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留置所の面会ルール8つ|差し入れの仕方や面会できないときの対処法も解説

東日本総合法律会計事務所
加藤 惇
監修記事
留置所の面会ルール8つ|差し入れの仕方や面会できないときの対処法も解説

家族が逮捕されたとき、留置所で面会ができます。しかし、面会は逮捕直後から可能なわけではなく、曜日・時間・人数など厳しいルールもあります。

ルールを知らずに警察へ行っても、家族に会えない可能性があるので注意しましょう。

本記事では、留置所での面会ルールや差し入れの注意点、面会できないときの理由とその対処法まで具体的に解説します。逮捕直後から被疑者と会える「弁護士の接見」についても触れるので、参考にしてください。

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留置所での面会とは?

留置所での面会とは、家族や友人などが面会室を通じて被疑者と会うことです。必ず警察官が立ち会い、時間や話せる内容に厳しい制限があります。

そもそも留置所とは、逮捕・勾留された被疑者を収容するために警察署内に設けられた施設。正式には「留置施設」と呼ばれ、弁護士や警察官などの刑事実務にかかわる人は「留置場」と呼ぶのが一般的です。裁判が確定するまでの身柄拘束の場として機能します。

留置所での面会時間は15分〜20分程度に制限され、事件に関わる会話は中止させられる可能性もあります。

なお、弁護士が被疑者と会う場合は「接見」と呼び、一般の面会とは異なります。警察官の立ち会いなしで、逮捕直後から時間・回数の制限なくおこなえる点が大きな違いです。

項目 一般面会 弁護士の接見
開始時期 勾留決定後(逮捕から3日~4日後) 逮捕直後から
立会人 警察官が必ず立ち会う なし(秘密交通権あり)
時間制限 15分〜20分程度 なし
回数制限 1日1組まで なし
話せる内容 制限あり 制限なし
接見禁止の影響 面会不可になる 影響なし(接見可能)

留置所で面会するときの基本ルール8つ

留置所で面会するときの基本ルール8つ

留置所での面会には、全国の警察署でほぼ共通する8つの基本ルールがあります。ルールを事前に把握しておかないと、当日に面会できない事態になりかねません。

詳細な受付時間や運用は各警察署の留置管理課によって異なる場合があるため、事前に電話による確認をおすすめします。

①面会できるのはいつから?

被疑者との面会が可能になるのは、原則として裁判官による勾留決定がなされたあとです。逮捕から3日~4日後が目安となります。

逮捕後は主に以下の流れで進み、逮捕直後の最大72時間は弁護士以外との面会はできません。

段階 時間の目安 弁護士以外との面会
①逮捕(警察が身柄を確保) 0日目 不可
②送検(検察官へ引き渡し) 逮捕から48時間以内
③勾留請求(検察官が裁判官に請求) 逮捕から72時間以内
④裁判官が勾留決定 逮捕から約3日後 勾留決定の翌日から可能

面会が可能になったかどうかは、依頼している弁護士に確認するのが確実です。弁護士は逮捕直後から接見できるため、勾留決定の有無をいち早く把握しています。

弁護士に依頼していない場合は、警察署の留置管理課に直接電話で問い合わせてください。「〇〇(被疑者名)が勾留されているかどうか、また面会できる状況か教えてください」と伝えれば、担当者が案内してくれます。

②面会できる人

原則として、家族に限らず恋人(彼氏・彼女)や友人、職場の同僚なども面会できます。被疑者との関係を問わず、一般の人であれば申し込みは可能です。

ただし、以下のケースでは面会が認められません。

  • 共犯関係が疑われる人物
  • 暴力団関係者など、接触が不適切と判断される人物
  • 被疑者本人が面会を拒否している場合

なお、内縁関係の配偶者や婚約者のように関係性の証明が難しいケースでは、警察署から説明や証明書類の提示を求められる場合があります。事前に留置管理課に確認しておくと安心です。

③面会できる曜日と時間帯

面会できるのは、平日の日中のみです。土日・祝日・年末年始は原則として面会できません。

時間帯の目安は午前8時30分〜午後4時頃ですが、警察署によって異なります。また、昼休み(正午〜午後1時頃)は受付が中断されることが多い点にも気をつけましょう。午後に訪問する場合は、午後1時以降を目安にするとスムーズです。

