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器物損壊で弁護士に相談すべきケースとは? 【家族が逮捕された人必見】
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器物損壊で弁護士に相談すべきケースとは? 【家族が逮捕された人必見】

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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もし、あなたやあなたのご家族が、器物損壊事件に関与してしまったら、場合によっては弁護士に相談したほうがよいでしょう。

 

一般的に器物損壊罪は、比較的軽微な犯罪だと感じるかもしれません。

 

少し古いデータではありますが、法務省の『親告罪の不起訴理由等に関する統計』によると、2013年の器物損壊罪の不起訴率は約60%と、半数以上が起訴されていないのも事実です。

 

しかし、損壊した部分や範囲によっては建造物損壊罪に問われて、重い刑罰が科せられる恐れもあります。

 

では、どういったケースであれば、弁護士に相談すべきといえるのでしょうか。法律に詳しくない限り、判断することはなかなか難しいですよね。

 

この記事では、器物損壊事件で弁護士に依頼するかどうかの判断基準から、弁護士の選び方、弁護士に依頼するメリットについて解説します。

 

逮捕・在宅事件になった場合はすぐに弁護士に相談を

起訴され有罪判決が下されると、前科がつきます。

 

前科がつくデメリットは…

  • 退学・解雇になる恐れ

  • 履歴書に『前科』を記入しなければいけなくなる

  • 実名報道されればネットに名前が残る恐れがある

 

しかし、不起訴を得られれば前科はつかないので、上記のような心配をしながら過ごさないで良くなります

 

逮捕後~起訴までは最大で23日しかありません

 

お住いの地域から、刑事事件が得意な弁護士を検索し、すぐにご相談ください

 

器物損壊事件で弁護士に相談する判断基準

弁護士に相談したほうがよいケース

逮捕・勾留されている、あるいは、警察や検察などから連絡があって在宅事件(※)となっている場合は、弁護士に相談すべきだといえます。

 

在宅事件とは

逮捕・勾留など被疑者の身柄拘束が行われない刑事手続き。被疑者が日常生活を送ったまま刑事手続きが進行する。起訴される可能性は残る。

 

冒頭でご紹介した通り、損壊部分や範囲によっては器物損壊罪よりも重い建造物損壊罪に問われる可能性があります。

 

器物損壊罪(刑法 第261条)

親告罪

3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料

建造物損壊罪(刑法 第260条)

非親告罪

5年以下の懲役のみ

 

器物損壊罪は一見軽微な犯罪に感じられるかもしれませんが、法律に詳しくない以上、安易に判断するのは危険です。

 

まずは、無料相談などを活用して、依頼するべきかどうかも含め、弁護士に相談してみてください。

【関連記事】

親告罪の仕組みと該当の罪一覧|親告罪では示談が有効

家にいながら起訴される在宅起訴と状況による事件の解決方法

 

弁護士に相談する必要がないケース

弁護士に依頼することで、長期の勾留や、起訴されて前科がつくことなどを回避するための弁護活動を期待できます。

 

事件を起こしたことについて心当たりがあった場合でも、警察や検察から何の連絡もなく、被害者からも何も請求やクレームを受けていないような場合、そもそも事件として立件される可能性は低いので、あえて弁護士に相談する必要まではないかもしれません。

 

なお、器物損壊罪は、被害者の刑事告訴がないと起訴されない親告罪です。

 

被害者からの被害申告が何らなされていないような場合は、そもそも捜査機関側で事件として取り扱っていない可能性が高いので、弁護士に依頼して具体的な弁護活動をしてもらうということはあまり想定できません。

 

ただ、この場合でも、不安があれば弁護士に相談することで今後の見通しや展望を聞くことはできると思います。

 

器物損壊事件を依頼する弁護士の選び方

ここでは、刑事事件を担当する3種類の弁護士、それぞれの特徴と呼び方、選び方などを解説します。

 

刑事事件を担当する3種類の弁護士

刑事事件を担当する弁護士には以下の3種類があります。

 

当番弁護士

逮捕から起訴までの間に1度だけ無料で呼べる

可能な弁護活動は接見(面会)のみ

国選弁護人

国が費用を負担してくれるが、依頼者が選ぶことはできない

選任されるタイミングは勾留決定後

私選弁護人

費用の負担は必要なものの、依頼者が直接弁護士を選べる

逮捕直後からでも依頼可能

 

上記の弁護士はそれぞれ、選任する人、費用、選任させるタイミング、弁護活動の内容などに違いがあります。

 

