犯罪の疑いを晴らすための4つの方法|やってはいけないことについても解説
- 「電車に乗っていただけなのに痴漢を疑われた」
- 「会社で横領したと勘違いされているので、なんとかして疑いを晴らしたい」
痴漢・万引き・盗撮・横領など、やってもいないのに犯人だと疑われてしまうケースは少なからず存在します。
実際に根拠のない疑いをもたれてしまい、どうすれば疑いを晴らせるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、疑いを晴らして冤罪を証明するための方法を紹介します。
また、反対にやってはいけないことや、仮に逮捕されてしまった場合の流れなども解説するので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
犯罪の疑いを晴らすための4つの方法
たまたまその場に居合わせてしまったり、関係施設で働いていたりした場合、犯罪を疑われることは誰しも起こり得てしまうものです。
もしも、無実なのに疑われてしまったら、どうすればよいのでしょうか。ここでは疑いを晴らす4つの方法を紹介するので参考にしてみてください。
アリバイを証明する
犯罪の疑いを晴らすためには、アリバイを証明することが重要です。
アリバイとは、疑われている犯行をおこなうのは不可能だったということを証明する事実を指します。
たとえば、窃盗事件の犯人だと疑われている場合、犯行がおこなわれた日時にその店に行っていなければ、窃盗をおこなうことは物理的に不可能です。
防犯カメラの映像などによって別の場所にいたと証明できれば、疑いを晴らすことができるでしょう。
目撃者を探す
アリバイを証明して疑いを晴らす場合は、目撃者を探すのも有効です。
たとえば、窃盗を疑われた場合、事件発生時間に現場以外の場所にいたことを証明する目撃者を発見できれば、犯行は不可能だったと主張できます。
痴漢を疑われた場合は、吊り革をしっかり握っていたことを同乗者が証言してくれれば、疑いを晴らせる可能性があります。
証言する人は家族・友人・通行人・お店の人など誰でも構いませんが、利害関係のない他人の証言のほうが、信ぴょう性は高いと考えられるでしょう。
ただし虚偽の証言がおこなわれた場合、証言者自身が罪に問われてしまいます。
万が一、自分が疑われてしまっても、家族や友人に嘘の証言を依頼することはやめましょう。
DNA鑑定を要求する
DNA鑑定を要求するのも、犯罪の疑いを晴らす方法のひとつです。
犯行現場に残されたDNAと自身のDNAが異なることを証明できれば、無罪を証明しやすくなります。
しかし、DNA鑑定が冤罪の証明に使えない犯罪も多くあります。
たとえば、働いているお店のレジからお金が盗まれたという事件の場合、自分のDNAが出てくるのは当然です。
また、多くの人が出入りする場所では、無数のDNAが残っているため、鑑定しきれません。
暴行・傷害・痴漢などであれば、被害者の身体や衣類に加害者のDNAが残っているケースも多く、DNA鑑定を有効に活用できる可能性があります。
疑われている自分のDNAは見つからず、別の人物のDNAが見つかれば、冤罪を証明できるでしょう。
その他の無実の証拠を集める
犯罪の疑いを晴らすためには、無実の証拠を集めることも大切です。
たとえば、盗撮を疑われた場合は、スマートフォンの中身を調査してもらうのもよいでしょう。
電車内での痴漢を疑われた場合であれば、被害者の証言に照らし合わせて、電車の混み具合や自分の体格で犯行が不可能であることなどを細かく検証していくのもひとつの方法です。
しかし、犯罪をしたことの証明と比較して、犯罪をしていないことの証明は難しいとされています。
そのため、無実の証拠を集める際には、まず弁護士に相談してアドバイスを受けることから始めましょう。
犯罪の疑いをかけられた場合にするべき4つのこと
次に、犯罪の疑いをかけられた場合にするべき4つのことを解説します。
不安や焦りの気持ちを抑えて、冷静に対処することが重要です。
すぐに弁護士に相談する
犯罪の疑いをかけられた際に、真っ先にやるべきなのは弁護士に相談することです。
弁護士に相談すれば、自身が置かれている状況を踏まえたうえで、疑いを晴らすためにやるべきことをアドバイスしてもらえます。
仮に警察から取調べを受けることになっても、できるだけ不利にならないように、適切な振舞い方を教えてくれるはずです。
また、弁護士は検察官や警察とも対等にやり取りできるため、違法な捜査がおこなわれている場合には強く抗議してもらえます。
