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銃刀法違反で逮捕されるケースと罰則|逮捕後にとるべき行動
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2018.3.5

銃刀法違反で逮捕されるケースと罰則|逮捕後にとるべき行動

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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銃刀法違反(じゅうとうほういはん)とは、銃砲刀剣類所持等取締法で定められている“鉄砲”や“刀剣類”を無許可で所持したり、“刃物” を正当な理由なく携帯したりすることです。

 

誰かを傷つける目的で鉄砲や包丁などを持っていれば逮捕されても当然ですが、キャンプで使うナイフやコスプレで使用する模造刀などの趣味目的のものでも、実は銃刀法違反で逮捕される危険があるとご存知ですか?

 

逮捕されたとしても、注意や罰金程度で済めばよいですが、実刑判決を受ける可能性もあります。

 

この記事では、銃刀法違反の罰則や逮捕されうるケース、実際に逮捕されてしまった場合にどうすればよいのかご説明します。

 

どんなに誠実な方でも、理由もなくナイフなどを所持していれば疑われても当然です。逮捕されないためにもしっかり確認しておきましょう。

 

身内が銃刀法違反で逮捕された方へ

銃刀法違反で有罪判決が下されると…

2年以下の懲役または30万円以下の罰金に処される(刃物を持っていた場合)

前科がつく

学校や職場に知られてしまう恐れ

逮捕から72時間(3日)以内の弁護対応が運命を左右します。

身内が逮捕されてしまった方は、すぐにお近くの刑事事件が得意な弁護士にご相談ください。

銃刀法で規制されているもの

銃刀法(正式名称:銃砲刀剣類所持等取締法)では、法律で認められていない者の拳銃や刀剣の所持を禁止しています。また、ナイフなどの刃物に関しては、正当な理由なく携帯することを禁止しています。

 

鉄砲

銃刀法第2条では『鉄砲』を次のように定義しており、法律で認められた者以外の所持は認められていません。

 

第二条 この法律において「銃砲」とは、けん銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃(圧縮した気体を使用して弾丸を発射する機能を有する銃のうち、内閣府令で定めるところにより測定した弾丸の運動エネルギーの値が、人の生命に危険を及ぼし得るものとして内閣府令で定める値以上となるものをいう。以下同じ。)をいう。

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法第2条

 

けん銃や猟銃などの実銃はもちろんですが、違法改造を施されたエアガンやモデルガンも銃刀法違反になる可能性があります。

 

刀剣類

『刀剣類』についても、銃刀法第2条で定義されており、許可がない者による所持を禁止しています。

 

  • 刃が15センチ以上の刀、やり及びなぎなた
  • 刃が5.5センチ以上の剣
  • 飛出しナイフ

 

この法律において「刀剣類」とは、刃渡り十五センチメートル以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り五・五センチメートル以上の剣、あいくち並びに四十五度以上に自動的に開刃する装置を有する飛出しナイフ(刃渡り五・五センチメートル以下の飛出しナイフで、開刃した刃体をさやと直線に固定させる装置を有せず、刃先が直線であつてみねの先端部が丸みを帯び、かつ、みねの上における切先から直線で一センチメートルの点と切先とを結ぶ線が刃先の線に対して六十度以上の角度で交わるものを除く。)をいう。

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法第2条

 

刃の長さが6センチを超える刃物

刀剣類には該当しない刃物も銃刀法では規制しており、第22条では、刃の長さが6センチを超える刃物を正当な理由なく携帯することを禁止しています。

 

一般的に見て、携帯しているのが自然であれば“正当な理由”とされます、例えば、お店で刃物を買って帰る場合や、調理師が業務に使うために携帯している場合などがあたるでしょう。

 

第二十二条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法第22条

 

なお、はさみやカッターナイフなどは銃刀法違反とはならなくても、『正当な理由なく隠し持っている』と軽犯罪法違反になる可能性があるでしょう。

 

銃刀法違反で逮捕されるケース

刃物の携帯が、銃刀法第22条にある正当な理由とは認められずに、意図せずとも違反してしまうケースがあります。うっかりで違反しないよう確認しておきましょう。

 

護身目的でナイフを所持していたとき

過去に身の危険を感じるような経験をして以来、護身目的でナイフなどを携帯しているという方がいるかもしれません。

 

護身目的でのナイフの携帯は正当な理由にあたらないため、刃の長さが6センチを超えていれば、銃刀法違反で逮捕されるおそれがあるでしょう。

 

アウトドアでナイフを片づけ忘れたとき

キャンプや釣りなどのレジャーでナイフを使うこともあると思います。通常であれば問題はなさそうですが、アウトドアで使用したナイフを車に置きっぱなしにしていて、逮捕されることもありえます。

 

警察に職務質問をされ、車のなかを調べたらナイフが出てきたという場合に、アウトドアで使用したことを証明するのは難しいでしょう。

 