当番弁護士はこんな人におすすめ

当番弁護士は、逮捕から起訴されるまでに1度だけ無料で呼べる弁護士です。

 

被疑者でも家族でも呼ぶことができますが、通常は、被疑者が警察官に「弁護士と話をしたい」と伝えることで、当番弁護士の手配をしてくれます。

 

呼ぶ人

呼び方

被疑者

警察官に当番弁護士を呼びたい旨を伝えて呼んでもらう

家族

事件が起きた地域の弁護士会に電話して派遣してもらう

 

当番弁護士は、その日か翌日には接見を行ってくれますので、とりあえず状況を確認したいという人におすすめできます。

 

弁護活動は初回の接見のみですので、その後依頼するには私選弁護人として費用を負担して依頼することにはなりますが、無料ですので、とりあえず呼んでみてもよいでしょう。

 

ただし、後述する国選弁護人同様、以下のようなデメリットもあります。

 

  • 刑事事件の経験が浅い弁護士が来る可能性もある
  • 家族への報告義務は任意
  • 逮捕されていないと呼んでもらえない

 

当番弁護士は、逮捕から起訴までの間に呼ぶことができますが、逮捕されていなければそもそも呼ぶことはできません

 

在宅事件では、当番弁護士を利用することはできませんので、ご注意ください。

 

派遣された当番弁護士が状況を説明してくれないなど、不安を感じるのであれば、セカンドオピニオンとして、私選弁護人に相談するか、勾留決定後に選任される被疑者国選弁護人に相談してみてもよいでしょう。

 

無料相談を受け付けている弁護士もいますので、ぜひ活用してみてください。

 

関連記事:私選弁護人と当番弁護士、どっちを選べばいいの?弁護士に聞いてみた

 

国選弁護人はこんな人におすすめ

国選弁護人は、逮捕後に勾留が決定された際に、私選弁護人が選任されておらず、被疑者が弁護士の選任を望む場合は、裁判官の決定により被疑者国選弁護人を選任してもらえます。

 

特徴は、何と言っても費用の負担がない点ですので、弁護士費用をどうしても負担できない方におすすめできます。

 

また、私選弁護人と同様の弁護活動をお願いすることができます。ただし、当番弁護士と同様、以下のようなデメリットがあります。

 

  • 刑事事件の経験が浅い弁護士が来る可能性もある
  • 家族への報告義務は任意
  • 勾留されていないと選任されない

 

国選弁護人が選任される条件は、勾留されていることです。勾留されていない在宅事件では、当番弁護士同様に選任してもらうことはできません。

 

選任された弁護士に、「やる気が感じられない」「連絡がない」と不満に感じ、後から私選弁護人を選任するケースもあります。

 

私選弁護人はこんな人におすすめ

私選弁護人は、逮捕直後から依頼可能で、費用の負担を求められるものの、あなたが自由に選ぶことができます。

 

つまり、器物損壊事件を扱った実績のある弁護士や、信頼できる弁護士などに依頼することができるのです。

 

私選弁護人は、以下に当てはまる人にはもちろん、あらゆる点で、最もおすすめできます

 

裁判や前科がつくのを回避したい

勾留されたくない、早期に釈放されたい

被害者と示談したい

逮捕されていないが警察、検察から連絡があった

家族などの依頼者が積極的に状況を把握したい

刑事事件の弁護活動を主に行っている私選弁護人を選べば、最も技量があるといえますし、あなたが選べることで、選任された弁護士に不満を感じるなどのミスマッチも起きにくいといえるでしょう。

 

後から私選弁護人を選任し直しても、時間の浪費になる恐れもあるため、それなら最初から私選弁護人を選任しておくほうがよいかもしれません。

 

また、当番弁護士と国選弁護人は逮捕・勾留されていないと派遣してもらえませんので、逮捕・勾留が行われず、警察や検察から必要に応じて呼び出されるような在宅事件では、私選弁護人に依頼して示談交渉などを行ってもらうことになります。

 

唯一ネックといえるのは、弁護士費用の負担ですが、裁判や前科がつくことを回避したいなど強い要望があるのであれば、私選弁護人の選任を検討することをおすすめします。

 

 

 

器物損壊事件における私選弁護人の選び方

上述した通り、当番弁護士、国選弁護人は、あなたが選ぶことはできませんので、ここでは、私選弁護人の選び方を解説します。

 

弁護士の選び方には、さまざまな判断基準がありますが、最も重視したいのは『実績』『スピード』『相性』の3つです。

 

