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虐待の種類と逮捕事例|逮捕後の流れと傾向まとめ
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2017.12.25

虐待の種類と逮捕事例|逮捕後の流れと傾向まとめ

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児童虐待は刑事事件にもなりうる犯罪行為であり、当然、逮捕の可能性があります。なお、児童虐待防止法上の罰則規定では1年以下の懲役または100万円以下の罰金が定められています(これ以外にも暴行、傷害、強要等の罪が成立する可能性もあります。)。

 

また、メディア上で実名報道をされる可能性もあり、この場合、社会的信用を失ってしまうかもしれません。

 

児童虐待は許されない行為です。今回は、虐待の定義をお伝えした上で、虐待の事例や逮捕された場合の手続についてお伝えしていきます。

 

ご家族が虐待で逮捕…お悩みの方へ

 

虐待は許される行為ではありませんが、どういった経緯でそうなったのか、今後どうすべきかご家族は向き合わなくてはなりません。

 

『まず状況を確認したい』『今後どうしたらいいかわからない』とお悩みの方は、弁護士に相談することをおすすめします。

 

弁護士に相談することで以下のことが期待できます。

 

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 【目次】
児童虐待で逮捕される基準と罰則
児童虐待の定義
児童虐待によって課される罰則
虐待で逮捕された後の流れ
警察による取調べ|48時間以内
検察への送検|24時間以内
勾留|原則10日間(最大20日間)
起訴もしくは不起訴が決定
虐待が発覚する経緯
虐待で逮捕されそう(された)な場合にできること
逮捕されそうな本人ができること
反省をする
私選弁護人をつける
逮捕された家族の方ができること
虐待で逮捕された判例
傷害罪で懲役5年の判決が下った判例
暴行罪で懲役1年の判決が下った判例
まとめ

 

 

児童虐待で逮捕される基準と罰則

まず、どのような行為が児童虐待に該当し逮捕されるのかを明らかにしておきましょう。

 

児童虐待の定義

児童虐待防止等に関する法律では、児童虐待を次のように定義しています。

 

一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。

三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。

四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

引用元:児童虐待の防止等に関する法律第2条

 

どこからが虐待でどこからが虐待ではないのか線引が難しい場合もあるかもしれませんので、何が児童虐待に当てはまるのか判断に迷う場合は、上記の条文の強調部分を参考にすると良いでしょう。

 

児童虐待によって課される罰則

また、同法14条には次のような規定があります。

 

児童の親権を行う者は、児童のしつけに際して、その適切な行使に配慮しなければならない。

引用元:児童虐待の防止等に関する法律第14条

 

虐待はしつけに関する適切な行為ではないため、これに違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処される可能性があります(児童虐待の防止等に関する法律第17条)。

 

また、それ以外にも暴行罪、傷害罪、強要罪などに該当する可能性があります。それぞれの罰則は次の通りです。

 

  • 暴行罪|2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料(刑法208条)
  • 傷害罪|15年以下の懲役又は50万円以下の罰金(刑法204条)
  • 強要罪|3年以下の懲役(刑法223条)

 

虐待で逮捕された後の流れ

虐待が発覚して警察に逮捕された場合、どのような流れになるのか確認していきましょう。

 

 

警察による取調べ|48時間以内

逮捕されると、警察から48時間以内の取調べを受けることになります。基本的に虐待の事実があるのであれば素直に応じましょう。そうすることで取調べは比較的穏やかに進んでいきます。

 

ただ、容疑を否認する場合は、時間以内に自白の証拠を取るために警察から厳しい追求があるかもしれません。取調べの実態に関しては、関連記事でお伝えしています。

 

【関連記事】

取り調べの実態と有効に進めていくための3つの方法

 

検察への送検|24時間以内

警察からの取り調べが終わると、次は検察官に被疑者の身柄が引き渡されます。検察は24時間以内に、被疑者をどうするべきか決断をします。

 

この間の捜査では不十分と判断された場合、勾留が決定し、身柄拘束の期間が長くなります。

 

勾留|原則10日間(最大20日間)

送致後、被疑者の捜査や身柄拘束を継続する必要があると検察が判断した場合、勾留請求を行い、裁判所に認められれば最大10日間の勾留があります。

 

さらに、検察が裁判所に勾留延長を申請して認められた場合、勾留期間が最大20日まで延長される可能性があります。

 

起訴もしくは不起訴が決定

逮捕から勾留までの期間に検察が起訴・不起訴を決定します。不起訴であれば身柄を開放され自由の身になれますが、起訴されれば刑事裁判を受けることになり、刑事罰を受けることがほとんどです。

 

日本では起訴されると99%有罪判決が下るので、刑罰を受け前科がつくリスクを考えるのであれば、逮捕され起訴が決定するまでの期間13日~23日の間に行動を起こさなければなりません。

 

また、起訴された場合次のようなリスクが生じます。

 

  • 前科がつく
  • 懲役もしくは罰金刑に処される
  • 実名報道される可能性がある
  • 社会的信用を失う可能性がある

 

