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オーバーステイとは?罪名や罰則、発覚する理由までわかりやすく解説

オーバーステイとは?罪名や罰則、発覚する理由までわかりやすく解説
  • 「もしかしてオーバーステイかもしれない…」
  • 「このまま日本にいて大丈夫なのだろうか」

在留期限を過ぎて滞在している状態は、入管法(出入国管理及び難民認定法)違反となり、刑事罰や退去強制の対象になる可能性があります。

しかし、どの時点からオーバーステイに該当するのか、どんな罪名や罰則があるのか、どのようなきっかけで発覚するのかを正しく理解している方は多くありません。

本記事では、オーバーステイの基本的な定義から、適用される罪名・罰則の内容、発覚する主な理由やケースまでを、法律の知識がない方にもわかりやすく解説します。

「放置するとどうなるのか」「今すぐ何をすべきか」を整理し、不安を抱える方が冷静に行動できるようサポートしますので、ぜひ最後まで参考にしてください。

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オーバーステイとは|外国人が在留期間を過ぎたあとも日本にいる状態

オーバーステイとは、在留カードやパスポートに記載された在留期間を過ぎたあとも、日本に滞在し続けている状態を指します。

日本の法律では「不法残留」とも呼ばれ、出入国管理及び難民認定法(入管法)に違反する行為です。

たとえば、留学ビザや就労ビザ、短期滞在ビザなどで来日し、期限内に更新や変更、出国の手続きをしないまま在留期間を1日でも過ぎてしまうと、その時点でオーバーステイに該当します。

「数日だけなら大丈夫」「うっかり忘れていた」という理由であっても、法律上は同じ扱いになるため注意が必要です。

オーバーステイになると、刑事罰や退去強制の対象となる可能性があり、将来的に日本への再入国が制限されるリスクもあります。

本人に悪意がなかった場合でも、在留資格の管理責任は原則として本人にあるため、「知らなかった」「気づかなかった」は通用しません

まずは、自分の在留期限がいつまでなのかを正確に確認し、期限が迫っている場合やすでに過ぎている可能性がある場合は、早めに専門家や入管へ相談することが大切です。

放置すればするほど、選択肢は限られてしまうので注意しましょう。

不法入国した外国人が日本に留まる状態もオーバーステイと呼ぶこともある

一般的に「オーバーステイ」と聞くと、正規のビザで入国したものの、在留期限を過ぎてしまったケースを思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、不法に入国した外国人が、そのまま日本に滞在し続けている状態についても、広い意味で「オーバーステイ」と表現されることがあります。

法律上は、不法入国と不法残留は別の違反行為として扱われます。

不法入国は、パスポートやビザを持たずに入国したり、他人名義の書類を使って入国したりしたケースなどが該当します。

一方で、不法残留は、正規に入国したものの、在留期限を超えて滞在している状態です。

いずれの場合も、入管法違反として重い処分の対象となり、退去強制や再入国禁止などのリスクがあります。

言葉の使われ方に違いがあっても、日本に正当な在留資格がないまま滞在している状態は、いずれも重大な法令違反であるという点に変わりはありません。

そもそも在留期間とは?どのくらいの期間?

在留期間とは、外国人が日本に滞在できる期限のことです。

これは、入国時や在留資格の変更・更新の際に、在留カードやパスポートの上陸許可シールなどに明記されます。

在留期間の長さは、ビザ(在留資格)の種類や活動内容によって異なります。

たとえば、短期滞在であれば15日・30日・90日など、留学や就労ビザであれば1年・3年・5年といった期間が設定されるのが一般的です。

また、在留期間は、自動的に延長されるものではありません。

うっかり忘れていた、忙しくて手続きできなかったといった理由でも認められないため、期限管理は自己責任でおこなう必要があります。

早めに確認し、余裕をもって手続きを進めていきましょう。

オーバーステイ(不法滞在)が発覚したらどうなる?罪名や罰則は?