具体的な受付時間は警察署によって異なるため、事前に弁護士に聞くか、電話で確認してください。

④面会の時間と回数の制限

1回の面会時間は15分〜20分程度で、延長は認められません。時間の計測は厳密におこなわれます。

また、面会回数は1日1組までとされる留置所がほとんどです。「組」の単位で制限されているため、複数の家族が別々に面会できません。異なるグループが面会したい場合は、日を分けて訪問する必要があります。

弁護士は回数・時間を問わず接見できるため、緊急の伝達事項がある場合は弁護士に依頼するのが有効です。

⑤一度に面会できる人数

面会室に入れる人数は、三人程度までが一般的です。小さな子どもも一人としてカウントされます。

規定人数以上で訪問しても、その場で交代はできません。人数を超える場合は、グループを分けて別の日に面会する必要があります。

誰が面会に行くかを事前に調整し、人数を絞ってから訪問しましょう。

⑥面会時の警察官の立ち会いと話せる内容

面会には、以下の目的から必ず留置管理課の警察官が立ち会います。

  • 証拠隠滅や逃亡に関する打ち合わせの防止
  • 自傷・自殺企図の防止
  • 不正な物品の受け渡し防止

警察官に話を聞かれているため、込み入ったプライベートな話はしにくいでしょう。また、事件関係者の名前を出したり、共犯者の動向を話したりするのも避けるべきといえます。

なお、事前申告なしでの外国語での会話や、意味のわかりにくい隠語の使用は禁止されており、発覚した場合は面会が即時中止されます。

⑦面会時にかける言葉

留置所では、限られた15分〜20分で本人を励ます言葉を伝えることが面会の最大の目的です。具体的には、次のような会話を心がけましょう。

  • 体調や精神状態の確認(「体は大丈夫?」「ご飯は食べられてる?」)
  • 家族の近況報告(「みんな元気にしているよ」)
  • 弁護士選任の意向確認
  • 「ずっと味方でいるから大丈夫」といった励ましの言葉

逮捕されている本人は精神的に不安定な状態です。責めるような言葉や過度な心配を表す言葉は避け、味方であると短い言葉で伝えるのが大切です。

⑧面会時に持ち込めるもの・持ち込み禁止のもの

面会室へはスマートフォンやボイスレコーダーなど、撮影・録音ができるものは持ち込めません。そのほか、危険物も持ち込みが禁止されています。

持ち込めないものの例
  • スマートフォン・携帯電話・パソコン
  • ボイスレコーダー・カメラ
  • たばこ・ライター
  • カッターなどの危険物

万が一録音・撮影が発覚した場合、面会は即時中止となります。メモと筆記用具は持ち込める場合がありますが、メモを被疑者に直接見せる行為は禁じられており、内容を読み上げる形で伝える必要があります。

留置所で面会するときの差し入れルール

留置所では、現金・衣類・書籍などの差し入れが可能ですが、差し入れできる物品には細かいルールがあります。禁止されているものも多く、ルールを知らずに持参しても受け取ってもらえません。

差し入れ品はあくまで自弁購入(自己負担での購入)を補助する位置づけです。留置所内でも売店での購入ができるため、現金の差し入れは特に喜ばれます。

差し入れの渡し方

差し入れは、面会時に直接持参するか、郵送でおこなう2つの方法があります。

直接持参する場合は、面会とは別の手続きが必要です。留置管理課の窓口で差し入れ申込書に必要事項を記入し、担当の警察官に品物を預けます。

郵送する場合は、本人が勾留されている警察署宛に送ります。送付前に警察署へ連絡し、受け取り可能な品目や手続きを確認しておくと確実です。

なお、差し入れ品は全て警察官によって内容をチェックされたうえで、本人に渡されます。

差し入れできるものの具体例

現金や衣類、書籍類などが差し入れできます。ただし細かいルールがあるため、事前に警察署に確認するのが確実です。

主な差し入れ可能品の詳細は次のとおりです。

品目 詳細
現金 留置所内で食事や日用品の購入に使用できる。上限額が設定されている
衣類 スウェットやTシャツなどシンプルなもの。フードの紐・ズボンの紐・金具付きの衣類は不可
書籍・雑誌 小説・雑誌・写真集など。ホチキス留めの書類は針を外す必要がある
便箋・封筒・切手 手紙のやり取り用として差し入れ可能
写真 家族の写真など。本人の精神的な支えになる

