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強盗で逮捕されたら|罪の重さと逮捕後の流れ・対処法
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2018.12.5

強盗で逮捕されたら|罪の重さと逮捕後の流れ・対処法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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強盗罪(ごうとうざい)とは、脅迫や暴行などを用いて他人の財産を奪い取る行為です。金額の大きさにかかわらず、強度な脅迫・暴行によって他人の財産を強奪した場合には、強盗犯として扱われることになります。

 

ただ、一言に強盗といっても、その犯行内容は多岐に渡ります。罪の重さはどのような状況でどんな被害を与えたかによって判断されることになるでしょう。

 

この記事では、強盗の罪の重さや逮捕後の流れと対処法についてご紹介します。強盗で逮捕されたらどうなってしまうのかを確認したい場合は、参考にしてみてください。

 


不起訴を獲得するには弁護士にご相談下さい!
 
刑事事件では、いかに不起訴処分を獲得するかの弁護活動に重きが置かれます。身内が突然逮捕されて、どうすればいいのか不安の方も多いでしょうが、逮捕後は起訴まで最大23日間のタイムリミットがありますので、スピードが重要になります。
刑事弁護が少しでも後手になってしまうと、長期勾留や実刑判決など取り返しのつかない事態になることもあります。身近な方が逮捕されてしまったのであれば、まずは刑事事件が得意な弁護士への相談から行うようにして下さい。

強盗で逮捕されたときの罪の重さ

強盗罪は、犯行内容や被害の状況によって罰則が変わってきます。以下9種類のどの罪状に該当するかによって、罪の重さを判断することが可能です。

 

強盗の罪状

  • 強盗罪【5年以上の有期懲役】
  • 利益強盗罪【5年以上の有期懲役】
  • 強盗予備罪【2年以下の懲役】
  • 事後強盗罪【5年以上の懲役】
  • 昏睡強盗罪【5年以上の懲役】
  • 強盗致傷罪【無期|6年以上の懲役】
  • 強盗致死罪【死刑|無期懲役】
  • 強盗強姦罪【無期懲役|7年以上の懲役】
  • 強盗強姦致死罪【死刑|無期懲役】

 

強盗罪【5年以上の有期懲役】

冒頭でご紹介した通り、暴行罪とは、脅迫や暴行などを用いて他人の財産を奪い取る行為に対する罰です。強盗罪で有罪判決を受けた場合には、『5年以上の有期懲役』が罰則として科されることになります。

 

有期懲役とは

20年以下の懲役刑。複数の罪が重なる併合罪の場合には、最長30年となる。

 

下記の罪状も同様ですが、基本的に強盗罪には懲役刑しか定められていません。また、刑の短期も5年に設定されており、非常に重い罪です。そのため、強盗罪で起訴されて有罪となった場合、たとえ前科がなかったとしても実刑判決となり、服役することになる可能性も極めて高いといえます。

 

このように、強盗罪が非常に重い犯罪であることは一目瞭然といえるでしょう。

 

利益強盗罪【5年以上の有期懲役】

利益強盗罪とは、暴行や脅迫を利用して財産上の不法な利益を自分や他人で得る行為に対する罪です。例えば、飲食店で食事をして発生した代金を暴行や脅迫で免れようとする行為は、この罪に該当します。

 

利益強盗罪も通常の強盗罪とまったく同じです。罰則は、『5年以上の有期懲役』であり、非常に重い、深刻な犯罪です。

 

強盗予備罪【2年以下の懲役】

強盗予備罪とは、強盗の計画を企てる行為に対する罪です。実際に強盗に及んでいなくても、事前に計画をしていることが発覚した場合には、この罪に該当するでしょう。

 

強盗予備罪の罰則は、『2年以下の懲役』です。

 

事後強盗罪【5年以上の懲役】

事故強盗罪とは、相手の財産を奪った後に、財物の取り戻しや逮捕を免れる目的で、暴行や脅迫をする行為に対する罪です。例えば、万引きで店員や警備員による追跡を逃れるために殴ってしまった、という状況がこの罪に該当します。

 

事後強盗罪の罰則は、通常の強盗罪と同じであり『5年以上の有期懲役』です。

 

単なる窃盗であれば10年以下の懲役刑又は50万円以下の罰金刑であることと比べると、このような『逃れるため」の暴行・脅迫をすると罪が格段に重くなることがよくわかります。

 

昏睡強盗罪【5年以上の懲役】

昏睡強盗罪とは、人を昏睡させて財産を奪う行為に対する罪です。例えば、睡眠薬などで眠らせてお金を盗んだという場合には、この罪に該当します。

 

昏睡強盗罪の罰則は、『5年以上の有期懲役』です。

 

強盗致傷罪【無期|6年以上の懲役】

強盗致傷罪とは、強盗行為の結果、相手を負傷させた場合に成立する犯罪です。負傷の程度は関係がなく、強盗行為の結果、相手に少しでも怪我をさせた場合には、強盗致傷罪が成立する可能性があります。