被害の程度にもよりますが、弁護士に相談をすることで、このようなリスクを回避・軽減できる場合があります。

 

 

虐待が発覚する経緯

目撃者が警察に通報することをきっかけに虐待は発覚します。顔さえ殴らなければバレないと考え暴力がエスカレートすることもあるかもしれませんが、どこかに虐待の痕跡は出るものです。

 

子供の元気がなくなったことに保育園や幼稚園、学校の職員が気付くかもしれませんし、子供自身が虐待を受けていると誰かに伝える場合もありえます。

 

かといって家に監禁でもすれば、不審に感じた保育園や幼稚園、学校の職員からの追求があるでしょう。

 

 

虐待で逮捕されそう(された)な場合にできること

虐待は許されることではありません。ただ、心の底から暴力を振るったことを悔いているのであれば、これまでの行いを反省し、然るべき対応をしていきましょう。

 

ここでは、虐待で逮捕されそう(された)場合にできることをお伝えします。

 

逮捕されそうな本人ができること

反省をする

素直に反省をすることで、逮捕されない場合もあります。

 

警察が人を逮捕する際は、逮捕状を出さなければなりません。逮捕状を出すには、次の2つの条件を満たす必要があります。

 

 

全く反省の色が見られない被疑者は上記に当てはまる可能性が高く、逮捕状を発行できる条件を満たし得ます。

 

一方、虐待を深く悔いており、償いの気持ちがある人であれば、後者の条件に当てはまらない場合もあります。

 

ただ、被害の程度からして悪質と判断されればこの限りではありません。

 

私選弁護人をつける

私選弁護人をつける事で、逃走の意志がないことを証明しやすくなります。

 

また、高齢者などに虐待をした場合などであれば、被害者との示談交渉をすることで、不起訴を目指せます。

 

示談交渉が済んでいるか否かが起訴・不起訴の判断に影響を与えますので、有罪判決が下ることや前科がつくことを避けたいのであれば、きちんと反省の意を示し、示談交渉に応じてもらえるように働きかけましょう。

 

通常被害者は加害者と直接合いたいとは思わないので、示談をするのであれば私選弁護人をつけるのが妥当です。

 

もちろん金銭を払えばやってしまったことが消えるわけではありませんが、少なくとも傷を負った被害者を金銭面からサポートすることはできます。

 

逮捕された家族の方ができること

既に加害者本人が逮捕されている場合、本人が逮捕された時にどうすれば良いのか知らない可能性があります。

 

警察からの事情聴取で、間違った対応をしてしまう可能性もあるかもしれません。ここでは、起訴・不起訴の決定が下される逮捕後13日~23日の間に、ご家族の方ができることをお伝えします。

 

当番弁護士制度を利用する

当番弁護士制度とは、刑事事件で逮捕された被疑者が弁護活動を希望する時に利用できる制度で、逮捕後~勾留までの期間に1度だけ無料で呼ぶことができます。

 

取調べ中は弁護士しか面会ができません。ご家族の方が当番弁護士制度を活用することで、被疑者は取調べでどういう対応をするべきかなど、相談をすることができます。

 

当番弁護士制度を活用する際は、逮捕された地域の弁護士会に電話をしましょう。

 

私選弁護人をつける

ただ、当番弁護士制度は1度しか利用できないので、被害者との示談交渉をしたい場合など、継続的な弁護活動が必要な場合は私選弁護人をつけましょう。

 

虐待で逮捕された判例

傷害罪で懲役5年の判決が下った判例

被告人は当時1歳の被害者が泣き止まないことに腹を立て、被害者を床に投げつけるなどして、右外傷性急性硬膜下血腫、外傷性脳浮腫の傷害を負わせました。

今回の傷害罪に加えて暴行罪の前科があり、再犯加重(刑法57条)をされて5年以下の懲役が言い渡されました。

参考:

事件番号 平29(わ)286号

事件名 傷害被告事件

文献番号 2017WLJPCA08046002

 

暴行罪で懲役1年の判決が下った判例

子育てでストレスが貯まっていた被告人は、夫(A)とともに実子(B)に殴る蹴るの暴行を加えたり、自動車に放置したりしたりするようになりました。

被告人には暴行罪と執行猶予が適用され、最終的に1年の懲役が言い渡されました。

参考:

事件番号 平29(わ)287号

事件名 暴行被告事件

文献番号 2017WLJPCA07276006

 

 

まとめ

虐待で逮捕された場合、暴行罪、傷害罪、強要罪などの罪に問われる可能性があります。

 

反省の意思の有無や示談成立の事実などが、起訴・不起訴の判断や、刑の重さに影響してきます。虐待の事実があり警察に逮捕された場合、加害者本人は素直に罪を認め取り調べに応じましょう。

 

また、被害者と示談交渉を進める際は私選弁護人をつけることをオススメします。被害者感情を考えれば、加害者が直接と交渉するのは現実的ではありません。

 

もし既に家族が逮捕されてしまった場合、起訴・不起訴が決定するまでに13日~23日の猶予しかないので、一刻も早く対応をしていきましょう。

この記事を監修した法律事務所

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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