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公開日:2018.7.19  更新日:2020.9.23

ひったくりで逮捕された場合の罪の重さと逮捕後の流れ・傾向

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ひったくりとは、荷物を持った歩行者に後ろから近づき、荷物を奪い取って逃走する行為です。もちろんこのひったくり行為は犯罪で、発覚すると窃盗罪で逮捕されることが多いです。

この記事では、「ひったくりで逮捕されるとどうなるのか?」「どのような罰則が与えられるのか?」「どのような対処法が取れるのか?」など。

窃盗罪の罰則やひったくりで逮捕された後の流れを解説いたします。

家族がひったくりで逮捕されてしまった方へ

 

ひったくりで逮捕された場合、次のようなリスクがあります。

 

  1. 学校・仕事に影響が出る可能性
  2. 再犯・前科などによっては重い処分になる可能性
  3. 前科がつく可能性がある

 

ひったくりは立派な窃盗罪であり、法定刑は10年以下の懲役、50万円以下の罰金と重くなっています。

 

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ひったくりとは|ひったくりの方法や特徴

冒頭でご説明したように、ひったくりとはバックなどの荷物を持った歩行者に近づき、荷物を奪って逃走する手口の犯罪です。後述しますが、日本ではひったくりでの逮捕は主に窃盗罪として扱われます。
 

ひったくりとは

加害者はバイク・自転車等の乗り物に乗っているケースが多い

加害者は荷物を奪って逃走するため、逃走用の乗り物に乗って犯行に及ぶことが多いです。ひったくりに多く使われる乗り物は原付バイクが多くなっています。
 

被害者は女性が多い

ひったくりの被害者は女性が多くなっています。理由としては、抵抗されても力関係が弱い事や、バックの中に現金・カードの入った財布や貴重品を入れているケースが多い、また、手提げバッグを利用していることが多いからなどがあります。
 

ひったくりは夕方~夜間が多い

また、ひったくりが多く発生する時間帯として、夕方から夜間にかけて多くなっています。これは、あたりが薄暗いと犯人が目撃されてもナンバーなどの犯人の特徴を認識しにくいことで、犯行に及ぶ者もその時間帯を狙っていることが考えられます。
 

ひったくりで逮捕されるまでの経緯

それでは、ひったくり犯はどのようにして逮捕されるのでしょうか。ひったくりはその場では逃走していますので、なかなか現行犯逮捕は難しくなっています。
 

一度のひったくりで逮捕されるケースは少ない

正直なところを言うと、一度のひったくりで逮捕に至るケースは少ないと言えます。というのも、加害者も逃走車のナンバーを隠していたり、服装も目立たないようなものでいたり、人目に付きにくい道路を狙ったりと、ある程度見つからないように対策を練っていることが多いからです。
 

ひったくりは複数に及ぶ犯行の後逮捕されることが多い

一度で簡単に逮捕されないことに気を良くして、ひったくり犯は犯行を繰り返します。その中の証言の一つや付近を警戒していた警察から最終的に逮捕されてしまうケースが多いようです。
 

ひったくり犯は前科者が多い

また、ひったくり犯には前科者が多くなっています。前科による直接的な影響は少なくはなっていますが、逮捕・拘束されたことにより、職を失い、ひったくりに及んでしまったという方も少なからずいるということが考えられます。
 
【関連記事】
前科と前歴の違い|知っておきたいその後の生活の影響度
 

ひったくりで逮捕された場合の罪の重さ

それでは、ひったくりで逮捕されるとどのような罰則が待っているのでしょうか。
 

ひったくりで逮捕されると長期の身柄拘束は免れない

まず、ひったくりは窃盗罪の中でも悪質な罪で、さらに警察を挙げても抑止に向けて働きかけています。さらに、ひったくりでは数~数十件の余罪があることも多く、そうなると拘束期間はかなり長引きます。
 
後述しますが、逮捕後起訴・不起訴処分を受けるまでは最大23日となっていますが、余罪が多いことで拘束期間が長引くことも多いです。
 

ひったくりのほとんどが窃盗罪

ひったくりで逮捕されると、窃盗罪として刑事手続きが行われることが多いです。窃盗罪での法定刑は【10年以下の懲役/50万円以下の罰金】となっています。
 
【関連記事】
窃盗罪の安全対策|罰金や罪に問われる危険な行為と対処法
 

被害者に暴行を加えた場合は強盗罪

一方で、被害者を突飛ばして荷物を奪ったり、抵抗する被害者を引きずったりして暴行を加えてしまうと、強盗罪として処理されてくる可能性が高くなります。強盗罪の罪は【5年以上の有期懲役】となっています。
 
