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寸借詐欺とは?手口・見分け方から被害者・加害者別の対処法まで解説

笠井 勝紀
監修記事
寸借詐欺とは?手口・見分け方から被害者・加害者別の対処法まで解説

「財布を落としたので電車賃を貸してほしい」と見知らぬ人に声をかけられた経験はないでしょうか。

あるいは、つい魔が差して少額のお金を騙し取ってしまい、後悔している方もいるかもしれません。

寸借詐欺とは、少額の現金を借りるふりをして騙し取る詐欺行為です。

被害額が数百円〜数千円程度と少額でも、刑法246条の詐欺罪に該当し、10年以下の拘禁刑が科される可能性があります。

本記事では、寸借詐欺の代表的な手口や安全な断り方、被害に遭った場合の対応や加害者になってしまった場合に取るべき行動などを詳しく解説します。

ご家族や自身が寸借詐欺をおこした方へ

返すつもりもないのにお金を借りるのは、寸借詐欺にあたります。

たとえ少額であっても、これは立派な犯罪です。

 

詐欺罪で逮捕されると、10年以下の懲役を科される可能性があります。

そういった事態を防ぎ、執行猶予付き判決・不起訴処分を獲得するためには、ただちに弁護士に依頼をしましょう。

 

弁護士に依頼すれば、下記のようなメリットがあります。

 

  • 取り調べの受け方についてアドバイスがもらえる
  • 逃亡や証拠隠滅をする可能性がないことを資料の提出とともに主張し、勾留を防ぐ
  • 被害者との示談交渉を任せられる
  • 反省文の提出や贖罪(しょくざい)で反省の意を示す など

 

逮捕後72時間以内に接見できるのは弁護士のみです。

対応を間違い後悔しないためにも、まずは弁護士にご相談ください。

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※弁護士には守秘義務があるので、相談内容が第3者に開示されることはありません。安心してご相談いただけます。詳細:弁護士職務基本規程第23条

