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取り調べの実態と有効に進めていくための3つの方法
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取り調べの実態と有効に進めていくための3つの方法

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取り調べとは、被疑者や参考人に出頭を求めて、事件に関する内容の事情を聴取することです。取り調べに強制力はありませんが、逮捕・勾留されている被疑者は断ることが出来ません。万が一逮捕されてしまったときに重要になることは、取り調べでの対応です。
 
事件に遭遇しないかぎりは、なかなか知ることもできない取り調べの実態ですが、今回は、特に逮捕後の取り調べにフォーカスを当てて、取り調べがどのように行われるのかと、取り調べを受ける際に気をつけるポイントと対処法を記載します。
 
また、この記事では、取り調べの対策を掲載していきますが、決して「やったことを覆す」ような取り調べのアドバイスはしておりません。本当にやった内容であれば、自白することが一番の解決への近道でしょう。

 


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取り調べと任意取り調べと事情聴取

まず、取り調べと同様に事情聴取という言葉も聞いたことがあるでしょう。事情聴取も事件の事情を聴取することから、取り調べとあまり違いはありませんが、被疑者には使われず、証人となる参考人に使われます。
 
また、任意取り調べという言葉もあります。これは、嫌疑のある人物に対しての取り調べに使われ、取り調べ段階では、拘束もされておらず、取り調べを拒む権利も、退去することもできるため、”任意”という言葉が強調されています。
 
ですので、一般的な認識としては、取り調べ=逮捕後の被疑者、任意取り調べ=犯罪の疑いがある人物、事情聴取=証人・参考人というものがあります。(法的に定められていないので、あくまで一般論です。)

 

取り調べは強制ではない

冒頭でご説明しましたが、取り調べは強制的ではありません。しかし、既に逮捕されている人の取り調べは、身柄を拘束されているので基本的には拒むことがが出来ません。
 
また、犯罪の疑いのある方の任意取り調べは、あくまで任意ですが、実質は、被疑者を突き詰めるために拒みづらい取り調べが行われます。また、この取り調べの際に自白などがあった場合は、緊急逮捕が行なわれることもあります。

 

取り調べの重要性

日本の捜査機関は、本人の供述に非常に重きを置いています。たとえ、確実な証拠がそろっていても、本人の自供を大事にします。逆を言えば、証拠がほとんど無くても、被疑者の自白があれば、それを元に先の手続きが進められていきます。
 
その結果、昔も今も冤罪事件が発生しています。なぜ、やってもいないのに自白をしてしまうかというと、現在もなお自白せざるを得ないような取り調べが行われているからです。

 

取り調べでは何をされるのか

取り調べでは、捜査の一貫として事件の内容を関係者から聞き出そうとします。特に、被疑者の場合、本人からの「私がやりました」という供述が一番重要になります。そこで、この供述を得るためにも取り調べが行われます。

 

取調室

取調室のイメージはドラマなどで見たことがあるでしょう。4畳程度の小さな部屋に机と椅子だけの殺風景な部屋です。柵の付いた小窓があり、入り口は一つです。ドラマなどで見る電気スタンドは、凶器ともなるため置いていないでしょう。
 
ドラマなどでかつ丼が出されるシーンもありますが、そんなことはありませんし、タバコも吸えません。とにかく言えることは、こんな部屋の中で長時間、捜査官と2人だと気分が滅入るということです。

 

取り調べの時間

取り調べは、通常1~2時間で終了します。しかし、これは被疑者が大方を認めている場合で、否認している場合は時間も伸びてきます。1日の取り調べを行える時間は8時間というルールが有ります。(やむを得ない場合は延長もされます。)
 
しかし、少し前までは取り調べの時間にも制限がなく、朝から晩まで取調室に缶詰めにすることで自白を促す内容も見られました。以前に比べ、取り調べも緩和されたと言っていいでしょう。

 

取り調べの実態

ドラマなどでは、机を叩き「お前がやったんだろ!」と大声で被疑者を萎縮させるような内容が見られます。しかし、こちらも取り調べに関してのルールが厳しくなった現在では、ほとんど行われません。

 

容疑を認めている場合は比較的穏やか

更には、事件の内容を大方認めている場合の取り調べは、拍子抜けするほど穏やかに行なわれます。その後、供述調書が作成され、捺印をして取り調べは終了します。しかし、油断をしているとその内容が過大に表現されることもあります。

 

容疑を否認すると事態は一変

ただ、容疑を否認すると取り調べの雰囲気は一変します。上記のように怒鳴ったり、大きな音を出したりすることは無くても、「どうやって自白をさせるか」という心理戦が始まります。

 