更に、被害者が怪我をしてしまうと、強盗致傷罪になり【無期/6年以上の懲役】と非常に重い罰則が設けられています。
 
【関連記事】
強盗罪で逮捕されたら?罪の重さと逮捕後の流れと対処法
 

ひったくりで逮捕された後の流れと期間

それでは、実際にひったくりで逮捕されてしまうと、どのような流れで刑事手続きが進められていき、どれほどの期間がかかるのでしょうか。こちらではひったくりでの逮捕後の流れと期間について解説していきます。
 
上記で事件の状況でひったくりは窃盗罪と強盗致傷罪のどちらかで捜査が進められるとお伝えしましたが、逮捕後の流れについては刑事訴訟法によってある程度決められていますので、原則的に以下のような流れになってくることは変わりありません。
 

警察の捜査|48時間

ひったくりで逮捕されるとまず、警察から捜査を受けます。警察での捜査は逮捕後48時間以内と決められており、この期間はたとえ被疑者の家族であっても面会(接見)することができません。
 
また、逮捕後すぐに無料で呼べる当番弁護士制度が使えるのも、この逮捕後すぐに可能になります。
 
【関連記事】
接見禁止の理由と、接見禁止でも面会をするための方法
無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方
 

検察の捜査|24時間

警察の捜査が終わると、次は検察へと身柄を移されます。これを送致(送検)と言い、検察での捜査は24時間以内です。比較的簡易的な事件であればこの24時間で検察の捜査が終わることも多いのですが、ひったくりは余罪も多かったり、悪質なため、24時間以内では捜査が終了しないことが多くあります。
 

勾留|原則10日最大20日

検察の捜査がもっと必要で、被疑者の身柄拘束が必要な場合、検察からの勾留請求により、身柄拘束期間が長引きます。このことを勾留と言いますが、勾留期間は原則として10日間。さらに捜査が必要な場合は、さらに10日延長した最大合計20日間勾留されることがあります。
 
上記でもお伝えしていますが、ひったくりは悪質で、余罪も多いことからこの勾留期間が長引く傾向にあります。
 
【関連記事】
勾留の要件と流れ|勾留を防ぎ早く身柄を解放させる方法
 

起訴・不起訴処分|逮捕後23日以内

この、警察からの捜査・検察からの捜査・勾留期間のそれぞれ最大期間を合わせた合計23日以内に検察は起訴・不起訴の判断をしなくてはなりません。起訴・不起訴については以下のコラムをご覧ください。
 
この、起訴・不起訴の判断が刑事事件の捜査の中で重要で、事件を穏便に解決させていくには逮捕されて23日以内の早い対応が非常に重要になってくるのです。
 
【関連記事】
起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること
刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応
 

刑事裁判|逮捕から1~2カ月後

起訴処分を受けると、刑事裁判が行われますが、ひったくりでは起訴後も身柄拘束をされ続けることが多いです。逮捕から1~2カ月と非常に長いものとなっています。もしも逮捕された方が、就業していれば勤務先から何かしらの処分や信頼関係を失うなどの影響が出てくることは十分に考えられるでしょう。
 
また、上記でもお伝えしましたが、強盗致傷罪で起訴されてしまえば、実刑判決を受ける可能性が非常に高く、そのまま刑務所に入れられてしまいます。そうすると数年間は社会復帰をすることができません。
 
【関連記事】
刑事裁判の全て|知っておくべき基礎知識
執行猶予の仕組みを分かりやすく解説|執行猶予獲得する方法
 

ひったくりで逮捕された後の対処法

いかがでしょうか。ひったくりで逮捕されてしまうと、このような流れで刑事手続きが進められていきます。結論から言いますと、ひったくりの罪は重く、拘束期間が長引いたり、重い罰則を受けてくる可能性が高いでしょう。
 
もしもひったくりでご家族や身近な方が逮捕されてしまったら、以下のような弁護方法が取れます。しかし、これらを被疑者本人や身内の方が行うことは難しいと言えますので、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
 

当番弁護士を呼ぶ

まず、逮捕されると当番弁護士制度の利用が可能とお伝えしましたが、まずはどのような形であれ、弁護士との接点を作ることが重要です。ひったくりでは身柄拘束が長引くことが多く、早期釈放の弁護や取り調べ等の対応などアドバイスをもらえます。
 
しかし、当番弁護士は初回の面会しか無料でできませんので、本格的に事件を解決させていくのであれば、私選弁護士に依頼する必要があります。まずは弁護士への相談から始めてみて下さい。
 