目次

寸借詐欺とは?意味と読み方を解説

寸借詐欺は「すんしゃくさぎ」と読み、少額の現金を借りるふりをして騙し取る詐欺行為を指します。

「寸借」とは「ほんの少しだけ借りる」という意味であり、被害額が数百円〜数千円程度と少額であることが特徴です。

刑法246条の詐欺罪に該当し、10年以下の拘禁刑が科される可能性があります。

人の善意につけ込み、「必ず返す」と嘘をついて金銭を受け取る点で悪質性が高い犯罪です。

寸借詐欺で成立する犯罪と刑罰

寸借詐欺で成立する犯罪は、刑法246条1項に規定された詐欺罪です。

嘘を使って他人から金銭を受け取る行為が詐欺罪の本質であり、被害額が数百円と少額でも犯罪の成否には影響しません。

返す意思がないにもかかわらず「返す」と言って金を借りる行為自体が欺罔行為に該当します。

詐欺罪の法定刑は、10年以下の拘禁刑です。

実際の処罰は、主に次のポイントを総合考慮して決定されます。

  • 被害額
  • 被害者数
  • 前科・前歴
  • 常習性・犯行態様 など

たとえ被害が小さくても、常習的に繰り返していたり、被害者が多数いたり、前科があったりする場合は実刑判決の可能性も十分にあります。

そのため、少額だから軽い処分で済むであろうという考えは危険です。

寸借詐欺における主な3つの手口

寸借詐欺における主な3つの手口

寸借詐欺における代表的な手口は、「街頭型」「知人型」「同情誘発型」の3つに分類されます。

いずれも相手の善意や断りにくい心理を巧みに利用し、冷静な判断をさせないまま金銭を騙し取る点が共通しています。

ここでは、各手口の具体的なシチュエーションと犯人の心理的な揺さぶり方を解説します。

①駅や路上で財布を忘れた・落としたと言う

もっとも多い手口が、駅や路上で「財布を落とした」「忘れた」と声をかけるパターンです。

交通費や宿泊費が足りないと嘘をつき、数百円〜数千円を騙し取ります。

多くの場合、犯人は一人でいる人や急いでいる人をターゲットに選びます。

「絶対に返す」「連絡先を教えるから」と強調し、信用させようとする点が特徴的です。

連絡先を交換するふりをして偽の番号を教えたり、メモだけ渡して立ち去ったりするケースが多発しています。

その場で番号に電話をかけ直さない限り、偽物かどうかを判別できません。

駅前は人通りが多く、困っている人を見かけても不自然ではない環境です。

犯人にとっては声をかけやすく、逃げやすいきわめて好都合な場所といえるでしょう。

②友人関係を巧みに利用して少額を借りようとする

信頼関係を利用し、断りにくい状況を作って少額を繰り返し借りる手口も存在します。

友人や知人だからこそ、疑いにくく被害が長期化しやすい点が厄介です。

「冠婚葬祭でお金が必要」「光熱費が払えない」といった嘘をつき、最初は数千円程度から始まります。

一度貸すと徐々に金額がエスカレートし、気づけば数万円の被害に発展するケースも珍しくありません。

返済を催促すると「来週には返す」と引き延ばし、最終的には音信不通になるパターンが典型的です。

SNSやLINEでの借金申し込みは証拠が残りやすい反面、断りにくい心理的プレッシャーを生みやすいといえるでしょう。

③善意や同情を利用して通院費・事故対応をせがむ

急病や交通事故など、緊急性を装って相手に冷静な判断をさせずにお金を取る手口があります。

偽の包帯を巻いたり診断書のようなものを見せたりして、信憑性を演出するのも典型的なパターンです。

「今すぐ払わないと大変なことになる」という焦燥感を煽り、相手に考える時間を与えないのも特徴です。

緊急事態という設定によって、通常の寸借詐欺より高額な金銭を要求されるケースも見られます。

人の善意や同情心を悪用する点で、心理的なダメージが大きい手口のひとつです。

被害者は「助けてあげたかっただけなのに」という悔しさを抱えることになるでしょう。

寸借詐欺を見分ける3つのポイント

連絡先の確認、公的機関の案内、相手の焦り具合をチェックすれば寸借詐欺を見破れます

その場でできる具体的な確認アクションを知っておくと、被害を未然に防げるでしょう。

ここでは、寸借詐欺を見分けるための3つのポイントについて解説します。

①提示された連絡先にその場で電話して着信を確認する

寸借詐欺をおこなう人は、偽の番号を教えてくるケースが多いので、目の前で電話をかけて繋がるか確認するのがもっとも確実な方法です。

