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公開日:2018.7.19  更新日:2021.6.24

ひったくりで逮捕された場合の罪の重さと逮捕後の流れ・傾向

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ひったくりとは、荷物を持った歩行者に後ろから近づき、荷物を奪い取って逃走する行為です。もちろんこのひったくり行為は犯罪で、発覚すると窃盗罪で逮捕されることが多いです。

 

この記事では、「ひったくりで逮捕されるとどうなるのか?」「どのような罰則が与えられるのか?」「どのような対処法が取れるのか?」など、窃盗罪の罰則やひったくりで逮捕された後の流れを解説いたします。

ひったくり事件を起こしてしまった方へ

警察に逮捕された場合、次のようなリスクがあります。
 

  1. 仕事や学校に影響が出る可能性
  2. 重い罰則が科される可能性
  3. 前科がつく可能性がある

 

逮捕後72時間以内の対応で、今後の生活が大きく変わります。

対応を間違い一生後悔しないためにも、弁護士への相談をご検討ください。

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ひったくりとは|ひったくりの方法や特徴

冒頭でご説明したように、ひったくりとはバックなどの荷物を持った歩行者に近づき、荷物を奪って逃走する手口の犯罪です。後述しますが、日本ではひったくりでの逮捕は主に窃盗罪として扱われます。
 

ひったくりとは

加害者はバイク・自転車等の乗り物に乗っているケースが多い

加害者は荷物を奪って逃走するため、逃走用の乗り物に乗って犯行に及ぶことが多いです。ひったくりに多く使われる乗り物は、原付バイクが多くなっています。
 

被害者は女性が多い

ひったくりの被害者は女性が多くなっています。理由としては、抵抗されても力が弱いことや、バックの中に現金・カードの入った財布や貴重品を入れているケースが多いこと、また、手提げバッグを利用していることが多いことなどがあります。
 

ひったくりは夕方~夜間が多い

また、ひったくりが多く発生する時間帯として、夕方から夜間にかけて多くなっています。これは、あたりが薄暗いと犯人が目撃されても、ナンバーなどの犯人の特徴を認識しにくいことで、犯行に及ぶ者もその時間帯を狙っていることが考えられます。

ひったくりで逮捕されるまでの経緯

それでは、ひったくり犯はどのようにして逮捕されるのでしょうか。ひったくりはその場では逃走していますので、なかなか現行犯逮捕は難しくなっています。
 

一度のひったくりで逮捕されるケースは少ない

正直なところを言うと、一度のひったくりで逮捕に至るケースは少ないと言えます。というのも、加害者も逃走車のナンバーを隠していたり、服装も目立たないようなものでいたり、人目に付きにくい道路を狙ったりと、ある程度見つからないように対策を練っていることが多いからです。
 

ひったくりは複数に及ぶ犯行の後逮捕されることが多い

一度で簡単に逮捕されないことに気を良くして、ひったくり犯は犯行を繰り返します。その中の証言の一つや付近を警戒していた警察から最終的に逮捕されてしまうケースが多いようです。
 

ひったくり犯は前科者が多い

また、ひったくり犯には前科者が多くなっています。前科による直接的な影響は少なくはなっていますが、逮捕・拘束されたことにより、職を失い、ひったくりに及んでしまったという方も少なからずいるということが考えられます。
関連記事:前科と前歴の違い|それぞれの定義・生活や就職・ローンへの影響を解説
 

ひったくりで逮捕された場合の罪の重さ

それでは、ひったくりで逮捕されるとどのような罰則が待っているのでしょうか。

ひったくりで逮捕されると長期の身柄拘束は免れない

まず、ひったくりは窃盗罪の中でも悪質な罪で、さらに警察を挙げて抑止に向けて働きかけています。さらに、ひったくりでは数件~数十件の余罪があることも多く、そうなると拘束期間はかなり長引きます。
 
後述しますが、逮捕後起訴・不起訴処分を受けるまでは最大23日となっていますが、余罪が多いことで拘束期間が長引くことも多いです。

ひったくりのほとんどが窃盗罪

ひったくりで逮捕されると、窃盗罪として刑事手続きが行われることが多いです。窃盗罪での法定刑は、【10年以下の懲役/50万円以下の罰金】となっています。
関連記事:窃盗罪の罰金の相場|初犯と2回目で変わる?金額を抑える方法とは
 

被害者に暴行を加えた場合は強盗罪

一方で、被害者を突き飛ばして荷物を奪ったり、抵抗する被害者を引きずったりして暴行を加えてしまうと、強盗罪として処理されてくる可能性が高くなります。強盗罪の法定刑は、【5年以上の有期懲役】となっています。
 