器物損壊罪は、親告罪であるため、逮捕から起訴されるまでの13~23日間の限られた期間内に、被害者と示談交渉をしてもらい、刑事告訴を取り消してもらうことが重要です。

 

したがって、刑事事件の実績がある弁護士や、対応が素早い弁護士を選びましょう。

 

そして、欠かせないのがあなたとの相性のよさです。例えば、いくら腕がよくても、態度が傲慢な弁護士などに依頼したいとは思えませんよね。

 

依頼する際は、必ず面談をして、対応を見て、あなたが「この弁護士なら信頼できる」と感じられる相性のよい弁護士を選んでくださいね。

 

無料相談を利用したからといって、その弁護士に依頼する義務が生じるわけではありませんので、安心してご活用ください。

 

まずは、今後の見通しや、弁護士依頼の必要性も含め、相談だけでもしてみませんか?

 

器物損壊事件で弁護士に依頼するメリット

ここでは、器物損壊事件で弁護士に依頼するメリットについて解説します。

 

すぐに対応することで早期釈放の可能性が高まる

逮捕直後から弁護士に依頼し、早期に対応してもらうことで、刑事告訴を早急に取り下げてもらい逮捕・勾留を回避できる可能性が高まります。

 

また、仮に逮捕、勾留がされていても、被害者との示談が成立していれば、器物損壊罪の場合は即日身柄が釈放されるのが通常です。

 

このように、早期に被害者との間の示談交渉をまとめることで、逮捕から数日程度で身柄が解放されれば、結果、会社を含めた周囲に刑事事件について知られずに済むということもあります。

 

一方で、勾留されてしまった場合、10~20日間身柄を拘束される可能性があり、私生活にも大きな影響が及ぶ恐れがあるでしょう。

 

【関連記事】

勾留とは|勾留される要件と早期に身柄を釈放してもらうための対処法

 

示談の成立で不起訴処分の確率が高まる

弁護士に依頼することで、事件解決のカギとなる示談交渉が成立する確率が高まります。

 

特に器物損壊罪は、『親告罪』であるため、被害者が刑事告訴を取り消せば、検察も事件を起訴することはできなくなります

 

不起訴処分を獲得できれば、すぐに身柄が解放され、前科がつくことはありません。

 

また、上記だけにとどまらず、弁護士に示談交渉を依頼するメリットは多岐にわたります。

 

  • 適正な示談金の金額が算出できる
  • 起訴までにスムーズな交渉をしてもらえる
  • 被害者も納得のいく交渉をしてもらえる
  • 被害者の告訴取消などを盛り込んだ有効な示談書を作成してもらえる など

 

日本の刑事裁判の有罪率は統計上99%です。起訴されてしまった場合、有罪が言い渡される可能性が高く、何かしらの処分を受けたり、前科がついたりすることが予想されます。

 

【関連記事】

刑事事件の示談を弁護士に依頼するメリット|選び方や費用相場も解説

刑事事件の加害者向け|示談でよくある12の疑問

 

起訴されても執行猶予や減刑の可能性がある

仮に起訴されてしまったとしても、的確な弁護活動により被告人に有利な情状事実を裁判所に提出できれば、実刑を回避できる可能性が高まります。

 

仮に有罪となり懲役刑となったとしても、執行猶予がつけば、すぐに刑務所に収監されることもありません。

 

【関連記事】

執行猶予の仕組みを分かりやすく解説|執行猶予獲得する方法

 

器物損壊事件における弁護士費用の相場

器物損壊事件を弁護士に依頼した場合の弁護士費用の相場は、総額で60~100万円といわれています。

 

ただし、弁護士費用は各弁護士事務所や事件の内容によって大きく異なるため、あくまでも目安です。

 

事務所によっては相談料や着手金が無料、接見費用に交通費などの実費が含まれている、日当が発生しないといった所もあります。相談の際や依頼前に、必ず確認しましょう。

 

刑事事件の弁護士費用に関しては、詳しく解説している関連記事もあわせてご覧ください。

 

【関連記事】

刑事事件の弁護士費用相場|良い弁護士に出会う3つの方法

 

まとめ

もし、ご家族やあなたが逮捕されたり、警察から連絡があり在宅事件となっていたりする場合は、「比較的軽微な事件だから、どうせ不起訴になるだろう」と安易に考えず、まず弁護士にご相談ください。

 

被害者と示談交渉を行い、告訴を取り消してもらうことで、前科がつくのを回避できるでしょう。もちろん、反省をして同じ過ちを繰り返さないことが重要です。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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