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逮捕とは?定義・要件・逮捕後の流れ・逮捕された場合の対処法を解説

逮捕とは?定義・要件・逮捕後の流れ・逮捕された場合の対処法を解説

逮捕とは、犯罪を犯した疑いのある被疑者の身柄を拘束する手続きのことです。

被疑者の逃亡や証拠隠滅を防ぐためにおこなわれ、逮捕後は取り調べや勾留などの刑事手続きがスピーディに進行します。

あくまでも逮捕は刑事手続きのひとつにすぎず、逮捕されたからといって有罪が確定したわけではありません

刑事事件の被疑者として逮捕されても、速やかに弁護士による弁護活動を受けることで、前科を回避して日常生活に復帰できる可能性があります。

本記事では、刑事事件における逮捕の定義や種類、逮捕後の刑事手続きの流れや、弁護士に相談・依頼するメリットなどを解説します。

簡単3STEP

Q1 あなたは事件の…

逮捕とは

ここでは、刑事事件の逮捕の定義や目的などについて解説します。

逮捕の定義

逮捕とは、刑事事件の被疑者の身柄を拘束する手続きのことです。

日本では「無罪推定の原則」が適用されるため、逮捕された時点では犯人として刑罰が確定したわけではありません。

逮捕後に取り調べや勾留などの刑事手続きを経たのち、刑事裁判が開かれて有罪判決が確定した場合、刑罰を受けることになります。

なお、被疑者の身柄を拘束して捜査が進行する刑事事件のことを「身柄事件」と呼びます。

身柄事件では各手続きにタイムリミットが設けられており、逮捕後から数えて最大23日間の身柄拘束が継続します。

逮捕の目的

逮捕の主な目的は、被疑者の逃亡や証拠隠滅を防止することです。

捜査機関側が「逃亡や証拠隠滅のおそれがある」と判断した場合は、逮捕がおこなわれます。

なお、刑事事件の中には、被疑者を逮捕せずに捜査が進行するケースもあります。

たとえば、以下のような条件を満たしていると「逃亡や証拠隠滅のおそれが低い」と判断され、身柄事件ではなく在宅事件として捜査が進行する場合もあります。

  • 犯罪が比較的軽微である
  • 被害者との示談交渉が成立している
  • 被疑者が犯行を認めており、反省している
  • 被疑者が定職に就いており、家族と同居している など

逮捕・勾留・起訴の違い

逮捕と混同されやすい用語としては、勾留や起訴などがあります。

ここでは、逮捕・勾留・起訴の違いについて解説します。

逮捕と勾留の違い

勾留とは、刑事事件の被疑者・被告人の身柄を拘束する手続きのことです。

勾留は、被疑者の起訴前におこなわれる「被疑者勾留(起訴前勾留)」と、起訴後におこなわれる「被告人勾留(起訴後勾留)」の2種類があります。

逮捕も勾留も「身柄を拘束する刑事手続き」という点は共通していますが、手続きのタイミングや拘束期間の長さなどの点で大きく異なります。

たとえば、逮捕は刑事手続きの初期段階でおこなわれる手続きですが、勾留は逮捕・取り調べ・検察官送致などが済んだあとにおこなわれる手続きです。

また、逮捕の期間は最大72時間であるのに対し、被疑者勾留では最大20日間、被告人勾留では原則2ヵ月と比較的長期間であるという点でも異なります。

逮捕と起訴の違い

起訴とは、検察官が裁判所に対して刑事裁判の開廷を求める手続きのことです。

逮捕も起訴も「刑事手続きのひとつ」という点は共通していますが、手続きのタイミングや目的などの点で大きく異なります。

たとえば、逮捕は刑事手続きの初期段階でおこなわれる手続きですが、起訴は逮捕・取り調べ・検察官送致・勾留などが済んだあとにおこなわれる手続きです。

また、逮捕の主な目的は「被疑者の逃亡や証拠隠滅の防止」であるのに対し、起訴の場合は「被疑者に対する処罰を求める」という点でも異なります。

逮捕・勾留・起訴などの各手続きの進め方については「逮捕された場合の流れ」で後述します。

逮捕は3つの種類がある

刑事事件の逮捕は、以下のとおり通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の3つに分類されます。

  通常逮捕 現行犯逮捕 緊急逮捕
逮捕状 必要 不要 逮捕後に請求
一般人による逮捕 不可 不可
逮捕のタイミング 逮捕状の発付後 犯行中・犯行直後 急速を要する場面