さらに、被害者が怪我をしてしまうと、強盗致傷罪になり、【無期/6年以上の懲役】と非常に重い罰則が設けられています。
関連記事:強盗で逮捕されたら|罪の重さと逮捕後の流れ・対処法
 

ひったくりで逮捕された後の流れと期間

それでは、実際にひったくりで逮捕されてしまうと、どのような流れで刑事手続きが進められていき、どれほどの期間がかかるのでしょうか。こちらでは、ひったくりでの逮捕後の流れと期間について解説していきます。
 
事件の状況で、ひったくりは窃盗罪と強盗致傷罪のどちらかで捜査が進められるとお伝えしましたが、逮捕後の流れについては、刑事訴訟法によって決められていますので、原則的に以下のような流れになってくることは変わりありません。

警察の捜査|48時間

ひったくりで逮捕されるとまず、警察から捜査を受けます。警察での捜査は逮捕後48時間以内と決められており、この期間はたとえ被疑者の家族であっても、面会(接見)することができません。
 
また、無料で呼べる当番弁護士制度が使えるのも、この逮捕後すぐから可能になります。
【関連記事】
接見禁止とは|禁止の理由や期間・取り消して面会をする方法を解説
当番弁護士とは?呼び方や費用など、制度の概要をわかりやすく解説

検察の捜査|24時間

警察の捜査が終わると、次は検察へと身柄を移されます。これを送致(送検)と言い、検察での捜査は24時間以内です。

 

比較的簡易的な事件であれば、この24時間で検察の捜査が終わることも多いです。しかし、ひったくりは余罪も多かったり、悪質であることが多いため、24時間以内では捜査が終了しないことが多くあります。

勾留|原則10日最大20日

検察の捜査がもっと必要で、被疑者の身柄拘束が必要な場合、検察からの勾留請求により、身柄拘束期間が長引きます。このことを勾留と言いますが、勾留期間は原則として10日間。さらに捜査が必要な場合は、さらに10日延長した、最大合計20日間勾留されることがあります。
 
上記でもお伝えしていますが、ひったくりは悪質で、余罪も多いことから、この勾留期間が長引く傾向にあります。
関連記事:勾留とは|拘束される期間と要件・早期釈放を目指す5つの方法を解説

起訴・不起訴処分|逮捕後23日以内

検察は、警察からの捜査・検察からの捜査・勾留期間のそれぞれ最大の期間を合わせた合計23日以内に、起訴・不起訴の判断をしなくてはなりません。起訴・不起訴については、以下のコラムをご覧ください。
【関連記事】
起訴されると99.9%の確率で有罪|不起訴処分となる3つのポイント
刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応


この、起訴・不起訴の判断が刑事事件の捜査の中で特に重要です。事件を穏便に解決させていくには、逮捕されて23日以内の早い対応が非常に重要になってくるのです。
 

刑事裁判|逮捕から1~2カ月後

起訴処分を受けると、刑事裁判が行われますが、ひったくりでは起訴後も身柄拘束され続けることが多く、逮捕から1~2カ月と非常に長く拘束されることになります。もしも逮捕された方が就業していれば、勤務先から何かしらの処分や信頼関係を失うなどの影響が出てくることは十分に考えられるでしょう。
 
また、上記でもお伝えしましたが、強盗致傷罪で起訴されてしまえば実刑判決を受ける可能性が非常に高く、そのまま刑務所に入れられてしまいます。そうすると、数年間は社会復帰をすることができません。
【関連記事】
誰でもわかる刑事裁判の簡単ガイド!流れや民事裁判との違いとは?
【5分でわかる】執行猶予の仕組みを徹底解説!最長期間や条件は?

ひったくりで逮捕された後の対処法

いかがでしょうか。

 

ひったくりで逮捕されてしまうと、このような流れで刑事手続きが進められていきます。結論から言いますと、ひったくりの罪は重く、拘束期間が長引いたり、重い罰則を受けてくる可能性が高いでしょう。
 
もしもひったくりでご家族や身近な方が逮捕されてしまったら、以下のような弁護方法が取れます。しかし、これらを被疑者本人や身内の方が行うことは難しいと言えますので、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

当番弁護士を呼ぶ

まず、逮捕されると当番弁護士制度の利用が可能とお伝えしましたが、まずはどのような形であれ、弁護士との接点を作ることが重要です。ひったくりでは、身柄拘束が長引くことが多く、早期釈放の弁護や取調べ等の対応などのアドバイスをもらえます。
 