 

強盗致傷の罰則は、『6年以上または無期懲役』と極めて重く、これが重大な犯罪行為であることがよくわかります。

 

無期懲役とは

刑期に定めがない懲役刑。近年は仮釈放されるケースも少なく、30年以上刑務所に収監されるケースもざらにある。

 

強盗致死罪【死刑|無期懲役】

強盗致死罪とは、相手を殺して財産を奪い取る行為に対する罪です。殺害する気はなかったとしても、暴行で被害者が亡くなった場合には、この罪に該当します。

 

強盗致死罪の罰則は、『死刑または無期懲役』です。

 

強盗・強制性交等罪【無期懲役|7年以上の懲役】

強盗犯が被害者を強姦した場合には、強盗・強制性交等罪として扱われます。強姦とは、暴行や脅迫を用いて女性の同意を得ずに女性器に男性器を挿入する行為です。

 

強盗強姦罪の罰則は、『7年以上または無期懲役』です。

 

強盗強姦致死罪【死刑|無期懲役】

強盗犯が強姦をして被害者が死亡してしまった場合には、強盗強姦致死罪として扱われます。

 

強盗強姦罪の罰則は、『死刑または無期懲役』です。

 

強盗罪の判決事例

強盗罪の判例(過去にあった刑事裁判の判決事例)を3つご紹介します。

 

判例1:強盗致傷で懲役6年の実刑判決

判例の概要

罪状

強盗致傷

罰則

懲役6年

犯行内容

約6万円の現金・金品の強奪と暴行

【詳細】平成24(わ)290  強盗致傷 

 

被告人は生活保護費をパチンコに使って生活に困窮し、隣人の金品を強奪しようと企てそれを実行。金槌での殴打や包丁での切りつけなど暴行をして傷害を負わせ、約6万円の現金と金品を強奪した事件です。

 

判例2:昏睡強盗で懲役10年の実刑判決

判例の概要

罪状

昏睡強盗

罰則

懲役10年

犯行内容

合計約260万円の現金・金品の強奪

【詳細】平成26刑(わ)1790  昏酔強盗,住居侵入,窃盗被告事件

 

被告人は、薬物を用いてターゲットを昏倒させて財産の強奪を繰り返し実行。6人の被害者から合計262万2,000円の現金と金品を強奪した事件です。

 

判例3:強盗殺人で無期懲役の実刑判決

判例の概要

罪状

強盗殺人

罰則

無期懲役

犯行内容

120万の強奪と殺人

【詳細】平成28年(わ)第648号,同第750号 強盗殺人,窃盗被告事件

 

被告人は、被害者の殺人と金品の強奪を企てそれを実行。後頭部を消火器で殴りつけて倒し暴行を続けて殺害、その後120万円の現金を強取した事件です。

 

強盗と恐喝の違い

恐喝罪とは、脅迫行為によって他人の財産を脅し取る行為です。他方、強盗罪は、脅迫または暴行を用いて他人の財産を奪い取る行為です。そのため、恐喝罪と強盗罪は、脅迫行為を手段として財物を得る点は重なっています。

 

両者の違いは、脅迫行為の程度です。恐喝罪の場合、人の生命、身体、財産、名誉自由に対する害悪を告げることにより、相手を畏怖させて財物を交付させる行為であるのに対し、強盗罪は暴行または脅迫行為によって相手の犯行を抑圧し、財物を奪取する行為です。

 

このように、恐喝罪は脅迫行為が比較的軽度であり、相手に財物を交付するかどうか意思決定の自由はかろうじて残されているのに対し、強盗罪の場合は脅迫行為が強度で、相手に財物を交付するかどうかの意思決定の自由すら許さない(相手の意思に関係なく財物を奪い取る)ものです。

 

例えば、『包丁や拳銃を持って脅迫した』という場合は、被害者には意思決定の余地がなく犯行は無理であるため、強盗行為となります。

 

他方、「殴るなどして危害を加える可能性があることをほのめかして脅迫した」という場合は、被害者に痛い目を見ないために財物を渡そうと意思決定する自由がかろうじて残されているため、恐喝罪となる可能性の方が高いでしょう。

 

このように、脅迫の程度が強く、被害者の抵抗がそもそも困難な脅迫行為は強盗罪、脅迫の程度が軽度であり、被害者に一定の意思決定の余地が残されているような脅迫は恐喝罪という整理をするのが適切と思われます。

 

【詳細記事】恐喝罪で逮捕された場合の罪の重さと迅速解決のための方法

 

強盗で後日逮捕されるまでの経緯

日本の強盗の検挙率は、約80%と非常に高くなっています。強盗は現行犯逮捕のイメージが強いですが、犯行から日数が経過した事件でも、警察による入念な捜査によって後日逮捕に繋がるケースは多いといわれています。

 