ここでは、それぞれの主な特徴について解説します。

1.通常逮捕(後日逮捕)|犯行後に逮捕状を発付して逮捕すること

通常逮捕とは、裁判官が発付する逮捕状に基づいてなされる逮捕のことです。

通常逮捕の要件は以下の2つです。

  • 被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があること
  • 逃亡または証拠隠滅のおそれなどの逮捕の必要性があること

なお、犯罪の中でも「30万円以下の罰金刑・拘留・科料」に該当するものについては、以下のいずれかの要件も満たしている必要があります。

  1. 被疑者が住居不定である
  2. 被疑者が正当な理由なく出頭要求に応じない

通常逮捕されやすいケースや通常逮捕される場合の流れなど、通常逮捕について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

2.現行犯逮捕|犯行中や犯行直後に逮捕状なしで逮捕すること

現行犯逮捕とは、犯行中や犯行直後になされる逮捕のことです。

現行犯逮捕の要件は以下のとおりです。

  • 現に犯罪をおこない、または現に犯罪をおこない終わった者であること

なお、裁判官が発付する逮捕状は不要であり、捜査機関ではなく一般人による私人逮捕も認められています(刑事訴訟法第213条)。

たとえ犯行現場を直接目撃していなくても、以下のいずれかの要件を満たしている場合は「準現行犯逮捕」として、現行犯逮捕と同様に逮捕状無しでの私人逮捕が可能です。

  • 犯人として追呼されている
  • 盗んだ物や犯罪に使ったとみられる凶器などを所持している
  • 身体や服などに明らかな犯罪の証拠がある
  • 呼び止めに対して逃走した

現行犯逮捕されやすいケースや現行犯逮捕される場合の流れなど、現行犯逮捕について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

3.緊急逮捕|緊急性の高い重大犯罪の場合に逮捕状なしで逮捕すること

緊急逮捕とは、緊急性の高い重大犯罪の場合になされる逮捕のことです。

緊急逮捕の要件は以下の3つです。

  1. 死刑・無期・長期3年以上の拘禁刑のいずれかに該当する犯罪であること
  2. 罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由があること
  3. 急速を要し、裁判官に逮捕状を求めることができないこと

なお、裁判官が発付する逮捕状無しで逮捕できるものの、逮捕後は速やかに逮捕状の請求手続きをおこなう必要があります。

緊急逮捕されやすいケースや緊急逮捕される場合の流れなど、緊急逮捕について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

逮捕された場合の流れ

刑事事件を起こして逮捕された場合、基本的には上図の流れで刑事手続きが進行します。

ここでは、各手続きの流れについて解説します。

1.警察による取り調べ・検察への送致|逮捕後48時間以内

刑事事件を起こして逮捕された場合、最初におこなわれるのは取り調べです。

警察官による取り調べでは、事件に関する内容や被疑者本人の身上などについて尋ねられ、受け答えの内容は供述調書に記録されます。

逮捕後の刑事手続きにはタイムリミットがあり、逮捕後48時間以内に取り調べは終了して「検察官に事件を送るか微罪処分とするか」が判断されます。

微罪処分となれば、捜査は終結となり、刑罰や前科は付きません。

微罪処分となりやすいケースや微罪処分の獲得方法など、微罪処分について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

2.検察による勾留請求の判断|送致後24時間以内

警察官から検察官に事件が送られた場合、検察官による取り調べがおこなわれます。

送致後24時間以内に取り調べをおこなったうえで「裁判官に勾留請求するか在宅事件とするか」が判断されます。

在宅事件となれば、身柄が解放されるものの捜査は継続しており、日常生活を送りながら捜査機関からの呼び出しに応じることになります。

在宅事件となりやすいケースや在宅事件となった場合の流れなど、在宅事件について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

