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寸借詐欺とは?逮捕の事例や量刑・立件されないための方法を解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
寸借詐欺とは?逮捕の事例や量刑・立件されないための方法を解説

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寸借詐欺(すんしゃくさぎ)とは、「財布を落とした」「交通費を忘れた」などとうそをつき、相手の善意につけ込んで、金銭をだまし取る行為のことをいいます。

「財布を落として帰りの電車賃がない」などと申し出ると、心優しい人であればきっとお金を貸してくれるでしょう。しかし、もしあなたにお金を返す気がなかったら、これは『寸尺詐欺』という犯罪にあたります。

本記事では、寸借詐欺に該当する行為や寸借詐欺で逮捕された場合の罰則、逮捕後の流れについて解説します。

ご家族や自身が寸借詐欺をおこした方へ

返すつもりもないのにお金を借りるのは、寸借詐欺にあたります。

たとえ少額であっても、これは立派な犯罪です。

 

詐欺罪で逮捕されると、10年以下の懲役を科される可能性があります。

そういった事態を防ぎ、執行猶予付き判決・不起訴処分を獲得するためには、ただちに弁護士に依頼をしましょう。

 

弁護士に依頼すれば、下記のようなメリットがあります。

 

  • 取り調べの受け方についてアドバイスがもらえる
  • 逃亡や証拠隠滅をする可能性がないことを資料の提出とともに主張し、勾留を防ぐ
  • 被害者との示談交渉を任せられる
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※弁護士には守秘義務があるので、相談内容が第3者に開示されることはありません。安心してご相談いただけます。詳細:弁護士職務基本規程第23条

寸借詐欺で逮捕される事例|主な手口と具体例

以下のような例が、寸借詐欺にあたります。

・「財布を取られてしまって帰られないので、交通費を貸してほしい」とうそを言って、通行人に交通費をもらい、返さない

・返す気がないのに「今度返すから、食事代を立て替えてほしい」とお願いし、友人に飲食代を出させる

・ネットで知り合った人に「すぐ返すからお金を用立ててほしい」とLINEをし、送金させる

人の善意につけ込むケースが多い

自分が困っている様子を演出し、人の善意につけ込むことで「お金を貸しましょうか?」という申し出を受けることが多く、詐欺と発覚しても「自分から貸してくれといったわけではない」と言い逃れする余地が残ります。

被害額は少額でも逮捕されるケースもある

被害者1人の被害額が少額のため、被害届を出さない人も多いです。また、詐欺の加害者と被害者に面識がないので、被害を申告しても犯人の特定が困難な場合もあります。さらに、寸借詐欺は口頭でのやり取りがほとんどであるため、詐欺の証拠が残りづらいということもあります。

寸借詐欺について、詐欺罪に問うためには『加害者が最初からだますつもりであった』ことを証明しないといけません。しかし、寸借詐欺の場合は被害額が少なく、また口頭でのやり取りしかないため、「返そうと思っていたけれど、事情があって返せなかっただけ」と言われると、当初からだますすつもりであったことを立証するのは至難です

例えば、最近では以下のような事例があります。

逮捕された実例

コンビニで現金をだまし取ったとして42歳の無職男性が逮捕

コンビニで現金をだまし取った詐欺の疑いで、富山県氷見市柳田、無職男性(42)が逮捕された。容疑は2015年9月17日、石川県津幡町のコンビニで「友人の車に財布を忘れた。帰るための交通費を貸してほしい」とうそを言い、30代の男性店長から6,000円をだまし取ったとしている。「返すつもりだった」と容疑を否認している。

津幡署が翌年1月、津幡町の別のコンビニで女性店員から同様の手口で1万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕していた。調べによると2015年6~12月、富山、石川両県のコンビニや薬局で計約60件、同じ手口の被害があり、関連を調べている。

参考:コンビニで寸借詐欺容疑、富山の42歳男を再逮捕 石川県警|産経ニュース

寸借詐欺で問われる罪と量刑

寸借詐欺は、被害額は少額かもしれませんが刑法上は『詐欺罪』に該当し、法定刑は10年以下の懲役刑しかありません。

(詐欺)

第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

引用元:刑法第246

詐欺罪の構成要件

詐欺罪とは、人をだまして(欺罔行為)、勘違いに陥らせ(錯誤)、物や利益を交付させ、結果として被害者に財産上の損害を負わせる行為を言います。寸借詐欺も、「財布を落とした」などとうそをつき、相手にお金を出させており、この要件を満たします。金額の多寡は問題ではないのです。

欺罔(ぎもう)|欺く行為とは

欺罔(ぎもう)とは、真実とはことなる事実を述べること、または、真実を告げる義務があるにもかかわらず告げないことをいいます。欺く対象は人に限り、電子機器を対象とした虚偽情報の入力は、電子計算機使用詐欺罪など別の犯罪に該当します。

(電子計算機使用詐欺)

第二百四十六条の二 前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。

引用元:刑法第246条の2

相手方の錯誤|騙されること

錯誤とは事実でないことを事実と誤信することです。より具体的には、被害者が財物を交付しようと思う動機に誤信があることを指します。錯誤の内容が財物の交付と関係がない場合は、錯誤があるとは評価されません。

