刑事裁判の全て|知っておくべき基礎知識

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刑事裁判の全て|知っておくべき基礎知識

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刑事裁判とは、犯罪を起こした疑いのある人が本当に犯罪を行ったのか(有罪か無罪か)。もし行ったとしたのならどの程度の刑罰を与えるのか(懲役何年や罰金何十万円など)。などを決める裁判です。

 

テレビなどで、法廷で犯人が犯罪の動機を供述したり、証人が事件の証言を行うシーンを見たことがあると思いますが、あれが刑事裁判です。司法関係の出来事にあまり関わらないような人は刑事裁判民事裁判を混同しがちですが、全くの別物です(こちらも後でご説明します)。

 

今回は、刑事裁判はどのようなものなのか。どのような理由で行われるのか。そして、もし身近に犯罪を起こしてしまった方のために刑事裁判のためにできることをご説明します。
 


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【目次】

非常に高い刑事裁判での有罪率

刑事裁判で行われる内容

刑事裁判と民事裁判の違い

刑事裁判に費用はかかりませんが・・・

刑事裁判にかかる期間は様々

刑事裁判が行われる場所と5種類の裁判所

意外に簡単にできる刑事裁判の傍聴

裁判員制度とは

刑事裁判までにしておきたいこと

まとめ

 

非常に高い刑事裁判での有罪率

もし、刑事裁判で無罪を望んでいる方がいましたら、冒頭から希望を打ち破ってしまって申し訳ありません。日本の刑事裁判の有罪率はなんと99.9%です。

 

「無罪」と書かれた大きな紙を持った人が、裁判所から出てくるニュースを一度は見たことが有ると思いますが、ニュースになるほど刑事裁判で無罪になることは稀なこと。なのです。

 

というのも、日本の刑事事件では、通常、捜査段階において慎重な捜査が行われ、決定的証拠の有無、被告人の証言の信用性、被告人の自白の信用性などを慎重に吟味した結果、裁判をするかどうかを判断しています。

 

そして、検察において確実に有罪にできるとの結論とならない限り起訴されません。つまり、刑事裁判は慎重な操作により、プロの捜査官から見て有罪であることが間違いないと判断された場合に実施される手続であり、それ故、有罪率が極めて高いのです。

 

そのため、刑事事件は起訴されてしまえばほぼ有罪となることが予測され、有罪を回避したいのであれば裁判を行う前、すなわち起訴か不起訴かが重要な分かれ目になります。

 

刑事裁判で行われる内容

それでは、刑事裁判はどのような流れで行われていくのでしょうか。詳しくご説明していきます。

 

刑事裁判に参加する人物

まず、刑事裁判に参加する人物を簡単にご説明します。最初に事件を起こした者として起訴されている被告人。被告人を弁護する弁護人。被告人を起訴した検察官。双方の証言を公平にジャッジする裁判官。裁判のやり取りを記録する書記官・速記官

 

裁判員制度が適用される刑事裁判の場合、裁判官と一緒に判決をジャッジする裁判員(一般人)。被害者が参加する場合は、被害者参加人被害者の弁護士)が加わることになります。

 

手続において第三者の証言が必要な場合は証人が加わることになります。

 

なお、刑事裁判は公開されており、誰でも観覧可能であるため、通常傍聴人がいます。※事件が大きければ裁判官は3名の合議体となります。

 

内閣府 共生社会政策統括官 犯罪被害者施策」より

 

刑事裁判の流れ

刑事裁判の流れは下記のようになります。

 

1.人定質問

2.起訴状の朗読

3.黙秘権の告知

4.被告人・弁護人の罪状認否

5.冒頭陳述

6.証拠調べ請求

7.弁護人の証拠調べに関する意見陳述

8.書証・物証の取り調べ

9.証人の取り調べ(もしあれば)

10.被告人質問

11.論告・求刑

12.弁護人の弁論

13.弁論終結

14.判決

 

各項目について詳しく解説していきます。

 

1.人定質問

被告人に氏名・年齢・職業・住所・本籍が質問されます。

 

2.起訴状の朗読

検察官により起訴状が読み上げられます。起訴状には被告人の名前・被告人はいつ、どこで起どのような事件を起こしたのか・その事件は何法の何条のなんという罪にあたるのか(例えば刑法235条窃盗罪にあたるなど)が端的に書かれています。

 

3.黙秘権の告知

裁判官が「被告人は自身に振りになる内容は黙秘していい」と伝えてくれます。

 