オーバーステイが発覚すると、退去強制などの行政手続きが進むほか、事案によっては刑事手続きの対象にもなります。

ここでは、刑事上の罰則と行政上の罰則、それぞれについて整理して解説します。

刑事上の罰則|3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金または併科

オーバーステイは、入管法における「不法残留罪」に該当し、刑事罰の対象となります。

具体的には、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方(併科)が科される可能性があります。

第七十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

引用元:出入国管理及び難民認定法 | e-Gov 法令検索

オーバーステイは初犯であっても刑事罰の対象となり、罰金だけでなく拘禁刑が選択される可能性もあります。

一般的には初犯の場合、執行猶予付きの有罪判決となるケースが多く、短期間の超過や自ら出頭したケースでは不起訴となることも少なくありません。

ただし、不起訴であっても不法滞在の事実は残り、後の在留資格審査や再入国審査に影響する可能性があることを覚えておきましょう。

行政上の罰則|日本から退去強制/一定期間の上陸拒否

オーバーステイが確認されると、刑事手続きとは別に「退去強制」と呼ばれる行政手続きが進みます。

これは、法務大臣が不法滞在者に対して日本からの出国を命じるもので、収容・審査を経て退去強制令書が発付され、最終的には強制的に出国することになります。

また、退去強制となった場合は、日本への再入国が制限される「上陸拒否期間」が設けられます。

期間は状況によって異なり、以下のようにわかれます。

  • 自主出頭して出国命令制度を利用できた場合:原則1年
  • 通常の退去強制処分となった場合:原則5年
  • 複数回の違反など悪質と判断された場合:最長10年

これらの情報は入管庁で記録され続けるため、パスポートを更新しても違反歴が消えることはありません。

また、上陸拒否期間が経過したとしても、過去の違反歴が審査に影響し、必ずしも再入国が許可されるとは限りません。

オーバーステイはなぜバレる?発覚する主な理由

日本にはたくさんの外国人が住んでいるため、「オーバーステイをしてもバレないのでは?」と考える方もいるでしょう。

確かに、オーバーステイをしたからといって在留期限が切れた翌日に即バレるということは少ないでしょう。

しかし、そのまま隠し通すことはできません

日常の身分確認や職場でのチェックなど、さまざまな場面でオーバーステイが発覚するからです。

以下では、オーバーステイの代表的な発覚理由を3つ見ていきましょう。

在留カードの提示を求められバレる

在留カードは、日本で中長期に在留する外国人に対して常に携帯することが義務づけられている身分証明書です。

警察官や入国警備官などから職務質問や身分確認を受けた場合、正当な理由がない限り、必ず提示しなければなりません。

そして、オーバーステイの状態になると、そもそも在留カードの有効期限が切れている、またはカード自体を所持していないケースも多く見られます。

そのため、提示を求められた時点で不法滞在が発覚することも多いのです。

なお、在留カードの提示を拒否した場合には、1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金が科される可能性があります。

これは、オーバーステイそのものとは別に定められている提示義務違反に対する罰則です。

就労先などが通報する

企業は、在留資格のない外国人を雇用する際や契約更新時に在留カードの確認をおこないます。

これは、不法滞在者を雇ってしまった場合、企業側が不法就労助長罪に問われる可能性があるからです。

そして、在留カードの提出を求められた際、提示ができない、もしくは記載された在留期限が過ぎている場合、オーバーステイが企業側に発覚します。

その後、企業が入管局に通報することで、オーバーステイがバレてしまうでしょう。

なお、入管法には通報制度と報奨金制度が設けられており、通報に基づいて退去強制手続が進んだ場合、通報者には最大5万円の報奨金が支払われる仕組みもあります。

国または地方公共団体の職員でない限り、通報義務はありませんが、管理上のリスクから通報されることは珍しくありません

オーバーステイをしてしまった場合の対処法

オーバーステイに気付いたら、状況を放置せず、できるだけ早く手続きを進めることが重要です。

主な対処法は以下のとおりです。

  • 発覚するまえに警察や出入国在留管理局へ出頭する
  • 特別な事情があれば在留特別許可の申請をおこなう
  • 短期的なオーバーステイであれば特別受理をしてもらえる可能性もある

それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。

発覚するまえに警察や出入国在留管理局へ出頭する

オーバーステイに気づいた場合は、発覚する前に自ら出頭することが重要です。

放置して摘発されるよりも、自主的に申告したほうが処分が軽くなる可能性が高いからです。

また、一定の条件を満たす場合には、出国命令制度が適用される可能性があります。

出国命令制度とは、オーバーステイなどの入管法違反をした外国人が、自ら出入国在留管理局へ出頭した場合に、収容をせずに帰国を認める制度です。

強制退去とは異なり、手続きも簡素で、身体拘束を受けずに帰国できる点が大きな特徴です。

また、出国命令制度が適用されれば、通常の退去強制処分に比べて再入国禁止期間が短くなる(原則1年)というメリットもあります。

一方で、摘発されてから退去強制となった場合は、原則5年間の再入国禁止が科されるのが一般的です。

「まだバレていないから大丈夫」と考えて放置するのではなく、できるだけ早く行動することが、自身の不利益を最小限に抑える第一歩となることを覚えておいてください。

特別な事情があれば在留特別許可の申請をおこなう

家族状況や人道的な事情など、特別な理由がある場合は「在留特別許可」が検討されることがあります。

在留特別許可は法務大臣の裁量で認められる例外的な措置で、退去強制事由に該当する外国人でも、日本での生活を続けられる可能性があります。

在留特別許可が検討される事情は、以下のとおりです。

  • 日本人配偶者との婚姻や、日本国籍の子どもを養育している
  • 永住者である、またはかつて日本国民であった
  • 人身取引の被害者である
  • その他、退去させることが著しく不適切と判断される事情がある

許可が降りるかどうかは、家族構成、生活状況、素行、違反内容などを総合的に判断して決定されるため、必ず認められる制度ではありません。

申請には入管での面接が必要となる点にも注意が必要です。

短期的なオーバーステイであれば特別受理をしてもらえる可能性もある

従業員の在留期限超過がごく短期間であった場合、入管が申請を受理し、在留期間の延長が認められるケースがあります。

これは実務上「特別受理」と呼ばれる運用で、認められた場合はオーバーステイとして処罰されず、継続して在留が認められます

ただし、受理されるかどうかは状況によって左右され、短期間の超過であっても必ず認められる制度ではありません。

オーバーステイについてよくある質問

ここでは、オーバーステイについてよく寄せられる質問について解説します。

オーバーステイに時効はあるの?

オーバーステイには時効はありません

不法残留は「継続犯」とされており、在留期限を超えた状態が続く限り、違法状態も継続します。

何年経過しても違法性が消えることはなく、出頭や摘発をきっかけに退去強制・出国命令などの手続が開始されます。

オーバーステイをしている状況で日本人と結婚できる?

オーバーステイ中でも日本国内で婚姻手続きをおこなうこと自体は可能ですが、結婚しただけでは在留が合法化されるわけではありません

在留資格の取得には以下のような手続きが必要です。

  1. 帰国せずに在留特別許可を申請する方法
    日本人配偶者との婚姻関係や生活状況、人道的事情などを踏まえ、例外的に在留を認めてもらう制度です。ただし許可のハードルは高く、審査には長期間を要します。
  2. 一度帰国し、日本人配偶者が呼び寄せ手続をおこなう方法
    自主出頭後に出国命令となり、1年の上陸拒否期間を経てから「在留資格認定証明書交付申請」により再来日を目指す流れです。ただし、再入国が必ず保証されるわけではありません。

いずれの方法でも、必要書類の準備や事情の整理が不可欠であり、本人だけで対応するのは難しいことが多いため、弁護士など専門家への相談を検討しましょう。

オーバーステイ(不法滞在)をしている外国人をかくまうとどうなる?

不法滞在者を意図的にかくまう行為には法律上の罰則があり、入管法違反や刑法62条の「幇助」に該当する可能性があります

企業の場合、従業員寮の提供や生活支援の内容によっては「滞在の継続を助けた」と評価される可能性もあり、管理方法を誤ると企業側がリスクを負うおそれがあります。

そのため、不法滞在の疑いがある従業員を把握した場合は、安易に居住提供や支援を続けるのではなく、速やかに状況を確認し、弁護士など専門家へ相談したうえで適切な対応を取ることが重要です。

オーバーステイ中の外国人を雇用したら事業主にはどんな罰則がある?

オーバーステイ中の外国人を雇用すると、不法就労助長罪(入管法73条の2)の対象となり、3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金、または併科される可能性があります

雇用主側に「知らなかった」と主張する余地は限定的で、在留カードや資格外活動許可の確認を怠った場合でも過失として責任を問われることがあります。

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さいごに|オーバーステイをしてしまったら適切な対処を!

オーバーステイは、在留期限をわずかに過ぎただけでも不法滞在となり、罰則や退去強制など重大な問題につながる可能性があります。

しかし、早めに出頭したり、事情に応じた手続きを選ぶことで、より良い解決が図れるケースも少なくありません。

迷ったまま放置すると状況は悪化しやすいため、早期の判断が重要です。

対応に不安がある場合は、入管手続きに詳しい弁護士へ相談対応に不安がある場合は、入管手続きに詳しい弁護士へ相談することで、状況に合った選択肢を整理し、適切な対応に進むことができます

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この記事の監修者
豊田 雄一郎 (東京弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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