もし電源がオフになっていたり、別人が出たりすれば偽番号だと即座にわかります。

電話をかけることを拒否するような反応があれば、詐欺の可能性が極めて高いでしょう。

本当に困っている人であれば、連絡先の確認を嫌がる理由がありません。

「バッテリーが切れている」「電話は持っていない」といった言い訳が出た場合も注意が必要です。

②交番でお金を借りる(公衆接遇弁償費)ように促す

警察には、早急にお金が必要な人に少額を貸す「公衆接遇弁償費」という制度がある都道府県警もあります。

公衆接遇弁償費とは、財布をなくした人などに対して交番で1,000円程度を貸し付ける制度です。

もし本当に困っているのであれば、この提案を断る理由はありません。

もし交番への同行を提案してみて、拒否された場合は詐欺の可能性が高いでしょう。

「一緒に交番へ行きましょう」と伝えた際、急に態度が変わったり、理由をつけて断ったりする場合は詐欺師と考えて間違いありません。

寸借詐欺を見分ける上で、警察を明らかに避けるような反応は、もっとも分かりやすいサインです。

③急かしたり身分証の提示を拒んだりしないか確認する

一般的に、詐欺師は相手に考える余地を与えない傾向があります。

「急いでいる」「すぐに必要」と焦らしてくる場合、冷静に本人確認を求めれば相手の正体を見極められるでしょう。

多くの場合、詐欺師は身分が特定されることを強く恐れるので、免許証や保険証などの写真を撮らせてほしいと伝えると強く拒否してきます。

詐欺目的でなく、正当な理由でお金を借りたい人は身元を明かすことに抵抗を示しません。

また、住所や勤務先を尋ねた際、曖昧な回答しかできなかったり、話の辻褄が合わなかったりする場合も危険信号といえるでしょう。

寸借詐欺を安全に断るための3つの方法

次に、寸借詐欺を安全かつスムーズに断るための方法を3つ解説します。

断る時は、トラブルを避けつつ相手に「この人からは取れない」と思わせる断り方が重要です。

逆上を防ぎながら、物理的・心理的に距離を置く方法をしっかりと身につけておきましょう。

①持ち合わせがないと一貫して伝え深入りしない

相手から「お金を貸して」と言われた段階で、「持ち合わせがないから無理」とハッキリ伝えましょう

この段階ですぐに断らずに会話を続けると隙が生まれるので、何を言われてもシンプルかつ一貫した拒絶がもっとも効果的な対処法です。

加えて、相手の前で絶対に財布を出さないことが基本です。

「持ち合わせがありません」「電子マネーしか使っていません」と伝えて、それ以上の会話に応じる必要はありません。

また、謝罪せず事務的に断ることがポイントです。

「すみません」「申し訳ない」といった言葉は、相手に食い下がる余地を与えてしまうので、淡々と断り、すぐにその場を離れましょう。

②人とは金銭の貸し借りをしないルールを伝える

個人のポリシーであることを伝えると、相手に「自分だけが拒否されている」と思わせずに済みます。

特に、相手と顔見知りの間柄である場合に角を立てずに断る方法として有効です。

具体的には、次のような伝え方をするのをおすすめします。

  • お金の貸し借りをしないように家族と約束している
  • 以前トラブルがあって、人にはお金を貸さないことにしている

個人的な事情を盾にすれば、相手も食い下がりにくくなるでしょう。

丁寧に伝えつつも、断固とした態度を崩さないことが大切です。

曖昧な返答や迷いを見せると、詐欺師は粘り強く説得を続けてくるので注意しましょう。

③執拗な場合は「警察に相談すべき」と提案する

「警察」という言葉は、詐欺師にとって最大の抑止力です。

警察の介入を少しでもちらつかせれば、相手を撤退させられます。

具体的には、「もしお困りなら警察を呼びますね」と親切心を装って提案するのが効果的です。

本当に困っている人であれば感謝されますし、詐欺師であれば即座に立ち去るはずです。

また、110番通報の準備をする素振りを見せたり、近くの防犯カメラに映る位置へ移動したりするのも有効な手段のひとつです。

詐欺師は記録に残ることを極端に嫌うので、困った時は警察の存在を切り札にしましょう。

寸借詐欺の罪を犯す主な5つのリスク

寸借詐欺を働くと、法的責任だけでなく社会生活全般に深刻な影響が及びます。