【関連記事】
無料で簡単に呼べる当番弁護士は逮捕で困った被疑者の味方
逮捕後に呼べる弁護士の種類と選ぶにあたってのポイント
 

被害者との示談交渉

被害者との示談交渉は、刑事弁護の中でも最も有効な方法でもあります。しかし、ひったくりの場合、犯行が複数に及ぶケースもあり、その場合、個別の被害者への示談は難しくなるので、贖罪寄附によって反省の意を表すなどの方法も取れます。
 
【関連記事】
刑事事件を穏便に示談金で解決するために知っておくべきこと
【刑事事件加害者の示談】示談の3つのメリットと注意点
【刑事事件】事件別示談金相場一覧と示談交渉のポイント
 

身柄解放の弁護

ひったくりで逮捕されると、長期間身柄拘束されることが多いのですが、初犯の場合、きちんと反省をしたり、逃亡・証拠隠滅の恐れがないようでしたら、身柄を解放されたり、不起訴処分になることもあり得ます。
 
そのような状況で拘束期間が長引いているようでしたら、弁護士によって早期釈放の弁護活動を取ってもらえることもあります。身柄解放が早まれば、職場や家庭などに及ぼす影響も少なくなってくるでしょう。
 
【関連記事】
勾留の要件と流れ|勾留を防ぎ早く身柄を解放させる方法
 

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ひったくりで逮捕された実例

最後に実際にひったくりで逮捕された例をご紹介します。ご説明のように、ひったくりでは余罪が多く、被害者が女性になっていることが多いです。
 

ひったくり容疑の男逮捕 70件の余罪

千葉県市川市でひったくりをしたとして、自称会社員の男が逮捕されました。付近では同様の手口のひったくりが70件あるとして余罪を調べています。手口は、背後からオートバイで近づき自転車かごに乗っていたハンドバックを奪って逃走。ひったくりとして最も多い手口です。

参考:ひったくり容疑の男逮捕 市川周辺で類似被害70件 - 産経ニュース
 

コンビニの売上金1200万円ひったくり 男2人を逮捕

コンビニの売上金1200万円を自転車の前かごに入れて運んでいたところ、背後からバイクで近付いた男2人組が売上金を盗んで逃走。周囲の防犯カメラの映像から男2人の容疑が浮上、容疑者は覚せい剤取締法で逮捕されていたことが判明し、再逮捕されました。

参考:コンビニ売上金1200万円ひったくり 男2人を逮捕 警視庁 - 産経ニュース
 

50件以上のひったくり 大工の男逮捕

名古屋市東区の市道で、歩いて帰宅していた女性会社員の背後からバイクで近づき持っていたハンドバックをひったくり。通報から1時間後犯人の目撃情報と特徴の似た男を発見、窃盗容疑で逮捕されました。同じ日に付近でもひったくりが起きており、男は関与を認め、そのほかにも50件以上やったと今日実しています。

参考:ひったくり:「50件以上やった」42歳大工逮捕 名古屋 - 毎日新聞(Web Archives)
 

広域でひったくり 少年ら4人逮捕

神奈川県の広域でひったくり事件が相次いだ事件で、20代の男2人と10代の少年2人の計4人が逮捕されました。手口は、軽ワゴン車で歩行者に近づき、後部座席に乗った少年らがスライドドアを開けて通行人のバックをひったくるというものです。合計10~20件の犯行を重ねていたとされています。

参考:広域で「ひったくり」重ねた高田西の少年ら4人を逮捕、日吉周辺で犯行の疑いも | 横浜日吉新聞
 

車いすの女性からひったくり 少年逮捕

車いすの女性から現金入りのバックをひったくったとして、無職の少年が逮捕されました。少年は車いすの女性に背後から徒歩で近づき、女性の膝の上に置かれていたバックを奪って逃走。現場近くの植え込みに隠してあったバックの指紋から少年が容疑者として浮上、逮捕に至りました。

参考:車いす女性からひったくり、17歳少年を逮捕 警視庁 - スポーツ報知
 

まとめ

いかがでしょうか。ひったくりは窃盗罪の中でも重い罪となります。さらに、ひったくり犯には前科者も多いことから、今回逮捕されてしまったことできちんと対処できていないと、社会生活にも大きな影響が生じ、再び犯罪に手を出してしまう可能性も高まります。
 
もしも身近な方がひったくりで逮捕されてしまいお困りでしたら、近くの弁護士を探して相談してみることをおすすめします。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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