コスプレで使用する模造刀などを所持していたとき

コスプレをする方のなかには、小道具に力を入れている方もいるでしょう。かっこよく見せたいからといって、模造刀を持ち込むのはおすすめしません。

 

銃刀法では金属製の模造刀も正当な理由なく携帯することを禁止しています。

 

第二十二条の四 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、模造刀剣類(金属で作られ、かつ、刀剣類に著しく類似する形態を有する物で内閣府令で定めるものをいう。)を携帯してはならない。

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法第22条の4

もちろん、ナイフなどの刃物もコスプレ目的では、携帯が認められる正当な理由にはならないでしょう。

 

銃刀法違反で逮捕された場合の罰則

銃刀法違反の罰則は細かく定められているため、いくつか抜粋してご紹介します。

 

刃物を携帯していた場合の罰則

銃刀法第31条の18で、刃物を携帯していた場合の罰則が定められており、違反した者は“2年以下の懲役又は30万円以下の罰金” に処されます。

 

また、模造刀に関する罰則もあり、違反すると“20万円以下の罰金”です。

 

【刃物の携帯についての罰則】

刃物を携帯していた場合

模造刀を携帯していた場合

2年以下の懲役または30万円以下の罰金

20万円以下の罰金

 

第三十一条の十八 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

三 第二十二条の規定に違反した者

第三十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。

二 (中略)、第二十一条の二、第二十二条の二第一項、第二十二条の四、第二十三条又は第二十四条第一項の規定に違反した者(第三十三条第二号に該当する者を除く。)

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法第31条の18第35条

                                                                        

鉄砲・刀剣類を所持していた場合の罰則

けん銃や猟銃以外の『鉄砲』、『刀剣類』を所持していた場合は“3年以下の懲役または50万円以下の罰金” です。

 

また、けん銃の所持は“1年以上10年以下の懲役”に、2丁以上所持していた場合は“1年以上15年以下の懲役”に処されます。

 

猟銃を所持していた場合は“5年以下の懲役または100万円以下の罰金” です。

 

【鉄砲・刀剣類の所持に関する罰則】

けん銃や猟銃以外の『鉄砲』、『刀剣類』の所持

けん銃の所持

猟銃の所持

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

(1丁所持していた場合)

1年以上10年以下の懲役

(2丁以上所持していた場合)

1年以上15年以下の懲役

5年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

第三十一条の十六 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

一 第三条第一項の規定に違反して銃砲(けん銃等及び猟銃を除く。第四号及び第五号において同じ。)又は刀剣類を所持した者

第三十一条の三 第三条第一項の規定に違反してけん銃等を所持した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。この場合において、当該けん銃等の数が二以上であるときは、一年以上十五年以下の懲役に処する。

第三十一条の十一 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

一 第三条第一項の規定に違反して猟銃を所持した者

引用元:銃砲刀剣類所持等取締法

 

銃刀法違反で逮捕された場合にとるべき行動

刑事事件の流れ

上の図は刑事事件の流れを表したものですが、銃刀法違反で逮捕された場合でも、他の刑事事件と同様の流れで進んでいきます。

 

逮捕されてから起訴されるまで、最大で23日間身柄を拘束されるおそれがあります。起訴後の有罪率は統計上99.9%であり、起訴されないためには早い段階からの対応が重要です。

 

【関連記事】逮捕後の流れと手を打つべき5つのポイント

弁護士に依頼する

逮捕されたとしても注意程度ですぐに釈放されるのであれば、弁護士を呼ぶ必要はないでしょう。しかし、勾留請求をされて、身柄拘束がその後も続く場合もありますし、釈放されたとしても罰金を支払わなくてはならない可能性があります。

 

困ったことになった・困った状況になりそうだと感じたら、弁護士に相談することをおすすめします。

 

弁護士に依頼するメリットとしては以下のようなものがあるでしょう

 

  • 今後についてのアドバイスがもらえる
  • 不起訴処分(起訴されない)を得られる
  • 不必要な身柄拘束を避けられる

 

刑事事件では被疑者自身ができることは限られており、早期の事件解決には弁護士の力を借りることも重要です。

 

罪を認め反省する

正当な理由もなく、刃物などを携帯することは法律違反です。納得できないこともあるでしょうが、罪を認め反省を示すことで、不起訴処分や早い段階での釈放につながります。

 

まずは、事実を認めきちんと警察・検察に話しましょう。そのうえで、納得ができない判断を下されたと感じるようであれば一度、弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

銃刀法違反といわれると、けん銃や刀剣の違法所持のイメージがあると思いますが、ナイフなどを正当な理由なく携帯していることも違反となります。

 

護身目的や片づけ忘れたナイフなどが車に置いてあっても違反の対象です。

 

注意程度で済めばよいですが、場合によっては起訴されることもありえます。もし、銃刀法違反で逮捕されそう・逮捕されてしまったというときには弁護士に相談することをおすすめします。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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