一度犯罪を疑われてしまうと、時間が経てば経つほど解決が難しくなるので、速やかに弁護士を頼るようにしましょう。
黙秘権を行使する
憲法および刑事訴訟法は、被疑者の黙秘権を認めています。
黙秘権は、供述したくないことを話さなくてもよいという権利です。
警察や検察官の取調べは、犯人であることを前提におこなわれるため、誘導尋問のような質問をされる可能性も否定できません。
そのため、弁護士のサポートを得られるまでは、黙秘したほうがよいケースもあります。
取り調べ内容は書面にまとめられるため、焦って言い間違いをしたり、意図に反する捉えられ方をされたりすれば、その後の調査や裁判で不利な立場に立たされることもあるでしょう。
口にしてよいのかどうかわからないようなことを聞かれた際には、黙秘を徹底してください。
一方で、警察官ではなく、会社で横領を疑われた際などに上司や同僚から詰め寄られるような場合は、きちんと弁明することが大切です。
黙秘していると信頼関係を損ないかねません。
また、相手は取調べのプロではないため、自白をうまく引き出すような術をもっているわけでもないでしょう。
身構えすぎずに、きちんと否定しましょう。
すぐに家族や職場に連絡する
犯罪を疑われた際には、すぐに家族に連絡することも大切です。
警察に連行されたとしても、身元引受人として家族が来てくれれば、証拠隠滅・逃亡のおそれがないと判断され、逮捕や勾留を回避できる可能性があります。
また、逮捕された場合には弁護士以外と連絡がとれなくなるので、事前に事情を説明しておくのがよいでしょう。
家族だけでなく、職場に連絡しておくことも重要です。
逮捕・勾留が長引けば、長期間会社を休まざるを得なくなります。
事前に状況を説明しておかなければ、無断欠勤となり、懲戒処分が下されてしまうおそれもあるので注意してください。
事件直後なら、相手や警察とのやり取りを録音する
事件直後で身動きが取れる状態であれば、相手や警察とのやり取りを録音するようにしましょう。
あとで状況把握をおこなう際に、役立てられる可能性があります。
たとえば、痴漢を疑われてしまった場合、いきなりのことに驚き、自分の発言を覚えていないというケースは少なくありません。
そのなかで「問い詰めたときに謝っていた」というような証言をされると、犯行を認めていたものとみなされるおそれがあります。
しかし、録音データがあれば、根拠のない言いがかりによって犯罪者扱いされる事態を回避しやすくなるはずです。
録音は取り調べや裁判においても、重要な証拠として活用することができます。
犯罪の疑いをかけられた場合にやってはいけないこと
犯罪の疑いをかけられたとき、とっさに逃げたり、反射的に謝ったりしてしまうケースも少なくありません。
しかし、それらは自身を不利な立場に追い込んでしまうNG行為です。
ここからは、犯罪の疑いをかけられたとき、やってはいけないことについて解説します。
(痴漢などを疑われた場合)現場から逃げない
痴漢などを疑われたら、その場から逃げてしまいたくなるかもしれません。
しかし、現場から逃げてしまえば、犯行をおこなったからこそ逃げたのだと思われてしまいます。
たとえ逃げ切れたとしても、警察が捜査すれば、後日逮捕される可能性は高いでしょう。
また、逃亡する人物だと認識されてしまうので、身柄拘束が長引くおそれもあります。
逃亡によって有罪リスクが高まることも想定されるため、痴漢に限らず盗撮や万引きなど、どんな犯罪を疑われた場合でも、その場から逃げずに無実を主張してください。
相手に謝罪しない
犯行を疑われると、やってもいないのに気が動転して思わず謝罪してしまうことがあります。
しかし、謝罪してしまうと、犯行を認めていると捉えられるおそれがあります。
そのため、安易に謝罪をせずに、自分は何もしていないとはっきり主張することが大切です。
万が一、反射的に「すみません」などと発してしまった場合は、すぐに訂正しましょう。
罪を認めない
犯行をおこなっていないのであれば、絶対に罪を認めてはいけません。
たとえば、会社で横領が疑われた場合、「認めなければ解雇する」などといわれてしまうケースもあります。
しかし、会社はやってもいない罪で従業員を解雇することはできないので落ち着いて否認しましょう。
また、取り調べで「罪を認めなければ釈放しない」などと言われた場合であっても、罪を認めてはいけません。
取り調べが厳しいようなら、迷わず弁護士に相談しましょう。
警察に個人情報を隠さない
通常、警察官は疑わしい人物から住所・氏名・電話番号などを聞き取ります。
このとき、無実だからといって個人情報を隠すのは控えましょう。