差し入れできないものの具体例

食べ物・飲み物は、衛生管理や毒物混入のリスクから一切差し入れできません。どんな食品でも受け付けてもらえないため、持参しても無駄になります。

主な禁止品目は次のとおりです。

  • 食品全般・飲料水
  • タバコ・ライター
  • 医薬品・サプリメント
  • シャンプー・化粧品
  • ひも状のもの(ベルト、ヘアゴムなど)
  • ボールペン・先の尖った筆記用具

差し入れ品は全て警察官によって厳しくチェックされます。ルール違反の物品が含まれていると、その場で受け取りを拒否されるため、あらかじめよく確認しておきましょう。

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【面会の申し込み方法】留置所へ直接訪ねて申し込む(予約不可)

面会は予約制ではなく、警察署の窓口に直接出向いて申し込みます。面会の流れは次のとおりです。

  1. 留置管理課の窓口で「面会したい」と申し出る
  2. 身分証明書を提示して面会申込書を記入する
  3. 待機(取調べの状況によって待ち時間が発生する)
  4. 面会室へ案内される
  5. 面会終了・退出

面会は電話やインターネットでの予約はできません。被疑者の1日のスケジュール(取調べや裁判所・検察庁への移送)が事前に確定しないためです。

訪問前に警察署へ電話して「今日の面会は可能か」「面会しやすい時間帯はあるか」を確認するのは可能です。取り調べや移動の予定と重なると、長時間待たされる場合があります。時間に余裕を持って訪問しましょう。

面会時に必要なもの:身分証や印鑑

面会の申し込みには、本人確認のための身分証明書が必須です。

使用できる身分証明書
  • 運転免許証
  • パスポート
  • マイナンバーカード

警察署によっては、申込書への押印のために印鑑(認印)が必要な場合もあります。念のため持参しておきましょう。

忘れものがあると面会できない可能性があります。出発前に必ず確認してから訪問してください。

留置所で面会できない主な理由3つ

面会に行っても必ずしも会えるとは限りません。主に3つの理由から、面会を断られる可能性もあります。

理由が不明で不安な場合は、弁護士に相談すると状況を確認できます。

接見禁止決定が出ている

罪証隠滅や逃亡のおそれがあると裁判官が判断した場合、弁護士以外との面会や手紙のやり取りを一切禁止する接見禁止決定が出されます。家族であっても面会は認められません。

接見禁止が出やすい事件の類型は次のとおりです。

  • 組織的な犯罪(詐欺グループ、暴力団関連など)
  • 共犯者がいる否認事件
  • 証拠隠滅のおそれが高いと判断された事件

接見禁止中は、外部の人間と自由にコミュニケーションが取れるのは弁護士だけです。本人にとっては非常に孤立感の大きい状況であり、弁護士の存在が唯一の心の支えとなります。

接見禁止は解除できる?

接見禁止を解除するには、弁護士を通じて裁判所へ「準抗告」や「一部解除の申立て」をおこなうのが有効です。

準抗告は接見禁止決定そのものに対する不服申立てです。接見禁止の必要性がないと裁判所に認めてもらえれば、解除されることがあります。

一部解除の申立ては、家族など特定の人だけ面会を許可するよう求める手続きです。準抗告より認められやすい傾向にありますが、申立てをおこなう家族が証拠隠滅をしないと誓約するなどの対応が求められます。

どちらの手続きも専門的な法的知識が必要なため、刑事事件に詳しい弁護士への依頼が不可欠です。

取調べや移動の時間と重なっている

被疑者は日中、取り調べや検察庁・裁判所への移送があり、その時間は面会できません。面会できる時間まで待つか、日を改める必要があります。

時間帯の傾向として、午前中は取調べがおこなわれる可能性が高く、午後の早い時間帯が比較的面会しやすいといえます。ただし、あくまで目安であり、状況によって異なります。