4.被告人・弁護人の罪状認否

被告人はここで事件に関する発言ができます。実際に起訴状に書かれたような事件を起こしたのか、それに対する弁解、一部事実ではないと言った発言です。だいたいの被告人はここで罪を認めますが、たまに認めない場合があります。そうなるとテレビで見たことのあるように、弁護人と検察官で争うことになります。

 

5.冒頭陳述

検察官は裁判官に対して「被告人はこのような事件を起こしたことを、この証拠を持って証明します。」という旨を述べます。その後被告人側にも証拠や証人がある場合は、被告人側も冒頭陳述を行うことができます。

 

6.証拠調べの請求

検察官より、起訴事実を立証するために必要な書証(捜査報告書や供述調書)について、証拠として取り調べたい旨の請求があります。通常は、証拠関係を一覧表にした書面が提出されます。

 

7.弁護人の証拠調べに関する意見陳述

検察官の請求証拠に対する、弁護人の意見を述べます。証拠とすることに問題がないのであれば「同意」と、問題がある場合は「不同意」と意見を述べます。

 

8.書証や物証の取り調べ

弁護人から同意があった書証は、直ちに取り調べられます。取り調べの方法は、書証は検察官がその要旨を口頭で説明する方法で、物証は現物を示す方法で行われます。

 

9.証人の取り調べ(もしあれば)

もし検察官や弁護人が証人を申請し、これが認められた場合には、証人に対して検察官・弁護人が質問する方法で取り調べられます。

 

10.被告人質問

被告人に対する質問は、最後に行われます。

 

11.論告・求刑

検察官が最後に意見を述べ(論告)、「それ相応の罪を犯したのだから、これくらいの刑罰を与えるべきである」(求刑)と主張します。

 

12.弁護人の弁論

弁護人にも、審理の内容を踏まえて判決に対する最終意見を述べる機会が与えられます。

 

13.弁論終結

当事者からの主張立証が尽きたということで、手続の終了が宣告されます。

 

14.判決

裁判官が判決を言い渡し、刑事裁判は終了になります。

 

刑事裁判と民事裁判の違い

同じ「裁判」ということで、混同されがちですが刑事裁判と民事裁判は全くの別物です。それぞれの裁判の特徴を簡単にご説明します。

 

刑事裁判

犯罪を行った疑いのあるものに対して、国家が責任を問うための裁判で、検察が被疑者(容疑者)を起訴することで行われます。そのため、刑事裁判では、被告人が有罪か無罪か、どのような刑罰に処すかの判決を下すために行われます。つまり、国家の私人に対する刑罰の有無や内容を決めるのが刑事裁判です。

 

どのような内容の罪を犯した人でも弁護士をつけることができ、当該弁護士を刑事弁護人といいます。

 

民事裁判

「残業代が払われない」「遺産問題で揉めた」など私人間でのトラブルが発生した際に、トラブルの当事者が起こすことができる裁判です。訴えた側を原告。訴えられた側を被告と言います。裁判を通して、金銭の支払いや、損害賠償を法的に求めることができます。つまり、私人間の権利義務や法律関係を法律に従って判断し、これを解決するのが民事裁判です。

 

しっかりとした手順を踏めば、一般人のみで民事裁判を起こすことも可能ですが、弁護士を付けて争うことが普通です。

 

刑事裁判に費用はかかりませんが・・・

刑事裁判そのものは国家行為として行われるので、費用がかかるというようなことは原則としてありません(訴訟費用を被告人に負担させる制度もありますが、ほとんど利用されていません。)。しかし、裁判を行うにあたって自らが依頼して弁護士を付けたのであれば弁護士費用(60~100万円)がかかりますし、証人を呼んだのであれば交通費や日当がかかります。

 

刑事裁判にかかる期間は様々

刑事裁判にかかる期間は、事件の内容・被告人による否認の有無・証人の人数・証拠の数などで変わってきますが、被告人が罪を全面的に認めており、証人も1人以下という場合、審理を行う日と判決を下す日の2日間で裁判は終わります。

 

この場合、起訴された後1ヶ月後に審理のための裁判が開かれ、その後、約2~3週間後に判決が下されるのが一般的です。なので、被告人が自白している事件では、起訴されて約2ヶ月程度で刑事裁判は終了します。

 

しかし、被告人が犯罪事実を否認している場合や殺人事件などの重大事件では、裁判が長引き、年単位でかかることがあります。ニュースの一面なるような重大事件を起こした被告人に対して、事件の何年後かに死刑判決が下されたりするのはそのためです。(死刑判決は、極刑になるので裁判も慎重に行われます。)