少額だからと軽く考えていると、取り返しのつかない事態に発展する可能性があるため注意が必要です。

ここでは、寸借詐欺の罪を犯す主な5つのリスクについて具体的に解説します。

①逮捕される

寸借詐欺を犯すと、被害届や告訴により逮捕される可能性があります。

逮捕後は最大23日間の身柄拘束を受ける場合もあり、日常生活に重大な支障が生じます。

勾留中は外部との連絡がすべて制限されるので、仕事や学業の継続などはきわめて困難です。

職場への連絡もままならず、無断欠勤扱いとなるケースも少なくありません。

たとえ少額であっても、詐欺罪として捜査の対象になります。

被害者が複数いたり、常習性が認められたりする場合は逮捕されたり起訴されたりするリスクが格段に高まるでしょう。

②刑務所での服役

有罪判決を受けた場合、実刑となり刑務所に服役する可能性があります。

詐欺罪の法定刑は10年以下の拘禁刑であり、決して軽い罪ではないので注意が必要です。

初犯かつ少額であれば執行猶予がつく可能性もありますが、常習性が認められたり前科があったりする場合は、少額の被害でも実刑判決が下されるおそれがあります。

服役をすると人生に大きな空白期間ができ、出所後の就職活動や社会復帰にも長期的な影響が生じるのは頭に入れておきましょう。

③会社を解雇される

寸借詐欺をすると、有罪判決などによって解雇されるリスクが高まります。

なぜなら、詐欺罪は大きな信用を失う犯罪であり、多くの企業において解雇事由に該当するからです。

就業規則上、会社の信用を損なう行為は懲戒解雇の対象となりやすい傾向があります。

特に、職場関係者から金銭を詐取した場合は処分が重くなる傾向です。

身柄拘束による長期欠勤は、欠勤を理由とした解雇にも繋がりかねません。

再就職時に経歴を偽ると経歴詐称のリスクも発生し、負の連鎖に陥る危険があるため注意が必要です。

④家族にバレる

逮捕が決まった場合、警察から家族へ突然連絡が入ることが多い傾向にあります。

自宅に突然逮捕状を持つ警察が訪ねてきた場合、家族の信頼を一瞬で失うのは避けて通れないでしょう。

詐欺は、悪意をもって人を騙すれっきとした犯罪だからこそ、家族から強い非難を受け失望されるものです。

場合によっては、窃盗や傷害よりも心理的な裏切り感を与えるおそれもあります。

家族関係の悪化は、社会復帰の大きな妨げとなります。

支えてくれる人を失った場合、更生への道のりが一層険しくなるでしょう。

⑤実名で報道される

寸借詐欺で逮捕された場合、ニュースで実名報道される可能性があります。

なぜなら、詐欺事件は社会的関心が高く、メディアに取り上げられやすい犯罪のひとつだからです。

さらに、寸借詐欺は手口の珍しさから注目を集めることもあります。

「駅前で寸借詐欺を繰り返した男を逮捕」といった見出しは、ニュースバリューがあると判断されがちです。

実名報道された場合、あなたの社会的信用は地に落ちます

就職や転職、人間関係への影響は計り知れませんし、Web上に記録が残り続けた場合、何年経っても過去が付きまとうでしょう。

寸借詐欺で逮捕された後の主なステップ

寸借詐欺で逮捕された後の主なステップ

①逮捕

逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合、警察は被疑者を逮捕します。

逮捕後の身柄拘束は最長72時間です。

②検察への送致

逮捕から48時間以内に、警察は被疑者を検察へ引き渡します

送検を受けた検察は、24時間以内に勾留が必要か否か決定しなければなりません。

③勾留

捜査において身体拘束が必要と検察が判断した場合、裁判所の許可を得て勾留されます

勾留期間は原則10日間ですが、必要に応じて10日間延長され、合計で最大20日間となる場合もあります。

④起訴・不起訴の判断

捜査終結後、検察は収集した証拠をもとに、被疑者を起訴するか判断します。

裁判が必要と判断されれば起訴、そうでなければ不起訴として手続きが終了します。

⑤裁判

起訴されると、裁判所で公訴事実の真偽が慎重に検討され、最終的に有罪か無罪かの判決が下されます。

有罪の場合は具体的な刑罰が言い渡され、最終的に刑が執行されるのは判決確定後です。

ただし、一定の条件を満たせば執行猶予がつき、刑の執行が猶予されることもあります。

寸借詐欺を犯してしまった時に取るべき対応