3.勾留・起訴不起訴の判断|原則10日間・最大20日間

検察官による勾留請求が認められた場合、身柄拘束が継続します。

勾留期間は原則10日間ですが、検察官が「10日間では足らない」と判断した場合は勾留延長の請求がなされることもあります。

勾留延長の請求が認められると10日間延長され、逮捕後から数えて最大23日間も身柄拘束が継続します。

検察官は、勾留期間のうちに「被疑者を起訴するか不起訴とするか」を判断します。

勾留される要件や勾留の回避方法など、勾留について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

4.事件終了(不起訴の場合)

不起訴処分となれば、捜査は終結となり、刑罰や前科は付きません。

なお、不起訴処分は以下の3つのパターンに分けられます。

  • 嫌疑なし:犯罪を犯した疑いが一切ない場合に下される不起訴処分
  • 嫌疑不十分:犯罪を犯した疑いが残っているものの、十分な証拠が揃っていない場合に下される不起訴処分
  • 起訴猶予:犯罪を犯したことが明白であるものの、検察官側の裁量で起訴を見送る場合に下される不起訴処分

不起訴処分となるケースや不起訴処分の獲得方法など、不起訴処分について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

5.刑事裁判(起訴された場合)

起訴された場合、被疑者は被告人へと呼称が変更され、刑事手続きが進行します。

身柄事件では、保釈が認められないかぎり起訴後も勾留されたまま刑事裁判が開かれます。

刑事裁判では、弁護側と検察側に分かれて主張を展開し合い、最終的には裁判官によって有罪無罪や量刑が言い渡されます。

なお、日本の刑事裁判の有罪率は99%以上と言われており、起訴されると高い確率で有罪判決が下されて前科が残ります

刑事裁判の進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

逮捕された場合に弁護士へ相談・依頼する3つのメリット

刑事事件を起こして逮捕された場合は、速やかに弁護士へ相談・依頼しましょう。

刑事事件が得意な弁護士にサポートしてもらうことで、主に以下のようなメリットが望めます。

  1. 逮捕直後から接見してアドバイスしてくれる
  2. 早期釈放を目指して動いてくれる
  3. 不起訴処分や減刑獲得が望める

ここでは、刑事事件における弁護士の必要性について解説します。

1.逮捕直後から接見してアドバイスしてくれる

弁護士なら、逮捕直後からでも接見してアドバイスを受けることが可能です。

刑事事件を起こして逮捕された場合、逮捕後から最大72時間は家族や友人とは会うことができず、精神的に不安定な状態になるおそれがあります。

刑事手続きに関する十分な知識がないと、逮捕後におこなわれる取り調べで不用意な発言をしたりして、のちのち不利な状況に陥るリスクもあります。

弁護士と話すだけでも精神的に楽になりますし、取り調べでの受け答えの仕方などもアドバイスしてくれるため、不利な供述調書を作成されずに済むというのもメリットです。

2.早期釈放を目指して動いてくれる

弁護士に依頼すれば、早期釈放を目指して動いてもらうことも可能です。

刑事事件を起こして逮捕された場合、逮捕後から数えて最大23日間の身柄拘束が継続するおそれがあります。

身柄拘束が長引くほど日常生活への影響も大きくなり、会社員の場合は懲戒解雇されたり、学生の場合は退学処分となったりするリスクが高まります。

弁護士は、捜査機関に対する意見書の提出や、準抗告の申し立てなどのあらゆる手段を用いて尽力してくれるため、日常生活への影響を最小限に抑えられる可能性があります。

3.不起訴処分や減刑獲得が望める

弁護士のサポートを得ることで、不起訴処分や減刑獲得が望めるというのもメリットです。

刑事裁判の有罪率は非常に高いため、起訴された場合は高い確率で前科が付きます。

前科を回避するためには、検察官が起訴不起訴を判断するまでの間に適切な弁護活動を受けることが大切です。

弁護士は、依頼後速やかに証拠収集や被害者との示談交渉などを進めてくれますし、たとえ起訴されたとしても法律知識を駆使して主張立証を尽くしてくれて、実刑を回避できる可能性があります。

簡単3STEP

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逮捕に関するよくある質問5選

ここでは、逮捕に関するよくある質問について解説します。

1.逮捕とは何ですか?逮捕を回避するにはどうするべき?

