未成年が逮捕された後の手続きの流れと家族に出来る対処法

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2018.7.12

未成年が逮捕された後の手続きの流れと家族に出来る対処法

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未成年であっても犯罪を起こしてしまったのであれば、逮捕されることはあります。未成年のうちは多感な時期でもあり、逮捕後の手続きで深く傷ついたり、悪影響を受けたりすると、その後の人生にも大きく影響してくることも考えられます。
 
未成年が逮捕された場合と成人が逮捕された場合とでは手続きが異なる部分がありますので、こちらでは未成年が逮捕された後の手続きの流れと対処法についてご説明していきます。
 
※未成年が起こした刑事事件を「少年事件」と言い、度々「少年」というワードが出てきますが、この場合女子であっても少年に含まれます。
 
【関連記事】
少年事件での事件後の流れと解決へ向けた5つの弁護方法

 


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未成年が逮捕された後の流れ

それでは、早速未成年が逮捕されてしまったらどのような手続きがとられていくのかを解説していきます。
 

逮捕|少年の年齢によって違う

まず、事件を起こした少年の年齢によってその後の手続きが変わってきます。
 

犯罪少年(14歳以上の未成年)

逮捕された未成年が14歳以上の場合、成人と同じく刑事責任能力が生じてきます。14歳以上の未成年が事件を起こした場合は、成人と同様に警察などから逮捕され、検察から捜査を受けるまでは成人の刑事事件と同じです。
 
逮捕の種類は、「通常逮捕」、「現行犯逮捕」、「緊急逮捕」があります。通常逮捕の場合、少年の自宅などに警察が訪れ逮捕されます。もちろん、逮捕されることを事前に両親などに知らされるようなことはありません。
 
逮捕されると、逮捕後48時間以内に警察からの捜査を受けます。この間はたとえ家族であっても面会することは難しいです。警察からの捜査が終了すれば、検察へと身柄が移されます(送致)。
 
検察からの捜査は送致から24時間以内です。この逮捕から最大72時間の間に検察は少年の身柄を拘束し続けるかどうかを判断します。この間逮捕された少年は、管轄の警察署の留置場にいます。
 
【関連記事】
▶「逮捕に関する全て|逮捕の種類と逮捕後の流れと問題点
▶「刑事事件の流れ|重要な48時間・72時間・23日以内の対応
※内容は成人が逮捕された場合です。
 

触法少年(14歳未満の未成年)

14歳未満の未成年が刑事事件を起こすと「触法少年」となりますが、この場合刑事責任に問われることがありませんので、そもそも逮捕されることはありません。事件の内容や少年の状況によっては児童相談所で身柄を保護されることもあります。
 

勾留|原則10日・最大20日

検察が少年の身柄拘束を引き続き必要だと判断した場合、裁判所に対して勾留請求を行います。勾留期間は原則10日間になっていますが、さらに捜査が必要な場合、さらに10日間の最大20日間勾留されることがあります。
 
こちらは、刑事施設の状況によって違いますが、少年鑑別所に身柄を移されることがあります。この点が成人の勾留と違う点です。
 
【関連記事】
▶「勾留の要件と流れ|勾留を防ぎ早く身柄を解放させる方法
※内容は成人が逮捕された場合です。
 

勾留ではない観護措置

未成年が逮捕された場合、成人が逮捕された場合には無い、観護措置(かんごそち)という制度によって観護措置を受けることもあります。観護措置については後半にて詳しくご説明します。
 

家庭裁判所への送致

検察からの捜査が終了するとすべての事件で少年を家庭裁判所に送ります。成人の刑事事件の場合、検察の裁量で不起訴処分になることもありますが、この点が成人事件との大きな違いです。
 

家庭裁判所からの調査

家庭裁判所では少年裁判が行われますが、その前に家庭裁判所の調査官が逮捕された未成年の調査を行います。調査は、調査官との面談や心理テストなどにより、少年が犯罪を起こしてしまった原因や更生の方法などを判断します。
 

 

逮捕された未成年の措置の方法

それでは、逮捕されてしまった未成年はどのようにして罰則が決められ、措置されていくのでしょうか。こちらでは、逮捕された未成年がどのような処分がされていくのかをご説明していきます。
 

観護措置(かんごそち)

上記で少し触れましたが、家庭裁判所によって観護措置すべきかどうかが判断されます。観護措置になると、少年鑑別所で原則として2週間、最大8週間収容されます。観護措置では、少年鑑別所内で犯罪の原因や今後の更生の可能性について分析されます。
 
観護措置がされないという判断になれば、逮捕された未成年は釈放されます。
 

審判不開始

家庭裁判所に事件の内容が送られた場合でも、未成年が犯罪を行ったといえない場合や教育的な観点から少年審判の必要性がないと判断される場合があります。この場合、少年の身柄は解放されます。
 