警察官から事情を聞かれて、否認したり黙秘したりすることは問題ありません。
しかし、個人情報を伝えなければ、犯人だからこそ身元を明かそうとしないのだと捉えられかねません。
また、逃亡のおそれがあると判断され、逮捕される可能性も高くなってしまいます。
逮捕されてしまえば、個人情報はスマートフォンや免許証などから調べられてしまいます。
個人情報を隠してもメリットはないので、素直に答えましょう。
自分に不利な供述調書に署名押印しない
取り調べにおいて、自分に不利な供述調書が作成されていた場合には署名押印してはいけません。
供述調書は、その後の捜査や裁判における重要な証拠として扱われます。
そのため、余計なことを話してしまった場合や誤解されそうな記述があった場合は、訂正を求めるようにしてください。
万が一、署名や押印を強く迫られたときは、「弁護士に相談したい」と申し出ましょう。
「自白したら罪を軽くする」と言われても絶対に応じない
取り調べを受けているなかで、担当の警察官から自白をすれば刑が軽くなると聞かされることがあるかもしれません。
しかし、本当にやっていない場合は、絶対に応じてはいけません。
あとから自白は嘘だったと主張しても、取り調べの内容は調書に記録されているため、なかったことにするのは難しいでしょう。
たとえ「自分がやったと思われても仕方がない」と思えるような状況であっても、やっていないのであれば、諦めてはいけません。
犯罪の疑いをかけられて逮捕された場合の流れ
ここからは、犯罪の疑いをかけられて逮捕された場合の流れについて説明します。
逮捕・勾留
犯罪の疑いをかけられた場合、逮捕されることがあります。
基本的には、その場で現行犯逮捕されるケースと、捜査が進んだあとで後日逮捕されるケースのいずれかです。
逮捕されると、事件についての取り調べを受けることになります。
逮捕による取り調べは、最大48時間です。
逮捕から48時間以内に、釈放される場合もあれば、検察に事件が引き継がれていくこともあります。
検察に送致された場合、24時間以内に釈放されるか、勾留されて身柄拘束を受け続けるか、起訴されるかが決定します。
勾留が決定すると、原則10日間、最長で20日間にわたって身柄拘束を受ける可能性があります。
冤罪の場合、被疑者は犯行を否認することになるため、勾留期間が長引きやすくなる点にも注意が必要です。
勾留期間中は、主に警察署内の留置所で生活しながら、検察官からの取り調べに応じる日々が続きます。
起訴・不起訴の決定
被疑者を起訴するか不起訴とするかは、検察官が決定します。
起訴とは、刑事訴訟を提起することです。起訴された事件に対しては、原則的に裁判が開かれます。
一方で、不起訴とは、裁判は起こさないという決定のことです。
日本の刑事裁判における有罪率は極めて高く、もしも起訴されて刑事裁判を受けることになったら、ほぼ確実に有罪となります。
そのため、まずは起訴を回避することが重要です。
不起訴になれば、そのまま事件終了となり、前科もつきません。
公判手続き
起訴されるとおよそ1ヵ月後に、第1回公判期日が指定され、裁判がおこなわれます。
裁判では検察官・被告人双方の主張や証拠をもとに、裁判官が有罪か無罪か、刑罰をどうするかなどを判断していくことになります。
被告人が起訴内容を認めている場合は、第1期日で審理が終了し、2回目の期日で判決が言い渡されるケースが一般的です。
反対に否認している場合は、複数回にわたって裁判が開かれることになるでしょう。
判決・上訴・刑の確定
弁論が終わって判決期日になると、裁判官から判決が下されます。
ここで無罪となれば、その時点で釈放され、日常生活に戻れます。
有罪となってしまった場合は、上訴して、再度審理を求めることも可能です。
第一審に対する不服申立てを控訴、第二審に対する不服申立てを上告といいます。
上訴の期限は、判決が告知されてから14日以内です。
期間内に控訴や上告がなければ、判決が確定し、刑が執行されます。
被告人は、最終的に下された判決に従って、刑に服することになります。
なお、執行猶予付き判決であれば、一定期間問題なく過ごすことで刑の執行を回避できます。
犯罪の疑いを晴らしたい場合に弁護士に依頼する5つのメリット
犯罪の疑いを晴らしたい場合は、自力で解決しようとせず、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
ここでは、弁護士に依頼をするメリットを5つ紹介するので参考にしてください。
早期の身柄釈放を目指せる
犯罪の疑いを晴らしたい場合に弁護士に依頼するメリットのひとつは、早期の身柄釈放を目指せることです。