逮捕とは、刑事事件の被疑者の身柄を拘束する手続きのことです。

以下のとおり通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の3つに分類され、逮捕状の有無や逮捕のタイミングなどが異なります

  通常逮捕 現行犯逮捕 緊急逮捕
逮捕状 必要 不要 逮捕後に請求
一般人による逮捕 不可 不可
逮捕のタイミング 逮捕状の発付後 犯行中・犯行直後 急速を要する場面

逮捕を回避するためには、なるべく早いうちに弁護士に相談・依頼するのが効果的です。

弁護士なら、自首のアドバイスや警察署への同行などのサポートが受けられるほか、被害者との示談交渉の代行なども依頼でき、逮捕を回避できる可能性が高まります。

2.逮捕されたらどうなる?必ず有罪になる?

逮捕された場合の流れ

刑事事件を起こして逮捕された場合、上図のような流れで手続きが進行します。

あくまでも逮捕は刑事手続きのひとつにすぎず、逮捕されたからといって有罪が確定したわけではありません。

ただし、速やかに弁護活動を依頼するなどの対応を取らないと、起訴されて有罪判決となる可能性が高まります

3.逮捕されるとどのようなリスクがある?

刑事事件を起こして逮捕された場合、主に以下のようなリスクがあります。

  • 家族からの信用を失う可能性がある
  • 学校を退学処分となるおそれがある
  • 勤務先から懲戒解雇されるおそれがある
  • 前科が残った場合、就職・転職で不利に働くこともある
  • 実名報道され、インターネット上に情報が残り続ける場合もある など

特に有罪判決が下されて前科が残った場合、今後の生活が大きく変わるおそれがあります。

刑事事件の加害者になった際は、逮捕の回避や不起訴処分の獲得に向けて動きましょう。

4.緊急逮捕の対象となる犯罪とは?

緊急逮捕の対象となる犯罪は、死刑・無期・長期3年以上の拘禁刑のいずれかに該当する犯罪です(刑事訴訟法第210条1項)。

一例として、以下のような犯罪が該当します。

罪名 法定刑
殺人罪 死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑(刑法第199条
現住建造物放火罪 死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑(刑法第108条
傷害罪 15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金刑(刑法第204条
詐欺罪 10年以下の拘禁刑(刑法第246条
恐喝罪 10年以下の拘禁刑(刑法第249条
窃盗罪 10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金刑(刑法第235条
強盗罪 5年以上の有期拘禁刑(刑法第236条
不同意性交等罪 5年以上の有期拘禁刑(刑法第177条
不同意わいせつ罪 6ヵ月以上10年以下の拘禁刑(刑法第176条

5.逮捕歴は一生残りますか?

刑事事件の逮捕歴・前歴・前科などの記録は、基本的に生涯残り続けます

過去の犯罪歴の情報は、捜査機関のデータベースにて保管されています。

再び刑事事件を起こした場合は、刑事処分を決める際の判断材料として考慮され、より重い処分となる可能性があります。

さいごに|刑事事件で逮捕されたら、ベンナビ刑事事件で相談を

刑事事件を起こして逮捕された場合、スピーディに刑事手続きが進められます。

長期間の身柄拘束や重い処分を回避するためには、なるべく速やかに適切な弁護活動を受けることが大切です。

今すぐ頼れる弁護士を探したいなら、当サイト「ベンナビ刑事事件」がおすすめです。

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この記事の監修者
濵門 俊也 (東京弁護士会)
常に依頼者様のお話に耳を傾け、お気持ちに寄り添うよう心がけています。ただの法律相談ではなく、カウンセリングのような面談をするようにしております。法律に関係のないことでもお気軽にお話ください。
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編集部

本記事はベンナビ刑事事件を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ刑事事件に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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