取り調べで気を付けるポイント

以下が、警察官が取り調べに対して使ってくる心理戦の大まかなものとなります。取り調べに関して、風当たりが強くなってきたとはいえ、捜査の期間も限られているので、捜査機関はなんとしてでも自白を得ようとしてきます。
 
重複しますが、この内容は、否認や黙認を行っている被疑者に対して行なわれます。認めている場合は、すんなりと取り調べは済まされるでしょう。

 

取り調べが長引く

捜査機関は、延々と同じような取り調べを繰り返し、被疑者が心折れて自白をすることを狙ってきます。被疑者には、いつ終了するということは教えず、同じようなことが繰り返されます。
 
しかし、「逮捕後の流れ」にあるように、捜査の期限(警察が逮捕をした後送検するまで48時間、送検された後勾留するまで24時間、勾留された後起訴するまで最大20日間の、合計23日間)と決まっています。いつか終わりは来るのです。

 

情報を不十分にする

取り調べであれこれ聞いてくるのに、こちらにはどこまで捜査が進んでいて、どのような証拠が揃っているのかは、明確に説明してくれません。「証拠は揃っているんだぞ」と言われてもハッタリの場合もあります。
 
また、「このまま認めなければ、刑は重くなって懲役刑もあるな」と裁判官でもないのに不安を煽るような発言もされます。警察官や検察官に刑罰を決定する権限はありませんので、うかつに信じないことです。
 

萎縮させる

取り調べ時の制限も出来てきましたが、依然として立場上不利な被疑者を萎縮させるような事があります。貧乏揺すりをしたり、あからさまに態度に出したりして、自白するようにコントロールします。

 

揚げ足を取る

ちょっとしたことでも相手を否定し、場合によっては人権侵害になるような発言もされます。例えば、担当している弁護士が若いと「こんな若い弁護士に弁護されて心配だな」と不安を煽られたり、黙秘を貫いている際にトイレに行こうとすると「トイレは一人前に行くのか」とけなされたりします。
 
このような攻撃がされる場合、人によってはどんどん自信を失い、自白までしてしまう人もいます。この場合、気にしないことが一番です。

 

取り調べを有効に進めるポイント

以下は、認める場合も、身に覚えの無い罪で否認する場合もどちらにも当てはまる、取り調べを有効に進めるポイントです。ただ単に否認を続けたり、簡単に認める前に確認するべきポイントです。
 

黙秘権の存在を知る

黙秘権という言葉を聞いたことがあると思います。簡単に言うと、取調中終始無言でいることのできる権利です。ちょっとした発言が、別の意味として解釈されたり、被疑者に有利になるような内容から話していくうちに、誘導されてしまう場合もあります。
 
そうならないように、黙秘権と言うものがあります。話をし過ぎると不利になってしまう場合もあり、その場合には、黙秘権の行使が有効です。他方で、素直にやったことを話して反省の態度を示した方が有効な場合もあります。事前に弁護士と相談して、今後の方針を決めることが取り調べを受けるコツです。
 
なお、弁護士と面会するまでの、ある意味時間稼ぎをするために黙秘権があります。詳しくは「黙秘権とは?|逮捕後から弁護士相談までに出来ること」をご覧ください。

 

事前に弁護士からのアドバイスを得る

こちらで色々記載しましたが、やはり実際に有効な取り調べの進め方をしていくには、弁護士に個別に相談に乗ってもらい、有効なアドバイスを貰うことです。特に取り調べは、大体逮捕後の翌日から行われますので、早期に弁護士を呼ぶ必要があります。
 
「弁護士はお金がかかる」というイメージがあるでしょうが、逮捕後すぐに無料で面会をしてくれる「当番弁護士」という制度があります。通常、警察が当番弁護士を呼べることを伝えてくれますが、怠慢な警察はそれを行わず、確実に知らされるというわけではありません。

 

供述調書は慎重に読み返す

おおかたの取り調べが終了すると、供述調書というものが作成されます。この供述調書は、裁判などでも重要な役割を果たしてきます。供述調書は、被疑者が犯行に至った経緯などを一人称で記載されます。
 
この供述調書を慎重に読み返して納得するまでサインはしないで下さい。ちょっとした語感の違いでも印象が変わることもあります。謎の空白がある場合もあります。納得行かなければ、作成しなおしてもらう権利がありますので、遠慮せずに修正してもらいましょう。むしろ、「修正するまでサインは出来ません」くらいの心構えで良いでしょう。

 

まとめ

いかがでしょうか。取り調べを甘く見てはいけません。まとめると
 
被疑者には、黙秘権があります。
当番弁護士という制度があるので、弁護士からアドバイスを受けて下さい。
供述調書のサインは慎重に慎重を重ねて下さい。

 
取り調べの内容は、その後の刑事手続にも大きく影響していきます。

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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