たとえ誤認逮捕であったとしても、逮捕されてしまえば、数日または数週間、身柄を拘束されることがあります。
とくに冤罪事件では、被疑者が黙秘や否認を続けるため、拘束が長引く傾向にあります。
その間、やってもいない罪で刑罰を受けるかもしれないという精神的ストレスを抱えることになるうえ、仕事や学業に支障が生じるケースも出てくるでしょう。
弁護士に依頼すれば、被疑者の無罪を訴えるだけでなく、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことなどを主張し、身柄を釈放するように働きかけてくれます。
自力で解決を図るよりも、早期釈放を実現できる可能性は格段に高まるはずです。
警察が強引な取り調べをしづらくなり、正しい主張をしやすくなる
警察が強引な取り調べをしづらくなり、正しい主張をしやすくなることも、弁護士に依頼するメリットのひとつです。
警察官によっては、巧みに誘導して罪を認めさせようとしてくることもあります。
そして、被疑者は慣れない環境で取り調べのプロに尋問されることになるため、焦りや恐怖から冷静な判断ができず、不利になるような発言をしてしまうケースも少なくありません。
その点、弁護士が味方についていれば、警察官にもプレッシャーを与えられるので、強引な取り調べを抑制できます。
また、取り調べでの立ち振る舞いもアドバイスしてもらえるので、疑いを晴らすための正しい主張ができるようになるでしょう。
冤罪を証明するために尽力してくれる
犯罪を疑われた場合に弁護士へ相談・依頼すれば、冤罪を証明するためのあらゆる手立てを講じてくれます。
冤罪事件の解決実績が豊富な弁護士は、どのような観点や方法で無実を証明すればよいのかについて、熟知しています。
自分では思いつかないさまざまな切り口で、捜査機関への働きかけをおこなってくれるでしょう。
また、冤罪の証明に必要な防犯カメラ映像や目撃証言の収集も自身の代わりに進めてもらえるため、早期釈放・不起訴処分の獲得に大きく近づきます。
実名報道などに対して法的措置を取れる
実名報道などに対して法的措置を取れることも、弁護士に相談する大きなメリットといえるでしょう。
たとえ身に覚えのない事件であっても、逮捕されると実名報道されてしまう危険性があります。
実名報道されやすいのは、殺人や振り込め詐欺など、社会的な影響力が大きい事件です。
しかし、実名報道の基準やタイミングについて、法律で定められているわけではないので、重大事件でなくとも報道されてしまう可能性はあります。
一度でも実名報道されれば、仕事や日常生活に大きな悪影響が及ぶことになるでしょう。
場合によっては、住所や顔写真などをさらされてしまうおそれもあります。
そのため、弁護士に依頼し、実名報道されないように働きかけてもらうことが重要です。
万が一実名報道されてしまっても、報道機関に対して抑制の申し入れをしたり、ネット記事やSNSなどでの拡散を食い止めたり、影響が最小限にとどまるよう対処してもらいましょう。
また、弁護士であれば、名誉毀損となるような情報を流した相手に対して法的措置を取ることも可能です。
会社や学校に対しての対応も期待できる
前述したように、冤罪で逮捕されてしまうと、身柄拘束が長期化する傾向にあります。
なぜなら、被疑者が否認を続けるほど、捜査や取り調べが進みにくくなるからです。
その結果、職場や学校を長期間休む必要が出てくるため、逮捕されたことを隠し通すのは難しくなるでしょう。
逮捕されたことを知られると、自身にとって不利な処分が下される可能性も否定できません。
冤罪事件を得意とする弁護士であれば、被疑者となってしまった方が不利益を受けないように、関係者に対して丁寧に説明してくれます。
弁護士の口から事件の詳細を説明してもらうことで、会社や学校からの理解も得やすくなるため、無実が証明されたあとのスムーズな復帰が見込めます。
さいごに|犯罪の疑いを晴らしたいなら弁護士にすぐ相談しよう
やってもいない痴漢・万引き・盗撮・横領などで疑われてしまったなら、なるべく早く弁護士に相談しましょう。
いくら自分で無実を主張しても、疑われている時点で、相手を納得させるのは簡単なことではありません。
そのため、弁護士に依頼し、関係法律や過去の事例に基づいて対処していくことが、疑いを晴らす近道になります。
無料相談に応じている法律事務所はたくさんあります。
迷わず、相談してください。
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