訪問前に警察署へ電話し、面会可能な時間帯を確認してから向かうと、無駄足を防げるでしょう。

本人が面会を拒否している

被疑者本人にも面会を拒否する権利があります。家族に心配をかけたくない、合わせる顔がないといった理由で断るケースも少なくありません。

本人の意思は尊重されるため、強制的に面会することはできません。拒否された場合、手紙を送るか、弁護士を通じて家族の気持ちを伝える方法があります。

弁護士であれば本人と接見し、面会を拒否している真意を確認したり、家族の思いを代わりに伝えたりすることが可能です。本人が孤立感を感じている場合、弁護士の言葉が心を開くきっかけになるケースもあります。

弁護士なら逮捕直後から無制限に面会(接見)できる

弁護士の接見交通権は刑事訴訟法第39条で保障されており、接見禁止決定の対象外です。家族が会えない状況でも、弁護士だけは本人と自由に話せます。

弁護士に依頼するメリットは次のとおりです。

  • 捜査の進捗状況を確認し、家族に伝えてくれる
  • 取調べへの適切な対応をアドバイスしてくれる
  • 不当な捜査や自白の強要を抑止できる
  • 勾留阻止・早期釈放に向けた活動をおこなってくれる
  • 家族への伝言を届ける架け橋になってくれる

逮捕直後の72時間は、勾留の可否が決まる最も重要な時間帯です。早い段階で弁護士に相談することが、その後の処分に大きく影響します。

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留置所での面会に関するよくある質問

ここでは、留置所での面会についてよく寄せられる質問に回答します。個別の事情については、弁護士への相談をおすすめします。

土日や祝日に面会することはできますか?

できません。面会受付は平日日中の開庁時間に限られています。土日祝日は留置管理課の担当者が少なく、面会対応できる体制にないためです。

なお、弁護士による接見は土日祝日でも可能です。緊急の伝達事項がある場合や、仕事の都合で平日の訪問が難しい場合は、弁護士に依頼することで本人と連絡が取れます。

留置所面会は毎日できますか?

土日祝日の面会はできませんが、平日であれば毎日の面会は可能です。

ただし、1日1組までという制限があるため、複数のグループが同じ日に面会することはできません。取調べや移送の予定と重なった場合は、その日の面会自体ができないこともあります。

毎日面会を希望する場合は、訪問前に警察署へ電話して面会可能かどうかを確認してから向かうと確実です。

面会で泣いてしまっても大丈夫ですか?

大丈夫です。大切な人が逮捕された状況で感情的になるのは自然なことです。

ただし、涙を見た本人が「心配をかけてしまった」と自分を責め、精神的に追い詰められる場合もあります。限られた時間のなかで本人を励ませるよう、面会前に伝えたい内容をメモにまとめておくと冷静に話しやすくなるでしょう。

面会の一番の目的は、本人に「あなたの味方がいる」と伝えることです。

逮捕を会社に知られたくないです。どうすればよいですか?

無断欠勤が続くと解雇のリスクがあるため、逮捕の事実を伏せたまま「体調不良」「家庭の事情」などとして、家族から会社に連絡するのが一般的な対応です。

逮捕の事実を正直に伝える法的義務はありません。ただし、会社の就業規則に逮捕された事実を報告する義務が定められている場合があります。場合によっては、報告しなかったこと自体が懲戒処分の対象となるリスクも否定できません。

就業規則の内容や会社への連絡方法など、具体的な対応は弁護士に相談しましょう。

まとめ

留置所での面会は逮捕された本人を精神的に支える大切な機会ですが、厳しいルールのもとでおこなわれます。

接見禁止決定が出ている場合、家族であっても面会できません。そのような状況で本人と唯一コンタクトが取れるのが弁護士です。弁護士は逮捕直後から時間・回数の制限なく接見でき、早期釈放や不起訴処分に向けた活動もおこなってくれます。

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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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