検挙状況

2014年

2015年

2016年

認知件数

3,056件

2,426件

2,332件

検挙件数

2,154件

1,915件

1,878件

検挙率

70.5%

78.9%

80.5%

【参考】平成28年の犯罪情勢-警察庁

 

強盗は上記の通り重大犯罪です。そのため、万引きや名誉毀損のような場合と異なり、警察はかなり本腰をいれて捜査に注力します。統計上も強盗罪を犯した人物は高い確率で検挙されており、逃げ切れる可能性はかなり低いといえるでしょう。

 

逮捕から刑事裁判までの流れ

 

上図は、逮捕から刑事裁判が行われるまでの流れです。強盗での逮捕の場合は、刑事裁判まで身柄拘束を受けるケースがほとんどかと思われます。

 

刑事裁判まで身柄拘束を受けて、刑事裁判で懲役刑の実刑判決が出たら、そのまま服役することになるでしょう。

 

なお、刑事裁判の有罪率は統計上99.9%といわれています。これは検察が確実に有罪に持ち込める事件のみを起訴しているからです。

 

そのため、一度起訴されて刑事裁判にかけられれば、たとえ起訴事実を否認していても、有罪判決(強盗の場合は実刑判決)を免れることは難しいかもしれません。

 

強盗の不起訴率は低い

起訴とは、検察官が逮捕者を刑事裁判にかけるかの意思表示です。起訴と判断されたら刑事裁判で審判を受けることになります。一方で、不起訴と判断された場合はお咎めなとなり、そのまま釈放されます。

 

警察庁のデータによると、強盗の不起訴率は47.6%と低くなっています。強盗のような重犯罪では、証拠が不十分であるような場合でない限り、確実に起訴されます。

 

強盗罪で逮捕され、その後起訴猶予となるケースは極めてまれでしょう(例えば強盗罪が成立せず、暴行・脅迫罪と窃盗罪が成立するに留まるようなケースです)。

 

執行猶予は情状酌量が必要

執行猶予とは、有罪判決が出ても一定期間を事なく過ごせば実刑を免除してもらえる制度です。例えば、『懲役2年、執行猶予3年』の判決だと、3年間ずっと犯罪を起こさず過ごすことで、懲役2年の罰則が免除されます。

 

しかし、原則として執行猶予は懲役3年以上の罰則がある場合は付与されません。強盗罪は5年以上の懲役刑が基本なので、減刑されない限りは執行猶予制度の対象外です。

 

他方、強盗罪について減刑がされた場合、3年以下の懲役を選択することも可能です。この場合、執行猶予がつく可能性もあります。執行猶予を望むのであれば、弁護士のサポートを受ける必要があるでしょう。

 

強盗罪で逮捕された場合の対処法

強盗罪は非常に重い罪のため、有効な弁護活動は限定的かもしれません。しかし、弁護士のサポートを受けながら対処をすることで最悪の状況を回避することはできるかもしれません。

 

強盗罪で逮捕されたときの対処法をご紹介します。

 

事実であれば真摯に認めて反省すること

事件を起こした本人が罪に対して反省をしているかは、刑事裁判の判決に影響する重要要素です。

 

もし逮捕事実が間違いないという場合は、まずは事実を真摯に認めてありのままを供述し、反省の態度を示すことが第一歩です。逮捕事実が間違いないのに、不合理な弁解を弄して罪を認めない場合、反省の態度がないとして、検察も裁判所もより厳しい態度で臨むことになります。

 

被害者への示談・弁済

強盗罪のように被害者がいる犯罪であれば、被害者と示談が成立しているかどうかは、刑事手続きに少なからず影響します。

 

例えば、被害者と加害者の間に示談が成立し、被害者が加害者の刑事処分を求めていないような場合は、起訴され有罪となっても執行猶予付き判決とすべき理由として考慮される可能性があります

 

重要弁護士に示談交渉を依頼するメリットとは?

 

強盗罪の成立を争う

逮捕された理由が強盗罪でも、事実関係によっては暴行・脅迫が強盗の実行行為と評価できなかったり、財物奪取と暴行・脅迫の間に因果関係が認められなかったりする場合はあり得ます。

 

この場合、強盗罪は成立せず、暴行・脅迫罪と窃盗罪が成立したり、恐喝罪が成立したりする場合もあります。

 

このような主張を適切に行うことで、深刻な罪である強盗罪での立件が見送られる(結果、より軽い罪で起訴・不起訴や、執行猶予の可否が判断される)ことはあり得ます。

 

まとめ

強盗罪は非常に罪の重い犯罪です。刑期は最低でも5年以上になるので減刑されない限り確実に実刑となります。

 

ただ、事件の状況によっては弁護士のサポートを受けることで、罰則を軽減できる可能性もあります。万が一、身近な方が強盗で逮捕されてお悩みの場合は、刑事裁判が確定する前にすぐ弁護士にご相談ください。

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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