しかし、当番弁護士は初回の面会でしか無料でできませんので、本格的に事件を解決させていくのであれば、私選弁護士に依頼する必要があります。まずは、弁護士への相談から始めてみてください。
【関連記事】
当番弁護士とは?呼び方や費用など、制度の概要をわかりやすく解説
逮捕後すぐに弁護士を呼ぶべき4つの理由・弁護士の種類と呼び方
 

被害者との示談交渉

被害者との示談交渉は、刑事弁護の中でも最も有効な方法でもあります。しかし、ひったくりの場合、犯行が複数に及ぶケースもあり、その場合、個別の被害者への示談は難しくなるので、贖罪寄附によって反省の意を表すなどの方法も取れます。
【関連記事】
刑事事件を穏便に示談金で解決するために知っておくべきこと
刑事事件加害者の示談|示談をする3つのメリットと注意点
【刑事事件】事件別の示談金相場一覧と示談交渉のポイント
 

身柄解放の弁護

ひったくりで逮捕されると、長期間身柄拘束されることが多いのですが、初犯の場合、きちんと反省をしたり、逃亡・証拠隠滅のおそれがないようでしたら、身柄を解放されたり、不起訴処分になることもあり得ます。


そのような状況で拘束期間が長引いているようでしたら、弁護士が早期釈放の弁護活動を行うともあります。身柄解放が早まれば、職場や家庭などに及ぼす影響も少なくなってくるでしょう。
関連記事:勾留とは|拘束される期間と要件・早期釈放を目指す5つの方法を解説
 

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ひったくりで逮捕された実例

最後に、実際にひったくりで逮捕された例をご紹介します。上記のとおり、ひったくりでは余罪が多く、被害者が女性になっていることが多いです。
 

ひったくり容疑の男逮捕 70件の余罪

千葉県市川市でひったくりをしたとして、自称会社員の男が逮捕されました。付近では、同様の手口のひったくりが70件あるとして余罪を調べています。

 

手口は、背後からオートバイで近づき、自転車かごに乗っていたハンドバックを奪って逃走。ひったくりとして最も多い手口です。
参考:ひったくり容疑の男逮捕 市川周辺で類似被害70件 - 産経ニュース

コンビニの売上金1,200万円をひったくり 男2人を逮捕

コンビニの売上金1,200万円を自転車の前かごに入れて運んでいたところ、背後からバイクで近付いた男2人組が売上金を盗んで逃走しました。周囲の防犯カメラの映像から男2人の容疑が浮上、容疑者は覚せい剤取締法で逮捕されていたことが判明し、再逮捕されました。
参考:コンビニ売上1,200万円ひったくり、男2人組を逮捕│CHRISTIAN TODAY

50件以上のひったくり 大工の男逮捕

名古屋市東区の市道で、歩いて帰宅していた女性会社員の背後からバイクで近づき、持っていたハンドバックをひったくりました。通報から1時間後犯人の目撃情報と特徴の似た男を発見、窃盗容疑で逮捕されました。

 

同じ日に付近でもひったくりが起きており、男は関与を認め、そのほかにも50件以上やったと供述しています。
参考:ひったくり:「50件以上やった」42歳大工逮捕 名古屋│毎日新聞

広域でひったくり 少年ら4人逮捕

神奈川県の広域でひったくり事件が相次いだ事件で、20代の男2人と10代の少年2人の計4人が逮捕されました。手口は、軽ワゴン車で歩行者に近づき、後部座席に乗った少年らがスライドドアを開けて、通行人のバックをひったくるというものです。

 

合計10~20件の犯行を重ねていたとされています。
参考:広域で「ひったくり」重ねた高田西の少年ら4人を逮捕、日吉周辺で犯行の疑いも | 横浜日吉新聞

車いすの女性からひったくり 少年逮捕

車いすの女性から現金入りのバックをひったくったとして、無職の少年が逮捕されました。少年は車いすの女性に背後から徒歩で近づき、女性の膝の上に置かれていたバックを奪って逃走したとのことです。

 

現場近くの植え込みに隠してあったバックの指紋から少年が容疑者として浮上、逮捕に至りました。
参考:車いす女性からひったくり、17歳少年を逮捕 警視庁│スポーツ報知

まとめ

いかがでしょうか。

 

ひったくりは窃盗罪の中でも重い罪となります。さらに、ひったくり犯には前科者も多いことから、新たに逮捕されてしまったことに対してきちんと対処できていないと、その後の社会生活にも大きな影響が生じ、再び犯罪に手を出してしまう可能性も高まります。

もしも身近な方がひったくりで逮捕されてしまいお困りでしたら、近くの弁護士を探して相談してみることをおすすめします。

この記事の監修者を見るChevron circle down ffd739
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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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