少年審判

家庭裁判所が裁判の必要性があると判断すれば、成人の刑事事件での刑事裁判にあたる、少年審判が行われます。少年審判は少年のプライバシー等の保護により非公開で行われます。少年審判により以下の処分を受けるようになります。
 

不処分

不処分は、少年が犯罪を行ったと認定されない場合や処分を受けさせる必要が無いと判断された場合の処分です。成人の刑事事件での、無罪や不起訴のようなものです。不処分を受けると少年の身柄は解放されます。
 

保護観察処分(保護処分)

保護観察処分は、少年を保護するための処分ですが、保護観察処分の場合、逮捕されていた少年は家庭に戻されます。少年は家庭での生活を送りつつ、保護観察官などが生活指導を行い少年の更生を図っていきます。
 

更生施設への送致(保護処分)

審判によっては、児童自立支援施設や児童養護施設、少年院に送致されることがあります。このような保護処分を受けると、少年は更生施設で生活を送りながら更生をしていきます。
 
児童自立支援施設は、少年の生活環境に何かしらの問題があり、通常の生活に戻してしまうと更生が難しいと判断されると送致されることになります。
 
少年院は、少年を通常の生活に戻しても更正が難しいと判断された場合に、強制的に収容し、矯正教育を与えることで社会生活に適応させていくために必要だと判断された場合の措置です。
 

知事・児童相談所長への送致

18歳未満の少年で、児童福祉法による措置が妥当だと判断された場合には、児童福祉施設に送致されます。
 

検察官への送致

殺人や強盗などの重大な犯罪の場合や、手続き期間で少年が20歳以上の年齢に達した場合、家庭裁判所は再び検察官に事件を送ります。この場合、検察官により、成人と同様の刑事手続きが行われ、起訴され有罪になると、成人と同じく法定刑の中から罰則を受けます。
 

未成年が逮捕された後の対処法

それでは、未成年が逮捕された場合、ご家族の方はどのような対応がとれるのでしょうか。こちらでは未成年が逮捕された後の対処法についてご説明いたします。
 

家族のサポート

少年事件では、罰則を与えることよりも少年の更生に重きが置かれています。少年が事件を起こしてしまうということは、生活環境に何かしらの問題がある事が多いです。家族が少年の監督を行ったり、その問題を取り除いてあげることで、結果的に更生施設に長く収容する必要はないと判断され、早期の釈放に繋がる可能性があります。
 

示談交渉

暴行事件や窃盗事件などの特定の被害者がいる事件では、成人の刑事事件と同じく示談することも可能です。示談交渉により被害者と和解できれば、早期釈放への大きな要因となります。
 
【関連記事】
「【刑事事件加害者の示談】示談の3つのメリットと注意点
 

学校や雇用先に対する対応

少年事件では更生のために少年の生活環境を改善することが大事ですが、逮捕されてしまった事実が学校や勤務先に知られてしまうと、否応なしに退学や解雇などの処分を受けてしまうことも考えられます。
 
そうなってしまうと、少年がより非行に走ってしまう事態にもなりかねません。発覚する前に早期の釈放を目指すことも重要ですが、学校や職場に事情を説明し交渉することがベストの場合もあります。
 

家族が逮捕されたなら早急に弁護士に相談

これらの対処法をご家族の方が全て請け負うことは非常に多くの労力を使い、それなのに思うような結果にならない可能性もあります。もしも未成年のご家族が逮捕されてしまったのであれば、まずは弁護士に相談するようにして下さい。
 
弁護士が被害者との示談や、学校・職場との交渉、捜査機関への弁護活動を行います。また、弁護活動の中で少年本人と弁護士が面会する機会もありますが、未成年のうちはデリケートな時期です。依頼する弁護士は、刑事事件が得意で、さらに少年事件も取り扱ったことのある弁護士を探して相談するようにしましょう。
 

 

まとめ

いかがでしょうか。未成年でも14歳以上であれば逮捕されて身柄を拘束されることは十分にあります。未成年は多感な時期なので、環境から受ける影響でその子の将来にも大きく影響してきます。
 
こちらをご覧の方の身近な方がもしも逮捕されてしまったのであれば、すぐに釈放させるための対処を取るべきでしょう。身近な方であれば、少年の生活環境を改善する手伝いはできますが、逮捕後の手続きで早期釈放の為の弁護活動をするには限りがあります。
 
もしも未成年のお子さんなどが逮捕されてしまったのであれば、すぐに刑事事件が得意な弁護士に相談するようにして下さい。

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は刑事事件弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※刑事事件弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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