【関連記事】詐欺罪で逮捕|初犯で執行猶予?懲役や逮捕後の流れ、逮捕事例など

寸借詐欺の法定刑は懲役10年

寸借詐欺(詐欺罪)で有罪判決を受けた場合、10年以下の懲役刑が宣告されます。詐欺罪に罰金刑はありません。なお、だまし取ったお金に関しては、返却する民事責任があります。

〈量刑の判断基準〉

執行猶予となる可能性のあるケース

初犯であり前科がない

被害額が少額であるか、被害弁償が完了している

被害者との間で示談が成立している

実刑となる可能性のあるケース

前科がある

被害額が高額であり、被害弁償も完了していない。

常習性がある

組織的な詐欺行為を行っている

上記のとおり、寸借詐欺で実刑を回避したいという場合は、被害者からだましとったお金を弁償することが大切です。詐欺罪は財産犯であり、相手の財産を損なわせたことにより罪に問われるからです。

寸借詐欺で逮捕されたら

寸借詐欺をした場合、法的には2つの責任を問われます。

①刑事事件として責任を問われる

②民事裁判で損害賠償請求をされる、です。

逮捕後の流れ

詐欺罪は重大犯罪であるため、詐欺で立件された場合、警察に逮捕される可能性があります。逮捕された場合、弁護士以外の人間と面会することはできなくなります。警察は逮捕後48時間以内に検察に事件と身柄を送致します。

【関連記事】勾留とは|勾留される要件と早期に身柄を釈放してもらうための対処法

検察による勾留判断|送検後24時間以内

検察は事件送致を受けると24時間以内に勾留の要否を判断します。この期間も弁護士以外の誰とも接見することは許されません。勾留とは被疑者が逃亡したり証拠隠滅したりしないように相当期間身柄を拘束しておくことをいいます。検察が勾留を請求し、裁判官がこれを認めた場合勾留が決定されます。

【関連記事】刑罰の「拘留」と処分の「勾留」|拘留と勾留の違い

勾留|原則10日間(最大20日間)

勾留中は留置場などに身柄を10日間拘束されます。その後、検察官が必要だと判断し、裁判官がその判断を認めた場合には、最大10日間の勾留期間延長措置が講じられます(合計20日間)。

起訴不起訴判断|逮捕から23日以内

逮捕されてから勾留期間が満了するまで(最大23日間)に検察官により起訴・不起訴の判断が下されます。ちなみに、検察は確実に有罪に持ち込めると判断する場合に限り起訴をするのが通常です。そのため、被疑者は起訴された場合、統計上99.9%の可能性で有罪判決を受けています。

【関連記事】刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応

寸借詐欺で逮捕・立件されないためには?

寸借詐欺をしてしまったら、被害者に謝罪し、すみやかに弁償をすることです。被害者が許して警察に被害申告をしなければ、詐欺行為が立件される可能性は低いでしょう。

逮捕されたら弁護士に相談

逮捕をされてしまったら、すぐに弁護士に相談しましょう。具体的には、逮捕をした警察官や留置場にいる警察官に「当番弁護士を呼んでください」と申し出るだけです。被疑者には黙秘権がありますので、弁護士が来るまでは、警察に何も話さないという対応も可能です。この当番弁護士は無料で利用することができますから、遠慮なく依頼して相談してみてください。

示談を行うことも有効な手段の1つ

示談とは、被害者と加害者の話し合いにより解決する手段です。示談が成立すれば、事件は当事者間では解決したものを評価されます。検察官がこの結果を重視して、不起訴処分となる可能性もゼロではありません。

寸借詐欺のように金銭が少額な事件の場合、被害者と示談成立によって、前科をつけずにすむ可能性もあります。いずれにしても、早急に事件解決を望むのであれば、今後どのような対応をすればよいのかも含めて、弁護士に相談することをおすすめします。

民事裁判を起される可能性もある

盗ったお金を自発的に返さない場合、被害者から民事裁判を起こされることがあります。民事裁判で負けると、強制執行をかけられ、強制的に財産を失うこともあります。

実際に訴訟となるケースは多くないとは思われますが、訴訟になろうがなるまいが盗んだお金を返還しなければならないことは当然です。またお金を返さなければ決して示談は成立しませんし、被害感情も厳しくなりますので、刑事責任も厳しく追及される可能性が高いでしょう。

まとめ

返すつもりもないのにお金を借りるのは、寸借詐欺にあたります。たとえ少額であっても、これは重大な犯罪です。

もしもあなたが軽い気持ちで寸借詐欺をしてしまったら、二度と同じことはくり返さず、すぐに被害者に謝罪してだまし取ったお金を返しましょう。

ご家族や自身が寸借詐欺をおこした方へ

返すつもりもないのにお金を借りるのは、寸借詐欺にあたります。

たとえ少額であっても、これは立派な犯罪です。

 

詐欺罪で逮捕されると、10年以下の懲役を科される可能性があります。

そういった事態を防ぎ、執行猶予付き判決・不起訴処分を獲得するためには、ただちに弁護士に依頼をしましょう。

 

弁護士に依頼すれば、下記のようなメリットがあります。

 

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  • 被害者との示談交渉を任せられる
  • 反省文の提出や贖罪(しょくざい)で反省の意を示す など

 

逮捕後72時間以内に接見できるのは弁護士のみです。

対応を間違い後悔しないためにも、まずは弁護士にご相談ください。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件(旧:刑事事件弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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