次に、寸借詐欺を犯してしまった時に取るべき対処法を具体的に解説します。

寸借詐欺を犯してしまった場合、早めの適切な対応が将来を大きく左右するでしょう。

具体的に解説します。

①弁護士同行で自首する

寸借詐欺がまだ発覚していない段階であれば、自首が有力な選択肢になります。

自首とは、捜査機関に発覚する前に自ら犯罪を申告することです。

自首をすれば反省の態度として評価される可能性がありますし、刑法上も自首による刑の減軽が規定されているので、処分の軽減に繋がりやすい傾向があります。

弁護士同行で自首すれば、取調べでの受け答えについて事前に助言を受けられるだけでなく、不利な供述や不当な取調べを防げます。

長時間拘束のリスクを抑え、事案が軽微な場合は在宅捜査になる可能性も高まるでしょう。

自首の方法やタイミングは専門家の判断が重要です。

安易に行動せず、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

②被害者と示談交渉を成功させる

寸借詐欺では、示談の成否が処分に大きく影響します。

示談が成立すれば、被害届の取下げや被害者の処罰感情の緩和に繋がり、不起訴や量刑軽減の可能性が高まるでしょう。

被害額が少額であれば示談が成立する可能性もありますが、被害者が感情的になっている場合、加害者本人による直接交渉は困難を極めます。

弁護士に依頼すれば、冷静かつ法的な交渉が可能となるだけでなく、示談書を作成すれば将来的な蒸し返しも防止できます。

示談交渉を進める時は、できるだけ早めに対応するのがベストといえるでしょう。

③刑事事件に強い弁護士に依頼する

逮捕や捜査の対象となった場合、刑事事件に強い弁護士のサポートが不可欠です。

弁護士の力を借りれば、次のようなサポートを受けられます。

  • 取調べへの助言
  • 自首・出頭の判断
  • 示談交渉の代行
  • 処分見通しを踏まえた戦略立案 など

寸借詐欺は少額でも詐欺罪として正式に扱われるので、「大した金額ではないから」という甘い認識は禁物です。

専門家からサポートを受ければ、逮捕回避や不起訴、軽い処分を目指せます。

早めの相談が、結果を大きく左右するでしょう。

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【加害者側】寸借詐欺を働いた場合に弁護士に相談する3つのメリット

続いて、加害者側の視点に立ち、寸借詐欺について弁護士に相談するメリットを3つ解説します。

一つひとつ見ていきましょう。

①取り調べのアドバイスをもらえる

捜査開始後は、警察・検察による取り調べを受ける可能性があります。

曖昧な発言や不正確な回答をすると、不利な供述調書が作成され、裁判で使用されるおそれがあるので注意が必要です。

弁護士に依頼すれば、取り調べで聞かれやすい内容を説明し、どう答えるべきかまで具体的にアドバイスしてくれます。

さらに、不利な言い回しや誤解を招く表現を避ける方法も指導してもらえるのも大きなメリットです。

また、不当な取り調べや虚偽自白の強要を防ぐ抑止効果が期待できます。

取り調べを受ける前に詳しく相談しておけば、精神的な余裕も生まれやすいでしょう。

②被害者と示談交渉を進めてくれる

示談とは、被害者に金銭を支払い宥恕を得て、被害者との債権債務関係を清算する合意のことです。

示談が成立すると被害者の処罰感情が緩和されるだけでなく、検察官の評価が良くなり不起訴の可能性が高まるとされています。

加害者本人が被害者に直接連絡すると、相手の不信感や恐怖感が高まりやすく、最悪の場合は交渉が決裂するケースも珍しくないのです。

弁護士が代理人として入れば、冷静かつ法的な交渉が可能となるだけでなく、示談書の作成や条件調整まで一貫して対応してもらえます。

示談は、早くに動くほど成立の可能性が高まるのを忘れないでおきましょう。

③早期釈放を目指して動いてくれる

逮捕後そのまま勾留されると、数週間にわたる身柄拘束を受けることになります。

勾留が続くと学校や職場を長期間欠席することになり、社会的信用の低下は避けられないのが事実です。

弁護士の力を借りれば、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを主張し、勾留回避や早期釈放を裁判所・検察に働きかけてくれます。