 

刑事裁判が行われる場所と5種類の裁判所

刑事裁判の管轄は複数の要因が考えられます。事件を起こした場所、被告人の居住地、被告人の現在地から考えられます。なので、例えば旅行先で事件を起こして、旅行先で勾留されたままだとそのまま旅行先で裁判を受けることになるでしょうし、一旦釈放されて被告人が居住地に戻ってきたのであれば居住地の管轄で裁判が行われます。

 

裁判所の種類は5種類あり、事件の内容や、裁判の進み具合で裁判所が変わってきます。日本では3回まで裁判を受け直すことのできる三審制が起用されています。

 

1回目の裁判に不服を持ち、2回目の再審を要求することを控訴。2回目の裁判でも不服があり、3回目の再審を要求することを上告と言います。

 

地方裁判所

通常の事件での裁判はこちらで行われ、全国に50箇所あります。通称、地裁と呼ばれます。

 

家庭裁判所

少年犯罪の場合こちらで行われ、地方裁判所と併設されています。

 

簡易裁判所

軽微な事件を裁判する場合はこちらで行われ、全国に438箇所あります。

 

高等裁判所

地方裁判所、家庭裁判所の判決内容に不満があり控訴した場合にこちらで行われます。全国の主要都市の8箇所にしかありません。

 

最高裁判所

2回目の裁判でも満足の結果が得られず、3回目の裁判を上告された場合にこちらで裁判を行うことになります。東京の1箇所にしかありません。

 

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意外に簡単にできる刑事裁判の傍聴

もし、身近な人が刑事裁判にかけられる事になったのであれば、「裁判を傍聴したい」と考えておられている方も多いでしょう。ここでは裁判所を傍聴するための方法をお伝えします。

 

平日の昼間しかやっていない

事件や犯罪はいつでも起きますが、裁判官も人間で数に限りがあります。裁判は平日の昼間にしか行われません。大抵朝の10時からと昼の13時過ぎの2回行われます。裁判所の門は8時半には開きます。

 

裁判の傍聴は手続き不要

意外に思われるかもしれませんが、裁判を傍聴するにあたっての手続きは一切不要です。もちろん料金はかかりませんし、開廷している間の出入りも自由です。裁判手続は原則として全て公開されているためです。

 

裁判所で注意すること

常識の範囲内のルールを守ることは前提で、裁判所内でのルールは特に厳しい物はありません。簡単にいえば静かに行儀よくしていれば問題ありません。携帯はマナーモードに、撮影や録音は禁止されています。メモを取ることは可能です。服装もこれといった決まりはありません。

 

裁判員制度とは

裁判員制度とは近年始まって制度で、記憶に新しい方も多いでしょう。対象は刑事裁判のみとなっており、一般応募で集まった国民の中から裁判員をクジで決め、裁判官と一緒に事件を審理し、事実を認定し、判決を決めてもらう制度です。

 

国民と司法との壁を取り払い、国民の意見も聞き入れた公平な判決ができるようにと平成21年から始まりました。しかし、現段階では重大な犯罪(殺人・強盗致死・現住建築物等放火・身代金目的の誘拐罪)のみ裁判員制度を取り入れており、そこまで浸透はしていないようです。

 

刑事裁判までにしておきたいこと

冒頭でもお伝えしましたが、刑事裁判の有罪率は99.9になります。なので、刑事裁判で無罪にできないか考えておられる方で、刑事裁判までまだ期間がある(まだ起訴されていない・逮捕されて間もない)方は、ぜひ早めに「刑事弁護」をお考えになり、行動することをおすすめします。

 

起訴前に不起訴になれば罪には問われず前科も付きません。逮捕後迅速に動き、被疑者本人を釈放することができれば、仕事や家庭環境などその後の生活においても大きな影響を及ぼすこともありません。

 

刑事弁護に関しての詳しい記事は「逮捕されたら知ってほしい逮捕の流れと解決方法」に書きましたので、ぜひご参考にしてみてください。

 

まとめ

いかがでしょうか。刑事事件の裁判と聞くと、ちょっと重々しさがあるように感じていた方も多いと思います。しかし、最近は司法機関も開けてきて、国民の意見が取り入れられつつあります。

 

もちろん犯罪に対して、何かしらの罰則は与えないといけませんが、警察や検察機関に力が偏りすぎて、冤罪や自白強制が多発してもいけません。そのためにも我々国民が裁判に興味を持つことは非常に良いことだと考えます。
 

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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