 
住居侵入罪で逮捕されてしまったのであれば、弁護士への依頼を考えてください。少なくとも弁護士への相談はするようにしましょう。

 

当サイト【刑事事件弁護士ナビ】では、刑事事件で逮捕された被疑者やその家族の弁護を得意とする弁護士を掲載しております。
 
現在では、無料相談を受け付けている弁護士も多くなっていますので、繰り返しますが、逮捕でお困りのようでしたら弁護士に相談しましょう。
 


刑事事件で逮捕されてしまった際に弁護士に依頼するメリットは数多くあります。下のリンクから弁護士を探して相談することができますので、お住いの地域から弁護士を探してみましょう。
 

 

まとめ

仮に特定の被害者のいない住居侵入罪でも立派な犯罪です。万が一住居侵入罪で逮捕されてしまったのであれば、しかるべき方法を取っていきましょう。
 

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

弁護士への相談で刑事事件の早期解決が望めます


刑事事件に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

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など、刑事事件でお困りの事を、【刑事事件を得意とする弁護士】に相談することで、刑事事件の早期解決となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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