さらに、身元引受人の確保や環境調整をサポートしてくれるのもポイントです。

勾留決定後でも準抗告などの手続きによって、できるだけ早い釈放と社会復帰を目指せます。

日常生活への影響を最小限に抑えるためにも、早めに弁護士へ依頼するのが重要です。

【被害者側】寸借詐欺の被害を弁護士に相談する3つのメリット

次に、寸借詐欺の被害を弁護士に相談する3つのメリットを解説します。

順番に確認していきましょう。

①警察への被害申告・刑事手続きを適切に進められる

寸借詐欺では、被害届や告訴の出し方が特に重要です。

なぜなら、感情的で曖昧な説明をしてしまうと立件されなかったり軽く扱われたりするおそれがあるからです。

弁護士は詐欺罪として成立するかの法的整理をおこない、被害届と告訴のどちらが適切か判断します。

さらに、加害者の常習性や他の被害者の有無などを踏まえ、警察や検察に詳しく説明し、捜査を動かしやすい形に事件を整えてくれるのも大きなメリットです。

法律のプロである弁護士が介入すれば、警察も事件解決にむけて動きやすくなるでしょう。

②被害回復を有利に進められる

寸借詐欺は、少額であることや加害者と顔見知りであることなどから、直接交渉がこじれやすい傾向があります。

弁護士が代理人になれば、冷静かつ法的な立場で返還請求を進められます。

さらに相手にプレッシャーを与えやすいので、分割返済や期限設定といった条件整理も可能となるでしょう。

また、示談成立によって被害金の回収や加害者との関係遮断、精神的負担の軽減が期待できます。

③二次被害・トラブル拡大を防げる

被害者がやりがちなNG行動として、SNSでの晒し行為や職場や家族への拡散、感情的な追及や脅迫的発言などが挙げられます。

気持ちは理解できますが、名誉毀損や脅迫に該当し、逆にトラブル化するリスクがあるため絶対にNG です。

弁護士に相談すれば、適法な対応ラインが明確になります。

相手との接触窓口を一本化でき、自分が加害者側に回る事態を防げるのは大きなメリットです。

寸借詐欺に遭った時は、被害者であり続けるための「守りの法対応」を専門家と一緒に進めることが重要です。

感情に任せた行動は、状況を悪化させる原因になりかねないのを理解しておきましょう。

寸借詐欺に関するよくあるQ&A

最後に、被害者と加害者、双方から寄せられる法的・実務的な疑問に回答します。

よくある誤解を解き、正しい法的知識を身につければ、適切な対応が可能になるでしょう。

Q.泣き寝入りするしかない?被害届や返金の可能性はある?

結論として、少額だからといって泣き寝入りする必要はありません

なぜなら、被害届は金額に関係なく提出できるからです。

被害届を出せば、同じ犯人による余罪追及の材料になります。

複数の被害届が集まれば、捜査が本格化するケースも少なくないのです。

なお、捜査開始後の示談交渉で返金される可能性もあります。

加害者側が不起訴や刑の軽減を望んで、被害弁償を提案される場合もあるので、諦めずに被害届を出すことが返金への第一歩となるでしょう。

Q.「後で返すつもりだった」という言い逃れは通る?

「返すつもりだった」という言い逃れは、ほとんどの場合通用しません

なぜなら、詐欺罪の成否は客観的な返済能力や嘘の有無で判断されるからです。

主に、借用時に嘘をついていた事実(欺罔行為)や当初から返済意思や返済能力がなかった状況、実際に返済していない経緯などが総合的に考慮されます。

口先だけの弁解では、司法を欺くことはできません。

返済能力がないにもかかわらず「返す」と言って金を借りた時点で、詐欺罪とみなされる可能性が高いでしょう。

Q.家族や知人が加害者になった場合の責任と対処法は?

身内が寸借詐欺を働いた場合でも、家族に法的な弁済義務はありません

刑法には「親族相盗例」という規定があり、親族間の窃盗や詐欺は刑が免除または親告罪となる場合がありますが、被害者が他人であれば通常の詐欺罪として扱われます。

なお、被害弁償を肩代わりすることは可能ですが、安易な肩代わりは本人の反省を妨げ、再犯リスクを高める懸念もあるので注意が必要です。

そのため、弁護士を通じて、本人への適切な働きかけと再犯防止策を検討することが望ましいでしょう。

まとめ

寸借詐欺は被害者にとっても加害者にとっても、放置すれば状況が悪化するトラブルです。

できるだけ早く専門家からアドバイスを仰ぐことが、問題解決への最短ルートとなるでしょう。

被害者の方は、少額だからと諦めずに警察への被害届を検討してください。

証拠を整理し、弁護士に相談すれば、返金や再発防止に繋がる可能性があります。

感情的な行動は避け、法的な手続きを進めることが大切です。

加害者になってしまった方は、早めに弁護士へ相談すれば、逮捕回避や不起訴、刑の軽減を目指せます。

一人で抱え込むと、状況はますます悪化するため、自首や示談交渉は専門家の判断を仰ぎながら進めましょう。

刑事事件に強い弁護士への相談は、被害者・加害者双方にとって有効な選択肢です。

まずは無料相談を活用し、現状の整理と今後の方針を専門家と一緒に検討しましょう。

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この記事の監修者
笠井 勝紀 (愛知県弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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